子どもたちの未来のために

第58回 日本小児神経学会学術集会
子どもたちの未来のために
~小児神経と多領域との懸け橋~
会 期:2016年6月2日(木)………………………… 理事会、評議員会、プレコングレス
参加費:日本小児神経学会 会員 15,000円
2016年6月3日(金)~6月5日(日)……… 学術集会
日本小児神経学会 非会員 18,000円
2016年6月5日(日)………………………… 午後 市民公開講座
初期研修医 5,000円(証明書提示)
会 場:京王プラザホテル 新宿
看護師、心理士、理学療法士など 5,000円(証明書提示)
〒160-8330 東京都新宿区西新宿2-2-1
大学生 2,000円(学生証提示、大学院生は除く)
TEL:03-3344-0111(代表)
会員懇親会 6,000円(非会員の参加も可能)6月4日(土)18:30~
ご挨拶
welcome message
日本小児神経学会は1977年に日本小児神経研
ず、小児神経とスポーツに焦点をおいたセッショ
究会から日本小児神経学会へと名称を改め、
ンも企画致しました。
2016年で40周年の節目を迎えます。このよう
最終日は1500名収容できる大会場で終日教育
な歴史ある学会の会長を仰せつかり、身に余る光
講演を行います。小児神経の一般的な多領域のト
栄に存じます。現在42名のプログラム委員、12
ピックスを取り上げ、一日同じ会場に着席してい
名の実行委員のメンバーとともに一丸となって鋭
ただければ、小児神経学のほぼ全領域が解る、皆
意準備を進めております。
様にご満足していただけるような充実した11の
今回の学術集会では「子どもたちの未来のため
プログラムを準備致しました。
に~小児神経と多領域との懸け橋~」を主題と致
また、シンポジウムを15と増やし、一般演題
しました。ご承知のように、日頃より小児神経学
は例年より口演数を減らし、代わりにポスター
は医療分野や医療以外の様々な分野との連携をは
セッションを増やしました。ポスター会場はゆっ
かっております。そのような状況を踏まえ、医学
たりと閲覧し、熱い討論をしていただける空間を
およびその他の多分野の新しい知見や技術の観点
準備致しております。
から小児神経学の今後について取り上げます。
今回は会期を金、土、日と週末を含む3日間に
近年子どもたちの外遊びや運動の機会が減少し
設定し、開業医の先生方、小児神経科医を志す初
ており、結果として発達障害や、実社会でのコ
期研修医・医学生を含めより多くの方々にご参加
ミュニケーションが苦手な若者が増えています。
いただけるように致しました。皆さまお誘いあわ
幼少児より、運動を促進し、次世代の日本を背負
せのうえお越しいただければ幸いに存じます。向
う子どもたちの心身の健全な発育・発達を培う事
夏の東京で皆さまにお会い出来る事を心より楽し
は大変重要と考え、2020年の東京オリンピック
みにお待ちしています。
開催も念頭に、これまで扱ってきた分野に留まら
第58回 日本小児神経学会学術集会
会長
新島 新一 氏
(順天堂大学医学部附属練馬病院小児科 教授)
鈴木 大地
氏
柳澤 秋孝 氏
和気 秀文
6月3日
(金) 16:30
演者:鈴木 大地(スポーツ庁長官)/柳澤 秋孝(松本短期大学 名誉教授)
和気 秀文(順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科 先任准教授)
Infantile spasms and West syndrome:
how can we best improve long-term outcomes?
