(平成23年度)(PDF形式/393KB)

平成23年度
企業年金連合会事業計画書
目次
Ⅰ.企業年金ナショナルセンター事業
………………………………………………… 2
【1】企業年金制度の拡充を目指した活動
……………………………………………
2
1.企業年金のナショナルセンターとしての政策提言活動
2.企業年金制度の意義・必要性についての広報活動
【2】会員支援サービス
………………………………………………………………… 2
1.会員維持と新規会員の確保
2.相談・助言活動の推進
3.会員向け役職員研修
4.地方協議会の運営支援
5.企業年金に関する情報提供
Ⅱ.年金通算センター事業
………………………………………………………………5
1.年金通算センター事業の円滑な運営
2.日本年金機構の管理する住所情報の提供促進
3.厚生年金基金等の記録の確実な引継ぎ
4.裁定請求書未提出者対策の促進
Ⅲ.連合会年金資産の効率的な管理運用
………………………………………………6
1.効率的な運用のためのポートフォリオ戦略の遂行
2.効率的なマネジャー・ストラクチャーの構築
3.適切なコーポレート・ガバナンス活動
Ⅳ.その他の事業
…………………………………………………………………………7
1.支払保証事業
2.代行返上受託事務の効率化
Ⅴ.適正な全体運営
………………………………………………………………………7
1.業務全般の適正化と効率化及び問題解決の促進(コンプライアンス・業務監査室
の新設)
2.コンプライアンスの徹底
3.調達契約の適正化と調達業務の経費削減
4.IT環境に関する最新技術の導入検討
5.IT・システムに係る業務の効率化
6.情報セキュリティの改善と事業継続体制の堅持
7.職員の業務遂行力の向上と活性化及び人財育成
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平成23年度の事業計画は、引き続く連合会の厳しい財政状況を踏まえた緊縮予算編
成を前提として、業務の効率化と事業のスクラップアンドビルドを徹底し、事業の柱で
ある「企業年金のナショナルセンター」および「企業年金の通算センター」の役割を万
全に果たすべく、以下を推進する。
Ⅰ.企業年金ナショナルセンター事業
【1】企業年金制度の拡充を目指した活動
1.企業年金ナショナルセンターとしての政策提言活動
(1)企業年金制度の拡充に資する提言および税制見直し、会計基準見直し等の動向
に対応する政策提言活動を経済団体、労働団体と連携強化し推進。
(2)運用ボラティリティの大きい状況下での財政運営のあり方や、国際化する退職
給付会計基準の諸問題等について積極的な政策提言・改善要望と実現のための方
策立案。
(3)本年度末制度終了する適格退職年金の企業年金への移行支援のため、制度導入
セミナー開催(6月)、対象企業に受託機関等を通じてのチラシ配布、ホームペ
ージによる情報提供、相談ダイヤル実施等。
(4)各種委員会、検討会、勉強会の活動強化と情報発信の拡充。
2.企業年金制度の意義・必要性についての広報活動
企業年金制度の意義・必要性と連合会の業務内容・活動等について認知度を高め
るため、ホームページ等による積極的な情報発信。
【2】会員支援サービス
1.会員維持と新規会員の確保
会員および個別企業との交流・対話やセミナー・研修会、会員および未加入の企
業年金実施企業を対象とする連合会の事業説明会などを通じての既存会員維持と
新規会員確保。
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2.相談・助言活動の推進
(1)企業年金運営に関する相談事業
会員向け企業年金運営相談の強化。年金財政や法律等の専門的相談に対する適
切な年金数理人や弁護士のあっせん。
(2)財政再計算説明会
財政再計算対象の会員等に対して、円滑な再計算のための留意点や適正な年金
数理に基づく財政運営の考え方等の説明会開催。
(3)資産運用説明会
地方協議会に対する資産運用実態調査結果の説明会開催。
(4)ホームページによる情報発信強化
制度別Q&A、企業年金用語集、会員相談室の相談事例集等の掲載など、ホー
ムページによる情報発信の強化。
3.会員向け役職員研修
(1)監事等研修
緊急に厚生年金基金の監事対象に4回開催(4月、5月、6月、7月)。
(2)新規研修
国と厚生年金基金との記録突き合せに関する事務上留意点や、未請求問題の現
状等に関する研修会開催(9月)。
(3)地方開催の増強とカリキュラム改善等による既設研修の刷新
①地方開催の増等
研修名
開催内容
監事等研修
地方2回増(東京2回、愛知、大阪各1回で計4回
開催
新任職員研修
地方3回増(宮城、東京、愛知、大阪、広島、福岡
各1回で計6回開催)
新任事務長研修
地方1回増(東京1回、大阪1回で計2回開催)
常務理事セミナー
東京1回増(東京1回、兵庫1回で計2回開催)
事務長セミナー
東京1回増(東京1回、石川1回で計2回開催)
