仕様書(案)(PDF:521KB)

別紙1
鹿児島市公共交通ビジョン改定に係る調査検討業務委託 仕様書(案)
第1章 総則
(適用)
第1条 本仕様書は、鹿児島市(以下「発注者」という。)が実施する鹿児島市公共交通ビ
ジョン改定に係る調査検討業務委託(以下「本業務」という。)について適用するものとし、
受注者が遵守すべき事項を定めるものである。
2 本業務は、鹿児島市設計業務等委託契約書、本仕様書並びに地域公共交通活性化再生法等
の関係法令に基づき実施するものとする。
(目的)
第2条 本市においては、近年衰退が懸念される公共交通の維持・活性化を図り、個性と魅力
あふれるコンパクトな市街地を形成するため、クルマに過度に依存しない、公共交通を軸と
した交通体系の構築を目指し、平成 22 年 3 月に鹿児島市公共交通ビジョンを策定した。
同ビジョンは策定後 6 年が経過し、この間、九州新幹線の博多-鹿児島中央間の全線開業
や国において交通政策基本法が制定されるなど、本市の交通環境を取り巻く状況は変化して
いることから、28 年度同ビジョンを見直すこととしている。
一方、26 年 5 月に地域公共交通活性化再生法が改正され、地方自治体は持続可能な地域公
共交通網の形成に資する地域公共交通網形成計画を作成することができることとなった。
同計画については、定めるべき要件を満たせば、都市・地域総合交通戦略(本市公共交通
ビジョン)と一体として作成することができるとなっている。
今回、この地域公共交通網形成計画を兼ねた戦略として、同ビジョンを見直すことと
しており、本業務はこれに向けた調査検討等を行うものである。
(受注者の義務)
第3条 受注者は、本業務の履行に当たり、本市の土地利用、市街地整備、交通体系等の状況
や課題等を踏まえた業務の趣旨等を十分に理解した上で、最高の技量を発揮して、本業務を
遂行しなければならない。
(秘密情報等の取扱い)
第4条 受注者は、この契約の履行に際し、秘密情報等の取扱いについては、別記「秘密情報
等取扱特記事項」を遵守しなければならない。
(疑義)
第5条
受注者は、本仕様書等に明記されていない事項や本業務に関し疑義が生じた場合は、
速やかに発注者と協議し、その指示に従うものとする。
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(書類の提出)
第6条 受注者は、契約締結後、本業務の着手に先立ち、次の関係書類を遅滞なく発注者に提
出し、承諾を受けるものとする。
(1) 着手届
(2) 工程表
(3) 管理技術者届、担当技術者届及び照査技術者届(経歴、担当業務の実績報告書)
(4) 業務計画書
(5) その他「発注者」が必要とする書類
(協議)
第7条 本業務の実施に当たり、業務の適切な遂行を図るため、担当技術者と監督員は常に密
接な連絡をとるものとし、受注者は、その協議事項について記録し、次の打合せの際、相互
に確認するものとする。
2 本業務の着手時及び納品時並びに中間時における業務の主要な区切り、その他業務上必要
が生じた場合は、発注者と受注者は遅滞なく打合せを行うものとする。
3 本業務における着手時及び納品時の打ち合わせには、管理技術者が立会うこと。
(関係官公庁への手続き)
第8条 本業務の実施に当たり、必要な関係官公庁への諸手続きは、発注者と打ち合わせの上、
速やかに受注者の責任において処理するものとする。
(資料の貸与及び返還)
第9条 受注者は、本業務を遂行するにあたり、発注者が所有している必要な図書資料等があ
る場合においては、所定の手続きを行った上で借り受けるものとする。
2 受注者は、貸与された関係資料の取扱いについては、別記「秘密情報等取扱特記事項」に
よるものとし、本業務の完了後には速やかに発注者に返還しなければならない。ただし、業
務途中において発注者が必要となった場合は、速やかに発注者の指示に従うものとする。
3 受注者は、本業務に文献その他の資料を引用する場合、その出典を明記するものとする。
(土地の立入り)
第10条 受注者は、本業務の実施に当たり、第三者の土地に立ち入る場合は、予め発注者に
通知の上、発注者が発行する身分証明書を携帯し、土地の所有者等から請求があった場合は、
身分証明書を提示しなければならない。なお、地元関係者とのトラブルを生じないよう十分
