大和郡山市立片桐西小学校外壁等ひび割れ調査及び診断業務 仕 様 第1章 第1条(目 書 総 則 的) 本業務は、対象建物の外壁仕上げ材の浮き及びひび割れ等の劣化状況を調査し、仕上げ材の落下 を防止・建物維持管理及び効率的な改修計画案策定の資料とすることを目的とする。 第2条(準拠する法令等) 本業務は、本仕様書によるほか、次に掲げる関係法規及びガイドライン等に準拠し、業務を実施 するものとする。 (1)建築基準法 (2)測量法 (3)大和郡山市公共測量作業規定「作業規程の準則」 (4)大和郡山市財務規則 (5)大和郡山市個人情報保護条例及び施行規則 (6)特殊建築物等定期調査業務基準2008年版((財)日本建築防災協会) (7)タイル外壁及びモルタル塗り外壁定期的診断マニュアル 改定第3版 ((社)建築・設備維持保全推進協会) (8)特殊建築物等定期調査における外壁の劣化損傷状況の赤外線調査ガイドライン (日本赤外線劣化診断技術普及協会) (9)剥落による災害防止のためのタイル外壁、モルタル塗り外壁診断指針 (建設省住宅局建築技術建築技術審査委員会策定:平成2年) (10)その他関係法令、通達、基準等 第3条(業務概要) 本業務は、「剥落による災害防止のためのタイル外壁、モルタル塗り外壁診断指針」に基づき、 赤外線装置法による浮き・剥落及びクラックスケール内蔵型光波測量器(以下「内蔵型光波測量器」 という。)によるひび割れの調査ならびに目視・打診による調査を行い、落下危険度判定を実施す るものとする。 2.本業務の調査範囲は、次のとおりとする。 対象建物:大和郡山市立片桐西小学校(別紙、調査範囲図参照) 参考数量 (1)外壁赤外線調査・分析 3,000㎡ ・北棟 970㎡ ・南棟 1,170㎡ ・渡り廊下棟 860㎡ 1 (2)外壁等打診調査・分析 2,150㎡ ・北棟(庇部) 150㎡ ・南棟(庇部) 250㎡ ・渡り廊下棟(庇部) 60㎡ ・内部階段・塔屋(北棟) 720㎡ ・内部階段・塔屋(南棟) 970㎡ (3)外壁等打診調査(高所作業車・リフト使用)・分析 ・北棟 280㎡ ・南棟 270㎡ (4)外壁ひび割れ調査・分析(落下危険度判定) 4,000㎡ ・北棟 1,400㎡ ・南棟 1,680㎡ ・渡り廊下棟 第4条(疑 550㎡ 920㎡ 義) 本業務の実施にあたり、本仕様書に明示なき事項及び疑義が生じた場合は、委託者と受託者双方 で協議を実施し、委託者の指示を受けるものとする。 第5条(業務計画) 受託者は、業務実施計画書及び実施工程表を作成のうえ提出するものとする。また、これを変更 する場合は、委託者に通知するとともに承認を得るものとする。 第6条(参加資格要件) 本業務における参加資格要件は、次のとおりとする。 (1)平成28・29年度大和郡山市物品購入・委託業務業者として登録されており、測量・建 設コンサル業務を主な営業内容とし、かつ、奈良県内に本店・支店を有していること。 (2)地方自治法施行令(昭和22年政令第16号)第167条の4の規定に該当する者でないこと。 (3)大和郡山市入札参加停止基準による入札参加停止の措置期間中でないこと。 (4)奈良県内に事務所・支店・営業所等の拠点を設置している者であること。 (5)本仕様書第7条に提示の資格を有すること。 第7条(技術者資格要件) 「受託者」は、本業務の特質を考慮し、主任技術者等の各技術者について、以下の資格を有する 技術者を配置するものとする。 (1)主任技術者 主任技術者は、一級建築士、二級建築士、測量士のいずれかの有資格者であるものとする。 (2)現場代理人 現場代理人は、主任技術者のもとで業務を担当する者で受注者が定めたものとする。 (3)照査技術者 照査技術者は、空間情報総括監理技術者かつ技術士の有資格者であるものとする。 