2016年6月9日(木) オプティクス教育研究セミナー 講演者: 広島大学

2016年6月9日(木)
准教授
オプティクス教育研究セミナー
講演者:
広島大学
城崎知至
先生
タイトル:
『磁化高速点火レーザー核融合研究の最前線
〜Recent Progress on Magnetized Fast Ignition laser fusion〜』
概要:
予め高エネルギーレーザーにより爆縮した燃料コアを点火用超短パルス高強
度レーザーにより極短時間に核融合点火を実現する高速点火レーザー核融合方
式は、爆縮の球対称性への要請等が緩和され、また、点火燃焼に要するレーザ
ーエネルギーが大幅に緩和されるため、より高効率なレーザー核融合方式とし
てその実現に向けた研究が進められている。
しかしながら、研究の進展に伴い、点火レーザー照射時に生じる高速電子の
エネルギーが高すぎること、またその電子ビームの発散角が大きいことから効
率的な爆縮コア加熱を妨げている。
そこで、加熱効率の向上を図る事を目的とし、kT クラスの磁場を加熱レーザ
ー軸方向に印加し、高速電子ビームガイディングを行うことが検討されている。
本セミナーでは、高速点火レーザー核融合の概要、研究の進展状況について
紹介する。
特に、kT クラス磁場の生成実験、燃料爆縮による磁場圧縮、高磁場下でのレ
ーザープラズマ相互作用による高速電子生成並びに輸送過程等について、シミ
ュレーション研究を中心に最新の研究内容を紹介する。