留意するとともに、万一損害を与えた場合は、受注者の責任においてこれを解決するものと
する。
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(安全管理)
第11条 受注者は、各作業員に関係法規を常に遵守させ、安全管理に努めなければならない
ものとする。また、作業実施中に事故が発生した場合には、速やかに事故発生の原因、経過、
被害状況等の内容を発注者に報告するとともに、受注者の責任において、この処理対策にあ
たらなければならないものとする。
(報告及び成果品等の提出)
第12条 受注者は、発注者の求めに応じ、随時中間報告を行うものとする。
2 受注者は、発注者が提示する期日までに、別途示す成果品及び基礎データを業務完了届と
ともに提出し、完了検査を受けるものとする。
3 受注者は、発注者の求めに応じ、特記仕様書に定められた成果品等を委託期間中において
も、部分提出するものとする。
4 成果品は、すべて発注者の所有とし、その取扱いについては、別記「秘密情報等取扱特記
事項」によるものとする。
(訂正、補足)
第13条 本業務の成果品納入後、受注者の責務に帰すべき理由による成果品の不良箇所が発
見された場合は、受注者は発注者の指示に従い、速やかに訂正、補足その他必要な措置を講
じなければならない。
(履行期間)
第14条 本業務の履行期間は、着手の日から平成29年3月31日までとする。
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第2章 業務内容
(業務の内容)
第15条 本業務の内容は、次のとおりとする。
① 上位関連計画等の整理
・ 上位関連計画における鹿児島市の将来都市像やまちづくり、観光振興等からみた公共
交通の役割について整理を行う。
・ 特に、検討が進められている立地適正化計画における区域や拠点設定の方向性、公共
交通ビジョンに示した施策メニューの進捗など並行して検討されている施策や計画に
ついても動向の整理を行う。
② 公共交通利用状況等の現況整理
・ 鹿児島市における公共交通の路線網や運行頻度、運賃、利用推移等について、過年度
調査(鹿児島市公共交通ビジョン策定業務(H22.3))で行った整理項目を基本にデータ
等の時点更新を行う。
③ 市民アンケートの実施
・ 市民アンケートにより、日常生活における交通の利用状況を把握するとともに、鹿児
島市の公共交通活性化施策やコンパクトシティ施策に対する考え方を聞き出し、今後の
方向性に反映する。
・
調査の実施に際しては、指標の設定を見据えつつ調査票の設計を行う。
④ 交通事業者ヒアリングの実施
・ 公共交通事業者(路線バス、市電、フェリー、タクシー等)に対するヒアリングを実
施し、利用実態や利用者ニーズ、経営状況等について把握を行う。
⑤ 公共交通に関する課題の整理
・ 現在の公共交通における計画内容、進捗状況等を整理し、鉄道、軌道、路線バス、そ
の他の公共交通に対する現況を整理する。現況整理に基づき、今後の公共交通に関する
課題を整理する。
⑥ 鹿児島市の目指す姿、方向性等の整理
・ 公共交通ビジョンに示されている理念や方針を踏まえつつ、上記までの検討や平成 26
年の地域公共交通活性化再生法の改正及び全国的な動向を勘案し、コンパクトシティの
実現に向けて、公共交通の目指す姿について下記に示す点に留意しながら検討を行い、
基本方針と目標について設定を行う。
・ また、鉄軌道、路線バス、その他交通や、地域別等、目指す姿にもとづき、方向性の
検討を行い整理する。
(参考)留意事項の一例
・まちづくり、観光振興等の地域戦略との一体性の確保
・地域全体を見渡した総合的な公共交通ネットワークの形成
・地域特性に応じた多様な交通サービスの組み合わせ
・住民の協力を含む関係者の連携
・広域性の確保
・具体的で可能な限り数値化した目標
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⑦ 施策体系、重点プロジェクトの検討
・ 上記を踏まえ、公共交通活性化施策の体系を整理し、各施策について、概ねの実施時
期や関連主体等の検討を行う。
・
施策体系の中で、重点的に実施するプロジェクトについて、施策内容の具体化を行う。
