z/VMとLinux on

SOLUTION BRIEF
CA VM:Manager Suite for Linux on System Z
z/VMとLinux on
System z環境の管理
とセキュリティ保護に
対するコストと複雑性
を削減する方法
CA VM:Manager Suite for Linux on System Z
CA VM:Manager™ Suite for Linux on System zは、コス
ト管理、パフォーマンス向上、ユーザ生産性の向上を実現す
る統合ソリューションで、Linux on System zをサポートす
るz/VMシステムをより効率的に管理およびセキュリティ保
護します。
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CA VM:Manager Suite for Linux on System Z
概要
課題
多くの組織がメインフレーム上で膨大な量のLinuxイメージを実行しており、
メインフレームが持つ信頼性、
スケーラビリティ、パフォーマンスを活用しています。Linuxをメインフレーム上のz/VMで実行すると、より簡
単で迅速に複数のLinuxイメージを作成して効率的に管理できるようになります。Linux on System zおよび
z/VMから得られる様々なメリットを享受しながらも、組織は、環境のセキュリティ保護、新しいワークロードの
監視、重要なデータの保護、環境へのサービス提供などの重要な要件に対処する必要もあります。
機会
CA VM:Manager Suite for Linux on System zは実績のあるソリューションセットで、次を実現します。
• 重要なメインフレームLinuxデータのバックアップとリストア
• 新しいメインフレームLinuxイメージの導入時間を大幅に短縮する
• z/VMとメインフレームLinuxリソースを制御して共有し、システムパフォーマンスをより安全に監視する
• z/VMの処理をより効率的にスケジュールして追跡し、システムパフォーマンスと使用率を最適化する
• 手間のかかるz/VMおよびLinux on System zのルーチンタスクを自動化し、リソースの生産性を向上させ
る
メリット
CA VM:Manager Suite for Linux on System zは、運用やテープ管理、パフォーマンス管理、リカバリ管理な
どのz/VMシステム管理タスクを自動化して、生産性を向上させてエラーを削減します。マシン、スタッフ、
この包括的な製品スイートは、
コストの管理、サービスの
テープ、DASDリソースを最大限に活用することで、
高レベルの維持、効率的なシステムパフォーマンスの実現に役立ちます。
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CA VM:Manager Suite for Linux on System Z
セクション1:課題
z/VM と Linux on System z の管理と
セキュリティ保護
Linux on System zはITインフラストラクチャを簡素化し、Linuxの柔軟性と、メインフレームのみが持つ信頼
性とスケーラビリティ、パフォーマンスという両者の優れた利点を組み合わせます。
ワークロードをメインフレームLinuxに統合すると、運用がシンプルになり、配備および管理する必要がある
物理サーバの台数が減少します。これにより、時間とコストが大幅に節約されます。
多くの組織は、Linux
on System zから多くのメリットを得ていますが、多くの疑問も抱えています。
• メインフレームのLinux環境をセキュリティ保護して重要なデータを保護し、規制要件を遵守するには、どう
したらよいか
• 新しいLinux on System zインスタンスの導入と管理に必要な時間を、どのようにしたら短縮できるか
• 新しいアプリケーションをメインフレームLinuxに実装する際、パフォーマンスをどのように監視し、どのよ
うに問題をトラブルシューティングできるか
• メインフレームLinuxに移行した後、どのようにしてワークロードを効率的に実行させることができるか
• 既存のリソースの利用率を向上させて、メインフレームLinux環境を管理するには、どうしたらよいか
セクション2:ビジネスチャンス
z/VM 管理とセキュリティを CA VM:Manager
Suite for Linux on System z で簡略化する
CA VM:Manager Suite for Linux on System zは実績のあるソリューションセットで、これらの課題を自動化
された運用、セキュリティ、サービスレベル管理、バックアップとリカバリ、ストレージ管理で対処するよう設計
されています。このスイートの製品によって、安定したコスト効果の高いインフラストラクチャをサポートし
て、z/VMとメインフレームLinux環境を以下に示す方法でサポートできます。
CA VM:Account™は、リソースアカウント、レポート、キャパシティ管理システムで、全体的なz/VMリソース
使用率を把握できます。また、
リソーストラッキング、
コスト計算、キャパシティプランニング、
ワークロード分
散に使用できます。
CA VM:Archiver™は、ストレージ管理ソリューションで、履歴情報を整理して、後で簡単に取得できるように
します。単一ファイル、または同じアクティビティに関連するファイルのコレクションを維持できます。ディス
