仕様概要書 1 件名 墨田区がん検診・健康診査コールセンター運営業務委託 2 目的 本区のがんによる死亡率(75 歳未満年齢調整死亡率)は、23 区の中でも高く、区民の健康 づくりを推進するための大きな課題となっている。この一因として、がん検診の受診率が低い こと、精密検査の受診率が低いこと等が挙げられる。そこで、現在のがん検診の申込体制を見 直し、コールセンターを開設することで、簡単で分かりやすい申込方法を構築し、がん検診を 受診しやすい環境を整える。また、がん検診や健康診査に関する問合せ、再発行受付等の業務 を一元的に受け付けることにより、区民サービスの向上及び業務の効率化を図る。 3 履行期間 (1) コールセンターの構築等(「6 業務内容」の(1)∼(3)) 契約日から平成 28 年8月 31 日まで (2) コールセンターの運営 平成 28 年9月1日から 29 年3月 31 日まで 4 運営場所 コールセンターの運営場所は、受託者が日本国内に用意する場所(以下「事業所内コールセ ンター」という。)及び墨田区役所内(以下「庁舎内コールセンター」という。)とする。 5 運営日及び運営時間 (1) 運営日 平成28年9月1日∼29年3月31日の期間内の月曜日から金曜日までとする。 ※ ただし、国民の祝日に関する法律に規定する休日及び平成28年12月29日∼29年1 月3日の期間を除く。 (2) 運営時間 午前9時∼午後4時 6 業務内容 (1) コールセンター構築業務 開設に当たっての作業計画書を作成し、構築作業着手前に本区へ提出すること。 (2) 開設準備 本業務に必要な施設、設備、機器類等の設置及び整備、従事要員の研修等を行うこと。 (3) マニュアル作成業務 本区ホームページ、本区の提供した冊子やパンフレット、資料等に基づき、各種業務マニ ュアルを本区と協議のうえ、整備すること。また、運営状況に応じて、本区と協議のうえ、 各種マニュアルの改訂を適宜実施すること。 -1- (4) 問合せ等対応業務 事業所内コールセンターに入電した本区のがん検診及び健康診査等(別表1)に関する電 話による問合せ、意見等を受け付け、各種マニュアル等に基づいて可能な限り回答、対応す る。なお、個人情報の参照が必要な問合せ等については、庁舎内コールセンターに確認のう え、対応する。マニュアルにより回答できないときは、本区の担当者に連絡し、相談する。 (5) がん検診申込み受付業務 本区で実施するがん検診等(別表1)について、事業所内コールセンターで申込みを受け 付ける。また、庁舎内コールセンターで本区の健康情報システムへの入力等、受診票の発行 処理を行う。受付に当たっては、本区があらかじめ用意した対象者リストや各種マニュアル 等を基に受付の可否を判断する。 (6) がん検診及び健康診査受診票の再発行業務 本区で実施するがん検診及び健康診査等(別表1)の受診票の再発行依頼を事業所内コー ルセンターで受け付ける。また、庁舎内コールセンターで本区の健康情報システムへの入力 等、受診票の再発行処理を行う。受付に当たっては、本区があらかじめ用意した対象者リス トや各種マニュアル等を基に再発行の可否を判断する。 (7) 応対内容の記録 ア 応対オペレーターは、コールセンターで受け付けた案件には、関係する情報を応対履歴 情報として、電子データにより記録すること。 イ 応対オペレーターは、事業所内コールセンターで受け付けた案件については、応対履歴 情報として、受け付けた内容、処理状況等を記録する。なお、問合せに事業所内コールセ ンターで回答した場合は利用した応対情報源等を、庁舎内コールセンター又は本区職員対 応とした場合は対応した担当者等を併せて記録すること。 ウ 応対履歴情報を記録するために、本区から別途書式が指定された場合は、必要な各種情 報をその書式に記録し、指定の方法により提出すること。 (8) 運営管理業務 業務内容に応じた従事要員を配置するとともに、応対等の記録の管理及び統計処理を行う。 また、本業務に必要な調整や報告、提供サービスの品質管理など、コールセンターを適正に 運営するために必要な業務を行う。なお、基本的な運営管理業務は、次のとおりとする。 ア 業務記録作成及び受付記録の提出 コールセンター業務の実施状況について、「13 報告内容」に必要な業務記録を作成す ること。また、がん検診の申込み受付記録、がん検診及び健康診査受診票の再発行受付記 録は、翌日(翌日がコールセンターの運営日でない場合は翌運営日)の指定する時間帯ま でに本区担当者へ電子メールにて提出すること。 イ 運用管理 (ア) 応対履歴情報は、電子ファイルにより本区に提出できるよう管理すること。 (イ) 応対業務を実施する中で、区民等との間でトラブルに発展した場合は、トラブルに至っ た経緯をとりまとめ、改善に向けた取組を本区に提示し、改善に努めること。 