地域別構想 地域別構想 1.地域別構想の概要 地域別構想は、地域ごとに抱える課題や地形的な特性などにきめ細やかに対応する ため、全体構想で示された将来の都市像や都市施設整備の方針を受け、地域ごとのま ちづくりの課題、方策などを示すものであります。 2.地域別区分の考え方 地域別区分については、本町のまちづくりが地域特性や生活圏でもある小学校区を 中心に行われてきたことや、まちづくり協議会が平成20年度(2008年度)末まで に猪名川町全域で発足し、その地域が当時の小学校区単位であることから、まちづく り協議会の単位を地域別構想の地域別区分として定めます。 4.大島小学校区 3.楊津小学校区 6.白金小学校区 2.阿古谷地区 5.松尾台小学校区 1.猪名川小学校区 7.つつじが丘小学校区 3.地域別構想 地域別構想は、全ての地域において、①地域の特性と課題、②まちづくりの方針、 ③まちづくりの方針の総括図の 3 つの共通する項目から構成されています。 まず、①地域の特性と課題として、地域別の人口推移や地勢、まちづくりの課題に ついて明確にし、これを受けて②まちづくりの方針として、土地利用や景観形成に関 する方針を示すとともに、③総括図により地域別構想を明確化することとしています。 -72- 地域別構想 1.猪名川小学校区 ①地域 ◇特性 の特性 ・本地域は町の南部に位置し、猪名川パークタウンおよび町役場周辺が市 と課題 街化区域に指定され、それ以外は市街化調整区域に指定されています。 ・猪名川パークタウン、広根ニューハイツでは、緑豊かで潤いのある良好 な環境を維持するため、地区計画が策定されています。猪名川パークタ ウンでは緑地協定も策定されています。また、オナーズヒル猪名川パー クタウンでは、建築協定が策定されています。 ・広根沿道地区では、隣接する既存集落の生活環境と田園景観との調和に 配慮しつつ、幹線道路沿道としての合理的かつ健全な土地利用の誘導を 図るため、地区計画が策定されています。 ・本地域には町役場があり、町の中枢を担っています。 ・地域の南部には新たな国土軸である新名神高速道路(平成28年度(20 16年度)末に供用開始予定)が横断しています。 ・地域の人口は平成22年(2010年)時点で5,587人となっています。 ・平成12年(2000年)から平成22年までの10年間で地域の総人口 は約13%減少しています。また、市街化調整区域においては、約20% 減少しています。 ・3階級別にみると、15歳未満が半数以下となっているのに対して、6 5歳以上は約31%増加しており、少子高齢化が進行しています。 人口推移(猪名川小学校区) (単位:人) 7,000 【6,415】 6,000 926 【6,106】 1,061 5,000 【5,587】 1,210 4,000 3,000 65歳以上 4,198 15~64歳 4,133 3,758 2,000 1,000 1,291 912 619 H12 H17 H22 0 15歳未満 資料:国勢調査(※年齢不詳除く) -73- 地域別構想 ◇課題 ・猪名川パークタウンにおいては、戸建住宅地の販売が最終段階を迎え、 今後さらなる人口増が見込めないことや、居住者の高齢化に伴い空き家 が生じることが予想されます。このため、将来の人口減少や少子高齢化 への備えが必要です。 ・また、市街化調整区域の既存集落や住宅団地などにおいては、既に人口 減少や少子高齢化が進行しており、市街化区域との地域間格差が生じる ことから、地域活力の維持・向上に向けた取り組みが必要です。 ・平成25年(2013年)実施の「第五次猪名川町総合計画」の後期基本 計画に向けたまちづくりアンケートの結果による定住志向は54.6% と町全体の平均値59.0%よりも低く、定住環境を整えていく必要が あります。 ・住み続けたい理由としては、 「自然環境がよい」 「田舎の良さが残ってい る」などが高い一方で、「通勤・通学」利便、 「医療環境」、「働く場所」 としての評価が低くなっています。 住み続けたい理由(猪名川小学校区) (%) 100.0 77.0 80.0 60.0 47.4 43.7 40.0 20.0 17.8 23.0 9.6 9.6 3.0 17.0 3.7 2.2 0.0 2.2 1.5 3.0 0.0 0.0 資料: 「第五次猪名川町総合計画」の後期基本計画に向けた まちづくりアンケート調査結果報告書(平成25年) -74- 地域別構想 ②まち ◇土地利用・都市交通に関する方針 づくり →町役場周辺については、広域軸の沿道条件を活かした商業、業務施設の の方針 集積や、既存の行政施設や産業支援機能が集積する立地特性を活かした、 高齢者福祉などに携わるコミュニティビジネスや NPO・ボランティア活 動の拠点機能などの、行政と連携した機能集積を図ります。 →土地利用の状況や動向、社会情勢の変化などを鑑み、適宜・適切に用途 地域などの見直しを行います。 →主要地方道川西篠山線と歴史街道の結節点が位置する広根地区において は、策定した地区計画に基づき、町内外の人をターゲットとした情報発 信・交流の拠点の形成を目指し、地域資源などを活かした商業施設や自 動車移動の人のための利便施設の誘導を図ります。 →主要地方道川西篠山線と主要地方道川西三田線の結節点が位置する紫合 地区においては、地区計画や特別指定区域制度などの都市計画制度を用 いて、町民が憩い、楽しむ拠点の形成を目指し、町民向けの娯楽施設や 商業施設などの誘導を図ります。 →原・紫合地区の大規模町有地については、地区の立地条件を活かし、教 育施設などの優良な施設の立地を誘導するなど、町の活性化に資する土 地利用を促進します。 →幹線道路の沿道では、地域住民の生活利便に資する土地利用を誘導する とともに、地域の特性を踏まえ、必要な機能を満たす土地利用の誘導を 行うことで、地域の活性化を図ります。 →市街化調整区域内のその他の地区についても、自然環境やふるさとの景 観の保全を図りつつ、地域の秩序ある発展を図るため、地区計画制度や 特別指定区域制度など、都市計画手法の導入を多面的に検討します。 →新名神高速道路の(仮称)川西インターチェンジへのアクセス道路とし て、都市計画道路石道上野線の事業化に取り組みます。 →都市計画道路川西篠山線の原広根線から紫合地内までの事業化に向けて 引き続き取り組みます。 →都市計画道路原広根線の既供用の上野地内から川西猪名川線広根地内ま での区間の事業化に向けて引き続き取り組みます。 →県道切畑猪名川線は、阪神北地域社会基盤整備プログラムにより現道拡幅が 計画されているため、計画実現のために要望を行います。 →道路や橋梁の修繕などを長期・計画的に進めることで、安全性・利便性 の向上とコストの縮減を図ります。 -75- 地域別構想 ◇都市環境に関する方針 →町が有する自然の魅力とあわせ、猪名川小学校や道路などの公共施設の 緑化を計画的に推進することで、身近な緑を確保し、緑あふれるまちづ くりを進めます。 →原・紫合地区における活性化の拠点地区の整備にあわせ、既存の緑地の 保全と敷地内緑化の推進を図ります。 →当地域を南北に流れる猪名川については、水質浄化および多自然川づく りを行い、生態系の回復を図ります。 →下水道処理区域内の合併・単独浄化槽設置者およびし尿汲取り家庭につ いて、早期の下水道への切り替えの啓発を図ります。 →下水道処理区域外地域においては、合併浄化槽設置の啓発を行うととも に、収集および処理体制の適切な維持管理を図ります。 →猪名川パークタウンにおいては、将来的な空き家の増加に備え、対策を 検討します。 ◇自然環境・景観形成に関する方針 →市街化区域で新たに住宅地を整備する場合は、地区計画を策定し、適正 な指導、助言を行い、市街地の良好な景観形成を図ります。 →猪名川パークタウン内おいては、地区計画を活用し、良好な住宅地計画 の維持を図ります。 →集落周辺部や幹線道路沿道部の農地における無秩序な開発を抑制し、良 好な農地と美しい田園風景の保全を図ります。 →河川は、生活に憩いと潤いを与えてくれることから、当地域を南北に流 れる猪名川を中心に水辺空間のネットワークを形成します。 →歴史街道は、自然眺望景観軸として良好な景観の保全と利用の両立を図 ります。 -76- 地域別構想 ③まち づくり 方針の 総括図 -77- 地域別構想 2.阿古谷地区 ①地域 ◇特性 の特性 ・本地域は町の東部に位置し、全域が市街化調整区域に指定されています。 と課題 ・本地域内には阿古谷川や民田川が流れており、森林や農地とともに水と 緑の自然環境に恵まれた地域です。 ・日生中央駅や町役場など町内の市街地に比較的近い立地となっています。 ・一般県道能勢猪名川線が地域を南北に貫き、大阪府能勢町方面と結んで おり、東部には一般国道である173号が南北に貫いています。 ・地域内では、猪名川荘苑などの小規模住宅開発が行われています。 ・猪名川荘苑では、緑豊かで潤いのある良好な環境を維持するため、地区 計画が指定されています。 ・上阿古谷、下阿古谷、民田地区は、特別指定区域に指定されており、地 域の地縁者の戸建て住宅の建設や、新規居住者の戸建て住宅の建設(民田 地区のみ)、地縁者の小規模事業所の新築・拡大(下阿古谷地区のみ)が可 能となっています。 ・地域の人口は平成22年(2010年)時点で989人となっています。 ・平成12年(2000年)から平成22年までの10年間で地域の総人口 は約15%減少しています。 ・3階級別にみると、15歳未満が約36%の減少となっているのに対し て、65歳以上は約37%増加しており、少子高齢化が進行しています。 人口推移(阿古谷地区) (単位:人) 1,400 1,200 1,000 【1,157】 208 【1,105】 【989】 250 284 800 600 779 65歳以上 15~64歳 710 596 400 15歳未満 200 0 170 145 109 H12 H17 H22 資料:国勢調査(※年齢不詳除く) -78- 地域別構想 ◇課題 ・本地域は、全域が市街化調整区域に指定され、厳しい建築制限などがか けられているため、人口減少や少子高齢化が進行しており、地域の活力 低下の一因となっています。このため、地域活力の低下への対応策とし て、既に指定している特別指定区域を積極的に活用していく必要があり ます。 ・本地域は豊かな自然環境に恵まれていますが、一方で森林の急傾斜地で は土砂災害の危険があり、また、阿古谷川や民田川沿いでは過去に一部 で浸水被害があるなど、災害への備えも必要となっています。 ・平成25年(2013年)実施の「第五次猪名川町総合計画」の後期基本 計画に向けたまちづくりアンケートの結果による定住志向は62.9% と町全体の平均値59.0%よりも高く、定住環境の向上を図ることで、 今後も高い定住性を維持していく必要があります。 ・住み続けたい理由としては、「自然環境がよい」「住みなれたまち」「田 舎の良さが残っている」などが高い一方で、 「買い物」利便、 「通勤・通 学」利便、 「医療環境」、 「働く場所」としての評価が低くなっています。 住み続けたい理由(阿古谷地区) (%) 100.0 72.7 80.0 60.0 40.0 20.0 45.5 40.9 31.8 18.2 18.2 4.5 4.5 0.0 0.0 4.5 0.0 0.0 9.1 0.0 0.0 0.0 資料: 「第五次猪名川町総合計画」の後期基本計画に向けた まちづくりアンケート調査結果報告書(平成25年) ②まちづ ◇土地利用・都市交通に関する方針 くりの方 →生活関連施設や公共公益施設などの効率的整備を促進し、生活の利便 針 性、快適性の向上を図ります。 →特別指定区域制度の運用の見直しの検討や住民への制度の周知に努め、 -79- 地域別構想 制度の一層の活用を図ることで、集落環境を維持していきます。 →旧阿古谷小学校については、農業の高等専修学校としての活用により、 地域の農業の振興と農業者の育成・連携を図っていきます。 →道路や橋梁の修繕などを長期・計画的に進めることで、安全性・利便性 の向上とコストの縮減を図ります。 →集落内の現状に即した道路拡幅計画や幹線道路の歩道整備など、既存集 落の環境改善を図ります。 ◇都市環境に関する方針 →町が有する自然の魅力とあわせ、道路などの公共施設の緑化を計画的に 推進することで、身近な緑を確保し、緑あふれるまちづくりを進めます。 →地域の大半を占める県立自然公園については、災害などへの安全性を高 めつつ、優れた自然地の保全を図るとともに、自然に親しみふれあえる 場となるよう、公園的整備を進めます。 →下水道処理区域内の合併・単独浄化槽設置者およびし尿汲取り家庭につ いて、早期の下水道への切り替えの啓発を図ります。 →下水道処理区域外地域においては、合併浄化槽設置の啓発を行うととも に、収集および処理体制の適切な維持管理を図ります。 ◇自然環境・景観形成に関する方針 →集落周辺部や幹線道路沿道部の農地における無秩序な開発を抑制し、良 好な農地と美しい田園風景の保全を図ります。 ③まちづ くり方針 の総括図 -80- 地域別構想 3.楊津小学校区 ①地域の ◇特性 特性と課 ・本地域は町の中部に位置し、全域が市街化調整区域に指定されています。 題 ・本地域は道の駅いながわ、ふるさと館、猪名川スポーツセンターなどの 観光・レクリエーション施設が充実しています。 ・屏風岩や東光寺などの町内でも有数の自然資源、歴史的文化資源があり ます。 ・地域内には、町内の骨格を形成する主要幹線である主要地方道川西篠山 線が南北に貫き、篠山市方面と結んでいます。また、東西方面には主要 地方道川西三田線および県道下佐曽利笹尾線が宝塚市方面と結んでいる ほか、町道が能勢町方面と結んでおり、周辺とのネットワーク化を図っ ています。 ・地域内では、アイディタウン笹尾、猪名川グリーンランド、木津東山住 宅地、ハウディストリート猪名川などの小規模住宅開発が行われていま す。 ・木津東山住宅地では、緑豊かで潤いのある良好な環境を維持するため、 地区計画が策定されています。また、ハウディストリート猪名川では、 建築協定が策定されています。 ・笹尾、杤原、林田、木間生、木津、槻並、万善地区は特別指定区域に指 定されており、地域の地縁者の戸建て住宅の建設や新規居住者の戸建て 住宅の建設(木津地区のみ)、地縁者の小規模事業所の新築・拡大(笹尾、 木津地区のみ)が可能となっています。 ・地域の人口は平成22年(2010年)時点で1,807人となっています。 ・平成12年(2000年)から平成22年までの10年間で地域の総人口 は約13%減少しています。 ・3階級別にみると、15歳未満が半数以下となっているのに対して、6 5歳以上は約36%増加しており、少子高齢化が進行しています。 -81- 地域別構想 人口推移(楊津小学校区) (単位:人) 2,500 2,000 【1,987】 388 1,500 1,000 【1,876】 447 【1,807】 529 65歳以上 15~64歳 1,268 1,155 1,075 15歳未満 500 0 331 274 203 H12 H17 H22 資料:国勢調査(※年齢不詳除く) ◇課題 ・本地域は、全域が市街化調整区域に指定され、厳しい建築制限などがか けられているため、人口減少や少子高齢化が進行しており、地域の活力 低下の一因となっています。このため、地域活力の低下への対応策とし て、既に指定している特別指定区域を積極的に活用していく必要があり ます。 ・本地域は急峻な山あいに開かれた山里であるため、豊かな自然環境に恵 まれている一方で、渓流や急傾斜地における土砂災害や猪名川流域での 大雨時の浸水の危険性があり、土砂災害や浸水などの災害への備えが必 要です。 ・平成 25 年(2013年)実施の「第五次猪名川町総合計画」の後期基本 計画に向けたまちづくりアンケートの結果による定住志向は78.6% と町内で最も高く、定住環境の向上を図ることで、今後も高い定住性を 維持していく必要があります。 ・住み続けたい理由としては、 「自然環境がよい」 「住みなれたまち」など が高い一方で、「買い物」利便、「通勤・通学」利便、「医療環境」、「働 く場所」としての評価が低くなっています。 -82- 地域別構想 住み続けたい理由(楊津小学校区) (%) 100.0 80.0 60.0 69.1 56.4 41.8 40.0 40.0 20.0 12.7 9.1 3.6 1.8 1.8 0.0 0.0 0.0 1.8 10.9 1.8 0.0 0.0 資料: 「第五次猪名川町総合計画」の後期基本計画に向けた まちづくりアンケート調査結果報告書(平成25年) ②まちづ ◇土地利用・都市交通に関する方針 くりの方 →南北軸の主要地方道川西篠山線と東西軸の県道下佐曽利笹尾線の交わ 針 る笹尾交差点周辺および万善交差点周辺は、道路交通結節点であり、公 益施設や商店などの既存施設を中心に、日常生活関連諸機能が充実した 拠点の形成をめざし、生活利便施設の集積を図ります。 →特別指定区域制度の運用の見直しの検討や住民への制度の周知に努め、 制度の一層の活用を図ることで、集落環境を維持していきます。 →道路や橋梁の修繕などを長期・計画的に進めることで、安全性・利便性 の向上とコストの縮減を図ります。 →集落内の現状に即した道路拡幅計画や幹線道路の歩道整備など、既存集 落の環境改善を図ります。 ◇都市環境に関する方針 →町が有する自然の魅力とあわせ、楊津小学校や六瀬中学校、道路などの 公共施設の緑化を計画的に推進することで、身近な緑を確保し、緑あふ れるまちづくりを進めます。 -83- 地域別構想 →地域の大半を占める県立自然公園については、災害などへの安全性を高 めつつ、優れた自然地の保全を図るとともに、自然に親しみふれあえる 場となるよう、公園的整備を進めます。 →当地域を南北に流れる猪名川については、水質浄化および多自然川づく りを行い、生態系の回復を図ります。 →下水道処理区域内の合併・単独浄化槽設置者およびし尿汲取り家庭につ いて、早期の下水道への切り替えの啓発を図ります。 →下水道処理区域外地域においては、合併浄化槽設置の啓発を行うととも に、収集および処理体制の適切な維持管理を図ります。 ◇自然環境・景観形成に関する方針 →集落周辺部や幹線道路沿道部の農地における無秩序な開発を抑制し、良 好な農地と美しい田園風景の保全を図るとともに、豊富な山林の保全と 山地景観の保全を図ります。 →貴重な景観資源である屏風岩周辺などにおいて、良好な水辺景観を創出 するとともに、親水空間の整備を図ります。 →河川は、生活に憩いと潤いを与えてくれることから、当地域を南北に流 れる猪名川を中心に水辺空間のネットワークを形成します。 →杤原めぐみの森などランドマークとして親しまれている身近な里山景 観について、積極的に保全を図ります。 -84- 地域別構想 ③まちづ くり方針 の総括図 -85- 地域別構想 4.大島小学校区 ①地域 ◇特性 の特性 ・本地域は町の最北部に位置し、全域が市街化調整区域に指定されていま と課題 す。 ・町域面積の約1/3を占めており、その大半が山林で、地域の中央を流 れる猪名川の両岸や支流沿いに集落が点在しています。 ・本地域には、猪名川渓谷県立自然公園に指定される、阪神地域の最高峰 の大野山があり、また、猪名川の源流が流れるなど、森林や田園ととも に水と緑の自然環境に恵まれた地域です。 ・地域を南北に貫く主要地方道川西篠山線は、北を篠山市と結び、また、 東を大阪府能勢町と結んでいます。 ・地域内では、旭ヶ丘住宅地などの小規模住宅開発が行われています。 ・柏原、西畑、杉生、島、鎌倉、仁頂寺、清水東、清水地区は、特別指定 区域に指定されており、地域の地縁者の戸建て住宅の建設や、新規居住 者の戸建て住宅の建設(島地区、清水地区のみ)が可能となっています。 ・地域の人口は平成22年(2010年)時点で2,784人となっています。 ・平成12年(2000年)から平成22年までの10年間で地域の総人口 は約18%減少しており、町内で最も人口減少が進んでいます。3 階級 別にみると、15歳未満が半数以下となっているのに対して、65歳以 上は約28%増加しており、少子高齢化が進行しています。 人口推移(大島小学校区) (単位:人) 4,000 3,500 3,000 【3,384】 【3,081】 533 575 2,500 【2,784】 684 2,000 1,500 15~64歳 2,201 2,054 1,823 1,000 500 650 452 277 H12 H17 H22 0 65歳以上 15歳未満 資料:国勢調査(※年齢不詳除く) -86- 地域別構想 ◇課題 ・本地域は、全域が市街化調整区域に指定され、厳しい建築制限などがか けられているため、人口減少や少子高齢化が進行しており、地域の活力 低下の一因となっています。このため、地域活力の低下への対応策とし て、既に指定している特別指定区域を積極的に活用していく必要があり ます。 ・本地域は急峻な山あいに開かれた山里であるため、豊かな自然環境に恵 まれている一方で、渓流や急傾斜地における土砂災害や猪名川流域での 大雨時の浸水の危険性があり、土砂災害や浸水などの災害への備えが必 要です。 ・平成25年(2013年)実施の「第五次猪名川町総合計画」の後期基本 計画に向けたまちづくりアンケートの結果による定住志向は47.6% で最も低く、定住環境を整えていく必要があります。 ・住み続けたい理由としては、 「自然環境がよい」 「田舎の良さが残ってい る」などが高い一方で、「買い物」利便、「通勤・通学」利便、「医療環 境」、 「働く場所」としての評価が低くなっています。 住み続けたい理由(大島小学校区) (%) 100.0 80.0 60.0 40.0 20.0 62.7 45.8 39.0 42.4 8.5 15.3 5.1 1.7 0.0 0.0 0.0 3.4 1.7 11.9 3.4 0.0 0.0 資料: 「第五次猪名川町総合計画」の後期基本計画に向けた まちづくりアンケート調査結果報告書(平成25年) -87- 地域別構想 ②まちづ ◇土地利用・都市交通に関する方針 くりの方 →杉生交差点周辺は、南北軸の主要地方道川西篠山線と西方向軸の県道島 針 川原線の道路交通結節点であり、公益施設や商店などの既存施設を中心 に、日常生活関連諸機能が充実した拠点の形成をめざし、生活利便施設 の集積を図ります。 →特別指定区域制度の運用の見直しの検討や住民への制度の周知に努め、 制度の一層の活用を図ることで、集落環境を維持していきます。 →道路や橋梁の修繕などを長期・計画的に進めることで、安全性・利便性 の向上とコストの縮減を図ります。 →集落内の現状に即した道路拡幅計画や幹線道路の歩道整備など、既存集 落の環境改善を図ります。 ◇都市環境に関する方針 →町が有する自然の魅力とあわせ、大島小学校や道路などの公共施設の緑 化を計画的に推進することで、身近な緑を確保し、緑あふれるまちづく りを進めます。 →地域の大半を占める県立自然公園については、災害などへの安全性を高 めつつ、優れた自然地の保全を図るとともに、自然に親しみふれあえる 場となるよう、公園的整備を進めます。 →当地域を南北に流れる猪名川については、水質浄化および多自然川づく りを行い、生態系の回復を図ります。 →下水道処理区域内の合併・単独浄化槽設置者およびし尿汲取り家庭につ いて、早期の下水道への切り替えの啓発を図ります。 →下水道処理区域外地域においては、合併浄化槽設置の啓発を行うととも に、収集および処理体制の適切な維持管理を図ります。 ◇自然環境・景観形成に関する方針 →集落周辺部や幹線道路沿道部の農地における無秩序な開発を抑制し、良 好な農地と美しい田園風景の保全を図るとともに、豊富な山林の保全と 山地景観の保全を図ります。 →河川は、生活に憩いと潤いを与えてくれることから、当地域を南北に流 れる猪名川を中心に水辺空間のネットワークを形成します。 →大野山や本町のランドマークとして親しまれている身近な里山景観な どについて、積極的に保全を図ります。 -88- 地域別構想 ③まちづ くり方針 の総括図 -89- 地域別構想 5.松尾台小学校区 ①地域 ◇特性 の特性 ・本地域は町の東部に位置し、阪急日生ニュータウンが市街化区域に指定 と課題 されており、それ以外は市街化調整区域に指定されています。 ・町内唯一の鉄道駅である日生中央駅があり、また、この駅を起点として 幹線道路やバスなどの公共交通網が整備されており、町の交通の拠点と なっています。駅周辺には商業施設も立地しており、利便性の高い地域 となっています。 ・阪急日生ニュータウンでは、緑豊かで潤いのある良好な環境を維持する ため、地区計画が策定されています。 ・うぐいす池公園については、アドプト制度の運用により、地域住民と町 が協働して、良好な公園環境の維持、保全を図っています。 ・日生中央駅周辺においては、兵庫県のユニバーサル社会づくり実践モデ ル地区の指定を受けています。 ・地域の人口は平成22年(2010年)時点で8,065人となっています。 ・阪急日生ニュータウンの開発が開始されてから40年近く経過している ことから、平成12年(2000年)から平成22年までの10年間で地 域の総人口は約13%減少しています。また、市街化調整区域において も、約9%減少しています。 ・3 階級別にみると、15歳未満が約40%減少しているのに対して、6 5歳以上は約70%増加しており、少子高齢化が進行しています。 人口推移(松尾台小学校区) (単位:人) 10,000 9,000 8,000 【9,298】 1,382 【8,639】 【8,065】 1,703 7,000 2,337 6,000 5,000 4,000 65歳以上 6,658 15~64歳 6,036 4,973 3,000 15歳未満 2,000 1,000 0 1,258 900 755 H12 H17 H22 資料:国勢調査(※年齢不詳除く) -90- 地域別構想 ◇課題 ・阪急日生ニュータウンの開発から40年近く経過しており、施設の老朽 化や居住者の高齢化に伴う空き家の増加などによる、地域活力の低下が 懸念されることから、良好な住宅地の維持・向上に向けた取り組みが必 要です。 ・また、市街化調整区域の既存集落や住宅団地などにおいても、既に人口 減少や少子高齢化が進行しており、市街化区域との地域間格差が生じる ことから、地域活力の維持・向上に向けた取り組みが必要です。 ・今後、急速に高齢化が進むことが予想されるため、特に同世代が多く住 む阪急日生ニュータウンでは、同時期に住宅改造やユニバーサルデザイ ン、バリアフリーに対応した環境整備の必要性、緊急性が高まることが 予想されます。 ・平成25年(2013年)実施の「第五次猪名川町総合計画」の後期基本 計画に向けたまちづくりアンケートの結果による定住志向は58.6% で町全体の平均値と同程度となっており、定住環境の整備を進めること で、定住性の向上を図っていく必要があります。 ・住み続けたい理由としては、 「自然環境がよい」 「住みなれたまち」など が高い一方で、 「医療環境」、 「働く場所」としての評価が低くなっていま す。 住み続けたい理由(松尾台小学校区) (%) 100.0 80.0 72.8 65.1 60.0 39.5 40.0 20.0 11.8 9.7 12.8 14.4 3.6 18.5 8.7 0.0 0.5 1.0 1.0 4.1 0.5 0.0 資料: 「第五次猪名川町総合計画」の後期基本計画に向けた まちづくりアンケート調査結果報告書(平成25年) -91- 地域別構想 ②まち ◇土地利用・都市交通に関する方針 づくり →日生中央駅前については、公共交通機能が最も充実した地区であること の方針 から、今後の長期的な都市の変容を見据え、誰もが移動しやすい条件を 活かした、子供から高齢者まで多様な世代の利用に対応できる都市機能 の維持・向上を図ります。 →土地利用の状況や動向、社会情勢の変化などを鑑み、適宜・適切に用途 地域などの見直しを行います。 →主要地方道川西三田線と都市計画道路原広根線の結節点が位置する原地 区においては、地区計画や特別指定区域制度などの都市計画制度を用い て、町民の日常生活空間の形成を目指し、飲食サービスや生活利便施設 などの誘導を図ります。 →原・紫合地区の大規模町有地については、地区の立地条件を活かし、教 育施設などの優良な施設の立地を誘導するなど、町の活性化に資する土 地利用を促進します。 →幹線道路の沿道では、地域住民の生活利便に資する土地利用を誘導する とともに、地域の特性を踏まえ、必要な機能を満たす土地利用の誘導を 行うことで、地域の活性化を図ります。 →市街化調整区域内のその他の地区についても、自然環境やふるさとの景 観の保全を図りつつ、地域の秩序ある発展を図るため、地区計画制度や 特別指定区域制度など、都市計画手法の導入を多面的に検討します。 →道路や橋梁の修繕などを長期・計画的に進めることで、安全性・利便性 の向上とコストの縮減を図ります。 ◇都市環境に関する方針 →町が有する自然の魅力とあわせ、松尾台小学校や中谷中学校、道路など の公共施設の緑化を計画的に推進することで、身近な緑を確保し、緑あ ふれるまちづくりを進めます。 →原・紫合地区における活性化の拠点地区の整備にあわせ、既存の緑地の 保全と敷地内緑化の推進を図ります。 →ユニバーサルデザイン地区においては、高齢者や障がい者、外国人など 誰もが暮らしやすいユニバーサルデザインのまちづくりを推進していき ます。 →下水道処理区域内の合併・単独浄化槽設置者およびし尿汲取り家庭につ いて、早期の下水道への切り替えの啓発を図ります。 -92- 地域別構想 →下水道処理区域外地域においては、合併浄化槽設置の啓発を行うととも に、収集および処理体制の適切な維持管理を図ります。 →阪急日生ニュータウンにおいては、空き家の増加への早急な対応が必要 なことから、空き家の実態調査を行い、活用方策について検討します。 ◇自然環境・景観形成に関する方針 →市街化区域で新たに住宅地を整備する場合は、地区計画を策定し、適正 な指導、助言を行い、市街地の良好な景観形成を図ります。 →阪急日生ニュータウン内おいては、地区計画を活用し、良好な住宅地計 画の維持を図ります。 →歴史街道は、自然眺望景観軸として良好な景観の保全と利用の両立を図 ります。 →内馬場の森などランドマークとして親しまれている身近な里山景観につ いて、積極的に保全を図ります。 ③まち づくり 方針の 総括図 -93- 地域別構想 6.白金小学校区 ①地域の ◇特性 特性と課 ・本地域は町の中央部に位置し、猪名川パークタウンが市街化区域に指定 題 され、それ以外は市街化調整区域に指定されています。 ・地域内には、大規模商業施設や町内で最も大きな公園であるふれあい公 園(総合公園)が立地しており、町内外から多くの来訪者を集めています。 ・地域内にある多田銀銅山は、江戸から明治に至るまでの鉱山の在り方や 産業技術史を考える上で重要な遺跡であるとその価値を認められ、平成 27年(2015年)10月に国史跡に指定されました。 ・猪名川パークタウンでは、緑豊かで潤いのある良好な環境を維持するた め、地区計画と緑地協定が策定されています。また、オナーズヒル猪名 川パークタウンでは建築協定が定められています。 ・地域を南北に貫く主要地方道川西篠山線は、北を篠山市と結び、また、 東を大阪府能勢町と結んでいます。 ・地域の人口は平成22年(2010年)時点で6,809人となっています。 ・比較的新しく開発された猪名川パークタウンへの人口流入の影響が大き く、平成12年(2000年)から平成22年までの10年間で地域の総 人口は約50%増加しています。その一方で、市街化調整区域では微減 となっています。 ・3階級別にみても、すべての階級において40%以上の増加となってい ます。 