木下忠司の映画音楽 - 東京国立近代美術館

東京国立近代美術館フィルムセンター/大ホール企画上映 プレスリリース
生誕 100 年
木下忠司の映画音楽
2016 年 4 月 5 日(火)- 6 月 12 日(日)
東京国立近代美術館フィルムセンター 大ホール(2 階)
Chûji Kinoshita Retrospective at His Centenary: A Film Score Composer
2016 年 4 月 5 日(火)- 6 月 12 日(日)
東京国立近代美術館フィルムセンター 大ホール(2 階)
平素よりお世話になっております。
フィルムセンターでは、2016 年 4 月 9 日(土)に満 100 歳を迎える映画音楽家・木下忠司(1916-)の特集上映を開催します。
木下忠司が手掛けた 480 本を超える映画作品から、第一回作品の『わが恋せし乙女』(1946、木下惠介)をはじめ、劇映画、
文化映画、アニメーションなどにわたって 72 作品(60 プログラム)を厳選して上映します。
木下忠司は、戦後日本映画の黄金期を質量の両面において支えた映画
音楽家です。兄・木下惠介や妹の脚本家・楠田芳子の作品はもちろん、
松竹時代の川島雄三や小林正樹らの作品をはじめ、日本初の長篇カラ
ー・アニメーションの『白蛇伝』や、マキノ雅弘や山下耕作らの任俠映画、鈴
木則文監督の「トラック野郎」シリーズなど、時代を代表する作品群が、彼
の音楽を得て世に出ました。抒情的なワルツからシャンソン、マーチ、ジャズ、
フラメンコ、流行歌や唱歌のアレンジまで幅広く、個々の作品の主題に寄り
添うその音楽は、野村芳太郎や堀内真直、伊賀山正光や小林恒夫、瀬
川昌治といったプログラム・ピクチャーの名手たちと、喜劇映画からスリラー、ア
クション映画、歌謡映画からラブ・ロマンスまで、膨大かつ多岐にわたるジャン
ルの娯楽作品を生み出しました。
<木下忠司 プロフィール>
1916 年 4 月 9 日浜松市生まれ。中学卒業後、諸井三郎に師
事し、武蔵野音楽学校(現・武蔵野音楽大学)声楽科に入
学。1940 年に卒業後、終戦まで軍隊生活を送り、兄の木下惠
介監督作『わが恋せし乙女』で映画音楽を担当。以後、松
竹、東映を中心に、劇映画各社の作品や文化映画、アニメー
ションなど幅広く手掛け、TV ドラマの「特捜最前線」「水戸黄
門」も有名。1954 年毎日映画コンクール音楽賞受賞(『女の
園』『この広い空のどこかに』)。
お誕生日の 4 月 9 日には、木下忠司自選の『破れ太鼓』(0:30pm-)
(1949、木下惠介) と『淚』(3:00pm-) (1956、川頭義郎) を上映します。『破れ
太鼓』上映終了後、木下惠介組出身で木下忠司と仕事をされた山田太
一氏(作家・脚本家)と松本隆司氏(元松竹録音技師)によるトークイベ
ントも開催します。
今後のご周知へのご協力をお願いいたします。
【企画名】生誕 100 年 木下忠司の映画音楽
【会期】2016 年 4 月 5 日[火]-6 月 12 日[日]
※月曜休館
【場所】東京国立近代美術館フィルムセンター 大ホール(2 階)
【アクセス】〒104-0031 東京都中央区京橋 3-7-6 (東京メトロ銀座線京橋駅下車、出口 1 から徒歩 1 分)
【料金】一般 520 円/高校・大学生・シニア 310 円/小・中学生 100 円/障害者(付添者は原則 1 名まで)、キャンパスメンバーズは無料
【お問い合わせ】03-5777-8600(ハローダイヤル)
【HP】http://www.momat.go.jp/fc/exhibition/kinoshita-2016-4/
1
東京国立近代美術館フィルムセンター/大ホール企画上映 プレスリリース
★日本の映画音楽家で、手掛けた映画作品数最多を誇る木下忠司の多彩な作品世界を発見できます。
発見①
各社の代表的な監督やスターの作品と映画音楽
松竹:木下惠介、川島雄三、野村芳太郎、山田洋次、吉田喜重
東映:マキノ雅弘、内田吐夢、山下耕作、鈴木則文、瀬川昌治、高倉健、藤純子
日活:吉永小百合
大映:ガメラ、田中絹代、若尾文子(『淚』)
東映動画:藪下泰司、芹川有吾
発見②
喜劇映画と音楽、日本を代表する喜劇人の魅力
『シミキンのオオ!市民諸君』(1948、松竹、川島雄三)
『デン助の陽気な靴みがき』(1958、東映、伊賀山正光)
『ちんじゃらじゃら物語』(1962、松竹、堀内真直)
『なつかしい風来坊』(1966、松竹、山田洋次)
『喜劇 団体列車』(1967、東映、瀬川昌治)
『喜劇 大安旅行』(1968、松竹、瀬川昌治)
『春だ ドリフだ 全員集合!!』(1971、松竹=渡辺プロ、渡邊祐介)
発見③
清水金一
大宮敏光(敏充)
伴淳三郎、三木のり平
