仕様書 (PDF:150KB)

大分市の地域公共交通のあり方に関する調査検討業務委託仕様書
1.業務名称
大分市の地域公共交通のあり方に関する調査検討業務委託
2.対象区域
大分市全域とする
3.委託期間
契約締結の日から 平成29年3月15日(水) まで
4.業務の目的
平成25年に「交通政策基本法」が施行され、国との役割分担のもと、市民や交通事業者から
の協力を得ながら、地域交通に対する施策策定及び実施という行政の責務が明記された。
本市においても、多様な公共交通ネットワークの再構築を検討し、市のまちづくりと連携した
“地域公共交通網形成計画”の策定が求められている。また、本市では人口減少などの社会情
勢の変化を踏まえて、都市再生特別措置法の一部改正に基づく立地適正化計画の検討・策定
も予定されている。
このような背景を踏まえ、本業務は、本市のまちづくりの動向を把握するとともに、既往資料
等を活用して、本市における公共交通に関する現況(実態)を把握・分析し、公共交通が担う役
割からみたネットワークの姿を検討し、『大分市地域公共交通網形成計画(素案)』を作成するこ
とを目的とする。
5.業務概要
業務の目的を達成するため、本仕様書に定める業務及びその他業務遂行のために必要
な業務を行う。
6.業務内容
(1) 地域の概況把握
既往資料から本市における人口、土地利用、インフラ等に対して以下の項目の状況を整理し、
特性を分析する。
①
地理的特性 ― 大分市の地理的・地形的特性、道路整備状況、公共交通網の現状など
②
地域的特性 ― 地区・地域別の、住民の分布状況や高齢化の状況等など
③
立地の特性 ― 公共施設、集客施設(観光・商業・娯楽等)、福祉施設、医療機関など
主要施設の立地状況
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(2)公共交通の現況把握
本市における各公共交通に対して、利用実態等を調査し、現況を把握する。
平成27年大分都市圏総合都市交通計画策定に係る、平成25年大分都市圏パーソントリップ
調査結果(以下 PT調査結果という。)を活用し、大分市民のトリップの状況から目的、移動手段、
乗継状況などに着目して移動特性を把握する。また、公共交通利用に関する、市民のニーズ(要
望)調査を効率的・効果的に行い把握する。
(3)関連施策の整理
大分都市圏総合都市交通計画、大分市総合計画、都市計画マスタープラン、中心市街地活
性化基本計画や観光振興施策など関連する施策を整理する。
(4)分析
(1)~(3)より、大分市の公共交通ネットワークに関する分析を行う。
(5)公共交通網に関する問題点の抽出(課題の整理)
上記の分析を基に、本市における公共交通に関する問題点を抽出し、将来の公共交通ネット
ワークの形成に関する課題を設定する。
(6)大分市の地域公共交通ネットワークの将来像についての検討
問題点や課題等を基に、“大分市の地域公共交通ネットワークの将来像”を検討する。
また、公共交通機関の不便な地域において、循環型交通等の運行の可能性に特化した基礎
的調査・検討を、以下の手順にて行う。
ア) 公共交通機関の不便な地域における実態調査
対象となる地域居住者の、外出実態やニーズ(公共交通機関で行きたい場所等)を、
把握するための実態調査を行う。なお、調査対象地域及び調査方法は、委託者との協
議にて決定する。
イ) 新たな移動手段の必要性(可能性)に関する検討
ア) の調査結果を踏まえて、新たな移動手段の必要性(可能性)に関して検討する。
(7)(仮称)大分市立地適正化計画策定調査との整合
今後、予定されている(仮称)「大分市立地適正化計画策定調査」の動向に、常に注意を払い
ながら、関連する内容については、本業務との整合性を図るものとする。
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(8)『大分市地域公共交通網形成計画(素案)』の 作成
① 基本方針と取り組みの方向性の検討
本市における公共交通の問題点の解消、並びに本市に望まれている地域公共交通
の実現に向けた、基本方針と取り組みの方向性を検討するとともに、計画期間、提供
すべきサービス水準や公費負担のあり方についても検討する。
② 計画の目標の検討
本市が目指すべき地域公共交通の将来像や、基本方針、取り組みの方向性を踏ま
えて、計画の目標を検討し設定する。また、目標の達成状況を評価するための数値指
標の設定、並びに現況・目標値を設定する。
③ 計画の目標を達成するために行う事業の検討
計画の目標を達成するために、効果的と思われる事業の検討・抽出を行うとともに、
緊急性および優先順位等を整理する。さらに、その中から、短期的な対応が必要な事
業(例えば、実証運行など)を抽出し、その内容を整理するとともに、事業開始に向けた
調整、各種手続きに必要な期間を確保した業務実施スケジュールを作成する。
④ 計画達成状況の評価方法等の検討
計画の達成状況を評価する方法、評価の実施スケジュール及び評価結果の活用方
法等について検討する。
⑤ 『大分市地域公共交通網形成計画(素案)』のとりまとめ
すべての検討結果を踏まえて、『大分市地域公共交通網形成計画(素案)』をとりまと
める。
(9)その他
①
