アジア新興国経済の動向が大分県経済に及ぼす影響 ~ 現状

OITA
2016年4月12日
日本銀行大分支店
アジア新興国経済の動向が大分県経済に及ぼす影響
~
現状と今後の展望・課題
~
本稿は、南貴大(現:調査統計局)が作成しました。内容に関する照会は、日本銀行大分
支店総務課(TEL:097-533-9106 FAX:097-538-7085)までお寄せください。
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本稿の内容について、商用目的で転載・複製を行う場合は、予め日本銀行大分支店まで
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【要

旨】
大分県経済は、
① 中国やその周辺国(NIEs、ASEAN4)への輸出比率が高いうえ、
② 中国の固定資本形成(設備投資等)の影響を受けやすい素材業種(鉄鋼・非鉄
金属・金属製品等)のウェイトが高い。
アジア新興国経済がサービス産業化を進める中で減速しているため、二重の意味で
全国より影響を強く受けている。

このため、大分県の輸出額の減尐率は全国に比べ大きなものとなっている(15/10
~16/2 月累計…大分県:前年比▲22.6%、全国:同▲6.1%)。国別には、中国や
ASEAN4、NIEs(特に韓国)向けの、品目別には、鉄鋼、有機化合物、非鉄金属のマ
イナス寄与が大きい。
⇒ 輸出数量の減尐に加え、輸出価格の下落も大きく下押し。
輸出数量の減尐…輸出ウェイトの高いアジア新興国向けの出荷減尐
輸出価格の下落…国際商品市況の大幅下落(大分県の輸出比率が高い品目<鉄
鋼・非鉄金属・金属製品、化学製品>は他の品目より下落率が大きい)
⇒
輸出価格の下落により一部企業で採算が悪化し、輸出や生産を抑制する動きも
みられている(輸出数量の減尐)。

こうした直接的な輸出だけでなく、他県への出荷を通じた間接的な影響を指摘する
声も尐なくない。具体的には、
(a)県外港湾を通じた海外向け出荷が減尐している
ケースや、
(b)アジア新興国向けに輸出している県外企業の需要縮小に伴い出荷が
減尐しているケース、等が聞かれている。

こうした中、全国では、アジア新興国向けの輸出減尐分を、同地域からの訪日外国
人消費額(サービスの輸出)の増加でカバーできているものの、大分県では、旅行
消費単価が全国に比べ低いこともあり訪日外国人消費額の規模自体が小さいことか
ら、輸出の減尐分を訪日外国人消費額の増加でカバーできていない。
 大分県の生産は、在庫調整の進捗等に伴い、足もとでは下げ止まりの動きもみられて
いるが、海外経済の不透明感が強まっており、一段の下振れリスクには注意が必要。
もっとも、中長期的にみると、アジアが世界経済を牽引していく姿に変わりはなく、
アジアへのエクスポージャーの大きい大分県は、こうした成長を取り込み、発展に結
び付ける余地が大きいと考えられる。その際の課題は次の 2 点。
① 新興国市場における第二次産業主導から第三次産業主導への経済構造の変化に
合わせた生産・輸出製品への転換や、新たな市場の開拓
② 観光客に付加価値の高い商品・サービスを提供することによる訪日外国人客を含
めた観光客 1 人当たり消費単価の引き上げ
1
1.はじめに
○
大分県経済は、15 年入り後、雇用・所得環境が改善する中、大型商業施設の開業等
に伴う効果も相俟って、個人消費が底堅く推移したことから、緩やかな持ち直しの動
きがみられていた。しかしながら、夏場以降、中国をはじめとする新興国経済の減速
の影響を受ける形で生産・輸出が弱含んでおり、足踏み状態が続いている。
○
本レポートでは、大分県経済と中国をはじめとするアジア新興国経済との関係性を
踏まえつつ、アジア新興国経済の成長鈍化が大分県の輸出・生産面に及ぼしている影
響やその波及経路について分析するとともに、先行きの展望・課題についても言及し
たい。
<レポート作成に際しての主な問題意識>
① 大分県では、全国に比べてアジア新興国経済の減速に伴う下押し圧力を強く受けて
いるが、その背景となっている大分県の輸出構造(品目別・輸出先国別の輸出比率)
や産業構造はどのようなものか( ⇒ 2.と3.を参照)。
② 新興国経済の減速の発端ともいえる中国の成長率の鈍化ペースは然程変化していな
いにもかかわらず、新興国経済の減速に伴う輸出・生産面の弱含みが昨年夏頃より
顕在化したのはなぜか。新興国需要の減尐による輸出数量の減尐のほかに、弱含み
の要因はあるのか( ⇒ 4.を参照)。
③ 非製造業にも目を向ければ、中国・韓国等のアジア新興国からの訪日外国人の増加
は、観光消費額の拡大を通じてサービス業(宿泊・飲食サービス業や運輸業等)に