中堅職員セミナー
東京1回増(東京1回、福岡1回で計2回開催)
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②カリキュラムの見直し・改善等
・年金・一時金の将来受給に際して直面することになる税制に関する科目設定
(年金実務Ⅰ研修)。
・年金制度や税制に関する基礎知識の習得や年金相談等への対応など、実務
に則した講義内容の充実(企業年金業務ステップアップ研修)。
(4)規約型確定給付企業年金向け研修
平成22年度開催のトライアル研修結果を踏まえ、必要性、内容、時期等につ
いて上期中に再検討。
(5)研修参加費の見直し
2年間実施の緊急・臨時・特例措置廃止に伴う、平成23年度参加費の2割引
下げ実施。
4.地方協議会の運営支援
(1)地域の実情に応じた企業年金運営相談会開催
制度運営全般に関する課題・問題点等に関する部会単位での相談会開催。
(2)資産運用に関する会員向け情報提供の強化
部会メンバー間同士、連合会と部会メンバー同士の意見交換・情報交換を含む
資産運用相談会開催。
(3)地方協議会の事業運営経費の交付
地方協議会の事業運営(総会、理事会、研修会等の開催)の円滑化のため、会
費収入の一部を各地方協議会別に交付。
(4)地方協議会主催の研修会・セミナー等支援
① 企業年金担当者研修等
地方協議会の要請に基づく、年金担当者対象の実務研修を支援(企業年金制度、
財政、資産運用、コンプライアンス等の基礎的事項中心の研修)。
② 講師派遣
地方協議会・部会等主催の研修に連合会役職員を講師派遣。
5.企業年金に関する情報提供
(1)企業年金に関する最新情報提供
① 月刊「企業年金」の刷新(内製化等)
・月刊「企業年金」の刷新(「編集・制作室」設置による体制強化と内製化)。
・3割程度の経費削減目標。
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② 迅速かつ適切な情報提供
・月刊「企業年金」の刷新発行。
・ニュースレターの充実
・ホームページへの掲載強化
③ 厚生年金基金用の監事監査ハンドブック作成
企業年金の適正な事業運営に資する「厚生年金基金の監事監査ハンドブック」
(仮称)を7月目途に作成。
(2)企業年金の運営に役立つ書籍の発行
① 企業年金に関する基礎資料
企業年金制度全般と公的年金制度、海外年金制度に及ぶ各制度の解説並びに豊
富な統計を集約した「企業年金に関する基礎資料」の発行。
② 新年金財政シリーズ
会員ニーズを充たすテキストとしての新年金財政シリーズの発行。
(3)企業年金の実態に関する統計調査資料の提供
① 企業年金の財政状況等に関する実態調査
企業年金全体の財政状況等の実態把握のため、厚生年金基金、確定給付企業年
金について、適用・給付・財政状況等に関する調査を実施し会員に提供。
② 企業年金の資産運用に関する実態調査
資産配分・リスク管理等、会員の関心の高い調査項目中心に、会員と受託機関
を対象とする資産運用実態調査を実施し会員に提供。
Ⅱ.年金通算センター事業
1.年金通算センター事業の円滑な運営
(1)増加する年金受給者への確実な年金支給
受給者の増加に対応し、年金の裁定・支払事務の効率化と事務ミスの極小化を
図り、確実な年金支給を推進。
(2)中途脱退者等に係る不一致記録の整備
中途脱退者等記録と被保険者記録との突き合せによる不一致記録について、調
査および日本年金機構と各厚生年金基金への照会等により整備促進。
(3)年金通算システムの基盤整備
年金通算システムの基盤整備に係る全体計画を踏まえ、システム構造整備、ド
キュメント整備等を実施。
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(4)源泉徴収システムの開発
源泉徴収新システムを開発し平成23年10月稼働。
(5)数理計算システムの改善
支給開始年齢引き上げ等の制度改正に対応した変更や分析機能の改善強化。
(6)連合会年金等に関する統計情報の充実
裁定請求書未提出者対策や住所把握の検討などに必要な各種統計資料を、統計
解析システム(SPSS)の活用により迅速かつ広範囲に作成し充実。
(7)解散基金から徴収する最低責任準備金の検証業務
厚生年金基金解散により徴収する最低責任準備金の検証等に関する業務の円
滑な遂行。
2.日本年金機構の管理する住所情報の提供促進
厚生年金基金、確定給付企業年金、企業型確定拠出年金の住所不明者について、
日本年金機構の管理する住所情報の提供促進。
3.厚生年金基金等の記録の確実な引継ぎ
厚生年金基金および確定給付企業年金から連合会に移換される中途脱退者等
記録の確実な引継ぎ。
4.裁定請求書未提出者対策の促進
確実な年金支給に向け、裁定請求書未提出者対策の実施計画(工程表)に基づ
く取組み促進。
①住所不明者対策の継続的取組み
②裁定請求書未提出者対策の促進
③年金未請求者に対する効果的な広報活動
