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統計学
講義
第 11 回 標準正規分布 Part-1
2016 年 5 ⽉ 24 ⽇(⽕)3 限
担当教員:
唐渡 広志(からと・こうじ)
研究室:
経済学研究棟4階432号室
email:
website:
[email protected]
http://www3.u-toyama.ac.jp/kkarato/
1
講義の目的
代表的な確率分布である正規分布および標
準正規分布の特徴について理解します。
keywords: 正規分布,標準正規分布
参考書
⽩砂 pp.115 – 125
⿃居 pp. 77 – 92
⼤屋 pp. 116 – 126
2
【復習】正規分布を記述する
正規分布の表記⽅法
N ,  2  は平均 ,分散  2の正規分布を示してい る。
例.
  10,  2  4のとき
N 10, 4 または N 10, 22  と書く
  2 は標準偏差を, 2  4は分散を示している
X ~ N  5, 4  と書かれていたら,
「確率変数 X は平均   5 ,分散  2  2 2 ( 4)の正規分布にしたがう」と読む
 E  X   5 ,V  X   4
3
【復習】正規分布の形は平均 と分散 2 のパラメータで決まる
0.20
平均の異なる正規分布
N 10, 4
0.10
 正規分布の平均  が 10 から 5 に
変わるとき,分布の「⼭」⾃体
が平⾏移動する。分散が同じな
ら,⼭の裾の⻑さは変わらない.
0.00
0.05
f(x)
0.15
N 5, 4
 x =  のとき確率密度関数 f (x) の
⾼さが最⼤になる。
-10
0
10
20
30
0.20
分散の異なる
x 正規分布
0.10
0.15
N 10, 4
 平均 μ が同じ値なら,⼭の頂上
の⾼さだけが変わる。
0.05
N 10, 25
0.00
f(x)
 正規分布の分散 が 4 から 25
に⼤きくなるとき,分布の
「⼭」は平べったくなり,裾が
⻑くなる。
-10
0
10
20
30
x
4
正規分布における標準偏差と確率
Pr     X       0.6827 約68 % 
fx
例.成人女性の身長 X [cm ] が N 158, 5 2 
N
にしたがうとき。
Pr 153  X  163   0.6827

2
68%の人が平均身長の  5cm の範囲にいる
x
  
Pr   2  X    2   0.9545 約95% 
fx
例.成人女性の身長 X [cm ] が N 158, 52 
N
にしたがうとき。
Pr 148  X  168  0.9545

2
95%の人が平均身長の  10cm の範囲に入る
  2

  2
x
5
を塗りつぶしなさい。
N03

5
10
2
-15
-10
-5
0
15
x
0.020
 平均  標準偏差の範囲 
0.010
Pr a  X  b   0.68となる範囲
N10020

2
0.000
右図の正規分布のグラフについて
0.00 0.04 0.08 0.12
練習問題 (1)
50
100
x
150
6
例題 1
期待値演算ルール
E Y   E aX  b   aE  X   b
V Y   V aX  b   a 2V  X 
0.04
0.08
0.12
 E Y   a  3  b  8

2
V Y   a  9  81
0.00
a  3, b  1
-20
-10
0
10
20
30
x
7
aX + b の分布
【定理】正規分布にしたがう確率変数を1次変換したものも正規分布にしたがう

 aX  b ~ N  a  b, a 2  2
例.
0.3
a. X ~ N 10, 4 のとき

(c): 0.5X + 1
0.4
X ~ N  ,  2
0.2
(b): 2X
0.1
 c . 0.5X  1 ~ N 6, 1
(a): X
0.0
 b. 2X ~ N 20, 16
0
10
20
30
40
x
8
練習問題 (2)
X ~ N 5,9  のとき,Y  aX  bの確率分布が Y ~ N 2,3である。
a, b を求めなさい。
9
標準化された正規分布: N(0, 1)
確率変数 X の標準化:Z 

X  E X 
V X 

X 
1
 
 X   




a
b

定理 : aX  b ~ N a  b, a 2  2 を利用すると, a  1  , b     のとき

1
 





a
b
   0


 


2
1
1


 2 2
2
2







1
a


2



 

 Z ~ N  0,1  標準正規分布
X が正規分布にしたがう 確率変数であるとき,
X を標準化した Z は平均 0,分散 1の正規分布にしたがう 。
このことを Z ~ N 0,1 と記述する。
N  0,1  を
「標準正規分布」とよ ぶ。
10
正規分布と確率
平 均 170, 分 散 49の 正 規 分 布
0.02
0.00
f(x)
0.04
Pr  X  180に対応する面積
140
150
160
170
180
190
200
N 170, 49 のときPr  X  180 となる確率はどのようにして求めたらよいか?
積分するのは⾯倒
→
正規分布を 標準化 して考える
11
正規分布の標準化
X を標準化 Z 
X 
すると, 必ず Z ~ N 0,1