恩恵をもたらしているが、製造業に対する下押し(輸出の減尐)と非製造業に対す
るこうした恩恵(訪日外国人消費額の増加)を比較すると、経済全体ではどちらの
効果が大きいのか( ⇒ 5.を参照)。
④ 上記を踏まえた大分県経済の中長期的な課題はどのようなものか( ⇒ 6.を参照)。
<大分県の輸出額(2015 年)>
NIEs 向け:1,330 億円
中国向け:1,745 億円
ASEAN4 向け:1,025 億円
2
2.アジア新興国経済の影響を受けやすい大分県経済
(1)大分県のアジア新興国向け輸出比率
大分県は、中国をはじめとするアジア新興国向けの輸出比率が高い。
○
大分県の輸出構造をみると、わが国の中でもアジア諸国への距離が近いという当地
の地理的特性もあって、中国や同国経済の影響を受けやすい NIEs、ASEAN4 といった
アジア新興国向けの輸出比率が高い(図表1、2)。
【図表1】輸出先国別にみた輸出額の構成比(2015 年)
(全国)
(大分県)
EU
10.6%
EU
11.3%
米国
6.1%
その他
20.3%
中国
24.6%
その他
24.9%
NIEs
18.7%
NIEs
21.7%
米国
20.1%
ASEAN4
14.4%
中国
17.5%
ASEAN4
9.8%
(注)NIEs は韓国、台湾、香港、シンガポール。 ASEAN4 はタイ、マレーシア、フィリピン、インドネシア。
(資料)財務省「貿易統計」
【図表2】アジア新興国の中国への依存度合い
中国向け
当該国・地域内
輸出比率
における
(%)
シェア順位
韓国
25.4
1位
香港
57.3
1位
シンガポール
12.6
1位
タイ
11.0
1位
マレーシア
12.1
2位
インドネシア
10.0
2位
フィリピン
13.0
3位
(注1)2014 年の累計。
(注2)台湾はデータなし。
(資料)United Nations「UN Comtrade Database」
3
――
なお、大分県の輸出先国別にみた輸出比率は、リーマン・ショック前までは、
EU や米国向けが高かったものの、欧米経済が大きく落ち込んだリーマン・ショッ
ク後は、EU や米国向けが大幅に減尐し、アジア新興国向けの比率が高まっている
(図表3)。
【図表3】大分県の輸出額の推移と輸出先国別ウェイトの変化
(億円)
その他
米国
NIEs
14,000
12,000
EU
ASEAN4
中国
10,000
8,000
6,000
4,000
2,000
0
2005
06
07
08
09
10
11
12
EU
21.1%
14
15
(年)
(2015 年)
(2007 年)
その他
12.7%
13
中国
19.3%
中国
24.6%
その他
24.9%
NIEs
20.6%
EU
11.3%
米国
20.0%
米国
6.1%
ASEAN4
6.4%
(資料)財務省「貿易統計」
4
NIEs
18.7%
ASEAN4
14.4%
(2)素材業種のウェイトが高いアジア新興国向け輸出
大分県のアジア新興国向け輸出は、素材業種のウェイトが非常に高い。
○
アジア新興国向けの輸出を品目別にみると、大分県は有機化合物(エチレンやプロ
ピレンなどの化学製品)や非鉄金属(銅など)、鉄鋼(ホットコイルなど)といった
素材業種品目のウェイトが非常に大きい(図表4)。また、これらの3品目について
輸出先をみると、アジア新興国向けが大半を占めており、素材業種のアジア新興国に
対する依存が強いことがわかる(図表5)。
【図表4】アジア新興国向け輸出額の品目別構成比(2015 年)
(全国)有機化合物
(大分県)
4.0%
その他
19.5%
自動車部品
3.5%
有機化合物
27.9%
鉄鋼
6.0%
その他
14.1%
自動車
3.6%
精密機器
4.7%
鉄鋼
28.4%
非鉄金属
3.2%
その他素材
業種
20.5%
一般機械
17.9%
非鉄金属
24.1%
電気機器
22.5%
(注1)アジア新興国は、中国と NIEs、ASEAN4 の合計(以下同じ)
。
(注2)全国の「その他素材業種」は、
「食料に適さない原材料」
「鉱物性燃料」
「動植物性油脂」
「化学製品」
「原
料別製品」から「有機化合物」
「鉄鋼」
「非鉄金属」を除いた額(図表 6 も同じ)
。
(資料)財務省「貿易統計」
【図表5】大分県の主要素材業種別・輸出先国別構成比(2015 年)
(有機化合物)
ASEAN4
1.0%
(非鉄金属)
その他
3.8%
その他
4.2%
台湾
8.4%
韓国
3.9%
韓国
24.6%
(鉄鋼)
中国
61.8%
その他
11.8%
ASEAN4
13.9%
アフリカ
6.9%
台湾
11.2%
中国
67.3%
5
韓国
12.6%
中東
12.2%
中南米
19.8%