ー皮質形成異常の新しいコンセプトー
ー乳児スパズムとウエスト症候群の長期予後改善に向けてー
Barkovich先生は世界の神経放射線をリード
英国の小児神経科医であるLux先生にご講演頂
きます。乳児スパズムは乳児期で最も頻繁にみ
られるてんかん症候群ですが治療が困難である
ことも稀ではありません。様々な治療について
United Kingdom Infantile Spasms Study(UKISS)
の結果を交えながら解説いただきます。
する先生です。大脳皮質形成異常は形態異常だけ
でなく遺伝子変異も解明されてきました。皮質形
成異常に対する最新の知見を解説していただきます。
氏
▲
▲
特別講演1 6月3日
(金) 8:45
17:45 座長:新島 新一(順天堂大学医学部附属練馬病院小児科 教授)/桃井 眞里子(国際医療福祉大学病院 院長)
New Concepts of Malformations of
Cortical Development
A. James Barkovich
氏
日本小児神経学会40周年記念式典・記念シンポジウム
▲
スポー ツ は 子 ど も の 脳 を 育 む
日本小児神経学会40周年記念式典およびその後の記念
シンポジウムには、
『スポーツは子どもの脳を育む』と題
スポーツは子どもの脳を育む』と題
して2020年に開催される東京オリンピックに向けて、将
来ある子どもたちにスポーツが脳の発達に重要であるとい
うシンポジウムを企画しました。昨年10月1日に初代ス
ポーツ庁長官として就任されました、順天堂大学出身でソ
ウル五輪競泳背泳ぎ金メダリストの鈴木大地長官をお迎え
致します。
近年子どもたちの外遊びや運動の機会が減少した結果、
発達障害やコミュニケーション障害の若者が増えていま
す。幼少児より、運動を促進し、次世代の日本を背負う子
どもたちの心身の健全な発育・発達を培う事は大変重要で
あると考えます。
鈴木大地長官にはスポーツの重要性と、今後のスポーツ
庁としての取り組みをお話しいただきます。
柳沢運動プログラムとしても有名な柳澤秋孝先生には幼
児期(0~6歳)の子ども達すべてを運動好きにさせる魔
法のプログラムと、それが脳に及ぼす影響についてお話し
ムと、それが脳に及ぼす影響についてお話し
いただきます。
順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科生理学の和気
秀文先生には『発育期の運動習慣が心血管中枢へ及ぼす影
響』と題して幼若期からの運動習慣が高血圧症の予防に繋
がる脳内機序についてお話しいただきます。
このシンポジウムにより、将来ある子ども達がゲーム漬
にならずに、スポーツを通して健全な心身・脳の発達を
担って欲しいと切に希望致します。
9:30
特別講演2 6月3日
(金) 11:50
Andrew L. Lux
氏
12:35
座長:永井 利三郎(プール学院大学教育学部 教授)
演者:A. James Barkovich
座長:小国 弘量(東京女子医科大学小児科 教授)
演者:Andrew L. Lux
(University of california, SanFrancisco UCSF-benioff Children’
s Hospital, Professor)
(Bristol Royal Hospital for Children, Bristol, UK, Consultant Paediatric Neurologist)
Progress and challenges in the understanding of
early epileptic encephalopathies
Olfactory develoment and
dysgenesis in fetus and neonate
ー乳児早期のてんかん性脳症への理解とチャレンジー
ー胎児・新生児期における嗅覚の発達とその障害ー
米国でアクティビティーの高い、著明な小児
新生児仮死のSarnat分類でご高名なSarnat先
生に友情講演をいただきます。嗅覚の神経は妊
娠30週ごろから分化が始まり、母体環境の影響
を強く受けています。脳の奇形、内分泌および
遺伝的/代謝性疾患が疑われる新生児には嗅神
経の検査をすることが望ましいでしょう。
神経科医であるSankar先生には乳児のてんかん
性 脳 症 に つ い て ご 講 演 頂 き ま す 。分 子 生 物 学
的・発達学に基づいた、近年明らかになりつつ
Raman Sankar
ある知見を解説いただきます。
9:35
座長:大澤 眞木子(東京女子医科大学 名誉教授)
演者:Raman Sankar
▲
▲
特別講演3/福山先生追悼講演 6月4日
(土) 8:50
氏
友情講演 6月4日
(土) 13:00
赤松 和土 氏
13:45
演者:Harvey B. Sarnat(University of Calgary, Professor)
Young Investigator’s Session
佐久間 啓 氏
氏
座長:岩田 欧介(久留米大学小児科 准教授)
(Pediatric Neurology David Geffen School of Medicine UCLA Los Angels, Professor)