・ 目標及び施策の展開スケジュール等を踏まえ、目標の達成状況を定量的・客観的に評
価するため、広く市民や交通利用者等にわかりやすい数値指標の設定を行う。
⑧ パブリックコメントの実施支援
・
上記までの検討を踏まえ、鹿児島市公共交通ビジョン改定(案)として取りまとめ、
パブリックコメントの実施に係る資料作成や意見取りまとめ等の支援を行う。
⑨ 協議会等の運営支援
・ 検討に際しては、地域公共交通の課題を共有し、その解決のための方向性や具体の政
策を議論するために、学識経験者や利用者代表、公共交通事業者等からなる法定協議会
を設置し、議論を行う。
・
この協議会における資料作成や議事録作成等の運営支援を行う。
(参考)公共交通網形成計画の全体構成イメージ
出典:地域公共交通網形成計画及び地域公共交通網再編実施計画作成のための手引き
(H28.3 国土交通省)
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第3章 その他
(業務カルテの登録)
第16条 受注者は、契約時又は完成時において、請負金額が 100 万円以上の業務について、
測量調査設計業務実績情報サービス(TECRIS)に基づき、受注・変更・完成時に業務実績情
報として「通知書」を作成し、発注者の確認を受けたうえ、受注時は契約後 10 日以内(土、
日、祝日等を除く)に、登録内容の変更時は変更があった日から 10 日以内(土、日、祝日
等を除く)に、完了時は業務完了後 10 日以内(土、日、祝日等を除く)に、(財)日本建設情
報総合センターに登録しなければならない。
また、登録完了後は、(財)日本建設情報総合センター発行の「登録内容確認書」を、直ち
に発注者に提出しなければならない。
(暴力団関係者による不当介入を受けた場合の措置)
第17条
暴力団関係者による不当要求又は妨害(以下「不当介入」という。)を受けた場合
は、断固としてこれを拒否するとともに、その旨を遅滞なく発注者及び警察に通報すること。
また、暴力団関係者による不当介入を受けたことにより工程に遅れが生じた場合は、発注者
と協議を行うこと。
第4章 成果品
(成果品)
第18条 成果品の提出については、次のとおりとし、提出時期については、発注者の指示に
よるものとする。
1 報告書・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2部
2 鹿児島市公共交通ビジョン改定版(全体版)
・・・ 300部
3 鹿児島市公共交通ビジョン改定版(概要版)
・・・ 500部
3 報告書電子データ・・・・・・・・・・・・・・・1式
4 その他発注者が認める資料・・・・・・・・・・・1式
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別記
秘密情報等取扱特記事項
(基本的事項)
第1条
受注者は、発注者の所有する秘密情報及び個人情報(以下「秘密情報等」という。)の保
護の重要性を認識し、この契約による業務の実施にあたっては、秘密情報等の取扱いを適正に行
わなければならない。
(秘密情報)
第2条
秘密情報とは、発注者が受注者に対して提供する情報及びこの契約による業務に関して受
注者が知ることになった発注者に関連する情報のうち、業務上、技術上、財産上、その他性質の
如何に拘わらず有益な情報及び秘密とされるべき情報をいう。ただし、以下の各号のいずれかに
該当する情報であって、受注者が明確な資料によってこのことを証明できる情報は、秘密情報か
ら除外する。
(1) 受注者が受領したとき、すでに受注者が正当に保持していた情報
(2) 受注者が受領したとき、すでに公知であった情報
(3) 受注者が受領した後、発注者の責めに帰すべき事由によらず公知となった情報
(4) 受注者が正当な権限を有する第三者から守秘義務を伴わず入手した情報
(5) 受注者が秘密情報を利用することなく独自に開発した情報
(6) 発注者が書面によって事前に承諾した情報
(個人情報)
第3条
個人情報とは、生存する個人に関する情報であって、特定の個人が識別され、又は識別さ
れ得るものをいう。
(秘密情報等の取扱責任者)
第4条
受注者は、発注者から提供された資料等の使用及び保管に当たっては、取扱責任者を定め、
