仕様書 - 堺市

集約型都市構造の形成に向けた実現方策等に関する調査検討支援業務
仕様書
平成28年度
堺市建築都市局都市計画部都市計画課
第1章
1.1
総則
適用
本仕様書は、本市が実施する「集約型都市構造の形成に向けた実現方策等に関する調査
検討支援業務」に適用する。
1.2
業務の目的
持続可能な都市に向けて、国において、平成 26 年度に都市再生特別措置法が改正され、
コンパクト+ネットワークの考えのもと、立地適正化制度が創設されたところである。
本市においても、堺市マスタープラン後期実施計画の基本的な考え方として、今後の人
口減少・少子高齢化社会において、将来の持続的発展を可能とするまちづくりを進めるた
めには、賑わいや活力あるまちづくりに向けた取組を進める必要があり、さまざまな都市
機能の立地の適正化や集約化などのまちのあり方について、今後検討が必要とされている。
また、持続可能な都市づくりを進めるためには、都市の魅力を高め、民間投資の促進や
人口の誘導とともに、低炭素化の推進などにより、さらなる集約型の都市構造を形成する
ことが重要である。
そのため、本業務では、現況及び将来予測等を的確に把握・分析し、堺市都市計画マス
タープラン(平成 10 年策定、平成 24 年改定)について、特に本市の都市構造に関する振
り返りやそれらを踏まえたさらなる集約型都市構造の形成に向けた方向性や取組みのあり
方等を検討するとともに、子育てのまち・歴史文化のまち・匠の技が生きるまち・市民が
安心、元気なまちに向け、民間事業者等が投資を促進するようなまちづくり誘導方策の調
査検討を行うものとする。
1.3
履行場所
本業務の対象地域は、堺市全域とする。
1.4
履行期間
契約締結日から平成29年3月31日まで
1.5
業務の進め方
受注者は、作業開始に先立ち、詳細に業務計画(作業計画及び実施工程)を検討及び立
案した上で、以下の書類を発注者に提出しなければならない。
また、その計画を変更しようとするときも同様とする。
(1)工程表
(2)業務責任者届
(3)着手届
受注者は、発注者との連絡を密にし、担当職員の指示に従わなければならない。受注者
は、各作業工程において、品質の管理及び工程の確認を行い、業務の進捗状況を発注者へ
報告するものとする。ただし、発注者が必要と認めたときも、受注者は作業の各工程の進
1
行状況等をその都度報告するものとする。また、必要に応じ、発注者は受注者に打合せ会
議録を提出させることができる。
1.6
業務の従事者
本業務に従事するものは、関係諸法規に精通し、かつ専門知識及び経験を有するもので
なければならない。
1.7
準拠法令等
本業務は、本仕様書によるほか、以下の関係法令、規定等に準拠し実施するものとする。
(1)都市計画法
(2)都市再生特別措置法
(3)堺市暴力団排除条例
(4)堺市契約規則
(5)堺市財務規則
(6)堺市会計規則
(7)その他関係する法令、規則
第2章
2.1
業務の内容等
業務内容
2.1.1
現況調査・将来予測・課題把握
(1)現況調査
本市の人口、土地利用、都市交通、都市機能、経済活動、地価、災害、財政等に関する
各種基礎的データをもとに、メッシュ単位(場合によっては町丁別、地区別、市街地類型
別等)で整理し、本市の都市構造の現状を的確に把握、分析、評価するとともに、堺市都
市計画マスタープランの特に都市構造について振り返りを行う。
各種基礎的データの把握、分析、評価にあたっては、「立地適正化計画作成の手引き」
(国土交通省都市局都市計画課、平成28年4月)や「都市構造の評価に関するハンドブッ
ク」(国土交通省都市局都市計画課、平成26年8月)、「立地適正化計画作成業務実施に
あたっての手引き」(一般社団法人都市計画コンサルタント協会、平成27年10月)、「近
畿コンパクトシティガイダンス」(国土交通省近畿地方整備局建政部都市整備課、平成28
年3月)、堺市まち・ひと・しごと創生総合戦略の内容等を参考に行うこと。
【各種基礎的データ】
①人
口(人口・高齢化の動向、DID人口・区域の動向等)
②土地利用(都市的土地利用や農地・緑地の動向、開発許可の動向、空き地・空き家の
動向等)
2
③都市交通(交通行動の動向、公共交通網、サービス水準、利用者数の推移等)
④都市機能(公共施設、都市機能施設の配置等)
⑤経済活動(小売売上高、事業所数、従業者数等)
⑥地
価(平均地価、地区類型別地価の動向等)
⑦災
害(災害等の履歴、ハザード区域等)
⑧財
政(歳入/歳出の推移、整備年度別公共施設等の分布、医療費、介護費の動向等)
⑨その他必要となる基礎的データ(パーソントリップ調査データ等)
※④においては、都市機能施設(民間・公共)の誘致距離(移動時間)、対象世代、利用者
容量等を施設毎に整理を行うものとする。
(2)将来予測
堺市まち・ひと・しごと創生総合戦略や、「(1)現況調査」を踏まえ、メッシュ単位
(場合によっては町丁別、地区別、市街地類型別等)で人口、年齢階層別人口等の将来値
を推計し、人口動態を分析する。
