沖縄の基地問題とポジショナリティ

法学部講演会
沖縄の基地問題とポジショナリティ
―「日本人」という「ポジション」がもたらす差別-
日 時:2016年6月6日(月)4時限(15時30分~17時00分)
場 所:神戸学院大学 ポートアイランドキャンパス
池田 緑
講 師:
氏
B302(B号館3階)
(いけだ みどり 大妻女子大学 准教授)
※一般住民の方の聴講を歓迎します(事前申込不要・参加費無料)
米海兵隊普天間航空基地の辺野古移設案を契機として、沖縄からの「県外移設論」が主張されています。ある
世論調査によると、県内移設反対が 70%超である一方で、日本での日米安保支持は 86%と高い支持率を示して
います。
「県外移設論」は沖縄からの「差別」の是正を求める声ですが、日米安保の下に「平和」を享受する日本人は、
その声に向き合ってきませんでした。
「平和」と「差別」は“並存”しえます。しかし、「平和」とは、誰にとっての、どのような「平和」なのでし
ょうか?ガルトゥングの「消極的平和」と「積極的平和」の概念を参照し、沖縄人にとっての「積極的平和(=
社会的公正)」の欠落が見過ごされてしまうこと、また、その理由は「ポジショナリティ」(所属する社会的集
団がもたらす利害関係にかかわる政治的な位置性)を無視しているからである、ということをお話されます。
■ 講師プロフィール:
池田 緑(いけだ みどり)
大妻女子大学教員。研究分野は社会学、ジェンダー論、ポストコロニアリズム研究など。共著書『植民者へ』(松
籟社、2007 年)、論文「ポジショナリティ・ポリティクス序説」(『法学研究(慶應義塾大学)』89 巻 2 号、
2016 年)、「ポジショナリティの混乱と「対話」ならびに「政治」の可能性」(『社会情報学研究(大妻女子大学)』
24 号、2015)、などがある。
主催 : 神戸学院大学法学部
問合わせ先:神戸学院大学准教授 木原正樹
法学部長室 TEL 078-974-4543 FAX 078-974-4602