公益社団法人 日本航空技術協会 第 63 回定時社員総会議案 定時社員総会の出席者は、定款第 13 条に基づき正会員とする。議案につきましては、 第 1 号議案「平成 27 年度事業報告並びに決算承認の件」、第 2 号議案「平成 28 年度事 業計画並びに予算案承認の件」、第 3 号議案「第 33 期役員の選任の件」を以下にご提示 致します。 第1号議案 平成 27 年度事業報告並びに決算承認の件 ○平成 27 年度事業報告 平成 27 年度は会員数の維持と収支の改善を図るべく、サービスの改善と事業基盤の強化を最 重点項目として取り組んで参りました。会員サービスに関しては、平成 27 年 4 月 1 日に新ホー ムページをスタートし、利便性向上とコミュニケーションの改善を図りました。 図書販売については、「講座本の平準化及び改定検討会」の方針のもと、既存図書の内容刷新 を行うとともに、時代のニーズに即した新刊書の発行を実施しました。講習会については、最新 ニーズに対応する新しい講習会を開始しました。また講師出張派遣による受託講習会を積極的に 実施しました。月刊誌「航空技術」や、航空教室、シンポジウム、表彰、コンサルタント業務に ついては、その取り組みを強化しております。 一昨年度より設立された「航空機整備士・製造技術者養成連絡協議会」においては、その事務 局を務め、人材を養成・確保するための諸課題の検討と、諸施策の推進を行いました。 収支については、収支改善施策の実施により年度予算を達成することができました。 1.公益性の推進 (1)航空技術・航空安全への普及啓蒙 ① 航空教室 国土交通省航空局の後援を得て、若い世代に航空界の魅力を伝えると共に親しんで頂 ける工場見学を交えた航空教室、学校施設を活用した体験型航空教室などを開催し好評 を頂きました。 「航空機整備士・製造技術者養成連絡協議会」の裾野拡大ワーキンググループの取り 組みの一環として、 「子ども霞が関見学デー」において本協会や(公社)日本航空機操縦 士協会をはじめ航空会社が協力し、フライトシミュレーター体験や整備士・操縦士・客 室乗務員による仕事紹介などを行った。国土交通省航空局及び経済産業省製造産業局の 後援を得て「航空教室(女性限定)特別版」を開催し、女性整備士・女性製造技術者・ 女性操縦士が講話、パネル/グループ・ディスカッションが行われ、裾野拡大に資する 取り組みを行いました。 ② シンポジウム 広く航空宇宙技術や航空安全について考える機会を設けるために「飛行機シンポジウ ム」、「空の日・宇宙の日」記念特別講演会、及び国土交通省航空局の後援を得て「航空 安全シンポジウム」を開催しました。 ③ キャンペーン・ポスター 航空安全 回顧と現状をタイトルに掲げ「航空安全シンポジウム」を開催し、広く一般 にも通知し参加を得るべく開催案内ポスターを作成し、官公庁を始め賛助会員及び航空 関連企業にも掲示・活用して頂きました。 (2)航空技術の支援開発 ① 講習会 ヒューマンファクター、品質管理、内部品質監査、アビオニクスの基礎、航空法規、 航空整備士受験、基本技術、SMS、航空機整備・技術基礎の従来からの各講習会に加え 新たに「航空業界入門講座」 ・ 「整備管理従事者講習会」を開催しました。また、会員サ ービスの向上を図るため名古屋地区・大阪地区において出張講習会を実施すると共に、 三重、名古屋、高知等において講習会を受託しました。 更に、公益性の向上を図るた め一般者を対象としたヒューマンファクター入門講座を昨年度に引き続き実施しました。 ② 機関誌 購読者モニターからのアンケート結果等から専門委員会にて検討した編集方針に基づ き、幅広い年代の興味を引く記事を企画/編集すると伴に、カラー化や一般の方々にも 分かり易いような図を記事に入れ込む等の工夫を図り、 「機関誌」としての充実を図りま した。 ③ 平成 27 年度東京都航空機産業参入支援事業 東京都産業労働局による「平成 27 年度東京都航空機産業参入支援事業」の実施団体と して入札に参加し、当該事業を受託しました。課題検討会、JISQ9100/Nadcap 分科会、 航空入門分科会をほぼ月例で実施し、企業への専門家派遣も実施しました。 ④ 航空従事者に関わる支援要請事業 航空専門学校より技能審査員支援要請を受託し実施しました。更に、運輸安全委員会 より小型固定翼機研修を受託し実施しました。また、国土交通省東京航空局が開催する 安全推進連絡会議において基調講演を行いました。 (3)航空技術者の育成と航空界貢献者への表彰 ① 日本航空技術協会「会長賞」表彰 航空界で活躍する企業・団体、学校等が行う研究開発・グループあるいは個人の業務 改善・航空技術者の効果的、効率的な指導等において多大な成果、貢献があったと認め られる活動に対し、 「会長賞」 、 「表彰審議会委員長特別賞」 、 「奨励賞」に選考し表彰を行 いました。今年度は会長賞 00 件、表彰審議会委員長特別賞 00 件、奨励賞 00 件を表彰 しました。また、これまでの募集形態を見直し、【企業・団体部門】及び【学校部門】 に区分し、学校からも積極的に応募し易い環境とすることで更なる活性化を図りました。 ② 学生奨励金、卒業生への「会長賞」表彰 航空整備士・航空技術者・グランドハンドリング等の航空従事者を目指す航空専門学 校及び大学(航空関連学科)の学生 25 名に奨励金を支給し、航空界を目指す若い方々を 支援しました。 将来航空業界を目指す学生に向上心を高めて頂く一助として、学業優秀な卒業生の中 から選考し表彰を行いました。今年度は 8 校 8 名の卒業生に授与しました。 ③ 褒章表彰/国土交通大臣表彰/東京・大阪航空局長表彰 内閣府賞勲局、国土交通省航空局、東京航空局、大阪航空局よりの推薦団体として、 賛助会員各社から航空関連事業に従事し且つ永年勤続の功労の諸要件を満たす方を「褒 章表彰」 、 「国土交通大臣表彰」 、 「東京・大阪航空局長表彰」の候補者として推薦する活 動を行いました。 (4)航空技術の調査研究と助言 ① 専門委員会 ○整備士制度委員会では、賛助会員の参加のもと、下部組織である学科試験問題検討会に て、各期で行われている航空整備士学科試験問題について意見交換を実施し、問題点の 提案やそれに関する講座本の内容精査等の活動を行いました。 ○グランドハンドリング委員会では、下部組織であるグランドハンドリング検討会にて、 最新機種情報の入手検討、グラハン施設の視察要望聴取などを行いしました。 ② コンサルタント(助言) ○文部科学省による「 「職業実践専門課程」 航空専門学校が実施する文部科学省による「職業実践専門課程」認定取得のための 支援を行いました。更に、航空専門学校の認定取得後の支援も引き続き実施しました。 ○賛助会企業の要請に応じたテーマで講演を実施しました。 ③「航空機整備士・製造技術者養成連絡協議会」 本協会は、(一社)日本航空宇宙工業会とともに、標記協議会とその下部組織、「整備 士養成ワーキンググループ」 、 「製造技術者ワーキンググループ」、「裾野拡大ワーキング グループ」の事務局として運営に務めました。 平成 27 年度は、整備士養成ワーキンググループにて、具体的な 3 つの施策が提示さ れたことを受け、本協会と全日本空輸(株)、日本航空(株)の 3 者においてタスクグル ープを設置し、関係者の意見やタスクグループでの検討結果を踏まえ、①「新これから 学ぶ 航空機整備英語マニュアル」発行、②「整備管理従事者(入門編)講習会」開催、 ③「整備士の技量・技能の維持伝承発表会」開催、をそれぞれ年度内に計画、実行しま した。 また、裾野拡大ワーキンググループとして、航空に係る共通ウェブサイト「skyworks」 を平成 27 年 12 月 22 日に開設しました。これについては、内容の充実のための体制構 築を平成 28 年度も継続する予定です。 2.収益事業の推進 (1)図書頒布事業 平成 27 年度は、販売強化、販路拡大を推進するため、優良書店に図書目録を送付し、近 郊の書店は直接訪問して、新刊図書の配置を含む販促を実施しました。また、航空専門学 校等にて新刊図書の紹介を行い、講習会においても図書の説明・紹介を積極的に行いまし た。 さらに、販路を拡大すべく自衛隊のパイロット養成機関への訪問、説明も行いまし た。 講座本については、最新技術の反映を図りながら、計画的に改定を推進すべく賛助会員 及び航空局の参加を得て、図書改定会議体として「講座本の平準化及び改定検討会」を設 立し、最初の検討対象である講座 2「飛行機構造」が完成しました。引き続き、他講座本の 改定検討を継続します。 新刊として、新これから学ぶ航空機整備英語マニュアルを、加えて AC43、新航空法規解 説、ならびに本邦サーキュラーの改定版を発行致しました。 3.公益法人事業基盤の整備/その他 協会ホームページを一新し、新鮮な情報を反映させる等、利便性の向上を図り、最大限に 活用することで会員とのコミュニケーションの充実を図りました。講習会の周知、図書の宣 伝等についても SNS と併せて活用すると共に電子図書についても新たな販売を展開しまし た。更に、協会ホームページからアクセスできる航空従事者試験の模模擬試験環境を整え、 会員の皆様にご利用していただきました。 また、本協会の活動を理解、賛同して頂くための工夫を行い、会員獲得に向けた活動に務 めて参りました。 ○平成 27 年度決算 平成 27 年度の事業活動の収入及び支出の決算をご提示致します。 〔単位:千円〕 平成 27 年度決算 平成 26 年度決算 事業活動収入 183,274 166,533 事業活動支出 166,569 165,587 事業活動収支差額 16,704 946 当期一般正味財産増減額 16,634 1,161 一般正味財産期首増残高 243,894 242,733 一般正味財産期末増残高 260,528 243,894 正味財産期末残高 261,528 243,894 第 2 号議案 平成 28 年度事業計画並びに予算案承認の件 ○平成 28 年度事業計画 日本の航空界は、航空旅客の旺盛な需要増を背景に、新規路線開設や供給量拡大、国内空港の 機能強化、LCC の参入拡大、製造分野での国産航空機の開発・製造の大幅な拡大といった転換期 を迎えており、将来にわたる航空整備士や製造技術者の確保と養成が急務となっています。また、 航空をとりまく安全や品質向上への国民の期待も、より一層高まっております。 本協会としては、これまで実施してきた航空界の学術及び科学技術の振興及び発展に寄与する 活動を継続しながら、航空技術に情熱を持ち今後を担う世代の取込みと育成に向けた活動にも更 に力を入れ、広く航空並びに航空関連産業の発展に寄与して参ります。 一方で、協会運営の基盤である会員数が減少傾向にあることから、会員サービスの向上と、コ ミュニケーションの改善を図り、新規会員獲得に向けた活動について一層努力して行くとともに、 将来にわたり安定した運営ができるための事業、収入基盤づくりについても整備、拡大していき ます。 1.公益事業の推進 (1)航空技術・航空安全への普及啓発 ① 航空教室 今年度も工場見学を交えた航空教室、学校施設を活用した体験型航空教室など工夫を加 えた取り組みを行い若い世代に航空の魅力を伝えていきます。 併せて、航空機整備士・製造技術者養成連絡協議会の裾野拡大ワーキンググループの取 り組みの一環として、「子ども霞が関見学デー」、 「女性操縦士・女性整備士・女性製造技 術者講演会(対象者は女性限定) 」などを開催計画・実行し、今後航空業界を目指す方々の 裾野拡大につなげていきます。 ② シンポジウム 「空の日・宇宙の日」記念特別講演会、飛行機シンポジウム、航空安全シンポジウムを 開催いたします。 参加者については、協会ホームページを活用するなど、一般の方を含む 募集を行い、広く航空への関心を高めるとともに航空安全に対する普及啓蒙を図っていき ます。 なお、今年度の「空の日・宇宙の日」記念特別講演会は、2016 年 10 月開催予定の国際 航空宇宙展のサブイベントとして開催予定です。 ③ キャンペーン・ポスター 航空機の安全運航に寄与すると共に航空の安全安心を更に推進する活動を行うため「航 空安全シンポジウム」などのポスターを作成していきます。また、航空運送事業会社、整 備・製造会社、空港関係会社、商社、官公庁など航空関係部門の協力を得て広く掲示して いきます。 (2)航空技術の支援開発 ① 講習会 一般向けヒューマンファクター講習会及び各社新入社員訓練の一助として、航空入門講 習会を定期講習会、受託講習会において定着させていきます。 また、航空機整備士・製造技術者養成連絡協議会の進捗も踏まえながら、新たな講習会 の企画、需要に応じた開催を検討するとともに、会員相互に共感が得られるものに拡げて いきます。 ② 機関誌 図解解説図の掲載を進める等、分かり易く読みやすい機関誌を追求します。また、連載 をはじめ航空技術に関わる現場に即した記事や内外の最新動向等、内容の充実に努めます。 なお、機関誌「航空技術」が協会ホームページ上で、検索機能も付加して閲覧できるよう になったことの周知も進めます。 ③ 東京都航空機参入支援事業 賛助会員各社の協力を得ながら、本事業の受託を継続し、国内における航空関連産業の 拡大に寄与できるように努力いたします。 ④ 航空従事者に係る支援要請事業 平成 26 年度下期より受託実施している航空専門学校の技能審査員支援業務について、 引き続き実施するとともに要請ニーズにより支援校の拡大を検討していきます。更に、諸 機関による様々な研修への対応力を高めていきます。 また、指定航空従事者養成施設連絡協議会にも参画していきます。 (3)航空技術者の育成と航空界貢献者の表彰 ① 協会「会長賞」表彰 協会「会長賞」は、航空業界のみならず賛助会員をはじめ他業界からも広く推薦を募り 表彰審議会にて審査する中で、航空の技術・安全・品質の発展に資する活動及び航空技術 者の育成に寄与したと認められるものを表彰いたします。 