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第3
各基本方針における重点項目
前節「計画における基本的な考え方」を踏まえ、「暮らしの環境の向上」、「地域
産業の活性化」
、
「県民本位の行政サービスの実現」といった基本方針を実現していく
ためには、取組みの「選択と集中」による効率的・効果的な推進が必要です。
このため、各基本方針において、具体的な推進項目を定めるとともに、さらに
「緊急性」、
「重要性」、
「有効性」の観点により重点項目を選定し、重点的に取り組
んでいきます。
(1)ICTを利活用して暮らしの環境を向上させる。
【推進項目(重点項目)】「安全」で「安心」できる社会づくり
ICTを利活用して暮らしの環境を向上させるため、防災や災害に関する
重要情報の収集・伝達を迅速かつ的確に処理する取組み(防災通信システム
等)、救急医療情報の収集・提供、災害時における医療支援体制の確保、医療・
介護情報の連携・ネットワーク化への取組み、地図情報、位置情報等の地理
空間情報(G空間情報)を活用した、道路交通情報等の各種情報を提供する
取組み、携帯電話の不通話地域といった民間事業者による整備が進み難い条件
不利地域における情報格差を解消するための取組みなど、
「安全」で「安心」で
きる社会づくりに向けての取組みを重点的に推進します。
【推進項目】
快適な社会づくりと支える人づくり
ICTを利活用した、環境に関する情報提供の充実、信頼性・安定性の高い
情報通信利用環境の確保、教育のICT環境の充実や指導力の向上への取組
み、県民一人ひとりの情報リテラシーの向上への取組みなど、快適な社会づ
くりと支える人づくりに向けての取組みを推進します。
(2)ICTを利活用して地域産業を活性化させる。
【推進項目(重点項目)】「新たな付加価値」の創造
ICTを利活用して地域産業を活性化させるため、ビッグデータやオープ
ンデータ等に期待される分野・領域を超えた情報資源の収集・蓄積・融合・
解析・活用により、地域の産業に新たな付加価値を生み出す取組み、また、
AI14)(人工知能)、IoT15)(モノのインターネット)、ロボット技術など、地域
産業の活性化に資する最新技術の普及や導入支援への取組み、農業クラウド
等を活用した農林水産業の高付加価値化への取組み(スマート農業等)、テレ
ワーク等による働き方改革の促進など、
「新たな付加価値」を創造するための
積極的な取組みを重点的に推進します。
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【推進項目(重点項目)】「魅力」と「強み」の発信
位置情報活用アプリ 16)等を活用した観光振興や交流人口拡大への取組み、
公衆無線LANを活用した産学官による地域活性化への取組み(えひめFree
Wi-Fi)、ホームページやソーシャルメディア等により、サイクリングと
既存の地域資源を融合させた「自転車新文化」の推進、
「愛のくに えひめ営業
本部」による積極的な営業戦略の展開、
「みきゃん」によるイメージアップなど
の愛媛オリジナルな政策を戦略的に情報発信する取組みなど、愛媛の「魅力」
と「強み」を国内外に向けて発信する取組みを重点的に推進します。
(3)ICTを利活用して県民本位の行政サービスを実現させる。
【推進項目(重点項目)】「利便性」と「安全性」の追求
ICTを利活用して県民本位の行政サービスを実現させるため、利用者の
利便性向上、サービス形態のニーズ、セキュリティ確保等を考慮に入れた、
行政サービスの電子化と業務改革に関する一体的な取組みを通して、利用者
の満足度を向上させる取組み、マイナンバーを安全に利用して行政サービス
の利便性等の向上を図る取組み、サイバー攻撃に対する、攻撃リスクを低減
するための最新の技術を用いたシステム面の整備や、人的セキュリティを強化
するための職員研修の実施といった、ハード・ソフト、人的・設備面からの
セキュリティ対策、オープンデータの推進など、
「利便性」と「安全性」を追求
する取組みを重点的に推進します。
【推進項目】
人と体制の充実
電子自治体の中核を担う人材の育成・確保への取組み、県内市町が連携し
た情報システムの共有化・共通化や、オープンデータ等を通じた官民協働に
よる行政サービスの実現など、県内市町や団体・企業、大学との連携・協働
によるICT利活用の取組みなど、人と体制の充実に向けての取組みを推進
します。
14)AI(人工知能) ― Artificial Intelligence の略。人間と同様の知能をコンピュータで実現させようとする研究や
技術。応用として、自然言語の理解、機械翻訳、ロボットなど。
15)IoT(モノのインターネット) ― Internet of Things の略。あらゆる物に通信機能を持たせ、インターネットを通
じて相互に通信することにより、自動認識や自動制御、遠隔計測などを行い、モノの高機能化と効率的なデータ収集
を行える仕組み。新たな産業の革命をはじめとする、これまでにないネットワーク社会が実現すると期待されている。
16)位置情報活用アプリ ― 携帯機器等により利用者が今いる位置を取得するサービスを活用したアプリケーションソフ
トウェア。
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