ク領域リソースを、よりアクティブな文書とファイル用に予約できます。
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CA VM:Manager Suite for Linux on System Z
CA VM:Backupは、CMSおよび非CMSデータをz/VM環境で効果的にバックアップおよびリストアします。ま
(HiDRO)が含まれており、ボリューム全体をすばやく効果的に
た、High Speed Disaster Recovery Option
コピーできます。
CA VM:Batch™は、z/VM環境向けの安全で信頼性の高い、制御可能で効率的なバッチ処理システムで、
ユーザがバッチジョブを送信、スケジュール、照会、キャンセル、監視できます。ユーザは運用タイプのタスク
をバッチシステムに転送し、自分の仮想マシンをインタラクティブな作業に使用し続けることができ、
これに
よってデータセンタの効果とコスト効果を向上させ、サポートスタッフとエンドユーザの生産性も向上させま
す。
CA VM:Director™は、z/VM用の効率的で包括的なディレクトリおよびDASD管理システムです。z/VMディレ
コストのかかるエラーが防止されます。
クトリで定義されるリソースの管理に必要な時間が大幅に削減され、
CA VM:Operator™は、z/VM用の自動コンソールメッセージ管理システムです。手作業を削減して、メッセー
ジを自動的に認識して応答できるようにします。重要なメッセージは、オペレータが明示的に削除するか、ま
たはCA
VM:Operatorが問題が解決されたと判定するまで、保管することができます。
CA VM:Schedule™は、ユーザおよびコンピュータリソースを最適化して、エンドユーザとデータセンタ担当
者がジョブとタスクをスケジュールして自動的に実行されるようにします。CA VM:Scheduleはオフピークス
ケジュール機能によってマシンの使用率を向上させ、シフト全体でワークロードを分散させます。
CA VM:Sort™は、効率的で使いやすいソートユーティリティで、複数のファイルからのデータを1回の操作で
変換、選択、
ソート、マージできます。CA VM:Sortコントロールステートメントによって、データを修正、付加、
除外できるため、
ソート性能を向上できます。
CA VM:Spool™では、承認されたユーザは1つのディスプレイから、以下の基準に従って情報を受信できま
す。
• 現在のフル率
• リーダー、印刷、パンチファイルの数
• 開いているスプールファイルの数
• 最大スプールファイル
• 最も使用量の多いスプールユーザ
オペレータおよびその他の指定されたユーザに警告することで、CA
VM:Spoolは、スプールシステムへの需
要過多によるシステムの緊急停止を防止します。
CA VM:Tapeは、テープドライブおよびテープボリュームを管理します。CA VM:Tapeでテープデバイスの割
VM:TapeはAutomated Cartridge Systems
(ACS)
とAutomated Tape Libraries(ATL)
をサポートします。
り当てを制御すると、ハードウェアを最大限に活用できます。CA
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CA VM:Manager Suite for Linux on System Z
CA Dynam/T for z/VMは、テープライブラリ管理ソリューションで、テープ処理およびテープデータセット
管理を1か所から管理します。テープデータセットの処理基準を確立して施行し、テープデータセットの最新
バージョンが入力に使用されるようにして、アクティブなテープデータセットが早期にスクラッチされないよ
うに保護します。
CA Explore® Performance Management for z/VMはリアルタイムのバッチレポート機能を提供し、デー
タセンタがシステムアクティビティの稼働状態を追跡できるようにします。ユーザは色分けされたプロット、
グラフ、表を使用して、簡単に監視できます。
3つの柔軟なz/VMソリューション:
CA VM:Secure™は、ユーザ、リソース、データ、システム監査資産をセキュリティ保護する総合ソリューション
Systems Management Application Programming
Interface(SMAPI)をサポートします。
で、SFS(共有ファイルシステム)管理を提供し、IBM
CA ACF2™ for z/VMは、z/VMシステム、z/VMミニディスク、OpenExtensions for z/VM、CMSおよびSFS
ファイル、およびメインフレームLinuxなどのビジネストランザクション環境に、画期的で包括的なセキュリ
ティを提供します。
CA Top Secret® for z/VMは、z/VMシステム、z/VMミニディスク、Unix System Services(USS)for z/VM、
CMSおよびSFSファイル、およびメインフレームLinuxなどのビジネストランザクション環境に、画期的で包括
的なセキュリティを提供します。
CA VM:Manager Suite for Linux on
System Zの新機能
Mainframe 2.0
Mainframe 2.0戦略の一部として、CA Technologiesは、CA Technologiesのz/VM製品のインストール、導
入、サービス提供をより効率的にすばやく行える機能を実装しました。
