平成 27 年度 中国姉妹大学研修報告書

平成 27 年度 中国姉妹大学研修報告書
薬学科 4 回生 村端 めぐみ
・研修内容
2 日目には中国薬科大学を訪問し、施設見学・先生方による学術講演が行われました。学内の施設とし
て薬草園、博物館、留学生寮を見学させていただきました。また先生方が実習棟を見学されている間、留
学生が受講する中国語の授業に参加しました。中国薬科大学では留学生を受け入れる体制が整っていると
いうことや、これから日本など海外に学生を派遣したいという思いが強調されていたように思います。夜
に行われた学術講演には廊下で立ち見が出るほどの数の学生が集まり、学生らの意識の高さを感じました。
講演後には学生間で質疑応答が行われました。日本で学位を取りたいと考えている学生からの、勉強法や
教育制度などについての質問が多くありました。学生ら自身も海外へ出ていきたいという思いが強いのだ
と感じました。またその場には通訳がいましたが、英語や日本語で直接質問する学生もいました。日本で
は海外に興味はあっても英語を実際に使えるようにしようとしている学生が少ないと感じるので、このよ
うな姿勢は見習うべきだと思いました。
5 日目には浙江大学を訪問し、こちらでも施設見学、学術講演、学生交流が行われました。学生交流で
は、10 名ほどの学生に対して大学・研究・岐阜・日本の薬学制度などについてプレゼンテーションを行い
ました。英語を使って外国の方に対してプレゼンテーションを行うのは初めての体験で、興味を持って聞
いてもらえた部分もありますが、なかなか全てを理解してもらうことはできなかったように思います。質
疑応答の際には日中の文化や大学の制度などについて質問を受けました。
・感想、決意
私がこの研修に参加した目的として、①今最も勢いのある中国の学生の積極的に学ぶ姿を見てみたいと
いうことと、②異文化でのコミュニケーションをしてみたいということがありました。
一つ目についてですが、普段の過ごし方を見ると自分たちとあまり変わらないと思う点が多いですが、
将来の話などを聞くと非常に向上心が高い学生が多いと感じました。今回訪れた二つの大学は規模こそ違
いますが両者とも一つの町のように大きく、遠くの地方からやってきて寮で数人一緒に住んでいるという
学生がほとんどです。そのような状況から生まれる競争心が彼らの態度に表れていると感じました。
二つ目についてですが、英語でのコミュニケーションは試行錯誤の連続でした。中国の学生も全員が英
語が堪能なわけではなく、お互い語彙が少なかったり発音がわからなかったりして文字や画像やジェスチ
ャーなどでやっとのことで意思疎通を図っていました。自分の英語の能力の不足を感じるとともに、お互
い英語を母国語としない場合の難しさがあると感じました。しかし研修を通して異文化間のコミュニケー
ションに関して少しは度胸がついたと思います。また本当に国際的な活動をしていくためには、いろいろ
な国の人が話す英語に触れることも大切なのではないかと思いました。
また今回中国の学生との交流以外にも、同行した先生方や同輩にも刺激を受けました。先生方による学
生を惹きつける講演の仕方や、積極的に中国の方と交流を図ろうとする同輩の姿は印象的でした。
全体を通して思ったことは、中国の学生らの勢いに負けてはいられないということです。勉学に対し貪
欲で目標に対する努力を怠らない姿はとても刺激になり、私たちも今自分が勉強・研究をするための絶好
のチャンスの中にいるのだと気づかされました。このチャンスを逃さぬようこれからの研究生活を充実さ
せていきたいと思います。
・今後に向けて海外研修事業に対する意見(国際交流委員会向け/後輩向け)
,
研修内容自体ではないですが、都市間の移動を効率化できるとより充実した研修にできると思います。
最後になりましたが今回の研修費用をご支援賜りました岐阜市に深甚なる謝意を表します。
平成 27 年度 中国姉妹大学研修報告書
薬科学科
1.