ウ 事故や非常事態への対応 災害発生、コールセンター施設の不具合、機器故障、回線異常、応対オペレーターの出 勤不能等の事故や非常事態がコールセンターで発生した場合は、本区と調整を行ったうえ、 -2- 応対業務を継続実施するよう努めること。万一、コールセンターの運用を停止せざるを得 ない場合は、速やかに本区に連絡のうえ、報告書を作成し、本区担当者へ提出すること。 (9) 業務調査 コールセンターの応対品質のチェック及び品質の維持・向上を目的として、コールセンタ ーの利用状況及び利用者満足度等に関する調査を本区と協議した内容で行う。 7 対応言語 対応言語は、日本語とする。 8 必要規模 (1) 必要席数 運用期間中は、別表2の従事要員に必要な席数を用意すること。なお、庁舎内コールセン ターの席数については、本区で用意する。ただし、 「15 品質要件」に示す指標の目標値を確 保できるよう、受診票や受診勧奨物等の発送時期等を考慮した配置に努めること。 (2) 想定件数(平成28年9月∼29年3月) ア がん検診の申込み 約8,000件 イ がん検診・健康診査の問合せ・再発行 (ア) がん検診 約14,000件(1日平均100件×約140日) (イ) 健康診査 約800件(1か月平均250件×3か月+1か月平均10件×4か月) ※ ア・イともに、毎月1日の区報発行後や、受診勧奨物の発送後、実施期間終了間際は、 件数が増大する。 (3) 対象者データ 区民等からの申込み、再発行依頼、問合せ等に対し、適切に回答する必要があるため、最 新の対象者データを記録媒体等により直接貸与する。 9 従事要員の要件 (1) 従事要員体制 コールセンターの運営に当たっては、オペレーター、スーパーバイザー及びこれを統括す る業務責任者を別表2のとおり配置すること。 (2) 従事要員に求める能力 ア オペレーター オペレーターは、主に応対業務における一次対応を、迅速かつ的確に行う。 (ア) がん検診等、自治体での電話応対業務の実務経験が1年以上あること。 (イ) 一般常識を持ち、応対マナーが優れていること。 (ウ) 応対業務に必要とされる能力(日本語の語学力、文書作成能力、説明能力、協調性な ど)を有すること。 (エ) 応対業務に必要な機器の操作や設定に関する基礎的な能力及び知識を有すること。 (オ) 運営場所に常駐していること。 -3- イ スーパーバイザー スーパーバイザーは、業務の進行管理・サポート、オペレーターでは対応できない問合 せ及び意見、苦情等の二次対応、オペレーターの研修等を行う。緊急時には、業務責任者 に代わり、本区との連絡調整を行う。 (ア) がん検診等、自治体でのコールセンター運営の実務経験が1年以上あること。 (イ) 運営場所に常駐していること。 ウ 業務責任者 業務責任者はコールセンターの設備の管理、応対業務、運営管理業務、及び応対オペレ ーターの業務実施状況の管理・監督、研修の管理等を実施し、円滑なコールセンター運営 を図るとともに、本区との調整及び連絡業務を行う。 (ア) がん検診等、自治体でのコールセンター運営の実務経験が1年以上あること。 (イ) 運用場所に常駐することが望ましいが、常駐しない場合は本区の要請に迅速に対応で きるようにすること。 (3) 応対知識の事前習得 受託者は、応対オペレーターに対し、実際の応対業務に携わる前に、次に示す知識を習得 できるように研修を実施すること。ただし、イ及びウに関して研修に必要な基礎資料は、本 区から提供するものとする。 ア コールセンターに関する知識 コールセンターの目的、業務内容、施設・設備の使用方法、応対業務の実施方法等 イ 本区に関する知識 本区の組織構成と主な事業概要、本区の主な制度、本区の主な施設等 ウ 応対情報源に関する知識 応対情報源の種類、構成、本区のがん検診及び健康診査の制度、主な内容等 エ 健康情報システム操作に関する知識 本区が用意する健康情報システムの操作に関する知識 オ 情報セキュリティ及び個人情報保護に関する知識 情報セキュリティ及び個人情報保護に関する一般的な知識、各種規程等の概要等 (4) 応対知識の向上 ア 「(3) 応対知識の事前習得」で習得した知識について、状況や制度の変化に応じ、応対 知識向上のための研修等を継続的に実施すること。また、研修実施計画書及び研修報告書 を本区へ提出すること。 イ 応対業務でトラブルが発生した事例と改善策について、従事要員間で共有を図ること。 (5) 従事要員定着率の向上 従事要員の定着率向上を図るための方策を講じること。 10 設備及び機器の要件 (1) 事業所内コールセンターの運用スペース等 ア 事業所内コールセンターを運用する居室(以下「運用スペース」という。)