2.受託者は、入札参加資格確認申請時に、上記(1) (2) (3)の各技術者の資格を証明する登 録書の写しを委託者に提出するものとする。 2 第8条 (情報管理及び情報保護対策) 本業務で取扱う情報については、個人情報はもとより、委託者より貸与された如何なる資料及び 情報を適正に管理しなければならない。 2.受託者は、セキュリティ対策及び個人情報保護に精通し、外部への情報漏洩がないように徹底 した管理を実施できる者でなければならないものとする。 第9条(提出書類) 受託者は、業務に着手する際は、次の書類を提出及び説明を実施し、監督員の承認を得なければ ならないものとする。 (1)業務着手届 1部 (2)主任技術者・現場代理人・照査技術者届(経歴書添付) 1部 (3)資格登録書および調査に必要な資格証明書の写し (赤外線法による調査の講習修了書及び内蔵型光波測量器技術検定修了証明書) 1部 (4)計画書 1部 (5)業務実施工程表 1部 第10条(貸与資料) 委託者は、本業務に必要な資料及びデータを受託者に貸与するものとする。 2.受託者は、破損・紛失・盗難等の事故がないように貸与資料を管理し、本業務の完了後は速や かに返却するものとする。なお、貸与品は以下のとおりとする。 (1)建物配置図 (2)建物各階平面図 (3)建物立面図 (4)断面詳細図 (5)その他本業務に必要な資料 第11条(諸事故の処理等) 受託者は、調査時及び分析時に、利用者や通行者等に被害が生じることが予想される箇所を発見 した場合には、委託者に速やかに報告するものとする。 2.本業務実施中に生じた事故や第三者に与えた損害は、受託者の責任において解決し、発生原因・ 経過・内容を速やかに委託者に報告するものとする。 第12条(守秘義務) 受託者は、本業務により知り得た事項について、その一切を他に漏らしてはならないものとする。 第13条(成果品の帰属) 本業務において作成された成果品の版権は、全て委託者の管理及び帰属とする。 第14条(暇疵担保責任) 本業務の完了後、納入成果品に不良個所が発見された場合は、納品時より1年間は、受託者の責 3 任において無償で修正を実施するものとする。 第15条(検 査) 受託者は、本業務の完了後、速やかに所定の成果品を提出し、主任技術者及び現場代理人立ち会 いの上、検査を受けるものとする。 第16条(工 期) 本業務の工期は、契約の翌日から、平成28年10月31日までとする。 第2章 外壁等赤外線及び打診調査 第17条(現地事前調査) 受託者は、効率的かつ現実的な調査を実施するために、事前に現地を確認し、現況を把握するも のとする。 2.現地事前調査時は、以下の内容について確認するものとする。なお、ひび割れ調査の現地事前 調査も併せて実施するものとする。 (1)日射及び日照の状況 (2)建物の構造及び建物の周辺状況(測定及び打診不可の場所の確認) (3)赤外線サーモグラフィカメラ(以下「赤外線カメラ」という。 )の設置位置 (4)内蔵型光波測量器の設置位置 3.対象外壁面との赤外線カメラの測定角度は、光軸中心で水平及び垂直ともに30度以内が望まし いが、やむを得ない場合及び内蔵型光波測量器については、45度以内まで許容するものとする。 4.敷地内に赤外線カメラを設置できない場合については、公道、隣接敷地、対面建物の屋上、非 常階段等の施設を利用するものとする。 第18条(計測計画) 受託者は、赤外線装置法による浮き・剥落の調査を実施するための赤外線カメラ設定位置を確定 するものとする。 2.対象建物の壁面に汚れや白華現象及び錆水の付着等により、浮きと誤認する可能性がある場合 には、可視画像の併用による調査を実施するものとする。 3.撮影時における画像解像度は、25mm/pix以下とし、計測精度の安定化を図るものとする。 