(資料)財務省「貿易統計」
中国
8.4%
ASEAN4
26.6%
台湾
1.7%
○
こうした素材業種が輸出額全体、あるいは鉱工業生産に占める割合についても、大
分県は全国に比べて高い(図表6、7)。
【図表6】世界向け輸出額の品目別構成比(2015 年)
(大分県)
映像機器
3.2%
(全国)
有機化合物
非鉄金属
2.8%
鉄鋼
1.9%
4.9%
その他
8.8%
船舶
8.0%
鉄鋼
32.6%
事務用機器
12.5%
セメント
1.2%
その他素材
業種
16.1%
一般機械
19.1%
非鉄金属
14.5%
石油製品
2.7%
その他
20.0%
船舶
1.8%
有機化合物
16.4%
自動車
15.9%
電気機器
17.6%
(資料)財務省「貿易統計」
【図表7】鉱工業生産指数におけるウェイト(2010 年基準)
(全国)
(大分県)
プラスチック
製品
3.8%
その他
6.1%
電気・情報
通信機械
4.2%
プラスチック
製品
5.1%
化学・石油
製品
15.3%
輸送機械
7.7%
鉄鋼
13.2%
食料品
8.2%
電子部品・
デバイス
11.7%
素材業種:28.1%
素材業種:41.6%
金属製品
2.2%
化学・石油製品
14.5%
鉄鋼
3.9%
非鉄金属
2.3%
窯業・
土石製品
3.2%
電気・情報通
信機械
11.2%
非鉄金属
6.5%
はん用・生
産用・業務
用機械
16.6%
その他
9.9%
はん用・生産用・
業務用機械
12.7%
輸送機械
19.1%
窯業・
土石製品
4.5%
食料品
5.7%
電子部品・
デバイス
8.2%
(資料)大分県「大分県鉱工業指数」
、経済産業省「鉱工業指数」
以上のことから、大分県の輸出・生産は、中国をはじめとするアジア
新興国経済の影響を受けやすい構造であることが分かる。
6
金属製品
4.2%
3.中国経済と大分県経済の関係性
(1)緩やかに減速する中国経済
中国経済は、製造業部門の過剰設備や在庫調整が下押し圧力となり、
減速した状態が継続。もっとも、個人消費の増加に伴う第三次産業の拡
大が下支えする形で、その減速ペースは緩やかなものに止まっている。
○
中国の実質 GDP の成長率は減速傾向にあるものの、そのペースは緩やかなものに止
まっている(図表8)。
―― この点、IMF の世界経済見通しをみても、中国の 15 年、16 年の実質 GDP の成
長率は、15/1 月時点調査から直近の 16/1 月調査まで下方修正されていない(図
表9)。
【図表8】中国の実質 GDP の推移(前年比)
(%)
16
14
IMF予測
12
10
8
6
4
2000 01
02
03
04
05
06
07
08
09
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
(年)
(注)データは 15/10 月時点。
(資料)IMF「World Economic Outlook」
【図表9】中国の実質 GDP の見通しの修正状況
(15 年の実質 GDP の見通し)
(前年比、%)
2016年
2015年
調査回
1月
4月
7月
(見通し)
(見通し)
(見通し)
10月
1月
(見通し) (実績見込み)
中国
6.8
6.8
6.8
6.8
6.9
全世界
3.5
3.5
3.3
3.1
3.1
(16 年の実質 GDP の見通し)
(前年比、%)
2016年
2015年
調査回
1月
4月
7月
10月
1月
(見通し)
(見通し)
(見通し)
(見通し)
(見通し)
中国
6.3
6.3
6.3
6.3
6.3
全世界
3.7
3.8
3.8
3.6
3.4
(資料)IMF「World Economic Outlook」
7
○
これは、鉱工業生産や固定資本投資において、減速感が強まっている一方で、個人
消費の増加に伴って第三次産業が拡大していることが背景にある(図表 10)。
【図表 10】中国の主要コンポーネント別指標
(工業生産)
(名目固定資本投資)
(消費財小売売上高<年間売上高 500 万元以上の小売企業>)
(注1)春節要因を除くため、1、2 月は等速と仮定。
(注2)直近は 15/12 月。
(資料)CEIC
8
(2)中国経済とわが国の製造業との関係性
わが国の製造業は、中国の固定資本形成(設備投資等)との連動性が高い。
○ 「2007 年日中国際産業連関表」を用いて、中国の民間消費支出(個人消費)と固定
資本形成(設備投資等)のわが国製造業に対する生産誘発額を比較すると、後者が前
者を大きく上回っている(図表 11)。
【図表 11】中国の民間消費支出と固定資本形成が 1,000 億ドルずつ増加した場合のわが
国の製造業に対する生産誘発額の違い
(億ドル)