(東京都医学総合研究所) (順天堂大学大学院)
Harvey B. Sarnat
秋山 倫之 氏
村松 一洋 氏
池田 真理子 氏
(岡山大学病院)
(群馬大学大学院)
(神戸大学大学院)
本年度より新企画として、日本小児神経学会会員の中で、将
来本学会をリードしていく可能性のある優秀な研究成果を上げ
ている若手研究者を表彰することになりました。選出された先
生方は、シンポジウムの中で一般演題よりも長い20分間のミ
ニレクチャーができ、日本小児神経学会理事長および大会長か
らメダルおよび盾の表彰を受けることになります。
選出方法は、上記対象者を評議員から推薦していただき(自
薦もOK)
、学会の準備委員会の委員がその業績を厳正にチェッ
クし、投票により、上位5名を選出しました。
今年の表彰者は左記の5名です。
Young Investigator’
s Session ▲
6月4日
(土)9:50
11:40
Introduction
従来の小児神経学会学術集会の教育講演は数日間にまたがっての講演で、聞き逃してしまうことが
しばしばでした。英国の小児神経学会を見習い、今回は、ご多忙な開業医の先生方もご参加いただけ
ますように、日曜日の終日に1500名収容できる大会場で小児神経学全領域を学んでいただくことが
できるように企画いたしました。お子様のいらっしゃる先生方のためにも500名収容の中継会場、
300名収容のサテライト会場を用意いたしております。1日で小児神経全領域を学べる絶好の機会で
すので、是非ご参加いただけますようよろしくお願い申し上げます。
胎児期脳の正常発達とその損傷
小児けいれん性疾患:
熱性けいれんと
“非難治性”てんかんの
最近の話題
胎生期脳の構造的あるいは機能的発達を理解す
ることは、超早産児が抱える後障害の病態理解に
必須です。Volpeが超早産児の脳障害を単なる白
質障害に留めず、
“encephalopathy of prematurity”
と呼んでからはや10年が経ちます。我々の現在
の立ち位置を再確認し、次の10年の新生児神経
学の未来を考えます。
城所 博之
氏
2015年3月に日本小児神経学会が熱性けいれ
ん診療ガイドライン2015を策定しました。これ
について概説します。後半は,
“非難治性”てん
かんにおける,自動車運転免許,妊娠・出産な
どの将来の障壁と障がいを見すえた,ライフス
タイルを考慮したてんかんの個別化治療を概説
します。
▲
▲
教育講演1 6月5日
(日) 8:35
1日で小児神経の
最新トピックスを
得られます
9:05
教育講演2 6月5日
(日) 9:10
浜野 晋一郎
9:40
座長:高嶋 幸男(柳川療育センター(国際医療福祉大学大学院) 施設長)
座長:衞藤 義勝(財団法人脳神経疾患研究所先端医療研究センター 所長)
演者:城所 博之(名古屋大学医学部附属病院小児科 助教)
演者:浜野 晋一郎(埼玉県立小児医療センター神経科 部長)
神経発達障害の包括的理解のために:
生物学的指標(発達的中間表現型)
という視点
Brain injury in premature and
term born neonates: Insights from MRI
日本は超少子社会を迎えるにあたり、近年、子
MRIは早産から正期産児の脳損傷を評価する
どもの健全な発達を支えるために必要なのは何
のに大変有用です。様々なタイプの脳損傷につ
か?ということが問われ続けています。この問い
いてMRI画像の観点から解説し、それらの発達
に答えるためのポイントを解説します。
ー早産から正期産児の脳損傷:MRIをもとにー
友田 明美
予後について概説します。
A.James Barkovich
氏
▲
▲
教育講演3 6月5日
(日)9:45
氏
10:15
教育講演4 6月5日
(日)10:20
氏
10:50
座長:熊谷 公明(東京慈恵会医科大学 客員教授/横浜総合病院 小児神経科)
座長:高橋 孝雄(慶應義塾大学医学部小児科 教授)
演者:友田 明美(福井大学子どものこころの発達研究センター 教授)
演者:A.James Barkovich(UCSF Benioff Children’
s Hospital, Professor)
脳炎/脳症
インフルエンザ感染の重症化と
インフルエンザ脳症の発症機序、
治療に関する最新知見
小児期に発生する急性脳炎/脳症に統一された
定義はなく、
「急性脳症スペクトラム」として、
重症インフルエンザ感染で見られるサイトカ
インストーム、代謝不全、血管内皮細胞機能障
害、脳症を中心に研究の展開および最新の治療
について紹介します。
幅の広い概念をもって理解しておくことが肝要で
す。その治療戦略は、類型分類に応じた直接的な
治療方法に組み合わせた包括的なアプローチが必
要となります。
今高 城治
▲
▲
教育講演5 6月5日
(日)10:55
木戸 博
氏
11:25
教育講演6 6月5日
(日)11:55
12:55
座長:川井 充(国立病院機構東埼玉病院 院長)
座長:大野 耕策(独立行政法人労働者健康福祉機構山陰労災病院 院長)
演者:今高 城治(獨協医科大学医学部小児科学 准教授)
演者:木戸 博(徳島大学先端酵素学研究所 特任教授)