4.赤外線カメラは、温度分解能が0.1℃以下の性能を保有する機材を使用するものとする。 第19条(計測実施) 受託者は、計測を実施する際には、目視にて劣化・損傷状況等を確認し、高所等で目視による確 認が困難な箇所については、双眼鏡等により確認するものとする。 2.赤外線カメラにより、対象建物の外壁の仕上げ材の浮きや剥離部の変温状況を計測するものと する。 3.変温部については、可視画像も撮影し、手の届く範囲はテストハンマーで打診により浮き等に ついて確認するものとする。また、撮影時には、望遠レンズを使用し、画像解像度の確保に努める ものとする。 4 4.赤外線カメラでの計測が困難な箇所については、テストハンマーにより打診を実施し、手の届 かない範囲は、パーソナルリフトまたは高所作業車等を使用するものとする。 5.テストハンマーによる打診は、発生する音の高低等により、浮きの有無を確認するものとする。 第3章 外壁ひび割れ調査および目視調査 第20条(計測計画) 受託者は、内蔵型光波測量器の設定位置を確定したうえで、ひび割れ調査を実施するものとする。 2.内蔵型光波測量器は、幅・長さ・3次元座標を測定できる機材を使用するものとする。 3.本業務で計測するひび割れ図面データは、本業務以降に経年劣化の把握に利活用可能なものと する。 第21条(計測実施) 受託者は、計測を実施する際には、内蔵型光波測量器のクラックスケールを幅計測場所に重ね、 ひび割れ幅を1本ずつ計測するものとする。 2.計測の対象とするひび割れ幅は、0.2mm以上とする。 3.計測結果は、アプリケーションソフトウェア等を使用し、自動でCADデータに変換するもの とする。 4. 目視調査の結果は、平面図・立面図等を用いて記録するものとする。 第4章 調査結果分析及び報告書等作成 第22条(調査結果分析) 受託者は、外壁等の赤外線等及びひび割れのそれぞれの調査の実施結果を取りまとめ、分析する ものとする。 2.赤外線カメラの計測データは、経験・能力に左右されない品質を確保するために、色目ではな く、温度データそのものの温度差を自動抽出し、支障部分と正常部分の基準温度差を特定する温度 差表示方式により分析するものとする。 3.ひび割れ調査結果について、補修工事の積算に利活用できるように、ひび割れ幅及び延長等を 集計するものとする。 4.赤外線等及びひび割れの調査結果の分析により、推定される補修対象箇所及び数量を取りまと めるものとする。 第23条(調査結果報告書作成) 受託者は、調査分析結果を報告書として取りまとめ、委託者に提出するものとする。 2.調査結果報告書に記載及び添付する項目は、概ね以下のとおりとする。 (1)記載項目 ・対象施設に関する事項(建物名称及び所在地) ・調査実施箇所(調査部分、調査除外部分(除外理由記載)) ・調査実施時の状況(調査実施日、天候、温度条件等) (2)添付項目 ・基準温度差を特定した箇所の赤外線画像 5 ・浮き及び剥離部分を画素ごとに抽出した赤外線画像及び可視画像 ・浮き及び剥離の面積集計表 ・ひび割れの集計表(幅、延長等) ・浮き及び剥離、ひび割れ等の位置を記録した立面図 ・結果考察 第5章 納入成果品 第24条(納入成果品) 受託者は、前章までの成果を製本及び印刷等を実施し、委託者に以下の成果品を納入するものと する。 (1)調査結果報告書 2部 (2)調査結果報告書データ 一式 (3)赤外線画像データ 一式 (4)ひび割れCADデータ 一式 (5)建物立面図 一式 (6)打ち合わせ記録簿 一式 (7)その他協議により必要と認められるもの 一式 6
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