なお、推計にあたっては、本市の堺市マスタープラン、堺市まち・ひと・しごと創生総
合戦略、及び「日本の地域別将来推計人口」(国立社会保障・人口問題研究所)等と整合
を図る。
(3)課題把握
「(2)将来予測」を踏まえ、公共交通の利便性・持続可能性、都市機能施設の利便性・
持続可能性、高齢者の健康・福祉、災害等に対する市街地の安全性、財政の健全性など、
将来見通しにおける都市構造上の課題の分析、把握を的確に行う。
なお、分析にあたっては、公共交通、公共施設、福祉・医療等の本市施策との連携に配
慮すること。また、「立地適正化計画作成の手引き」(国土交通省都市局都市計画課、平
成28年4月)や「都市構造の評価に関するハンドブック」(国土交通省都市局都市計画課、
平成26年8月)、「立地適正化計画作成業務実施にあたっての手引き」(一般社団法人都
市計画コンサルタント協会、平成27年10月)、「近畿コンパクトシティガイダンス」(国
土交通省近畿地方整備局建政部都市整備課、平成28年3月)、「アクセシビリティ指標活
用の手引き(案)」(国土技術政策総合研究所都市研究部、平成26年6月)を参考に用い
て行うこと。
2.1.2
集約型都市構造の形成に向けた方向性の検討等
(1)集約型都市構造の形成に向けた方向性の検討
堺市マスタープラン、堺市まち・ひと・しごと創生総合戦略、南部大阪都市計画区域の
整備、開発及び保全の方針、堺市都市計画マスタープラン、堺市低炭素都市づくり戦略、
堺市震災に強いまちづくり基本計画[改定版]等の上位計画・関連計画等の目指すべき都
市像やまちづくりの方針等を再確認した上で、「2.1.1 現況調査・将来予測・課題把
3
握」のもと、各地域の人口減少や高齢化等の課題に対する対応策や、どのような世代の居
住者を誘導するのか、そのためには拠点にどのような都市機能を誘導していく必要がある
のかなど、人口密度や土地利用密度等を勘案しながら、集約型都市構造の形成に向けた方
向性を検討するとともに、短期、中長期的な視点を踏まえ、取組みのあり方、進め方の検
討を行う。
(2)立地適正化計画制度を適用した場合のメリット及び課題整理
「2.1.1 現況調査・将来予測・課題把握」のもと、本市において立地適正化計画制
度を適用した場合のメリット及び課題の整理を行う。
2.1.3
持続可能な都市づくりに向けた具体的方策の検討
(1)持続可能な都市づくりに向けたまちづくり誘導方策(規制緩和策等)の検討
本市のめざすべき都市像に向け、
「2.1.1 現況調査・将来予測・課題把握」や「2.
1.2 集約型都市構造の形成に向けた方向性の検討等」などをもとに、以下の観点から、
民間事業者等の投資を促進するまちづくり誘導方策(規制緩和策等)の検討を行う。検討
にあたっては、他市の事例収集や民間のニーズ・意向の把握等、必要な調査を実施し、都
市計画手法やその効果等を検討するものとする。
・活力あふれる都市
・居住魅力ある都市
また、低炭素都市づくりに向けて、新たなまちづくりや土地利用転換の動きに合わせた、
低炭素化導入可能性のある取組事例の収集とともに、関係者、関係部局との協議・調整を
行いながら、具体的な取組内容(経済性含)の検討を行う。
2.2
資料の活用
(上位計画・関連計画等)
・堺市マスタープラン後期実施計画(H28.2 策定)
・堺市まち・ひと・しごと創生総合戦略(H28.2 策定)
・南部大阪都市計画区域の整備、開発及び保全の方針(H28.3改定)
・大阪府の都市計画のあり方答申(H28.2 答申)
・堺市都市計画マスタープラン(H24.12 改定)
・堺市低炭素都市づくり戦略(H27.3策定)
・堺市震災に強いまちづくり基本計画[改定版]
(H28.3 改定)
(参考資料等)
・立地適正化計画作成の手引き(国土交通省)
・都市構造の評価に関するハンドブック(国土交通省)
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・立地適正化計画作成業務実施にあたっての手引き
(一般社団法人都市計画コンサルタント協会)
・近畿コンパクトシティガイダンス(国土交通省)
・アクセシビリティ指標活用の手引き(案)
(国土技術政策総合研究所)
(提供資料等)
・
「堺市マスタープラン改定補助業務及びまち・ひと・しごと創生に係る調査・分析
補助業務」の成果品
・基礎調査 成果品
・各種データ 一式
2.3
留意事項
・
「2.1.1 現況調査・将来予測・課題把握」
、
「2.1.2 集約型都市構造の形成
に向けた方向性の検討等」
、
「2.1.3 持続可能な都市づくりに向けた具体的方策
の検討」の各業務について、並行して作業を行うこと。
・2.1の各業務について、調査済事項及び業務結果の見通し等をまとめた中間報告書
を作成し、8月26日までに提出すること。
第3章
3.1
成果品
成果品
成果品は次のものとし、用紙、様式については本市と協議して定めるものとする。また、
データについては、OS は Windows、文書ファイルは Word 形式(拡張子.docx)、表計算