人口推移(白金小学校区) (単位:人) 8,000 【6,809】 7,000 【5,406】 6,000 5,000 4,000 【4,513】 65歳以上 4,308 2,841 1,000 0 863 649 3,000 2,000 1,057 3,461 15~64歳 15歳未満 1,023 1,082 1,444 H12 H17 H22 資料:国勢調査(※年齢不詳除く) -94- 地域別構想 ◇課題 ・猪名川パークタウンにおいては、戸建住宅地の販売が最終段階を迎え、 今後さらなる人口増が見込めないことや、居住者の高齢化に伴い空き家 が生じることが予想されます。このため、将来の人口減少や少子高齢化 への備えが必要です。 ・また、市街化調整区域の既存集落や住宅団地などにおいては、既に人口 減少や少子高齢化が進行しており、市街化区域との地域間格差が生じる ことから、地域活力の維持・向上に向けた取り組みが必要です。 ・平成25年(2013年)実施の「第五次猪名川町総合計画」の後期基本 計画に向けたまちづくりアンケートの結果による定住志向は64.5% と町全体の平均値59.0%よりも高く、定住環境の向上を図ることで、 今後も高い定住性を維持していく必要があります。 ・住み続けたい理由としては、 「自然環境がよい」 「田舎の良さが残ってい る」などが高い一方で、「通勤・通学」利便、 「医療環境」、「働く場所」 としての評価が低くなっています。「買い物」利便については、地域内 に大規模商業施設が立地していることなどから、他の地域に比べると住 み続けたい理由とする割合が高くなっています。 住み続けたい理由(白金小学校区) (%) 100.0 81.4 80.0 60.0 43.1 40.0 20.0 28.1 9.6 10.8 19.8 26.3 21.6 12.6 2.4 0.6 1.2 3.0 0.6 5.4 0.0 0.0 資料: 「第五次猪名川町総合計画」の後期基本計画に向けた まちづくりアンケート調査結果報告書(平成25年) -95- 地域別構想 ②まちづ ◇土地利用・都市交通に関する方針 くりの方 →猪名川パークタウンについては、大規模商業哲也総合公園などの施設立 針 地の特性を活かして、日生中央駅前と役割分担を図りながら、町内外の 人の集客機能の維持・向上を図ります。 →土地利用の状況や動向、社会情勢の変化などを鑑み、適宜・適切に用途 地域などの見直しを行います。 →主要地方道川西篠山線の沿道に位置する南田原地区においては、地区計 画や特別指定区域制度などの都市計画制度を用いて、既存の施設と連携 して町内外の人をターゲットとした交流・体験の拠点の形成をめざし、 6次産業施設などの誘導を図ります。 →幹線道路の沿道では、地域住民の生活利便に資する土地利用を誘導する とともに、地域の特性を踏まえ、必要な機能を満たす土地利用の誘導を 行うことで、地域の活性化を図ります。 →市街化調整区域内のその他の地区についても、自然環境やふるさとの景 観の保全を図りつつ、地域の秩序ある発展を図るため、地区計画制度や 特別指定区域制度など、都市計画手法の導入を多面的に検討します。 →道路や橋梁の修繕などを長期・計画的に進めることで、安全性・利便性 の向上とコストの縮減を図ります。 ◇都市環境に関する方針 →町が有する自然の魅力とあわせ、白金小学校や猪名川中学校、道路など の公共施設の緑化を計画的に推進することで、身近な緑を確保し、緑あ ふれるまちづくりを進めます。 →当地域を南北に流れる猪名川については、水質浄化および多自然川づく りを行い、生態系の回復を図ります。 →下水道処理区域内の合併・単独浄化槽設置者およびし尿汲取り家庭につ いて、早期の下水道への切り替えの啓発を図ります。 →下水道処理区域外地域においては、合併浄化槽設置の啓発を行うととも に、収集および処理体制の適切な維持管理を図ります。 →猪名川パークタウンにおいては、将来的な空き家の増加に備え、対策を 検討します。 -96- 地域別構想 ◇自然環境・景観形成に関する方針 →市街化区域で新たに住宅地を整備する場合は、地区計画を策定し、適正 な指導、助言を行い、市街地の良好な景観形成を図ります。 →猪名川パークタウン内おいては、地区計画を活用し、良好な住宅地計画 の維持を図ります。 →歴史的文化遺産が多く残る銀山地区などについて調査を進め、保護・保 存を図るとともに、利活用について地域住民と充分な協議検討を行いま す。 →近畿自然歩道や歴史街道は、自然眺望景観軸として良好な景観の保全と 利用の両立を図ります。 →集落周辺部や幹線道路沿道部の農地における無秩序な開発を抑制し、良 好な農地と美しい田園風景の保全を図ります。 →河川は、生活に憩いと潤いを与えてくれることから、当地域を南北に流 れる猪名川を中心に水辺空間のネットワークを形成します。 ③まちづ くり方針 の総括図 -97- 地域別構想 7.つつじが丘小学校区 ①地域 ◇特性 の特性 ・本地域は町の最南部に位置し、つつじが丘住宅地が市街化区域に指定さ と課題 れ、それ以外は市街化調整区域に指定されています。 ・地域の北部を新たな国土軸である新名神高速道路(平成28年度(201 6年度)末に供用開始予定)が横断しています。 ・つつじが丘住宅地では、緑豊かで潤いのある良好な環境を維持するため、 地区計画が策定されています。 ・新名神高速道路の供用開始および地区の東側への(仮称)川西インターチ ェンジの設置などによる広域的なアクセス性の向上や、地区の恵まれた 自然環境を活かし、新たな就業機会の場の創出など、猪名川町の活用あ るまちづくりを進めるため、地区計画が策定されています。 ・地域の人口は平成22年(2010年)時点で5,686人となっています。 ・比較的新しく開発されたつつじが丘住宅地への人口流入により、平成1 2年(2000年)から平成22年までの10年間で地域の総人口は約1 43%の大幅な増加しています。その一方で、市街化調整区域において は、約14%減少しています。 ・3階級別にみても、全ての階級において大幅な増加となっており、特に 15歳未満は200%以上の増加となっています。 人口推移(つつじが丘小学校区) (単位:人) 【5,686】 6,000 481 5,000 【3,795】 4,000 3,000 2,000 1,000 0 296 3,518 【2,340】 245 65歳以上 15~64歳 2,532 15歳未満 1,563 532 H12 967 H17 1,687 H22 資料:国勢調査(※年齢不詳除く) -98- 地域別構想 ◇課題 ・つつじが丘住宅地においては、戸建住宅地の販売が最終段階を迎え、今 後さらなる人口増が見込めないことや、居住者の高齢化に伴い空き家が 生じることが予想されます。このため、将来の人口減少や少子高齢化へ の備えが必要です。 ・また、市街化調整区域の既存集落や住宅団地などにおいては、既に人口 減少や少子高齢化が進行しており、市街化区域との地域間格差が生じる ことから、地域活力の維持・向上に向けた取り組みが必要です。 ・平成25年(2013年)実施の「第五次猪名川町総合計画」の後期基本 計画に向けたまちづくりアンケートの結果による定住志向は58.3% で町全体の平均値と同程度となっており、定住環境の整備を進めること で、定住性の向上を図っていく必要があります。 ・住み続けたい理由としては、「自然環境がよい」「田舎の良さが残ってい る」などが高い一方で、 「買い物」利便、 「通勤・通学」利便、 「医療環境」、 「働く場所」としての評価が低くなっています。また、地域内の住民の 多くが住むつつじが丘住宅地は比較的新しい開発地であることや、新名 神高速道路が横断することなどから、今後の地域の発展を期待する意見 が他の地域と比較して高くなっています。 住み続けたい理由(つつじが丘小学校区) (%) 100.0 80.2 80.0 53.2 60.0 40.0 20.0 8.7 23.8 23.0 22.2 12.7 3.2 4.8 6.3 1.6 1.6 1.6 0.0 7.1 0.0 0.0 資料: 「第五次猪名川町総合計画」の後期基本計画に向けた まちづくりアンケート調査結果報告書(平成25年) -99- 地域別構想 まちづ ◇土地利用・都市交通に関する方針 くりの →つつじが丘住宅地については、周辺地域を含めて生活利便施設の整備を 方針 進めることで、住民の生活利便性の維持・向上を図ります。 →土地利用の状況や動向、社会情勢の変化などを鑑み、適宜・適切に用途 地域等の見直しを行います。 →(仮称)川西インターチェンジが近接する差組地区においては、地区計画 や特別指定区域制度などの都市計画制度を用いて、町内外の人をターゲ ットとした沿道サービス施設などの誘導を図ります。 →肝川・差組地区の大規模町有地については、地区計画に基づき、新名神 高速道路のインターチェンジから近距離という位置的な優位性などを活 かし、企業立地による新たな就業機会の創出など、地域の振興と活性化 につながる土地利用を誘導します。 →幹線道路の沿道では、地域住民の生活利便に資する土地利用を誘導する とともに、地域の特性を踏まえ、必要な機能を満たす土地利用の誘導を 行うことで、地域の活性化を図ります。 →市街化調整区域内のその他の地区についても、自然環境やふるさとの景 観の保全を図りつつ、地域の秩序ある発展を図るため、地区計画制度や 特別指定区域制度など、都市計画手法の導入を多面的に検討します。 →道路や橋梁の修繕などを長期・計画的に進めることで、安全性・利便性 の向上とコストの縮減を図ります。 ◇都市環境に関する方針 →町が有する自然の魅力とあわせ、つつじが丘小学校や道路などの公共施 設の緑化を計画的に推進することで、身近な緑を確保し、緑あふれるま ちづくりを進めます。 →肝川・差組地区における活性化の拠点地区の整備に合わせ、既存の緑地 の保全と敷地内緑化の推進を図ります。 →下水道処理区域内の合併・単独浄化槽設置者およびし尿汲取り家庭につ いて、早期の下水道への切り替えの啓発を図ります。 →下水道処理区域外地域においては、合併浄化槽設置の啓発を行うととも に、収集および処理体制の適切な維持管理を図ります。 -100- 地域別構想 →つつじが丘住宅地においては、将来的な空き家の増加に備え、対策を検 討します。 ◇自然環境・景観形成に関する方針 →市街化区域で新たに住宅地や産業施設を整備する場合は、地区計画を策 定し、適正な指導、助言を行い、市街地の良好な景観形成を図ります。 →つつじが丘住宅地内おいては、地区計画を活用し、良好な住宅地計画の 維持を図ります。 →集落周辺部や幹線道路沿道部の農地における無秩序な開発を抑制し、良 好な農地と美しい田園風景の保全を図ります。 ③まち づくり 方針の 総括図 -101-
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