Ⅲ.連合会年金資産の効率的な管理運用
1.効率的な運用のためのポートフォリオ戦略の遂行
(1)債務構造と将来キャッシュフローの詳細な分析・解明に基づく対応策の構築。
(2)積立不足下でのキャッシュアウトに対する年金給付原資の効率的な確保対策を
継続遂行。
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(3)積立水準を回復し安定的に維持していくために、積立水準に応じて株式配分比
率を弾力的に調整。
(4)不動産投資を段階的に堅実展開。
2.効率的なマネジャー・ストラクチャーの構築
各資産クラスの運用委託先を効率性の観点から必要に応じ見直し。
3.適切なコーポレート・ガバナンス活動
株式運用の効率向上のために、株主議決権の適切な行使と企業との対話を継続。
Ⅳ.その他の事業
1.支払保証事業
支払保証業務の円滑な遂行と厚生年金基金への資産運用に関する相談助言活動等
の充実。
2.代行返上受託事務の効率化
(1)記録整理業務
代行返上基金の加入員等の記録整理に関する円滑な業務遂行。
(2)返還額算定業務
代行返上基金の責任準備金計算基礎データの突き合せと返還額算定に関する
業務の円滑な遂行。
Ⅴ.適正な全体運営
1.業務全般の適正化と効率化及び問題解決の促進(コンプライアン
ス・業務監査室の新設)
コンプライアンス・業務監査室を新設し、
・法改正への適確な対応、事務ミスの徹底防止、業務改善・効率化等、各部門
の業務遂行能力の向上を促進。
・各部門業務の監査指導と業務改善・問題解決の支援により、適切な事業運営
を追及。
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2.コンプライアンスの徹底
コンプライアンス(法令や社会的規範の順守)を徹底し、適正で透明性の高い事
業運営を実現。
(1)職員のコンプライアンス意識の向上と実践。
(2)法令・規約・規程・社会的規範を順守した適正な業務運営の実現。
(3)会員へのコンプライアンスに関する研修相談及び情報提供。
3.調達契約の適正化と調達業務の経費削減
調達は原則として一般競争入札とし、調達委員会による契約審査、コンプライア
ンス・オフィサーの監査による調達の適正化と経費削減の徹底。
4.IT環境に関する最新技術の導入検討
各部独自の業務システム(年金通算システム除く)に最新IT技術(クラウド、
仮想デスクトップ等)を導入した場合、コスト削減やセキュリティ強化、運用・保
守の利便性向上等の効果が図られるのかどうかを調査・検討。
5.IT・システムに係る業務の効率化
連合会内で使用するグループウェアを見直し、イントラネット環境によるメール
活用及びワークフローシステム活用によるIT関連業務の効率化促進。
6.情報セキュリティの改善と事業継続体制の堅持
(1)
「情報資産」の見直しなど情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)
の効率的運用のための改善促進。
(2)地震や火災などの災害の際に、年金給付などの重要業務を確実に継続するた
めの事業継続計画(BCP)の具体的対策促進。
7.職員の業務遂行力の向上と活性化及び人財育成
平成22年度策定の教育訓練基本方針に基づき、業務遂行能力向上のための効果
的な研修実施。管理職のマネジメント能力・資質向上のための研修実施。
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運営理念
企業年金連合会
使命
企業年金連合会は、
企業年金の通算事業と企業年金に対するサービスの提供を通じて、
企業年金の加入者・受給者の福祉を守り、
企業年金に対する理解と評価を高め、
企業年金の発展を図る。
行動憲章
1.加入者・受給者へのサービス
私たちは、これから年金を受ける方、すでに年金を受けられている方が安心して年金を受けられ
るよう、親切な対応と正確・迅速な業務の遂行に努めます。
2.会員へのサービス
私たちは、会員の要望を真摯に受け止め、質の高いサービスを積極的に提供します。
3.企業年金制度の充実と発展
私たちは、日本の企業年金制度の充実と発展を目指した活動を行います。
4.資産の安全かつ効率的な管理・運用
私たちは、お預かりした年金資産を安全かつ効率的に管理・運用します。
5.法規範の順守
私たちは、高い倫理観を持ち、法規範、社会のルールを順守して行動します。
6.個人情報の保護
私たちは、個人情報の重要性を常に認識し、安全な管理を徹底します。
7.職場環境の充実
私たちは、お互いに協力し合い、自由に意見交換の出来る風通しの良い職場環境を作ります。
平成23年度
事業計画書
企業年金連合会
〒105-0011 東京都港区芝公園 2-4-1
芝パークビルB館 10 階・11 階
URL
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http://www.pfa.or.jp/