0.2
0.3
標準化
0.1
N 0,1
N 10, 4
0.0
f(x)
0.4
0.5
0.6
「標準」正規分布と普通の正規分布
-10
0
10
20
30
x
⾯積はどちらも 1
12
標準正規分布と確率 (1)
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5
Pr  Z  0  0.5 50%
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5
Pr    Z     1 100 % 
-4
-2
0
2
4
-4
-2
0
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5
-2
0
2
4
Pr  1  z  1  0.6827 68.27% 
Pr  Z  0  0.5 50%
-4
2
4
平均  標準偏差の範囲
にある確率は約68%
-4
-2
0
2
4
13
標準正規分布と確率 (2)
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5
Pr  2  Z  2   0.9545 95.45% 
  2
の範囲にある確率は約 95%
(標準正規分布の標準偏差は1)
-4
-2
0
2
Pr  Z  2   0.0228 2.28% 
4
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5
Pr  Z  2   0.0228 2.28 % 
-4
-2
0
2
4
-4
-2
0
2
4
14
標準正規分布表
確率 Pr (0 ≦ Z ≦ A) あるいは Pr (0 < Z < A) を⽰した表
例.Z が0以上1.73以下
-4
-2
0
z
2
4
1.73
15
練習問題 (3)
標準正規分布表を利⽤して次の確率を求めなさい.
1 : Pr 0  Z  0.85
2 : Pr 0  Z  1.96
16
Pr  Z  1.25 を求めなさい
例題 2
 
Pr  Z  1.25  Pr
0  P 0  Z  1.25  0.5  0.3944  0.8944
Z
 0.5
0.3
0.4
標準正規分布表に載っている値
Pr  Z  0   0.5
0.0
0.1
0.2
0.3944
1.25
-4
-2
0
2
4
17
練習問題 (4)
1.
Pr Z  1.96 
2.
Pr Z  1.64 
18
例題 3.
X ~ N(170,49) のときの Pr ( X≦180 )
平 均 170, 分 散 49の 正 規 分 布
0.02
1. カッコ内の式の両辺を標準化する
X  180  Z 
180  170
 1.43
7
0.00
ただし 2  49 なので,  49  7
140
150
160
170
180
190
200
0.5
⾯積は同じ
2. 標準正規分布表で確率を求める
0.4
標準正規分布
Pr  Z  1.43
0.3
 Pr 0  Z     Pr 0  Z  1.43  0.9236
 
 0.4236
0.1
0.2
 0.5
 Pr  X  180   Pr  Z  1.43  0.9236
1.43
0.0
f(x)
0.04
N 170,49 のとき Pr  X  180 となる確率
-4
-2
0
2
4
19
標準化と確率
標準化しても確率は変わらない点に注意
N 170,49  のとき
180  170 

 Pr  X  180  Pr  Z 
  P z  1.43
7


180  170 
 160  170
 Pr 160  X  180  Pr 
Z
  Pr  1.43  Z  1.43
7
7


185  170 
 175  170
 Pr 175  X  185  Pr 
Z
  Pr 0.71  Z  2.14
7
7


20
練習問題 (5)
X ~ N 170,49 とする。次の確率を求めなさい.
1. Pr X  172
2. Pr X  177 
 2  49 なので   7 であることに注意
21
例題 4. Pr (Z > 1.96) の求め方
Pr  Z  B  の求め方
半分の⾯積が0.5 ( Pr (0 < Z ) =0.5)であることを利⽤する.
標準正規分布表
Pr 0  Z  1.96
Pr 0  Z   0.5
-2
0
2
0.3
0.0
-4
-4
0.2
0.2
0.0
B  1.96
-
0.1
=
0.3
0.4
0.4
求めたい⾯積
0.1
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5
例.
Pr Z  1.96
-2
0
2
4
1.96
-4
-2
0
2
4
4
Pr Z  1.96 
0.5  0.4750  0.0250
(2.5%)
22
練習問題 (6)
Z ~ N 0,1とする.
次の確率を求めなさい.
1. Pr  Z  2.32
2. Pr  Z  1.28
-4
-2
0
1.28
2
4
z
23
例題 5. Pr (Z < −1.96) の求め方
Pr Z   B の求め⽅
Pr Z  1.96
Pr Z  1.96
-1.96
-4
-2
0.3
0.2
0.0
0.0
0.1
0.2
=
0.1
0.3
0.4
0.4
求めたい⾯積
正規分布が 0 を中⼼に左右対象であることを利⽤する.
0
2
4
1.96
-4
-2
0
2
4
Pr  Z  1.96   Pr  Z  1.96 
 Pr  Z  0   Pr 0  Z  1.96 
 0.5  0.4750  0.025
【重要】 Pr Z   B   Pr Z  B 
24
練習問題 (7)
Z ~ N 0,1とする.
次の確率を求めなさい.
1. Pr  Z  1.28
2. Pr  Z  0.86
25
例題 6. Pr (− 1.96 < Z < 1.96) の求め方
0.0
0.1
0.2
0.3
0.4
0.5
Pr  B  Z  B の求め⽅
Pr 0  Z  1.96
4
0.3
0.4
2
2×
0.2
0
0.1
-2
0.0
-4
1.96
-4
-2
0
2
4
26
練習問題 (8)
1 :
Pr  1.64  Z  1.64  
2 :
X ~ N 10,4とする.
Pr 9  X  11 
27
練習問題 (9)
1 :
Pr  0.65  Z  1.12 
2 :
Pr  1.56  X  0.30  
28
練習問題 (10)
ある国の15歳男⼦の⾝⻑は平均174 cm 標準偏差 6 cm であり,ほぼ
正規分布にしたがうという。
[1]. この国の15歳男⼦の⾝⻑を2000⼈調べるとき,180 cm 以上の⼈はおよそ何⼈
いると予想できるか。
[2]. この国の15歳男⼦の⾝⻑を2000⼈調べるとき,160 cm 以上 170cm 未満の⼈は
およそ何⼈いると予想できるか。
29
PCでの計算
例. Pr  Z  1.25 の計算
Excel
= normsdist(1.25)
R
-4
-2
0
z
2
4
= pnorm(1.25)
30