70
60
50
40
30
20
10
0
民間消費支出が
固定資本形成が
1,000億ドル増加した場合 1,000億ドル増加した場合
(注)各需要が 1,000 億ドル増加した際の生産誘発額。
(資料)経済産業省「2007 年日中国際産業連関表(30 部門)」より当店で試算
○
このため、仮に、経済成長率が不変で、固定資本形成の減尐分を民間消費支出の増
加分でカバーするとしても、わが国の製造業にとっては下押しの力が働くこととなる。
9
(3)中国経済と大分県の製造業との関係性
大分県の主要輸出品目である鉄鋼・非鉄金属・金属製品は、特に中国の
固定資本形成の影響度が高い。
○
中国の民間消費支出の増加と同額の固定資本形成が減尐したと仮定した場合のわ
が国製造業の生産誘発額を業種別にみると、大分県の輸出・生産に占めるウェイトの
高い鉄鋼・非鉄金属・金属製品は、一般機械に次いで2番目に大きい。これは、大分
県の製造業が中国の固定資本形成の減速の影響を受けやすいということを意味する
(図表 12)。
【図表 12】中国における民間消費支出の増加額と固定資本形成の減尐額が同額(±
1,000 億ドル)であると仮定した場合のわが国の各業種への影響額(試算)
(マイナスの効果大)
(プラスの効果大)
▲14.9
一般機械
鉄鋼・非鉄・金属製品
▲9.5
産業用電気機器・その他の電気機器
精密機械
半導体・集積回路・その他の電子部品
自動車部品
自動車
プラスチック・ゴム製品
石油・石炭製品
窯業・土石製品
その他製造業(含、再生資源)
製材・木製品・紙・印刷
民生用電子機器・通信機械
その他輸送機械
電子計算機・同付属装置
化学製品
民生用電気機器・民生用機器
食料品
繊維・衣服・革製品
▲ 16
▲ 14
▲ 12
▲ 10
▲8
▲6
▲4
▲2
0
0
(億ドル)
2
4
6
8
10
12
14
16
(億ドル)
(注)中国において民間消費支出が+1,000 億ドル増加し、固定資本形成が▲1,000 億ドル減尐した場合に、わが
国の各業種でどれだけの生産が増加(減尐)するかを試算。
(資料)経済産業省「2007 年日中国際産業連関表(30 部門)」より当店で作成
10
―― 中国の鉱工業生産動向を反映するとされている電力生産・消費量をみると、大
分県のアジア新興国向けの輸出額との連動性が窺われる(図表 13)。
【図表 13】当地のアジア新興国向け輸出金額と中国の電力生産量・消費量
(大分県のアジア新興国向け輸出額)
(前年比、%)
120
100
80
60
40
20
0
▲ 20
▲ 40
▲ 60
▲ 80
┗ 07
┛
┗ 08
┛
┗
09 ┛
┗
10 ┛
┗
11 ┛
┗
12 ┛
┗
13 ┛
┗
14 ┛
┗
15 ┛
(資料)財務省「貿易統計」
(中国の電力生産量・消費量)
(注1)春節要因を除くため、1、2 月は等速と仮定。
(注2)直近は 15/12 月。
(資料)CEIC
以上、2.と3.をまとめると、大分県の輸出・生産は、①アジア新
興国向けのエクスポージャーが大きいうえに、②中国の固定資本形成の
減速の影響を強く受ける素材業種のウェイトが高いことから、二重の意
味で全国よりも強い下押し圧力を受けていると言える。
11
4.アジア新興国経済の減速が大分県経済に及ぼす影響
(1)2つの波及経路
アジア新興国経済の減速に伴う大分県経済への影響の波及経路は、
① 「輸出」の減尐
② 「移出」
(国内他県への出荷)の減尐
─ (A)県外港湾を通じた海外向けの出荷減尐
─ (B)アジア新興国向けに輸出している県外企業への出荷減尐
に整理できる。
○
アジア新興国経済の減速による大分県経済への影響の波及経路は、①「輸出」の減
尐と、②「移出」
(国内他県への出荷…(A)県外港湾を通じた海外向けの出荷や、
(B)
アジア新興国向けに輸出している県外企業への出荷)の減尐、に整理できる
(図表 14)。
【図表 14】大分県で生産された製品の主な出荷経路
大 分
① 輸
①大分県で生産さ
れた製品がアジア
新興国へ直接輸出
される。
出
県
②
移
出
②(A)大分県で生産さ
れた製品が陸路
等で県外の港湾
へ輸送された
後、海外へ出荷
される。
②(B)大分県で生産された
製品が、中間製品とし
て県外企業へ出荷さ
れ、最終製品となった
後、海外へ出荷される。
県外の川下企業
福岡や関西などの県外の港湾
アジア新興国
(中国、NIEs、ASEAN4)
12
(2)
「輸出」を通じた影響
①全国に比べ減尐率が大きい大分県の輸出
大分県の輸出額(15/10~16/2 月)の減尐率は、全国に比べ大きい。
── 国別では、中国や ASEAN4、NIEs(主に韓国)向けが、品目別では、
鉄鋼、有機化合物、非鉄金属のマイナス寄与が大きい。