秘密情報等の保護が図られるよう細心の注意を払わなければならない。
(秘密保持及び事故防止)
第5条
受注者は、受託業務に関して知り得た秘密情報等の内容をみだりに他人に知らせ、又は不
当な目的に利用してはならない。この契約が終了し、又は解除された後においても、同様とする。
2
受注者は、この業務に従事している者に対して、在職中及び退職後において、受託業務に関し
て知り得た秘密情報等の内容をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に利用してはならないこ
とその他秘密情報等の保護に関し必要な事項を周知するものとする。
3
受注者は、受託業務に関して知り得た秘密情報等の漏えい、滅失又はき損の防止その他の秘密
情報等の適切な管理のために必要な措置を講じなければならない。
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(保有の制限等)
第6条
受注者は、受託業務を行うために秘密情報等を保有するときは、その業務の目的を明確に
するとともに、業務の目的の達成に必要な範囲内で、適法かつ公正な手段により保有しなければ
ならない。
2
受注者は、受託業務を処理するために特定の個人から直接書面により記録された当該本人の秘
密情報等を取得するときは、あらかじめ、当該本人に対し、その業務の目的を明示しなければな
らない。
(目的外使用の禁止)
第7条
受注者は、発注者の指示又は承認があるときを除き、秘密情報等が記録された資料等を契
約の目的以外の目的に使用してはならない。
(第三者への閲覧又は提供の禁止)
第8条
受注者は、秘密情報等を取り扱う業務の全部又は一部を第三者に委託し、又は請け負わせ
るときを除き、秘密情報等が記録された資料等を第三者に閲覧させ、又は提供してはならない。
(複写及び複製の禁止又は制限)
第9条
受注者は、秘密情報等が記録された資料等を複写し、又は複製してはならない。ただし、
発注者がやむを得ない事情があると判断し許可した範囲内においては、この限りでない。
(外部持出しの禁止)
第10条
受注者は、秘密情報等が記録された資料等を発注者の許可なしに発注者が指定した場所
から持ち出してはならない。
(返還又は廃棄等の義務)
第11条
受注者は、受託業務の処理が完了したとき、又はこの契約が終了し、若しくは解除され
たときは、秘密情報等が記録された資料等を速やかに発注者に返還しなければならない。ただし、
返還が困難なものについては、発注者の指示に従い処分し、その結果を発注者に報告しなければ
ならない。
(再委託等の禁止又は制限)
第12条
受注者は、発注者の承諾があるときを除き、この契約による秘密情報等を取り扱う業務
の全部又は一部を第三者に委託し、又は請け負わせてはならない。
2
受注者は、前項の規定により秘密情報等を取り扱う業務の全部又は一部を第三者に委託し、又
は請け負わせるときは、当該第三者に対し、この契約に規定する秘密情報等の保護に関する事項
を遵守させるよう措置しなければならない。
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(立入調査)
第13条
発注者は、委託業務の処理状況を調査するため必要があるときは、受注者の事務所に立
ち入ることができるものとし、受注者は、これに応ずるものとする。
(報告義務)
第14条
受注者は、秘密情報等を取り扱う業務の処理状況について、別に定めるところにより発
注者に対し報告しなければならない。
2
受注者は、秘密情報等が記録された資料等に漏えい、滅失、き損その他の事故が発生したとき
は、直ちに発注者に通知し、必要な措置を講ずるとともに、遅滞なくその状況を書面により発注
者に報告しなければならない。
(指示)
第15条
発注者は、受注者が受託業務を処理するために取り扱っている秘密情報等について、そ
の取扱いが不適当と認められるときは、受注者に対して必要な指示を行うことができる。
(契約解除及び損害賠償)
第16条
発注者は、受注者がこの秘密情報等取扱特記事項の内容に違反していると認めたときは、
契約の解除又は損害賠償の請求をすることができる。
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