null

名古屋市東山動植物園における
ツシマヤマネコの出産・死亡について(お知らせ)
平成 28 年5月6日(金)
環境省
・九州地方環境事務所野生生物課
課長 横田 寿男
・対馬自然保護官事務所
(対馬野生生物保護センター)
首席自然保護官 佐藤 大樹
℡0920-84-5577
・
(公社)日本動物園水族館協会
会長 荒井 一利
生物多様性委員会
委員長
日橋 一昭
ツシマヤマネコ計画管理者
℡: 092―531-1960
藤代
敏行
環境省と(公社)日本動物園水族館協会は、
「生物多様性保全の推進に関する
基本協定」に基づき、連携して、国内の9施設においてツシマヤマネコの飼育
下繁殖事業に取り組んでいます。
同事業の協力施設である名古屋市東山動植物園において、ツシマヤマネコ2
頭が出産されたものの、2頭とも死亡しましたので、お知らせします。
1.今回の出産について
○平成 28 年5月4日(水)名古屋市東山動植物園においてツシマヤマネコ(メ
ス2歳、No65)が、午後5時 27 分及び午後 10 時 14 分に子ネコを1頭ずつ出
産したものの、出産後に子ネコの死亡が確認されました。
○出産を行った母ネコについては、現在のところ体調は良好な状態です。
○詳細は、別添名古屋市資料のとおりです。
2.経緯
日本動物園水族館協会では、平成8年より、環境省が実施している絶滅危惧
種ツシマヤマネコの保護増殖事業に協力し、国内の計9施設において飼育下繁
殖事業に取り組んでいます。本種は平成 12 年4月に福岡市動物園で初めて飼育
下繁殖に成功し、これまでに 55 頭 (今回の個体を除く)が誕生しています(現
在はオス 15 頭メス 12 頭の 27 頭が生存)。
平成 25 年からは、繁殖の可能性を高めるために、繁殖可能年齢の個体を福岡
市動物園、九十九島動植物園に集めて複数ペアによる繁殖に取り組み、平成 27
年までに7頭が誕生・成育しました。この7頭のうちオス1頭、メス1頭を設
備の整っている京都市動物園および名古屋市東山動物園に移動させ、繁殖に向
けた準備を進めてきました。このメスが繁殖可能年齢に達したため、平成 27 年
に制定した「平成 27―28 年ツシマヤマネコ飼育下繁殖計画」に基づき、メスと
遺伝的にも適合するオスを福岡市動物園より移動させました。
名古屋市東山動物園では、メスの発情を確認後、オスとの同居を試みたとこ
ろ交尾を確認しました。出産予定日に近づいたため、出産に備えましたが、こ
のような残念な結果となってしまいました。
環境省においては、引き続き日本動物園水族館協会・加盟園館と協力し、飼
育下繁殖の技術向上に努めてまいります。
3.問合せ先
○ツシマヤマネコ保護増殖事業全般について
環境省対馬自然保護官事務所(℡:0920-84-5577、担当:佐藤)
○公益社団法人 日本動物園水族館協会の取組について
日本動物園水族館協会生物多様性委員会ツシマヤマネコ計画管理者
(℡:092-531-1960、担当:藤代(福岡市動物園))
○個体の状況について
名古屋市東山動植物園 (℡: 052-782-2111(223)、担当:茶谷)
参考
【飼育施設別飼育頭数(平成 28 年5月6日時点)】
施設名
(飼育開始年)
合計
飼育頭数
オス
メス
盛岡市動物公園
(平成 23 年)
1
1
0
東京都井の頭自然文化園
(平成 18 年)
4
2
2
横浜市立よこはま動物園
(平成 18 年)
3
3
0
富山市ファミリーパーク
(平成 19 年)
2
1
1
名古屋市東山動植物園
(平成 23 年)
4
2
2
京都市動物園
(平成 24 年)
4
2
2
福岡市動物園
(平成8年)
9
3
6
九十九島動植物園
(平成 22 年)
6
4
2
沖縄こどもの国
(平成 23 年)
1
1
0
対馬野生生物保護センター
1
1
0
35
20
15
合計
不明