昨年度、 「会長賞」に推薦し易いよう【企業・団体部門】及び【学校部門】に表彰区分い たしました。 ② 学生奨励金、卒業生への「会長賞」表彰 「学生奨励金」 、 「卒業生への会長賞」については、今後の航空業界を担う学生の向上心 を高めてもらうことを目的に例年通り支給・授与していきます。 ③ 「褒章」表彰、 「 「空の日」航空関係功労者国土交通大臣」表彰、「東京・大阪航空局長」 表彰 国土交通省航空局、東京・大阪航空局からの推薦団体として「褒章」、「国土交通大臣表 彰」、「東京・大阪航空局長表彰」の候補者を推薦していきます。 (4)航空技術者の調査研究と相談助言 ① コンサルタント業務 機関誌「航空技術」 ・協会ホームページ・航空教室・シンポジウムを通し広告、広報活動 を行う中で、有償のアドバイス、コンサルタント業務を拡充していきます。 また、航空専門学校の文部科学省「職業実践専門課程」認定取得に向けた支援(教育課 程編成委員会及び学校関係者評価委員会)並びに取得後の委員会への参画についても継続 して実施していきます。 ② 航空機整備士・製造技術者養成連絡協議会 「航空機整備士・製造技術者養成連絡協議会」の事務局として運営に参画して、協議会 活動の基盤を担ってまいります。更に、整備士養成ワーキンググループ・製造技術者ワー キンググループ・裾野拡大ワーキンググループの事務局として具体的な取り組みを企画、 実行していきます。 ③ 専門委員会 事業計画の遂行にあたり、引き続き各専門委員会委員(総務委員会、表彰審議会、出版 委員会、航空技術編集委員会、整備士制度委員会、シンポジウム委員会、グランドハンド リング委員会)及び下部検討会メンバーの協力を得つつ積極的に活動し、課題の対応を含め 成果の獲得につなげていきます。 2.収益事業の推進 (1)図書頒布事業 ① 図書の改訂 指定養成機関の教科書として利用されている航空工学講座の各巻については、「講座本 の平準化及び改定検討会」のもとで学校等の意見を反映した改定を行います。 の経験を踏まえて取り組んでいきます。 これまで ヘリコプタハンドブック翻訳版、AC43 改定版等、新刊・改定図書の発行と昨年度より 実施した図書の電子化についても、検討していきます。 ② 図書頒布 販売促進に向けた活動は、これまでの宣伝活動に加え、販路の確立と拡大の双方をめざ して訪問販売等による営業活動の増強に努めます。また、出店可能なイベント会場での出 展・販売を行っていきます。なお、IT 基盤を活用した販売活動についても、利用を促進し ていきます。 3.公益法人事業基盤の整備/その他 これまで整備してきた IT 環境を活用し業務の効率化を更に推進して行きます。また、刷 新した HP の充実、共通ウェブサイトとの連携、SNS の活用などにより、会員獲得に向けて 一層努力していくとともに本協会の活動を広く周知していきます。 また、将来にわたり安定した運営を行うため、収入を確保する取り組みについて更に充実 していきます。加えて、本協会が保有している能力を活用した新たな取り組みについても積 極的に実施し本協会事業基盤の整備に努めていきます。 ○平成 28 年度予算 事業活動の収入及び支出の予算は以下の通りです。〔単位:千円〕 平成 28 年度予算 平成 27 年度予算 事業活動収入 170,058 171,338 事業活動支出 167,534 170,155 事業活動収支差額 2,524 1,183 当期一般正味財産増減額 2,524 1,183 一般正味財産期首増残高 222,802 243,894 一般正味財産期末増残高 223,605 245,008 正味財産期末残高 224,605 245,008 第 3 号議案 第 33 期役員の選任の件 第 33 期役員の選任(一部交代)をご提示致します。 (1)役員候補者(6 名) 〔理事 5 名〕 横道 聡男 (公社)日本航空技術協会 野口 利彦 全日本空輸(株) 整備センター 技術部長 (交代) 野津 ANAエアポートサービス(株) 取締役 (交代) 吉田 保夫 (株)JALエンジニアリング 羽田航空機整備センター長 (交代) 吉田 淳一 朝日航洋(株) 航空事業本部 品質保証部長 (交代) (学)浅野学園 国際航空専門学校 (交代) 秦 事業推進部長 (交代) 〔監事 1 名〕 猪掛 隆 (2)退任役員(6 名) 校長 〔理事:5 名〕 樋口 和一 荒川 清朗 城内 勉 小谷野 稔 藤田 伸一 〔監事:1 名〕 鈴木 克明 (3)事 由 退職、人事異動等による。 以上
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