第15号 5月14日 PTA総会 校長あいさつ

校長だより第 15 号 平成 28 年 5 月 14 日
PTA総会 校長あいさつ
平成 28 年度PTA総会を開催しましたところ、ご多忙の中多くの保護者の皆様にご出席いただきあ
りがとうございました。また、日頃から本校の教育活動やPTA活動に対しご理解をいただきますとと
もに、教育振興、部活動振興、施設環境整備等に多くのご支援をいただいておりますこと心より感謝申
し上げます。ありがとうございました。特に昨年度はマイクロバスの購入やエアコンの暖房での使用な
どで大変お世話になりました。マイクロバスは部活動で有効に使用させていただいていますし、エアコ
ンの暖房使用により冬季の教室環境が改善されました。重ねて御礼申し上げます。
今日は私から三点お話ししたいと思います。まず本年度どのような考えで松江農林高校は学校教育を
行っていくかということです。本年度 457 名でスタートしており、これまで生徒は落ち着いて学校生活
を送ってくれています。昨年度もそうでしたが、資料にありますように校訓や教育目標、そして本校の
使命などを確認しながら日々の教育活動を実践しています。今年度はさらに、重点実践事項としてスロ
ーガンを作成しました。体育館の後ろに掲示してありますが、チーム松農 新たな学校文化の創造へ~
高めよう!学力・マナー・愛校心~というものです。学力を高め、マナーを向上させ、協力してよりよ
い学校文化を創っていきましょう、とするものです。
二つ目に主権者教育のことです。今年の 6 月 19 日以降に公示・告示される選挙から満 18 歳以上の者
が選挙権を有することとされました。このことを受けて 18 歳選挙権がクローズアップされ、学校では
主権者教育の推進が求められています。これまでは新たに選挙権を得ることになる満 20 歳が、これほ
ど騒がれたことはないのですが、18 歳に下げられた途端、騒ぎになっています。これは、選挙運動がで
きる 18 歳と選挙運動ができない 17 歳が同じクラスに混在することや、これまでは政治と教育が切り離
されていて、学校で政治を扱うことがタブー視され、そのことで政治に無関心で、自分の意見や考えを
持たない子どもが政治に参加するのではないか?(1 票を持っている)という心配があるからなのでし
ょうか。選挙で政党や候補者をどう選ぶかを教えたり、模擬投票をして関心を持つ教育だったり、投票
行動を学ぶ教育が主権者教育ではなく、社会の一員として大人の考えや意見を持つための教育が主権者
教育だと私は考えています。ですから、正解のない問題を議論しながら、ものの見方には多種多様あり、
その中から自分の考えをまとめ、他者に分かりやすく発表できること。様々な答えの中から自分の考え
を持つこと。このような力をつけるような教育を行うことが主権者教育なんだろうということです。今
の高校 3 年生が、安全保障法案やTPP問題、消費税、原発などといった今の日本が抱える問題を議論
できるでしょうか?このような様々な意見がある問題について議論できるようになることが必要にな
るということです。政治というのは、人を傷つけずにいかにして異なる意見の人たちと一緒に暮らして
いく社会を作っていくかというところに本来の役割があると思います。高校生が世の中のことを広く知
ろうとする、正解のない問題を議論する、そうした中で社会の一員として良い社会を作ろうとする力を
つけていく。そんな学びが求められています。
そして三つ目が、いじめの防止についての本校の取り組みです。学校ではいじめ防止基本方針を定め
ています。いじめは絶対に許されない、いじめはいじめる側が悪い、いじめはどの生徒にもどこの学校
においても起こりうる、いじめの未然防止は学校の重要課題であるという基本的な考え方のもと、この
方針を定めています。いじめを未然に防止し、早期に発見するための日常の指導体制を強化するために
「いじめ防止委員会」を設置しています。また、いじめを認知した場合のいじめ解決に向けた組織的な
取り組みを「いじめ対策委員会」で行っていきます。いじめを起こさせないための予防的な取り組みが
大事で、学校生活の全ての場面で自己有用感や規範意識を高め、豊かな人間性や社会性を育てることが
必要です。この意識を高めるために最初お話ししたスローガンにあるように、マナーや愛校心を高めて
いこうとするものです。いじめを見逃さない松江農林高校の学校文化を創っていきたいと思っています。
この基本方針は後ほどHPで公表しますので、そこでご覧ください。
教育は学校だけでは成果が上がらないものです。ご家庭での教育、地域での教育が良い形で手を結び、
共に育てていくという共通の理念のもと生徒は成長していくものです。どうか本校の教育活動に引き続
きご理解とご支援・ご協力を賜りますと共に、お子様のことでご心配なことがありましたら遠慮なく学
校までご相談ください。