団体用 千葉市少年自然の家プログラム 自然観察 スターウォッチング 望遠鏡観察Ver プログラムの概要・ねらい 星座観測、木星や土星などの惑星観測、月の観測を 中心に天体望遠鏡を使って夜空の観測をする。スター ウォッチング(望遠鏡操作 Ver)を行ってから実施す るとより効果的。晴天時のみ実施ができる。 場所 値段 星座観測デッキ 1 時間 30 分 (季節や目的によって大きく異なる) 無料 季節 年間 時間 人数 60 人程度 準備物 【利 用 者】季節に合わせた服装(防寒具など)、 懐中電灯、救急用品 【自然の家】50mm 屈折式望遠鏡、 106mm 赤道儀付き屈折式望遠鏡(1 台) ※数量については要確認 ①準備 ※屈折望遠鏡の操作や指導ができる引率者がいる団体のみ利用可能 天体観測情報の資料が必要な場合には、次ページより印刷する。 サービスセンター受付にて自然環境学習センター学習室の鍵を借りる。 スタッフ立ち会いのもと、自然環境学習センター学習室にて屈折望遠鏡を借りる。 季節に合わせて、防寒具や虫除けなど、長時間の観測に耐えられる準備を整える。 懐中電灯には赤いセロファンを貼ると光が拡散しない。またむやみにフラッシュや懐中電灯を使うのは控える。 曇天・雨天時は観測できないので、代替プログラムを用意しておく。 晴天時のみの実施であることは事前に伝えておくとよい。 ②実施の流れ 0:00 星座観測デッキに移動して、観測を行う。 ・肉眼での観測 ・50mm屈折式望遠鏡での観測(望遠鏡操作Verを実施することが望ましい) ・赤道儀付き屈折式望遠鏡での観測 ※季節・時間・気象条件等によって、望遠鏡で観測できる天体は異なる。 原則的には、月・土星・木星・火星などが中心となる。 ※事前に実施予定日の星空を確認し、計画を立てる。 ※星座早見盤での観測と組み合わせてもよい。 1:30 片付け・終了 106mm赤道儀付き 屈折式望遠鏡 50mm屈折式望遠鏡 ③後片付け 望遠鏡を自然環境学習センター学習室の望遠鏡格納庫へ片付ける。 星座観測デッキに忘れ物、落し物がないか確認をする。 ファインダー調整用のネジ、接眼レンズが外れていないか指導者が確認をする。 故障や破損があった場合は、サービスセンター受付へ申し出る。 ■平成 28 年度 天体観測情報■ 天体観測プログラムを計画するにあたり、資料として時季に合わせた天文現象の情報(概要)を記載する。 現 象 4月 土星 木星 金星 全般:木星の観測 最適 夕方 明方:東天 8~9:夕方低い月とヒアデス星団が並ぶ 最適◎ △ 5月 アンタレス並ぶ 5:立夏 6:みずがめ座η流星群が極大 5/23 月接近 22:満月 中旬〇 31:火星が地球に最接近、近くに土星とアンタレス 20:00~ 5/23 月接近 △ 5/22 月接近 3:土星が衝、木星と土星観測 絶好期 6/7 以降 12:月と木星が接近 6/12 月接近 夕方(西) 17:月と火星 好条件 △ 19:月と土星が接近 21:夏至 環の開き 7:七夕 良好 9:月と木星が接近 15:月と火星が接近 ◎ 16:月と土星と火星が接近 7/16 月接近 最適◎ 7/9 月接近 夕方(低西) 夕方(西) △ △ ◎ 夏 の大 三角/夏 の星座/ 天 の川 7月 4/23 ◎ 7/15 月接近 20:満月 夕方(南) 28 頃:みずがめ座δ南流星群が極大 30:やぎ座α流星群が極大 8月 9:旧七夕 ◎ 8/6 月接近 12-13:月と火星と土星が接近ペルセウス座流星群が極大 8/25 夕空(西) 18:満月 火星接近 △ ◎ 8/24 24 頃:火星、土星、アンタレス接近 9月 アンタレス接近 9/10 15:中秋の名月(十五夜) アンタレス接近 夕方(低西) 17:満月(半影月食) 夕方(西) △ × 9/3 月並ぶ ○ 秋 の四辺形/ 秋 の星座 10:月と土星と火星が接近 22:秋分 8:10 月りゅう座流星群(ジャコビニ流星群)極大 △ 月 13:後の月(十三夜) 夕方(西) 16:満月 10/30 月 21-22:オリオン座流星群が極大 △ 土星と並ぶ 6:おうし座南流星群が極大 11/3 月並ぶ 明方:東 輝徐々に強 ○ 夕方西空 11/25 夕方(西) 11/6 月接近 月接近 ○ 14:満月(スーパームーン:68 年ぶりの大きさ) 17:しし座流星群が極大 12 初旬:金星、水星、火星、月 にぎやかな夕空(西天) 12/10 合 13-14:ふたご座流星群が極大(条件悪)、満月 月接近 ☾状 12/5 月並ぶ ◎ 夕方(西) ○ 21:冬至 ○ 22:こぐま座流星群が極大 1月 2月 3月 初:しぶんぎ座流星群が極大 1/12 9:ヒアデス星団の中を月が進み何度も星食がおきる。 東方最大離角 4:立春 夜遅く 19:金星最大光度 △(東) 12:満月 △(東) ◎ ○ ○ 20:春分 観測: ◎好適 ○適 △観測しづらいが可能 ×不適 北斗七星 から北極 星探す 3:月と金星が接近(明方:東天) 12/23 冬 の大 三角/冬 の星座 月 ○ カ シオペ ア座 から北極 星を探す 10 11 北斗七星 から北極 星を探す 6月 星 座 ほか 春 の大 三角/大曲線/春 の星座 22:こと座流星群、満月 火星 <月の観察> 月はもっとも見やすい天体のため、初心者向けの観察に最適。