○
大分県の輸出額は、昨年夏場以降大きく落ち込んでおり、15/10~16/2 月累計では、
前年同期比▲22.6%と、全国(同▲6.1%)よりも減尐率が大きい(図表 15、16)。
【図表 15】大分県と全国の輸出額推移(名目、前年比)
(前年比、寄与度%)
60
<15/10~16/2 月の前年同期比>
大分県
40
全国
20
0
大分県
▲22.6%
全国
▲6.1%
(注1)大分県の輸出額は、大分税関支署
管内(大分、大分空港、津久見、佐伯
の1支署3出張所)の合計。以下同じ。
(注2)毎月の振れの大きい船舶を除く
(図表 16~17 も同じ)
。
(資料)財務省「貿易統計」
▲ 20
▲ 40
▲ 60
15/4
5
6
7
8
9
10
11
12
16/1
2
(月)
【図表 16】大分県の輸出額推移(輸出先国別、品目別寄与度)
(輸出先国別)
(輸出品目別)
(前年比、寄与度%)
60
(前年比、寄与度%)
60
40
中国
NIEs
ASEAN4
EU
その他
前年比
米国
鉄鋼
有機化合物
石油製品
事務用機器
合計
40
20
20
0
0
▲ 20
▲ 20
▲ 40
▲ 40
▲ 60
非鉄金属
セメント
映像機器
その他
▲ 60
15/4
5
6
7
8
9
10
11
12
16/1
2
15/4
5
6
7
8
9
10
11
12
16/1
<15/10~16/2 月の前年同期比寄与度>
前年同期比
<15/10~16/2 月の前年同期比寄与度>
▲22.6%
前年同期比
▲22.6%
中国
▲9.2%
鉄鋼
▲11.5%
NIEs
▲4.5%
有機化合物
▲5.4%
ASEAN4
▲6.8%
非鉄金属
▲6.5%
(資料)財務省「貿易統計」
2
(月)
(月)
13
②数量・価格の両面からの下押し圧力
大分県の輸出額は、数量の減尐に加え、価格面からも大きく下押しされ
ている。
輸出数量の減尐…輸出ウェイトの高いアジア新興国向けの出荷減尐
輸出価格の下落…国際商品市況の大幅下落(大分県の輸出比率が高い品目<鉄鋼・
非鉄金属・金属製品、化学製品>は他品目に比べ下落率が大きい)
⇒
○
一部の先では、輸出価格の下落により採算が悪化し、輸出や生産を抑制
する動きもみられている(→ 輸出数量の減尐)。
15/10~16/2 月における大分県の輸出額増減率(前年同期比▲22.6%)を、
「数量要
因」と「価格要因」に寄与度分解すると、
「数量要因」が▲11.9%ポイント、
「価格要
因」が▲10.7%ポイントと、数量・価格の両面で下押しされている姿がみてとれる(図
表 17)。
【図表 17】大分県の名目輸出額前年比の寄与度分解
(%)
40
30
<15/10~16/2 月の前年同期比寄与度>
20
10
前年同期比
▲22.6%
数量要因
▲11.9%
価格要因
▲10.7%
0
▲ 10
価格要因(輸出物価)
▲ 20
数量要因(実質輸出)
▲ 30
名目輸出額
▲ 40
15/4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
16/1月
2月
(注1)実質輸出額は、日本銀行が全国ベースで公表している実質輸出の作成方法に準拠して当店で作成。
すなわち、「貿易統計」の概況品分類を参考に、当地の輸出品目を8つのグループに分けたうえで、各
グループの名目輸出額を対応するデフレーター(類別輸出物価指数等)で実質化した(下表参照)。そ
の後、各グループの実質輸出額を足し上げ、2010 年平均を 100 として指数化した。
(注2)企業物価指数の 16/2 月は速報値(以下同じ)
。
(資料)財務省「貿易統計」
、日本銀行「企業物価指数(2010 年基準)
」
(参考)実質輸出の算出における輸出品目グループとデフレーターの対応関係
貿易統計上の分類
食料品
織物用糸・繊維製品
化学製品
デフレーターとして対応させている物価指数
消費税を除く国内企業物価指数・類別「食料品・飲料・たばこ・飼料」
輸出物価指数・類別「繊維品」・円ベース
輸出物価指数・類別「化学製品」・円ベース
金属及び同製品
(鉄鋼、非鉄金属、金属製品)
輸出物価指数・類別「金属・同製品」・円ベース
はん用・生産用・業務用機器
(一般機械、科学光学機器)
輸出物価指数・類別「はん用・生産用・業務用機器」・円ベース
電気機器
輸送用機器
その他
(上記分類以外)
輸出物価指数・類別「電気・電子機器」・円ベース
輸出物価指数・類別「輸送用機器」・円ベース
輸出物価指数・類別「その他産品・製品」・円ベース
(資料)財務省「貿易統計」
、日本銀行「企業物価指数(2010 年基準)
」
14
(A)
「輸出数量」の減尐
… 輸出ウェイトの高いアジア新興国向けの出荷が減尐して