ファイルには Excel 形式(拡張子.xlsx)
、GIS ファイルは Shape 形式(世界測地系(6系)
)
を原則とし、それ以外のデータについては、本市においてデータの修正ができるよう、協
議して定めるものとする。
(1)中間報告書
印刷物 2部 及び データ 一式
(2)報告書
印刷物 2部 及び データ 一式
3.2
成果品の提出
(1)受注者は作業が完了したとき、または発注者が必要なため請求したときは速やか
に成果を整理して発注者に提出するものとする。
(2)成果品については、その著作権を含め全て発注者に帰属するものとする。また、
受注者は、成果品を発注者の許可なく他に利用、公表または貸与してはならない。
(3)用紙、様式について、受注者は発注者と協議して定めるものとする。
5
第4章
4.1
疑
雑
則
義
本委託業務の内容について疑義が生じた場合は、受注者は発注者と協議の上その指示に
従うこと。発注者において必要と認められるときは、作業の変更又は中止をすることがあ
る。
4.2
秘密の保持
受注者は、業務の処理上知り得た秘密を他に漏らしてはならない。
4.3
業務の完了
本委託業務は発注者の検査をもって完了とする。その際、訂正等指摘事項があれば、受
注者は速やかに訂正するものとする。また受注者は業務の完了後であっても、明らかに受
注者の瑕疵と発注者が判断した事項については、速やかに訂正するものとする。
4.4
諸事故の処理
本業務において生じた事故及び第三者に与えた損害は、全て受注者の責任により解決す
るものとする。
4.5
成果品にかかる著作権の帰属
本業務において取得されたデータについては、全て発注者に帰属するものとし、受注者
は発注者の許可なく使用、流用してはならない。
4.6
貸与資料等
本業務において、必要なデータ、図面、資料等(以下「資料等」
)については、発注者が
受注者に貸与する。受注者は、これら資料等について、取り扱いに十分注意し、紛失、破
損のないようにするものとし、作業終了後、発注者に速やかに返却するものとする。
また、他団体に帰属する資料等の借用については、受注者が手続きを行うものとするが、
その取り扱いについて、受注者は発注者に誓約書を提出するものとする。
4.7
その他
本業務の内容等に大幅な変更が生じた場合は、発注者と受注者で協議の上、対処するも
のとする。
6
暴力団等の排除について
1.入札参加除外者を再委託先等とすることの禁止
(1)受注者は、堺市契約関係暴力団排除措置要綱に基づく入札参加除外を受けた者又は
同要綱別表に掲げる措置要件に該当する者を、再委託先並びに受注者及び再委託先の
資材、原材料の購入契約その他の契約の相手方(以下「再委託先等」という。)として
はならない。
(2)これらの事実が確認された場合、本市は受注者に対し、当該再委託先等との再委託
契約等の解除を求めることができる。
2.再委託契約等の締結について
受注者は、再委託先等との再委託契約等の締結にあたっては、契約締結時には本市の契
約約款に準じた暴力団排除条項を加えることとする。
3.誓約書の提出について
(1)受注者は、堺市暴力団排除条例第8条第2項に規定する暴力団員又は暴力団密接関
係者でない旨の誓約書を提出しなければならない。ただし契約金額(税込)が500
万円未満の場合、もしくは受注者が国若しくは地方公共団体その他公共団体又は本市
の外郭団体である場合はこの限りでない。
(2)受注者は、契約金額(税込)が500万円以上となる再委託先等がある場合には、
これらの者から堺市暴力団排除条例第8条第2項に規定する暴力団員又は暴力団密接
関係者でない旨の誓約書を徴収して、本市へ提出しなければならない。
(3)受注者及び再委託先等が当該誓約書を提出しない場合は、入札参加停止を行うもの
とする。
4.不当介入に対する措置
(1)受注者は、この契約の履行にあたり、暴力団員又は暴力団密接関係者から、暴力団
を利することとなるような社会通念上不当な要求又は契約の適正な履行を妨げる行為
(以下「不当介入」という。
)を受けたときは、直ちに本市に報告するとともに、警察
に届け出なければならない。
(2)受注者は、再委託先等が暴力団員又は暴力団密接関係者から不当介入を受けたとき
は、直ちに本市に報告するとともに、当該再委託先等に対して、警察に届け出るよう
指導しなければならない。
(3)本市は、受注者が本市に対し、(1)及び(2)に定める報告をしなかったときは、
堺市暴力団排除条例に基づく公表及び入札参加停止を行うことができる。
(4)本市は、受注者又は再委託先等が不当介入を受けたことによりこの契約の履行につ
いて遅延等が発生するおそれがあると認めるときは、受注者が(1)に定める報告及
び届け出又は(2)に定める報告及び指導を行った場合に限り、必要に応じて履行期
間の延長等の措置をとるものとする。
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