望遠鏡倍率50倍で月全体が視野いっぱいに見え る。100倍程度の倍率で無数のクレーターや海の表面の形状が見える。 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 新月 7 7 5 4 3 1 1、31 29 29 28 26 28 上弦 14 14 12 12 11 9 9 8 7 6 4 5 満月 22 22 20 20 18 17 16 14 14 12 11 12 1、30 29 28 27 25 23 23 21 21 20 19 21 下弦 ●新月:月が太陽と同じ方向にあり、観測できません。 ☽上弦:真昼に月がのぼり、真夜中に沈む ○満月:夕方に月がのぼり、明け方に沈む ☾下弦:真夜中に月がのぼり、真昼に沈む <惑星の観察> ★土星 美しい輪がある惑星。今年はおとめ座、天秤座(春~夏の星座)に留ま る。50 倍程度だと全体の姿がこじんまりと見え、100 倍程度で環が見やすくなる。 春:4月~観測可 宵の頃に観測しやすい時期:5月下旬~8月下旬 夏:~10月頃まで観測可 秋:観測不適 11月頃から明け方の観測が可能となる。 冬:観測不適 深夜~夜遅くに観測可 ★木星 明るく観測も容易な惑星。今年は、しし座→おとめ座(秋)あたりで輝く。 低倍率×30~50 では、4 つの衛星の位置観測に適する。100 倍程度で縞模様(2 ~3 本)が見やすくなる。 春:6月下旬頃まで:宵の頃に観測しやすい。 夏:観測不可 秋:10月以降:明方に見えはじめ、観測可 冬:容易に観測可 天頂付近の観測は、「天頂ミラー」を使用する。 ★金星 地球より内側を回っている惑星。明け方の東空、夕方の西空で観測可。 70~100 倍程度の倍率で満ち欠けや大きさの変化がわかる。 春:明の明星 5月下旬頃までから日の出前の東の空。 夏:6/7外合。7月下旬より宵の明星として観測可。 秋:宵の明星 冬:宵の明星 1/12東方最大離角 2/17最大光度 3/23内合→明け明星へ ★火星 5 月 31 日頃に地球最接近。この前後が、観測に最適となる。 地球と火星の最接近はおよそ 2 年 2 か月ごとに起こる現象である。 今年の火星は「さそり座」の赤い 1 等星アンタレスの近くを動く。 <星雲・星団の観察> ほとんどのものが、50倍以下の倍率での観測が適している。アンドロメダ大星雲・ オリオン星雲などは、20~30倍程度の観測が良い。望遠鏡の鏡筒レンズ口径が大 きいほど明るく見える。 写真は、アンドロメダ大星雲:M31→ ※ 星雲や星団の観察は、 月明かりが少ない日を選ぶ <ほうき星> ★ パンスターズ彗星 C/2013 X1 2013 年 12 月に発見された彗星。2016 年 4 月 20 日に近日点を通過後、 地球に接近。6 月頃から観測可能になる。高度は南に低いが、6 等級台 の明るさのため、双眼鏡でも観測可能。 <流星群> 流星は、太陽系にただよっているチリが、猛スピードで地球の大気に突っ込んできたときに発光する現象で、“流れ 星”とも呼ばれる。毎年決まった時期に夜空の一点から流星が放射状に流れる現象で、中心点を「放射点」といい、放 射点のある星座の名前をとって「○○座流星群」と呼ばれる。 <三大流星群> ★ペルセウス座流星群:7/20~8/20頃(8/12 21:00頃極大) 夏の風物詩…明るい流星が多く観測しやすい流星群。(上弦すぎの月明かりは あるが、夜半以降は条件◎) ★ふたご座流星群:12/5~20頃(12/14極大) 今年は満月と重なり、一晩中月明かりがあり条件が悪い。 ★しぶんぎ座流星群:1/1~5頃(1/4頃極大) うしかい座とりゅう座の境界付近を放射点とし、正月に多くの流星を見せてくれ る。 その他流星群 ・こと座流星群:4/22極大 満月 条件△ ・みずがめ座η(エータ)流星群:5/6未明極大 月明かりもなく条件◎ ・みずがめ座δ(デルタ)流星群:7/28頃極大 多くの流星群が活動する時期 下弦~月 条件○ ・10月りゅう座流星群(ジャコビニ流星群):10/8 21:00頃極大 上弦に近い月 条件△ ・オリオン座流星群:10/22頃極大 下弦に近い月 条件○ ・おうし座北/南流星群: 上旬~中旬 11月上旬全体が極大と考えて良い。 ・しし座流星群: 11/17 19:00頃極大 満月過ぎの月 条件△ ・こぐま座流星群: 12/22 17:00頃極大 下弦過ぎの月 条件○ ■参考天文情報Website、文献↓ ※天文情報の詳細は、事前に確認しておく。 国立天文台:http://www.nao.ac.jp/ AstroArts :http://www.astroarts.co.jp/index-j.html 藤井旭の天文年鑑 スターウォッチング完全ガイド 2016年版 / アストロガイド 星空年鑑2016 アストロアーツ スターウォッチング完全ガイド 2016年版 誠文堂新光社 / DVDではじめる天体観察入門 アストロアーツ
© Copyright 2024 ExpyDoc