いることが背景。
(B)「輸出価格」の下落
… 国際商品市況が大きく下落していることが背景。
輸出物価は、15 年夏場以降、大分県、全国ともに大幅に下落しているが、そ
の下落幅は大分県の方が大きい(大分県…15/6 月:117.0→16/2 月:99.2、全国
…15/6 月:115.2→16/2 月:103.2)(図表 18)。
⇒
これは、国際商品市況の下落に伴い、大分県において輸出比率の高い素材
系の品目(金属・同製品<含む鉄鋼>、化学製品)の輸出価格が大きく下落
したことが背景(図表 19、20)。
【図表 18】輸出物価指数の推移
【図表 19】類別輸出物価指数の推移
(2010年=100)
(2010年=100)
150
120
全国
化学製品
大分県
140
115
15/6月→16/2月
の変化率
110
金属・同製品
電気・電子機器
130
15/6月→16/2月
の変化率
輸送用機器
120
105
全国
▲10.4%
輸送用機器
▲6.4%
110
化学製品
▲19.4%
100
大分県
▲15.2%
95
100
金属・同製品
▲17.8%
電気・電子機器
▲8.2%
90
90
80
┗
12
┛┗
13
┛┗
14
┛┗
15
┛┗ 16
(年)
(注1)大分県の輸出物価指数は、日本銀行の輸出物価指数
における分類を参考にして、大分県の輸出品目を「繊
維品」
「化学製品」
「金属・同製品」
「はん用・生産用・
業務用機器」「電気・電子機器」「輸送用機器」「その
他産品・製品」の7つに分類したうえで、基準年(2010
年)における各分類のウェイトに各分類の輸出物価指
数を乗じることで算出。
(注2)なお、各分類のウェイトの算出にあたっては、基準
年における輸出額全体に占めるシェアが 0.05%未満
の品目の一部については、集計の都合上、「その他産
品・製品」に分類したものがある。
(資料)財務省「貿易統計」
、日本銀行「企業物価指数(2010
年基準)
」
┗
12
┛┗
13
┛┗
14
┛┗
15
┛┗ 16
(年)
(資料)日本銀行「企業物価指数(2010 年基準)
」
【図表 20】輸出物価指数基準年(2010 年)
における輸出品目のウェイトの比較
大分県
(%)
全国
繊維品
0.31
1.25
化学製品
16.42
9.54
金属・同製品
50.76
11.82
はん用・生産用・業務用機器
20.22
19.20
電気・電子機器
0.33
23.29
輸送用機器
2.16
24.06
その他産品・製品
9.81
10.84
品目分類
(注)大分県のウェイトについては、図表 18(注1)
(注2)に記載の方法により当店で算出。
(資料)財務省「貿易統計」、日本銀行「企業物価指
数(2010 年基準)
」
15
(3)
「移出」の減尐
移出(国内他県への出荷)を通じた影響を指摘する声も尐なくない。
○
統計的には捉えることができないものの、輸出だけでなく、移出(国内他県への出
荷)を通じた影響を指摘する声も尐なくない。具体的には、
(a)県外港湾を通じた海
外向け出荷が減尐しているケースや、
(b)アジア新興国向けに輸出している県外企業
への出荷が減尐しているケース、等が聞かれる(図表 21)。
【図表 21】中国経済減速による「移出」の減尐を指摘する声
(a)アジア新興国経済の減速による外需の減尐によって大分県外の港湾を通じた海外
向け出荷が減尐しているケース
当工場から海外へ出荷する際には、県外の港湾から出荷
しているため、大分県の輸出統計には反映されないが、
半導体メーカーA
経済の減速が続いている中国においてスマートフォン需
要が減尐していることから、台湾の中華系スマートフォ
ンメーカー向けの半導体の出荷が弱含んでいる。
当工場では、欧州の一部の国を除いて、海外向けの製品
電気機械メーカーB
は県外の港湾から出荷している。このところ、中国経済
の減速の影響からアジア新興国での需要は弱い動きとな
っており、新機種投入効果を除けば生産は軟調である。
(b)アジア新興国向けに輸出している県外企業への出荷が減尐しているケース
中国経済の先行きに対する不透明感が増す中、同国経済
の減速が鋼材やセメントの需要にも悪影響を及ぼすので
造船メーカーC
はないかとの懸念から、鉄鋼メーカーやセメントメーカ
ーが新船の調達に消極的になりつつある。このため、過
去に発注済みの貨物船やセメント運搬船の納船期限が延
期される事態も生じている。
15 年下期頃より、中国経済の減速感が強まっていること
から、同国を最終需要地とする携帯電話やテレビ等の需
化学メーカーD
要が弱含んでいる。こうした中、これらの製品を中国等
へ輸出している県外企業向けのゴムやプラスチックの原
料の出荷が減尐している。
16
5.
