2016 年 5 月 30 日 (月) [email protected] 集中講義「情報数理科学 2」「情報数理科学特論 2」 講義概要 科目情報 • 科目名: 情報数理科学 2 / 情報数理科学特論 2 • 開講時限: 前期集中,5/30(月)∼ 6/2(木)の 14:40∼17:50(途中休憩をはさみます) • 開講対象: 首都大学東京 数理情報科学専攻 大学院生向け • 担当教員: 横山 俊一(よこやま しゅんいち) 九州大学 数理学研究院・助教 御用の際は電子メイル [email protected] が便利です.もちろん,講義前後 に直接つかまえて頂くのが確実です. • 講義のサポートページ を以下に用意しています: http://www2.math.kyushu-u.ac.jp/~s-yokoyama/TMU2016.html お配りした資料や実演に利用したファイルなどをここに置く予定です. • 講義概要: 保型性 modularity とは,主に楕円曲線やモジュラー形式,Galois 表現といった, 現代数論における重要な対象物たちが「実はつながっているかもしれない」という性質のこと である.実際,これまでに幾つかの保型性が発見されており,それらは Fermat の最終定理や 佐藤-Tate 予想といった大予想の解決に大きく貢献してきた. この集中講義では,このような保型性を実際に体感するために,どうやってこれらを『計算』 するかについて初心者向けに解説する.とくに SageMath Cloud とよばれる,誰でも無料で使 える高性能な数式処理システムの活用についてもお話ししたい. • 講義の進め方: 基本的には板書による講義を行いますが,途中計算機の実演をはさみます. なお,これは集中講義ですから,幾つかのトピックを「いい所取り」してゆくスタイルで進め ます.従って,通常の数学の講義で扱うような厳密な証明や,self-contained な話題のみを扱 うようなことはあまりやらないつもりです.おおまかな姿・形をつかみながら楽しむ,という 気持ちで聴講して頂けると嬉しいです. • 教科書: とくに指定しません. • 参考書: 1,2 がモジュラー形式,3,4 が楕円曲線に関するものです. 1. W. Stein, “Modular Forms, A Computational Approach” (AMS, 2007). 2. L.J.P. Kilford, “Modular Forms: A Classical and Computational Introduction” (ICP, 2008). 3. J.H. Silverman, “The Arithmetic of Elliptic Curves: 2nd Edition” (GTM, 2009). 4. 横山俊一, “計算する立場からの楕円曲線論入門”(2014, 山形大学での講義ノート). http://www2.math.kyushu-u.ac.jp/~s-yokoyama/files/2014Yamagata.pdf その他,講義中に随時紹介します. 1 成績の付け方 • 出席 50% + 最終レポート 50% とする予定です. • 最終レポートの課題については別紙をご覧ください. • 集中講義期間中,他の必修の講義や止むを得ない事情があり欠席される場合は,なるべく事前 に教えて頂けるとスムーズかと思います. その他 • 講義の教室が頻繁に変わるようですのでご注意ください.今のところ: – 5/30(月・つまり今日)と 6/1(水) : 11 号館 102 教室 – 5/31(火)と 6/2(木) : 8 号館 618 教室 となっているようです. • 疑問に思ったことや「あれ,おかしいな」と思ったときは,遠慮なく質問してもらえると助か ります(人間はどんなに準備していても間違うことがあるので).ご協力をお願い致します. • 授業に対するご意見・改善点なども積極的に募集します.4 日間と期間が短いですから,少し でも双方にとって快適に授業を進められればと思っています. 2
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