上記(1)~(8)においては、本市の特性に応じた地域公共交通ネットワークの形成に
向け、必要な資料やデータの収集・調査・分析等の手法について提案を行うこと。
また、記載項目以外の内容においても同様とし、必要と思われる項目について提案を
行うこと。また、収集・調査・分析等については、委託者との協議により手法を決定し、受
託者が実施すること。
②
計画策定にあたり必要な協議を「大分市地域公共交通協議会」にて行う際、資料作成
を行うと共に協議会に出席し、運営に必要な支援(説明や議事録の作成等)を行うこと。
(4回程度の開催を想定)
7.成果品
受託者は、業務完了時に委託者の担当監督員の成果品検査を受けること。また、成果品
の検査において、訂正を指示された箇所は、遅滞なく訂正すること。
本業務の成果品は、次のとおりとするが、部数については協議により増減することがある。
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書 類 名
部 数
・『大分市地域公共交通網形成計画(素案)』(紙媒体)
(A4カラー印刷)100 ページ程度
・報告書(紙媒体)
各2部
業務内容(6)「大分市の地域公共交通ネットワークの将来像についての検討」の
循環型交通等の運行の可能性に特化した基礎的調査・検討
・『大分市地域公共交通網形成計画(素案)』(電子媒体)
・『大分市地域公共交通網形成計画(素案)』概要版(電子媒体)
・報告書(電子媒体)
業務内容(6)「大分市の地域公共交通ネットワークの将来像についての検討」の
各2組
循環型交通等の運行の可能性に特化した基礎的調査・検討
(Microsoft Office:マイクロソフトオフィス、CD-R 又は DVD-R)
・活用したデータ(電子媒体)
・その他、発注者が指示する資料
一式
8.成果の帰属
本業務における成果及び業務で作成した資料等については、全て本市に帰属するものとし、
本市の指定する時期に、速やかに引渡すこと。また、受託者は、本市の承認を受けずに複製、他
に公表、貸与してはならない。
9.参考文献等の明記
業務において、文献その他の資料を引用した場合は、その文献、資料名を明記すること。
10.
10.資料の貸与
業務の遂行に必要な資料については、委託者が所有し、貸与可能なものである場合、受
託者に貸与する。受託者は、貸与された資料を慎重に取扱い、業務完了後は速やかに委託
者に返却すること。
また、貸与した資料の破損、紛失等重大な過失が生じた場合は、受注者が、その責任を負
うものとする。
※なお、PT調査結果は、個人情報以外のすべてのデータ提供が可能である。
11.
11.技術者
受託者は、管理技術者、照査技術者及び担当技術者をもって、秩序正しく業務を行うととも
に、高度な技術を要する部門については、相応の技術を有する技術者を配置すること。
管理技術者及び照査技術者の選任に必要な技術者の資格は、次に定める資格のいずれ
かとする。
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(1) 技術士(総合監理部門:建設‐都市及び地方計画)
(2) 技術士(建設部門:都市及び地方計画)
12.
12.打合せ・中間報告
受託者は、本業務において、委託者と打ち合わせを行い、議事録を作成し提出すること。
受託者は、委託者と密な連絡を取り、進捗状況の報告を行い、途中の調査結果等につい
ても、中間報告書を作成し提出すること。
※打ち合わせ回数 ― 業務着手時、中間(2回以上)、成果品納入時 計4回以上
13.
13.再委託
受託者は、調査業務を再委託する場合にあっては、委託者の承諾を得なければならない。
なお、受託者は、調査業務の全部を一括して、又は主たる業務(総合的企画、業務遂行管理、
手法の決定及び技術的判断等)を再委託することはできない。
14.
14.引き渡し
成果品一式を納品し、委託者の検査の合格をもって業務の完了とする。
15.
15.費用の負担
業務に伴う必要な費用は、本仕様書に明記のないものであっても、原則として受託者の負
担とする。
16.
16.法令等の遵守
受託者は、本業務の実施に当たり、関連する法令等を遵守しなければならない。
17.
17.秘密の保持
受託者は、本業務において、発注者から貸与された情報、その他知りえた情報を外部に漏
らし、又は他の目的に使用してはならない。この契約が終了し、又は解除された後においても
同様とする。
18.
18.その他
(1) 受託者は、本仕様書、企画提案書及び本委託契約に基づき、委託者と綿密に連絡を取
り、その指示等に従い誠実に業務を遂行しなければならない。
(2) 受託者は、業務を円滑に遂行するために、逐次、担当部局と連絡調整を行わなければ
ならない。
(3) 本業務において、調査した内容やデータ整理などに使用した原資料等は、すべて成果
品の一部として提出すること。
(4) 成果品の構成や印刷等は、委託者の検査完了後に行うこと。また、受託者は、成果品
の提出後であっても、不備が発見されたときは、速やかに加筆訂正を自費で行うこと。
(5) 本業務の実施にあたり、疑義が生じた場合は、委託者及び受託者協議の上、別途定め
るものとする。
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