「輸出の減尐」対「訪日外国人消費額の増加」
全 国 … 「輸出の減尐」 < 「訪日外国人消費額の増加」
大分県 … 「輸出の減尐」 > 「訪日外国人消費額の増加」
○
アジア新興国経済の減速により輸出が減尐する一方で、わが国を訪れる外国人客は
増加の一途を辿っている。ここでは、大分県への来訪者数が多い中韓 2 か国を対象に、
輸出額と訪日外国人消費額(試算)が 14 年から 15 年にかけてどの程度変化したかを
全国と比較した(図表 22)。
── 訪日外国人の消費は、GDP の概念上、サービスの輸出として捉えられるもの。
○
この結果、全国では、輸出の減尐(▲2,875 億円)を訪日外国人消費額の増加(+
7,463 億円)でカバーしている一方で、大分県では、輸出の減尐(▲447 億円)を訪
日外国人消費額の増加(+35 億円)でカバーできていない姿となった。
── これは、大分県では、①全国に比べて輸出の減尐率が大きい(大分県:▲14.9%、
全国:▲1.5%)ことに加え、②観光客の増加率が低い(同:+69.5%、同:+74.2%)
こと、③観光客の 1 人当たりの消費単価が低い(同:21,902 円、同:155,533 円)
ため、観光客数が増加しても消費額の増加が尐額に止まっていることが背景。
【図表 22】中韓への輸出の減尐と訪日外国人の増加の比較
(大分県)
【訪日外国人消費額増加<輸出額減尐】
訪日外国人消費額(百万円)
訪日客数 旅行消費単価
(人)
(円/人)
輸出額
(百万円)
14年
4,011
203,531
19,707
299,849
15年
7,556
344,980
21,902
255,155
増減幅
3,545
141,449
2,194
▲ 44,694
(88.4%)
(69.5%)
(変化率、寄与度)
(11.1%) (▲ 14.9%)
(全国) 【訪日外国人消費額増加>輸出額減尐】
訪日外国人消費額(百万円)
訪日客数
(人)
旅行消費単価
(円/人)
輸出額
(百万円)
14年
652,870
5,164,471
126,416
18,837,417
15年
1,399,143
8,995,784
155,533
18,549,920
746,273
3,831,313
(変化率、寄与度) (114.3%)
(74.2%)
増減幅
29,118 ▲ 287,497
(23.0%)
(▲ 1.5%)
17
<試算の方法>
【1】集計対象は中国と韓国。旅行消費単価は、
【2】~【3】の方法で中国人、韓国人客の
消費単価を推計した後、加重平均をとった。
【2】14 年の大分県の旅行消費単価は、以下の手
順で推計。
① 観光庁「訪日外国人消費動向調査」の福
岡空港調査データについて、「中国人(韓
国人)の旅行消費単価/訪日外国人全体の
旅行消費単価」を計算。
② 観光庁「共通基準による観光入込客統計」
における大分県の訪日外国人の観光消費
単価(観光・ビジネス目的の平均)に、①
で算出した数値を乗じて、中韓の観光客の
消費単価を算出。
【3】15 年の大分県の旅行消費単価は、以下の手
順で推計。
① 「訪日外国人消費動向調査」の福岡空港
調査データについて、中国人(韓国人)
の旅行消費単価の前年比を算出。
② 【2】で算出した 14 年旅行消費単価に
①で計算した数値を乗じる。
(資料)大分県「大分県観光統計調査」、日本政府
観光局(JNTO)
「訪日外客数の動向」
、
観光庁「共通基準による観光入込客統計」
、
観光庁「訪日外国人消費動向調査」
、
財務省「貿易統計」より当店で試算
6.今後の展望・課題
大分県の生産は、在庫調整の進捗等に伴い、足もとでは下げ止まりの動き
もみられているが、海外経済の不透明感が強まっており、一段の下振れリス
クには注意が必要。
ただし、中長期的にみると、アジアが世界経済を牽引していく姿に変わり
はなく、輸出・生産面でアジアへのエクスポージャーの大きい大分県は、こ
うした成長を取り込み、発展に結び付ける余地が大きいと考えられる。
○
以上のように、大分県の生産は、アジア新興国経済の減速の影響から、昨年夏場以
降、弱めの動きが続いてきたが、足もとでは、在庫調整の進捗等を背景に、下げ止ま
りの動きもみられている(図表 23)。ただし、中国をはじめとする新興国経済が減速
を続ける中、世界経済全体の成長鈍化に対する懸念も強まっており、一段の下振れリ
スクには注意が必要である。
【図表 23】大分県の鉱工業生産指数の推移
(2010年=100、季調済)
110
108
大分
106
全国
104
102
100
98
96
?