は、コール センターを運営するために十分な広さを確保すること。 イ 運用スペースの入退室者を常に記録し、部外者が立ち入れないよう入室管理を徹底する -4- こと。 ウ 日本工業規格・JIS Q 15001「個人情報保護マネジメントシステム—要求事項」に基 づく個人情報保護マネジメントシステムを確立し、プライバシーマークを取得しているこ と。 エ 運用スペースは、騒音に配慮した設備環境であること。 オ 応対業務を行うエリア(以下「業務スペース」という。)は、応対業務を実施するため に十分な広さを確保すること。 カ 業務スペースに利用する機器に見合った電源を確保し、停電等にも適切に対応できるよ うにすること。 キ 個人情報保護の観点により、業務スペースに、応対用に一時的に記録したメモ等を破棄 するためのシュレッダーなどを用意すること。 ク 業務スペースへの不正物品の持ち込みを防ぐため、個人ロッカーを用意し、携帯電話や バッグ等の従事者の私物については、ロッカーにて保管し、業務スペースへの持込を禁止 すること。ただし、貴重品の盗難等を防ぐため、貴重品のみ業務スペースへの持ち込みを 可とし、持込を行うための透明のバッグ等を用意すること。 ケ 業務で使用する資料やマニュアル等を保管するための施錠可能な書庫を用意し、使用し ていないときは書庫へ保管すること。 コ 庁舎内コールセンターの運用については、別途協議する。 (2) 情報機器及び通信設備 ア 電話設備 (ア) 電話回線は、受託者が用意すること。回線数は、「8 必要規模」「15 品質要件」 に応じて必要な回線数(混雑時メッセージ用の回線を含む)を事業所内コールセンター に用意し、さらに、庁舎内コールセンターとの事務連絡用の回線を1回線用意する。た だし、事務連絡用の回線は、応対業務に直接使用しないこと。 (イ) 受託者は、本委託契約締結後速やかに事業所内コールセンターの電話番号を本区に通 知すること。 (ウ) 受託者は、電話機を席数分用意すること。 (エ) 交換機の機能を利用し、混雑時には混雑時メッセージ、時間外及び休日には時間外メ ッセージを自動的に流す運用を行うこと。メッセージの内容については、本区と協議の うえ、決定すること。 イ 電子メール及びインターネット環境 (ア) 受託者は、電子メール及びインターネットに接続できるパソコンを席数分用意すること。 (イ) 受託者は、電子メール及びインターネットへ接続するための回線としてブロードバン ド回線を用意すること。 (ウ) 受託者は、電子メール及びインターネット接続するパソコンには不正アクセスを防止 する対策を施すこと。また、ウイルス対策を施し、ウイルス定義ファイルの更新及び Windows Update を定期的かつ緊急時においては随時行うこと。 ウ その他 (ア) 応対情報源をUSBメモリにて提供する場合があるため、受託者は、USBメモリを運用 できるパソコンを用意すること。 -5- (イ) 受託者が用意する機器類、什器類、電話回線は、受託者の責任で保守・管理及び故障 対応すること。 (ウ) 「ア 電話設備」及び「イ 電子メール及びインターネット環境」については、業務 を開始する前に、受託者にて接続確認及び動作確認を行うこと。 (エ) 業務の情報の不正流出を防ぐため、受託者は、オペレーター席ではCD−R・USBメモ リ等の記録媒体を物理的に使用できない仕組みを構築すること。 11 コールセンターの運営に必要な費用 (1) 設備及び従事要員に要する費用 コールセンターを運用する設備及び従事要員に要する費用については、すべて本委託費に 含めること。 (2) 消耗品・光熱費等 コールセンター運営に必要な光熱費、消耗品費、郵送料、運用施設の使用料など、すべて の費用は本委託費に含めること。 (3) 通話料 コールセンターの通話料は、対象者に負担させることができるものとするが、対象者あて に電話により折り返し回答又は案内する場合に必要な通話料は、本委託費に含めること。 12 個人情報の取扱い コールセンターの運用に当たり、関係諸法令、墨田区個人情報保護条例等に基づき、必要な 個人情報保護対策を講じるとともに、次の管理を徹底すること。 ア 従事要員の採用時に守秘義務、セキュリティ対策及び個人情報保護に関する研修を実施し、 知識を習得させること。 イ 従事要員に対して、採用後も必要に応じて守秘義務、セキュリティ対策及び個人情報保護 に関する情報を提供することにより、従事要員の知識の向上を図ること。 ウ 従事要員は、守秘義務に関する誓約書を提出し、受託者が管理すること。 エ 守秘義務違反に関する責任の所在及び処罰の内容を明確にし、周知徹底すること。 オ 守秘義務、セキュリティ対策及び個人情報保護に関する事故や障害が発生した場合の体制 及び対応フローについて事前に本区に提出すること。 