4 回生 稲垣 賢
研修内容
a. 中国薬科大学 (16.9.20~16.9.23)
訪中 2 日目に中国薬科大学を訪問し、まず両校の会談に参加した。中国薬科大学の副学長を始め
として多くの方から温かい歓迎をいただいた。続いて、キャンパス内の実験棟、薬草園等を見学
した。大学内のどの施設も非常に規模が大きく、圧倒された。その後、先生方は製剤施設を、私
たち学生は留学生のための中国語の授業を見学した。多様な国からの留学生がおり、熱心に授業
を聞いていた。初対面の隣の席のベトナム人と親交を深めることができたことは自信となった。
再度先生方と合流した後、キャンパス内の薬学博物館を見学した。非常に多くの生薬標本があり、
興味深かった。最後に、先生方は中国薬科大学の学生に対し講義を行われた。その後、私たちは
学生と交流を行った。
b. 浙江大学 (16.9.23~16.9.26)
訪中 5 日目に浙江大学を訪問した。初めに浙江大学の校史館を見学した後、2 日目同様に会談に
参加した。日本に留学された経験のある先生方が多くいらっしゃり、気さくに話しかけていただ
いた。その後、先生方が浙江大学の学生に講義を行われている間に私たちは学生にキャンパス内
を案内していただき、学生生活についての話を聞くことができた。特に印象的であったのは、浙
江大学の学生は非常にレポートの量が多く勤勉であったことである。続いて、学生と交流する機
会をいただき、私の大学生活や岐阜薬科大学についておよび日本の製薬状況について英語でプレ
ゼンテーションを行う貴重な経験をさせていただいた。過去に英語でプレゼンテーションを行っ
たことがなく、この経験は自分の成長に繋がると考える。
c. 市内観光
(16.9.22, 16.9.25)
訪中 3 日目に中山陵と市内の博物館を訪れた。訪中 6 日目には西湖、雷峰塔などの観光地および
中医薬の薬局を訪れた。この薬局は、生薬原料から調剤を行う工程を見学できたので、非常に興
味をもった。また、市内観光地を訪れることで、中国の歴史・文化についても学ぶ良いきっかけ
を得た。
2.
強く印象に残ったこと
中国薬科大学および浙江大学に共通して感じたことはキャンパスのスケールが非常に大きく、構内
に多くの実験専用棟を有しており、研究のできる環境が非常に整っていること、および大学構内の
学生寮の環境もよく整備されており、生活面でもよい環境を学生に提供している大学であると感じ
た。また、英語を流暢に話せる学生が非常に多かった点および親日的かつ日本語を話せる学生が予
想以上に多かった点が印象的であり、彼らは日本のアニメや漫画が好きで独学で勉強したといって
いた。このように、学校のカリキュラムにないものも自ら積極的に学ぼうとするその向上心は見習
わなければならないと感じた。両大学の学生からは日本の大学院への修学制度に関しての質問が多
く、中国の学生は日本で研究をすることに興味をもっていることが分かった。
3.
今回の海外研修を今後の修学または研究生活にどのように活かしていくか
私は以下の目的をもってこの訪中交流事業に臨んだ。
・近年成長著しい中国の活気ある学生から良い刺激を受けることで自己の成長に繋げる
今回の訪中交流事業で強く感じたことは、中国の学生と自分との英語会話能力の差の大きさである。
私は今まで日本語の通じない環境に身を置いたことがなかったため、今回の交流事業によって英語
の重要性を痛感することができた。また、中国の学生が留学に対してあまり抵抗を感じていないの
は英語会話能力に自信があるためではないかと考えられ、今後自分の可能性を広げるためにも英語、
特に会話能力を向上させることが重要であると感じた。また、伊藤先生や林先生の講義終了後の質
疑応答では、非常に活発に中国の学生たちが質問している様子を見て、自分にはこのような積極性
が不足していることも思い知らされた。今回、上記に気付けたことだけでも良い経験となった。今
後、研究室のゼミや講演でどんどん質問を行うなどして積極性を身に着けられるようにしたい。こ
れらのような意識改革を行えただけでも今回の訪中の目的は達成されたと考える。
4.
今後に向けて海外研修事業に対する意見
中国の学生とコミュニケーションを行える非常に貴重な機会をいただき、非常に感謝しております。
私は中国の学生から日本の大学院へ入学する方法について聞かれましたが、そのことに関する詳し
い知識があまりございませんでしたので、次回海外研修事業に参加される方は中国から日本の大学
院に留学するために必要なことなどの知識も持ち合わせておくと良いかもしれません。
5.