患児の診療の実際
氏
遺伝学的検査
~わかりやすく、
やりがいのある臨床を共有するために~
近年、遺伝学的検査法の進歩には目をみはる
頭痛に苦しむ小児は少なくありません。小児期
ものがあります。未診断疾患・稀少疾患・比較
の common disease である頭痛について、片頭
的頻度の高い指定難病等の遺伝学的検査につい
痛を中心に診察から治療までわかりやすく解説し
て、現況と課題を概観します。
斎藤 義朗
ます。
13:40
▲
▲
教育講演7 6月5日
(日)13:10
小崎 健次郎
氏
教育講演8 6月5日
(日)13:45
14:15
座長:中澤 友幸(東京都保健医療公社豊島病院小児科 部長)
座長:斎藤 加代子(東京女子医科大学附属遺伝子医療センター 教授)
演者:斎藤 義朗(鳥取大学医学部脳神経小児科 准教授)
演者:小崎 健次郎(慶應義塾大学医学部臨床遺伝学センター 教授)
氏
小児神経科医が知っておくべき
ミトコンドリア病の多様性
ミトコンドリア病は、小児科診療において私た
ち小児神経科医を最も悩ませる疾患の一つではな
いでしょうか。その理由はこの疾患群のもつ多様
性にあると思われます。症状、原因遺伝子、治療
法について解説します。
三牧 正和
▲
教育講演9 6月5日
(日) 14:20
氏
このたびの市民公開講座では、
14:50
「発達障害の子どもを育む豊かな環
座長:杉江 秀夫(常葉大学保健医療学部 学部長)
境」をテーマとしました。新島会長
演者:三牧 正和(帝京大学医学部小児科 教授)
の子どもたちに対する熱い想いを実
現すべく3名の講師で担当すること
にしました。
小児免疫性中枢神経疾患の臨床:
脱髄疾患の診断と治療
どうしても発達障害の子どもたち
小枝 達也
に関するテーマですと、どのように
氏
治療するかということになりがちで
自己の中枢神経の組織や抗原に対する免疫反応
す。しかし「生活に根ざした医療」
によって発症する免疫性中枢神経疾患の中でも脱
という視点からメッセージを発信す
髄疾患をテーマに取り上げ、その疾患定義から治
ると、まったく別の色彩になりえる
療まで解説します。
鳥巣 浩幸
▲
教育講演10 6月5日
(日) 14:55
と思うのです。
氏
つまり、
「子どもの発達障害を診
るだけでなく、発達障害の子どもを
15:25
診るということ」、そして「症状を
座長:黒川 徹(誠愛リハビリテーション病院 名誉院長)
林隆
演者:鳥巣 浩幸(福岡歯科大学総合医学講座小児科学分野 准教授)
緩和することはもちろん大切だが、
氏
その子と家族の生活に根ざした医療
に取り組むこと」の大切さを発信す
筋疾患の診断と骨格筋画像
るということです。
この市民公開講座では、子どもの生
活全般の質を確保し、そして高めると
筋疾患は専門施設に集まる傾向にはあります
いう視点から医療に取り組んでいると
が、小児科医が日常で出会う可能性は低くはあり
いう話題を提供したいと思います。
ません。骨格筋CTとMRIの両者を組み合わせた
診断手順と、その有用性に関して解説します。
大友 義之
石垣 景子
氏
市民公開講座
▲
▲
教育講演11 6月5日
(日) 15:30
氏
6月5日
(日) 16:30
16:00
18:30
座長/演者:小枝 達也(国立成育医療研究センター こころの診療部 部長)
林 隆(医療法人テレサ会西川医院発達診療部発達小児科 部長)
大友 義之(順天堂大学医学部附属練馬病院小児科 先任准教授)
座長:飯沼 一宇(NPO法人子どもの村東北 理事長)
演者:石垣 景子(東京女子医科大学医学部小児科 講師)
次世代の小児神経科医を
育むために
~ 女性の立場から… ~
大澤 眞木子 氏
桃井 眞里子 氏
大塚 頌子 氏
加我 牧子 氏
石﨑 朝世 氏
児玉 浩子 氏
近年医学部での女子医学生の割合は40~50%
となり、医学界でも女性の進出が目立ちます。5
名のシンポジストの先生は日本小児神経学会理事
▲
シンポジウム13 6月4日
(土) 14:50
または学術集会会長を歴任され、小児神経学会を
16:40
今日まで牽引されていらした女性のリーダーの
座長:埜中 征哉(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 名誉院長)
三池 輝久(前 熊本大学医学部発達小児科 教授)
演者:大澤 眞木子(東京女子医科大学 名誉教授)/桃井 眞里子(国際医療福祉大学病院 院長)
大塚 頌子(旭川荘療育・医療センター 顧問)/加我 牧子(東京都立東部療育センター 院長)
石﨑 朝世(公益社団法人発達協会王子クリニック 院長)/児玉 浩子(帝京平成大学 教授)
方々です。
これから男女を問わず小児神経科医を目指す医
師を育てることのみならず、小児神経科医が進む
べき医療の在り方を含め新しい方向性のお話しを
頂きます。
第58回日本小児神経学会学術集会 運営事務局
株式会社コンベンションリンケージ内
〒102-0075 東京都千代田区三番町2
TEL:03-3263-8688 FAX:03-3263-8693 E-mail:[email protected]
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