94
92
90
15/1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
(注)全国の 16/2 月は速報値。
(資料)大分県「大分県鉱工業指数」
、経済産業省「鉱工業指数」
12
16/1
2
(月)
○ もっとも、上述の通り、現状では、大分県は全国よりもアジア新興国経済の減速の影
響を強く受けているものの、中長期的にみれば、アジア諸国が世界経済を牽引していく
姿に変わりはない。先行き、大分県がこうした成長を継続的に取り込み、発展に結び付
けていくためには、以下の課題が挙げられる。
18
課題① 新興国市場における第二次産業主導から第三次産業主導への経済構造の変化に
合わせた生産・輸出製品への転換や、新たな市場の開拓
大分県は、アジアとの距離が近いという地理的な優位性や、アジア新興国への輸出・
生産面でのエクスポージャーが大きいという産業構造上の特性を有している。
このため、新興国市場における第二次産業主導から第三次産業主導への経済構造の変
化に合わせた生産・輸出製品への転換や、アジアの新たな市場を開拓し続けること等に
よって、アジア新興国の需要を最大限に取り込むことができれば、持続的な成長を達成
できる余地は大きいと言える。
課題② 観光客に付加価値の高い商品・サービスを提供することによる訪日外国人客を含
めた観光客 1 人当たり消費単価の引き上げ
大分県を訪れる外国人観光客は増加傾向にあるが、大分県は、既述の通り、訪日外国
人の1人当たり消費単価が低く、訪日外国人消費額の規模自体が小さいことから、全国
とは対照的に、輸出の減尐を訪日外国人客の消費増加で補えていない。
今後は、訪日外国人の「数」を増やしていくことに加え、観光客に付加価値の高い商
品・サービスを提供することにより、訪日外国人客を含めた観光客 1 人当たり「消費単
価」を引き上げていくことが重要1。
○ わが国は、原油などエネルギー資源の多くを海外に依存しており、それらを輸入する
ための外貨を輸出によって獲得していく必要があるほか、人口減尐や尐子高齢化が進行
する中で、労働者 1 人当たりが生み出す付加価値を高めていく必要がある。本レポート
で掲げた大分県経済に係る2つの課題は、こうしたわが国の課題にも対応するものであ
り、アジア新興国経済との関係性が深い大分県がわが国の中で果たせる役割は大きいの
ではないだろうか。これらの市場の変化に柔軟に対応しながら、観光も含めた製品やサ
ービスを提供し続けていく取組みが重要であろう。
以
1
上
大分県における観光産業の現状と、先行きの展望や課題については、当店の特別調査レポート「おんせん県おおい
た観光レポート 2016 ~ デスティネーションキャンペーンの総括と今後の課題 ~」
(16 年 1 月)を参照。
(URL:http://www3.boj.or.jp/oita/kohyo/tokubetu_repo.html)
19
【当店がこれまで公表した特別調査レポートのご案内】
○ 当店では、これまで、以下のような特別調査レポートを公表しております。
○ 当店で公表している特別調査レポートは、
http://www3.boj.or.jp/oita/kohyo/tokubetu_repo.html
でご覧いただけます。
<当店が公表した特別調査レポートの一覧>
● おんせん県おおいた観光レポート 2016
~ デスティネーションキャンペーンの総括と今後の課題 ~ (16 年 1 月 28 日公表)
● 大分県における観光の現状と今後の課題 (15 年 6 月 5 日公表)
● 大分県における銀行券の受払動向とその背景について (15 年 4 月 17 日公表)
● 地場中小企業の現状と今後の成長に向けて (14 年 5 月 21 日公表)
● 大分県における産業クラスターの更なる発展に向けて (14 年 4 月 10 日公表)
● 観光・交流を中心とした「ビジター産業」振興による大分県経済の発展に向けて
(13 年 3 月 14 日公表)
● シニア層の可能性を活かした大分県経済の発展に向けて
~「シニア人口ボーナス」を踏まえた戦略~ (12 年 4 月 9 日公表)
○ なお、当店が公表している他の資料も是非ご覧ください。
(当店ホームページのトップページ)
http://www3.boj.or.jp/oita/index.html
(短観結果<最新:2016 年 3 月調査>)
http://www3.boj.or.jp/oita/kohyo/tankan.html
(県内金融経済概況<最新:15 年度冬>)
http://www3.boj.or.jp/oita/kohyo/shikihou.html
(支店見学のご案内)
http://www3.boj.or.jp/oita/tennai_kengaku/kenngaku_annai.html
以
20
上
ご参考
○ 4/15 日に日本銀行福岡支店が特別調査レポート「九州の製造業における海
外各地域への依存度について」を同店ホームページで公表しましたので併せ
てご参照下さい。
ア ド レ ス: http://www3.boj.or.jp/fukuoka/topics/topics2804.pdf
以
上