岐阜市への謝辞
最後に、今回の研修に当たりご支援いただきました岐阜市に厚く御礼申し上げます。
中国薬科大学訪問
中国薬科大学教員との会談
浙江大学訪問
浙江大学での教員・学生との会食
中山陵にて
浙江大学での学生交流発表会
平成 27 年度 中国姉妹大学研修報告書
薬科学科 4 回生
学籍番号 : 126051 氏名 : 西中
杏里
今回の国際交流では、中国薬科大学および浙江大学を訪問しました。両校において、国際交流について
会談させていただき、岐阜薬科大学との交流を非常に大切にしているとともに、今後更に交流を深めてい
くことを強く希望されていました。今回、先生方や学生たちとの交流の場が多く設けられていたため、自
ら積極的にコミュニケーションをとることで、中国の文化や考え方を知ること、日本の文化や自分の考え
を発信することができました。現在、両校の学生とメールで連絡を取っており、訪中の期間では知ること
ができなかった内容について質問したり、発信したりすることによってさらに交流を深めています。今後
とも、継続して連絡をとり、自分の考えの幅を広げていきたいと考えています。今回の国際交流で学んだ
ことや自分の考えを今後の学生生活の中でより多くの人々に発信し議論していくことが、訪中団の使命で
あると考え、以下に各大学で経験したことについてまとめました。
【中国薬科大学】
中国薬科大学では、訪中団として同行してくださった伊藤先生、林先生が学術講演を行いました。先生
方の発表には多くの学部生、大学院生が集まり、真剣な眼差しで発表を聞いている姿が印象的でした。ま
た、多くの学生が流暢な英語や日本語を用いて積極的に質問していました。さらに、自分の考えを他の学
生の前で発表している人も数多くいました。日本の学生は、講演などで質問、発言する人が少ないため、
中国の学生たちの積極性は日本人が見習うべき点だと強く感じました。先生方の学術講演の前後には、中
国の学生たちが話しかけてくれ、学生生活や将来について熱く語ってくれました。将来に備えて、日本へ
の留学を強く希望している人が多く、日本語を独学で勉強している人が数多く存在していました。また、
将来研究者として活躍したいと考えている人が多く、しっかりと自分の将来を見据え、今できる最大限の
ことを実行している姿に刺激を受けました。
中国薬科大学訪問
学生交流
【浙江大学】
浙江大学では、学部生および大学院生に対し、岐阜、岐阜薬科大学、研究室、自分の研究内容などにつ
いて英語でプレゼンテーションを行いました。今回プレゼンテーションを行う前に、中国語で自己紹介を
行うことによって、発表に興味を持ってもらえるように工夫しました。英語を用いたプレゼンテーション
は初めての経験でしたが、度胸がつき自分の自信につながりました。質疑の時間には、日本の文化や学生
生活、薬学部の制度についての質問が多く、英語での活発な議論が行われました。初めは、英語を使って
話すことに抵抗や恥ずかしさを感じていました。しかし、中国の学生たちの積極性に刺激を受け、自分の
考えをすぐに発信したり、質問したりする行動力を身に付けることができました。
浙江大学訪問
学生交流
【今後の決意】
今回の訪中を経験して、英語が飛び交う環境に身を置くことで、リスニングやスピーキング能力を集中
的に磨くことができました。また、英語によるプレゼンテーション力やコミュニケーション能力、自分自
身の研究に対する意欲が高まりました。中国の学生の積極性や英語および日本語能力の高さに圧倒されま
した。今回の国際交流において、自分の伝えたいことを上手く伝えることができない場面を何度も経験し
ました。普段の生活においても英語で自分の考えを発信できるよう努力していきたいと感じました。また、
中国の学生は、将来に対して明確なビジョンを持っていました。今回の国際交流において、中国の先生方
や学生たちなど様々な人々の考え方に触れることによって、自分の将来をしっかり見据えるとともに、日
本だけでなくグローバルな視点を身につける第一歩となりました。私は、将来製薬企業において創薬の研
究開発に携わりたいと考えています。近年、新薬の研究開発においてグローバル化が進み、日本だけでな
く他国との情報の共有や意見交換が重要であると考えられます。今回の訪中において、グローバルな視点
を身に付けることによって、多角的に物事を捉えることができるようになりました。今後もこの力を高め
ていくために、英語能力を高めるとともに、他国の方と積極的に交流していきたいと考えています。
最後に、今回の訪中に関してご尽力いただきました、岐阜市および大山先生、酒井先生をはじめとする
国際交流委員会の先生方、訪中団として同行してくださった伊藤先生、杉浦先生、林先生に深謝致します。