カ 応対情報源、受付記録の受け渡しの際は、データファイルに暗号化やパスワードをかける 等の措置を講じること。なお、最も安全なデータ授受方法を提案し、採用すること。 キ 応対情報源の入ったデータ媒体の授受において、受け渡しと返却を徹底すること。 ク 応対情報源の入ったデータ媒体の搬送において、盗難、紛失等に備えた最も安全な方法を とり、従事要員に対し、勤務先以外への持ち出しを生じさせないこと。 13 報告内容 受託者は、翌月上旬に、次の内容を書面により報告すること。また、随時、報告会を実施す るものとする。 ア 問合せの件数及び種別、がん検診の申込み件数、がん検診及び健康診査の再発行件数等の 件数及び曜日・時間帯について、1日当たりの合計及び平均、1か月当たりの合計を集計し -6- 報告すること。また、その他については、意見、苦情等の内容をとりまとめて報告すること。 イ オペレーターの電話機が鳴った数(コール総数)、オペレーターが受電した件数(応対件数)、 事業所内コールセンターで処理完了した件数(完了件数)を把握し、コール総数を応対総数で 割った数(対応率)及びコール総数を完了件数で割った数(完了率)を報告すること。 14 納品物 受託者は、次のものを電子媒体及び紙媒体で各1部ずつ納品すること。 (1) 各種マニュアル類(「6 業務内容 (3) マニュアル作成業務」に定めるもの) (2) 運用スケジュール (3) 従事要員体制表 (4) 定期報告書(「13 報告内容」に定めるもの) (5) 年次報告書((4)を年間でとりまとめたもの) (6) 「6 15 業務内容 (9) 業務調査」に関する結果報告書 品質要件 コールセンター運営に当たって、一定基準の品質を確保するため、次に示すサービス指標の 値を目標値とし、受託者は、目標を達成するよう誠実に努めなければならない。 指標名 16 目標値(月平均) 対応率 90%以上 完了率 90%以上 業務全般における要件 (1) 関係諸法令の遵守 本業務委託を実施するにあたっては、関係諸法令を遵守すること。 (2) 複写または複製の禁止 受託者は、この契約に基づく業務を処理するため、本区から引き渡された資料、貸与物等 を、本区の許諾なくして複写又は複製しないこと。 (3) 事故発生時の対応 受託者は、目的物の納入前に事故が発生したときは、その理由にかかわらず、直ちにその 状況、処理対策等を本区に報告し、応急措置を加えた後、書面により詳細な報告及びその後 の方針案を提出すること。 (4) 本業務に関する対外的な発表等について 契約期間中または契約期間終了後、本仕様概要書による成果及び納品物について、本区が 区議会やインターネットを含む、対外的な発表を行うこと、複製、翻訳、翻案、譲渡及び貸 与することに関して、受託者は一切の異議を申し立てないこと。 (5) 成果及び納品物の権利 本仕様概要書による成果及び納品物の一切の権利は本区に属するが、一部に受託者に属す る著作権、特許権、肖像権等が残存する場合においては、その内容を納品時にすべて明示し、 その権利を行使する場合には、その一切について、書面による本区の承諾を要するものとす る。 -7- (6) 第三者への情報開示等の禁止 本仕様概要書によるすべての作業において、本区が提供した業務上の情報を第三者に開示 又は漏えいしないこと。また、そのために必要な措置を講ずること。 (7) 本区が提供する資料について 本区が提供する資料は、原則として貸出しによるものとし、業務終了期日までに返却する こと。また、当該資料の複写又は第三者への提供はしないこと。 (8) 著作権等の確認 受託者は、本仕様概要書による成果及び納品物が、本区以外のものが著作権、特許権、肖 像権等の権利を侵害しないことを確認すること。 17 特記事項 (1) 本仕様概要書に定めのない事項、又は疑義が生じた場合は、双方協議のうえ、別途定める。 (2) 業務内容及び実施状況確認のための視察や立会い検査に応じること。 18 担当者 墨田区福祉保健部保健衛生担当保健計画課健康推進担当 電話:03−5608−8514 -8- 川又・小林 別表1 がん検診・健康診査の内容 種別 がん検診 内容 胃がん検診 大腸がん検診 肺がん検診 子宮頸がん検診 乳がん検診 前立腺がん検診 胃がんリスク検査 健康診査 墨田区国民健康保険特定健康診査 75 歳以上の健康診査 生活習慣病予防健康診査 別表2 運営場所及び従事要員体制 運営場所 受託者が用意する場所 従事要員体制 業務責任者 1人 スーパーバイザー オペレーター 墨田区役所内 3人以上 スーパーバイザー オペレーター 1人 1人 1人 -9-
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