CA Mainframe VM Product Managerは、CA Technologiesのz/VM製品の導入を自動化するための総
合的なツールスイートを提供します。
• CA z/VM製品の導入はシンプルで、各製品リリースを1つのライブラリでインストールし、維持できます。各
リリースは1つのライブラリでインストールして維持でき、1つの製品コードセットを導入して、各CA z/VM
製品の複数の実行可能インスタンスを同じシステム上に作成できます。
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CA VM:Manager Suite for Linux on System Z
IBM VMSES/Eの標準実装(Virtual Machine Serviceability Enhancements Staged/Extended)は、CA
Technologies z/VM製品ユーザに多くのメリットをもたらします。
• 業界標準の手順を使用して、CA Technologies z/VM製品をインストールして機能させ、外観に一貫性を
持たせ、生産性を向上させます。
• z/VM自体を利用するために類似した手順とコマンド、そして開発済みのスキルを活用して、CA
Technologies z/VM製品を利用できます。
• PTFのインストールが大幅に簡略化され、すべての必要条件が自動的に取り込まれ、時間を短縮できます。
インフラストラクチャの強化機能
CA z/VM製品全体で共通コードを使用することで、開発チームの効率と俊敏性が向上し、CA Technologies
はより迅速かつ効果的に新機能と拡張機能を顧客に提供できます。
CA Technologies VM Common Nucleusは、CA Technologiesの複数の製品で共有されているサービス
Nucleusを
メンテナンスと拡張機能をより迅速に
取り入れて各CA Technologies z/VM製品で迅速に実装できるため、
公開できます。さらに、VM Common Nucleusは、TCP/IPサポートなどのインフラストラクチャを提供し、今
とルーチンを集約しており、信頼性と保守性の向上を目的としています。開発したら、Common
後の拡張機能の実現に活用できます。
Directory Reader Directoryルックアッププロシージャが簡略化され、CA Technologies z/VM製品を利用
しているときの効率を向上し、エラーを削減します。オブジェクトディレクトリ情報へのアクセスを必要とする
このような製品のオブジェクトディ
製品が、共通ディレクトリリーダーを使用するようになります。これにより、
レクトリボリュームへリンクする要件が緩和され、オブジェクトディレクトリボリュームが変更されたときにリン
クを変更する必要がなくなります。この共通ロジックが製品で共有されるようになるため、変更が必要な場合
は、更新が必要となるのはこの共通ロジックのみです。
セクション3:メリット
コスト管理の改善とパフォーマンスの最大化
Linux on System zはITインフラストラクチャを簡素化し、Linuxの柔軟性と、メインフレームのみが持つ信頼
性とスケーラビリティ、パフォーマンスという両者の優れた利点を組み合わせます。メインフレーム上のz/
VMでLinuxを実行し、CA VM:Manager Suite for Linux on System zを使用して環境を管理してセキュリ
ティを保護することで、次のようなメリットが得られます。
包括的なz/VMシステム管理
で、CA
z/VMシステム管理のあらゆる観点を1つの統合ソリューションに取り込むこと
VM:Manager Suite for Linux on System zは信頼性と可用性を実現し、情報資産のセキュリティ保
護を強化します。
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CA VM:Manager Suite for Linux on System Z
生産性の向上
CA VM:Manager Suite for Linux on System zを使用して、ほぼあらゆるタスクを自動化し、
コストのかかるエラーを削減できます。たとえば、次のような作業を自動化できます。
• 運用およびテープ管理タスク。スタッフの作業を削減し、エラーを最小化する
• パフォーマンス管理。システムパフォーマンスとリソース可用性を向上させる
• リカバリ管理。データリカバリにより、リストアを簡略化する
コスト管理の改善 情報システムの目的は、組織の効率を向上させることです。同時に、ユーザの要求に対応
してコストを管理することも重要です。CA
VM:Manager Suite for Linux on System zで、次のことを最大
化してコストの管理を改善できます。
• マシンリソース
• アプリケーション使用状況
• スタッフリソース
• テープとDASDリソース
リソースの最大化 ユーザとアプリケーションがどれだけ多数であっても、高いサービスレベルと効果的なシ
ステムパフォーマンスを維持する必要があります。それに向けてサービスを向上し、ユーザの要求に適切に
対応し、効果的にシステムパフォーマンスを管理するためには、システムと担当者の両方のリソースを最大化
する必要があります。CA
VM:Manager Suite for Linux on System zは、次の機能によってこの課題に対処
します。
