「どの子もわかる授業づくり」

「どの子もわかる授業づくり」
伊丹市立昆陽里小学校
主幹教諭 渡邊 哲也
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取組の内容・方法
(1)平成 24 年度
実施月日
11 月 20 日(火)
小学校教科等研修講座(算数科)について
講師等
緑丘小学校
藤井 哲人 教諭
1月 15 日(火) 笹原小学校
雑賀 隆徳 教諭
場所・形態
演題(またはテーマ)
総合教育センター
研修
「よくわかる割合の指導」
笹原小学校
研究授業、研究協議
「割合」
(第5学年)
Ⅰ 割合の指導について
① 講演
・第5学年でつまずきやすい「割合」の単元について、「もとにする量」、「くらべ
る量」、「割合」の3つの要素を整理して子どもたちに提示する手立てについて
話があった。
・問題文から3つの要素をどう読み取らせるかについて、キーワードや図で具体的
な方法を紹介してもらった。
② 質問及び意見交流
・よく教材研究をして取り組むのだが、なかなか結果がともなわない悩みがある。
・学年あるいは6年も含めて取り組めるようにしていきたい。
・関係図、数直線などいろいろなアプローチで割合を考えさせたい。
Ⅱ「割合」
(第5学年)授業研究
① 研究授業
・割合の意味と割合を求める第1用法を学習した後の、全体と部分、部分と部分の
割合を求めるところの学習であった。
・子どもたちは、関係図、数直線を使って考えるとともに、図で友達に説明をして
いた。
・話し合いの中で、
「もとにする量」と「くらべる量」の理解を深めていた。
② 研究協議
・導入の段階で、日常生活の中での割合についての話をもっと具体的に(バーゲン
の割引等)出しておくと、話し合いになった時にそれぞれの説明がわかりやすく
なると思う。
・中学年あたりから、わり算の意味や道具としての図の使い方についてよりていね
いに指導しておく必要がある。
(2)平成 25 年度 小学校教科等研修講座(算数科)について
実施月日
9月 17 日(火)
講師等
昆陽里小学校
渡邊 哲也
主幹教諭
1月 16 日(木) 神津小学校
古林 亜美 教諭
場所・形態
演題(またはテーマ)
総合教育センター
研修
「教材研究について」
神津小学校
研究授業、研究協議
「分数」
(第4学年)
Ⅰ 教材研究について
講話
・教材の特性と子どもの実態をふまえて
・意欲や考え方の評価を大切に
・具体的レベルから抽象的レベルまで発達段階に応じた教材を
・基礎基本の力と考え表現する力を算数的活動を通してバランスよく育てる
・4年「かくれた数はいくつ」を例に
・説明する算数的活動 問題から図へ 図から式へ
・図のいろいろ 関係図、線分図、数直線、面積図
・子どもの言葉で授業を作るために(ノート指導、机間指導)
Ⅱ「分数」
(第4学年)授業研究
① 研究授業
・仮分数と帯分数の構成や相互の関係につい
て理解させるのがねらいである。
・「ピザ」で具体的なイメージを持たせ、
2枚と9/4枚を比べさせた。
・子ども達は、絵や図、式を使って、まず
自分で考え、次に、グループでホワイト
ボードを効果的に使いながら話し合って
いた。
② 研究協議
・子どもの説明の中で量(単位)分数として扱うべきところが、割合分数の扱いと
混同しがちなところが問題点としてあげられた。(1/4ではなく1/4まいのピ
ザ)
・ペアやグループでの活動が日頃から指導されており、話し合い聞き合う活動によ
って、本時のねらいが達成されていた。
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取組の成果
(1)指導法の研修と実際の授業研究を結びつけることで、より実践的な研修となった。
(2)授業の中での、実際の子どもの反応や学びを確かめることができた。また、算数的
活動として、解き方を図で説明するという活発な子ども達の姿を見ることができた。
(3)研究協議の中では、算数的活動、ノート指導、問題解決型の授業についての話題も
交流できた。また、2年生からの分数表現の素地の学習や3年生からの量分数として
の学習など、小学校の算数では分数の量感を大切にして指導することを確認した。
3 課題及び今後の取組の方向
(1)小学校算数研究会との連携しながら、参加者の輪を広げていくことが必要である。
(2)若手の先生の悩みに応えられるような内容(講話や授業研究の他に模擬授業など)を
考えていきたい。