○坂町空家等対策計画(案)の概要 第1章 1 計画の趣旨 計画の背景と目的 人口減少や既存建築物の老朽化、社会ニーズの変化及び産業構造の変化 に伴い、居住その他の使用がされていない「空家等」が年々増加している 中、適切な管理が行われていない結果、火災の危険性や倒壊のおそれなど の安全性の低下、公衆衛生の悪化、景観の阻害等多岐にわたる問題が生じ ており、今後、空家等が増加すれば、これらの問題が一層深刻化すること が懸念されます。 空家等の管理については、空家等対策の推進に関する特別措置法第3条 において、「空家等の所有者又は管理者(以下「所有者等」という。)は、 周辺の生活環境に悪影響を及ぼさないよう、空家等の適切な管理に努める ものとする。」と明記され、第一義的には空家等の所有者等が自らの責任 により的確に対応することが前提です。 これらの経緯を踏まえ、町民の生命、身体及び財産を保護することによ り、安全にかつ、安心して暮らすことのできる生活環境を確保するととも に、空家等の活用を促進することにより、まちづくり活動の活性化を図る ことを目的として、法に基づき、本計画を策定します。 2 計画の位置づけ 「坂町第4次長期総合計画」及び「坂町まち・ひと・しごと創生総合戦 略」に準拠するとともに、法第6条第1項の規定に基づき、本町が取り組 むべき対策の方向性等について、基本的な考え方を示したもの 3 坂町の人口・世帯と空家等の状況 坂町における人口及び世帯の推移(国勢調査)及び平成27年8月から 実施した空家等実態調査結果 第2章 1 空家等対策に係る基本的な取組方針 対象地区 対象地区は町内全域とする。 2 対象とする空家等の種類 法第2条第1項に規定された「空家等」及び第2項に規定された「特定 空家等」とし、活用促進の観点からその跡地(空地)についても対象とす る。 1 / 6 3 計画期間 「坂町第4次長期総合計画」並びに「坂町まち・ひと・しごと創生総合 戦略」との整合を図ることとし、平成28年度から平成31年度までの4 年間とする。 4 空家等の発生予防 今後も空家等の増加が予想される中、現に存在する空家等への対策のみ ならず、新たな空家等の発生を未然に防ぐことが必要であることから、居 住中から所有者等としての管理責任意識を高めるとともに、意識の向上に 向けた啓発活動に取り組む。 (1) 町民意識の醸成と啓発 空家等の発生を予防するためには、第一に所有者等に住宅等を管理す ることの責務と重要性、周辺環境に与える影響に対し問題意識をもって もらうため、広報さかや町ホームページ等を通じて、居住している段階 から空家等にならないように促すとともに、将来にわたる適正管理の意 識啓発を図る。 (2) 三世代同居及び近居の推進 空家等の発生を抑制する根幹をなすのは、 住み続ける 、 住み継ぐ ことであるため、子育てや介護を支え合うことにより、お互いの負担を 軽減し、末長く心豊かに生活できるよう、三世代同居及び近居を推進す るための住宅リフォーム支援等を促進し、住まい方の意識の転換を図っ ていくことにより将来の空家等の発生抑制に努める。 (3) 空き家化の早期発見のための情報ルートの確立 空家等になってしまった後では、その対応が容易ではないため、空き 家化を早期に発見できる情報の入手ルートの確立が必要であるため、住 民、住民福祉協議会等との連携を密にし、早期に居住者不在の情報が得 られる体制の構築を図る。 (4) 関係機関と連携した空家等予備軍への相談体制の構築 所有者等の死後、住宅等の相続登記がなされずに相続人や管理者が不 在、不明となり、そのことが管理不全な状態になる空家等を発生させる 要因のひとつになっていることから、所有者等が存命中から、住宅等の 管理・処分の方法などを相談できる窓口の開設や、広報さかや町ホーム ページ等を利用した意識の醸成に努める。 5 空家等の調査 平成27年度に実施した空家等実態調査の結果について、定期的に確認 を行う。 2 / 6 住民、住民福祉協議会、民生委員・児童委員等からの情報による新たな 空家等については、随時、立入調査を行うとともに、助言・指導等による 適正管理を促すため、所有者等を確認するための調査を行う。 空家等実態調査の結果は、空家等に関する正確な情報を把握するために 電子データ化し管理する。 (1) 立入調査 (2) 所有者等の確認 (3) 所有者等が確認できない場合 6 所有者等による空家等の適切な管理の促進 個人の財産である空家等の管理は、所有者等が自ら行うことが原則であ ることの理解を改めて促し、空家等が管理不全状態になることを未然に防 ぐための対策を進めていく。 (1) 相談体制の整備 (2) 所有者等への意識啓発 7 空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進 町内の特定空家等の解体により危険空家等の解消に努めるとともにその 他の空家等及びその跡地(空地)の有効活用を促進していくための方策を 検討する。 (1) 利活用可能な空家等及びその跡地(空地)の情報提供 ∼空き家バンク事業等の実施∼(第3章 空家等対策の具体的な実施事 項参照)担当部署は、総務部企画財政課 (2) 町補助金の活用促進 「坂町空き家改修支援事業」(第3章 空家等対策の具体的な実施事 項参照)担当部署は、総務部企画財政課 (3) まちづくり計画との整合 町は、空家等について、道路・公園等、都市計画法(昭和 43 年法律第 100 号)に基づく都市施設への活用に関する要望が地域住民より出され、 地域の合意形成が図られたまちづくり計画と整合している場合、坂町空 家等対策協議会に諮り、その事業主体を含め、所有者及び関係機関等と 協議のうえ、その整備に努める。 8 特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処 特定空家等に該当する建築物等は、適切な管理が行われておらず、結果 として地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしている。 町民の生命、身体又は財産を保護するとともに、その生活環境の保全を 図るために、必要な措置を講ずる。 3 / 6 (1) 実施方針 (2) 特定空家等の認定 空家等のうち、 ①そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態 ②そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態 ③適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状 態 ④その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切であ る状態 にあると認められるものを、特定空家等と認定します。 その際の判断は、坂町特定空家等判断基準(以下、「判断基準」とい う。)に従い行う。 特定空家等の認定にあたっては、判断基準により、坂町空家等対策協 議会が認定する。 (3) 特定空家等に対する措置 ①助言又は指導及び勧告 ②命令及び行政代執行 ③略式代執行 8 空家等に関する住民等からの相談対応及び対策の実施体制 (1) 住民等からの相談対応 対外的な窓口の一本化(ワンストップ)が重要であることから、 建設部都市計画課 電話:082-820-1513(直通)とする。 (2) 対策の実施体制 ①坂町空家等対策協議会 ②庁内推進体制 ・空家等の適正管理(除却を含む)に関すること 建設部都市計画課 電話:082-820-1513(直通) ・空家等の利活用に関すること 総務部企画財政課 電話:082-820-1507(直通) ・空家等周辺の生活環境に関すること 民生部環境防災課 電話:082-820-1506(直通) 4 / 6 第3章 1 空家等対策の具体的な実施事項 空き家バンク事業 (1) 概要 空き家を有効活用することにより町内への定住の促進及び地域の活性 化を図るため、空き家バンクを新設する。 (2) 空き家バンクとは 現在空き家となっている利活用可能な建物(跡地を含む。)のうち、 売却・賃貸を希望する所有者等の物件を登録していただき、町内へ移 住・定住を希望する人を対象に、空き家情報として坂町ホームページ等 の媒体を通して広く情報提供を行う制度のことです。 「空き家の解消」、「住環境の整備」、「定住促進による地域の活性化」 を図ることを目的としている。 なお、町は、空き家提供者と空き家利用希望者のマッチングを支援し、 契約交渉は、当事者間で行う。 (3) 実施時期(予定) 平成28年度に行う坂町ホームページの更新に併せて、空き家バンク を新設する。 (4) 効果的な情報提供 効果的な情報提供を行うため、町内事業所の協力を得て、定住希望者 が多い町外から本町に通勤する従業者をターゲットに、 SNS※ 等を活用して、空き家情報を随時提供する施策を展開する。 (5) 担当部署 総務部企画財政課 ※ 電話:082-820-1507(直通) SNS:Social Networking Service(ソーシャルネットワーキングサービス)の 略。人と人のつながりを促進し、趣味、嗜好、居住地域といったつながりを通じて 新たな人間関係の構築を支援するインターネットを利用したサービスのこと。 5 / 6 2 空き家改修等支援事業 (1) 概要 人口減少対策として、空き家所有者等が行う空き家改修工事に対して、 補助金を交付し、町内への定住の促進と地域の活性化を図る。 (2) 対象物件 空き家バンクに登録されている空家等 (3) 対象経費 生活に必要な改修及び家財道具等の処分に要する費用 (4) 対象者 町外からの転入者又は空き家所有者 (5) 補助内容 別途、町が定める。(平成28年度予定) (6) 担当部署 総務部企画財政課 電話:082-820-1507(直通) 6 / 6
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