• 必要なときに、ディスク領域管理責任を分散させて、DASDを割り当てる
• シフト間でワークロードを分散させ、リソースを最大化するようにシステムを調整し、リソース可用性を確
保する
• 分散ディレクトリ管理で、システムスタッフの作業を最小化する
• 必要な場所と時期にリソースを割り当てて、システムを調整し、リソース消費を制御する
• SFSのより効率的な管理
資産の保護
z/VMシステム上にある情報は組織にとって不可欠で、この情報が一部でも損失すると、コストが
発生します。データを保護するためには、不正アクセスから保護する必要があります。また、小さなものであ
れ、災害のために失われた情報を復元できる必要もあります。CA
VM:Manager Suite for Linux on System
zは、包括的なバックアップおよびリカバリ機能を提供して、データ可用性を確保し、システムリソースのすべ
てを保護するセキュリティシステムを実現します。
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CA VM:Manager Suite for Linux on System Z
セクション4
CA Technologies の優位性
z/VMシステム管理の主な機能とセキュリティを1つの統合ソリューションに取り入れることで、CA
VM:Manager Suite for Linux on System zは、Linuxをサポートするz/VMシステムの管理タスクを簡素化
します。CA Technologiesのその他の製品と統合すると、包括的なエンタープライズソリューションが実現
し、z/VM運用の自動化がさらに拡大され、データ保護が強化され、より柔軟なITサービスを実現できます。
CA Servicesは、お客様が希望するビジネス成果をできるだけ早く得られるよう、CA Technologiesとビジネ
スパートナーによってサービスのポートフォリオを提供します。CAの標準サービスは、導入が迅速になり、お
客様のスタッフがスピーディに習熟できるように設計されています。CA Technologiesの既に実証済みのベ
ストプラクティスとトレーニングは、
リスクの低減、使用と採用の改善および最終的にはビジネス要件に適合
した製品構成を可能とします。
セクション5
次のステップ
CA Technologiesは、そのz/VMおよびLinux on System zソリューションの開発、改良、およびサポートに精
力的に取り組んでいます。また、CA Technologiesは比類のない優れた技術サポートと顧客サポートを世界
中で提供しています。CA Technologiesは、新たな技術の可能性を開拓し、顧客のニーズと要求に対応する
ことによって、z/VMおよびメインフレームLinuxソリューションを開発・拡張し、業界を牽引しています。
CA VM:Manager Suite for Linux on System zは、z/VMおよびメインフレームLinux運用環境の統制、管
理、セキュリティ保護を支援します。インフラストラクチャ運用管理の主要コンポーネントであるCA
VM:Manager Suiteは、エンタープライズIT管理を簡素化するというCA Technologiesビジョンの一部でも
あります。IT環境全体のパフォーマンス、信頼性、効率を最大にすることは、運用、ストレージ、セキュリティ、
ライフサイクル、サービス管理を含む複数の機能の制御と管理を密接に統合することを意味します。CA
TechnologiesのモジュラIT管理ソリューションの包括的なポートフォリオは、リスク、コスト、サービスの管理
を改善するためにITを統一、簡素化、セキュリティ確保して、IT部門が企業のビジネスニーズを満たせるよう
にします。
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CA VM:Manager Suite for Linux on System Z
CA Technologies は、メインフレームから物理、仮想、そしてクラウド
まで、すべての IT 環境にわたる専門知識を備えた、 IT マネジメントソ
フトウェアおよびソリューションを提供する会社です。 CA Technologies
は、 IT 環境の管理とセキュリティの強化を実現し、お客様がより柔軟な
IT サービスを提供できるよう支援します。 CA Technologies の革新的
な製品とサービスは、 IT 組織がビジネスに機敏性を与えるために不可
欠な洞察とコントロールを提供します。グローバルフォーチュン 500 の
大半の企業が、 IT 管理に、 CA Technologies を利用しています。詳細
については、 CA Technologies の Web サイト(ca.com/jp)をご覧く
ださい。
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種類の保証も伴いません。これには、特定の目的に対する市場性または適合性、非違法性についての黙示の保証が含まれ
ますが、
これに限定されるものではありません。CAは、
この文書の使用によって直接的または間接的に生じた損害につい
て、たとえCAがかかる損害の可能性について明確な通知を受けた場合でも、一切責任を負いません。これには、利益の損
失、事業の中断、営業権、データの損失が含まれますが、
これに限定されるものではありません。
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