ハナ肇、有島一郎
渥美清
フランキー堺、伴淳三郎
ザ・ドリフターズ、柳家小さん、三遊亭円生
当時珍しい合作や海外ロケの作品とその音楽
『亡命記』(1955、松竹、野村芳太郎)
『忘れえぬ慕情』(1956、松竹=シラ=テラ=パテシネマ、イヴ・シャンピ)
香港ロケ
フランスとの合作
恵子は本作をきっかけに監督・イヴ・シャンピと結婚。
『大陸流れ者』(1966、東映、山下耕作)
『ゴルゴ 13』(1973、東映、佐藤純弥)
台湾ロケ
イランロケ
発見④
特撮映画と音楽
『大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン』(1966、大映、田中重雄)
『ふたりのイーダ』(1976、ふたりのイーダプロ、松山善三)
発見⑤
木下忠司の主題歌・挿入歌の魅力
木下惠介監督作 『わが恋せし乙女』『お嬢さん乾杯』『破れ太鼓』『喜びも悲しみも幾歳月』
『伊豆の踊子』(1954、松竹、野村芳太郎) *美空ひばり
『水戸黄門』
『白蛇伝』『安寿と厨子王丸』『ちびっ子レミと名犬カピ』
『木下恵介アワー 二人の世界 第1回』 *あおい輝彦
発見⑥
映画人・木下忠司、木下忠司・関根光致子夫妻のプロダクション K&S の世界
『素晴らしき招待』(1955、松竹大船、杉岡次郎) 木下忠司原作:疎開先の浜松・勝坂の体験
「赤い鳥のこころ 日本名作童話シリーズ」 (1979、K&S)
『高瀬舟』(1988、K&S、工藤榮一)
『泰造』(1985、K&S、渡辺範雄)
★木下忠司本人による木下惠介監督作品を 10 本に厳選
『わが恋せし乙女』 『お嬢さん乾杯』 『破れ太鼓』 『女の園』
『二十四の瞳』 『野菊の如き君なりき』 『喜びも悲しみも幾歳月』
『永遠の人』 『死闘の伝説』 『香華』
『破れ太鼓』
0:30pm-
3:00pm-
『破れ太鼓』上映後
★100 歳の誕生日 4 月 9 日の上映は、木下忠司が選んだ 『破れ太鼓』 『淚』 。 トークイベントもあり!
2
東京国立近代美術館フィルムセンター/大ホール企画上映 プレスリリース
劇映画
松竹、東映、大映、日活、日仏合作、独立プロなど、
各社・各ジャンルを網羅した多彩なラインナップ。
アニメーション
東映動画の劇場用アニメーション、学研映画の人形アニメーション
「ジャータカものがたり」、TV アニメ「赤い鳥のこころ」シリーズなど。
『わが恋せし乙女』(1946、松竹大船、木下惠介)
『白蛇伝』(1958、東映動画、藪下泰司)
『わが生涯のかゞやける日』(1948、松竹大船、吉村公三郎)
『安寿と厨子王丸』(1961、東映動画、薮下泰司・芹川有吾)
『シミキンのオオ!市民諸君』(1948、松竹大船、川島雄三)
『ジャータカものがたり きんいろのしか』(1962、学研映画、渡辺和彦)
『お嬢さん乾杯』(1949、松竹大船、木下惠介)
『ジャータカものがたり しろいぞう』(1962、学研映画、神保まつえ)
『破れ太鼓』(1949、松竹京都、木下惠介)
『とんかつ大将』(1952、松竹大船、川島雄三)
『ちびっ子レミと名犬カピ』(1970、東映動画、芹川有吾)
『東京マダムと大阪夫人』(1953、松竹大船、川島雄三)
『赤い鳥のこころ 日本名作童話 天までとどけ』(1979、K&S、椛島義夫)
『女の園』(1954、松竹大船、木下惠介)
『赤い鳥のこころ 日本名作童話 ふしぎな窓』(1979、K&S、芝山努)
『伊豆の踊子』(1954、松竹大船、野村芳太郎)
『赤い鳥のこころ 日本名作童話 赤いろうそくと人魚』(1979、K&S、大関雅幸)
『二十四の瞳』(1954、松竹大船、木下惠介)
『赤い鳥のこころ 日本名作童話 虎の子の大発見』(1979、K&S、荒木伸吾)
『亡命記』(1955、松竹大船、野村芳太郎)
『伊豆の艶歌師』(1952、松竹大船、西河克已)
『素晴らしき招待』(1955、松竹大船、杉岡次郎)
教育・文化・記録映画
『野菊の如き君なりき』(1955、松竹大船、木下惠介)
『忘れえぬ慕情』(1956、松竹=シラ=テラ=パテシネマ、イヴ・シャンピ)
素焼き彫刻家・木内克(きのうちよし)のドキュメンタリーや、教育映画など
『鶴八鶴次郎』(1956、松竹京都、大曽根辰保)
『眼が欲しい』(1959、都映画=日本大学芸術学部映画研究室、森園忠)
『淚』(1956、松竹大船、川頭義郎)
『土くれ』(1972、隆映社、松川八洲雄)
『海人舟より 禁男の砂』(1957、松竹大船、堀内真直)
『木内克とその作品』(1972、隆映社、楠田浩之)
『喜びも悲しみも幾歳月』(1957、松竹大船、木下惠介)
『デン助の陽気な靴みがき』(1958、東映東京、伊賀山正光)
『沖縄海洋博』(1976、社団法人ニュース映画製作者連盟、松山善三、亀田利喜夫、
『おけさ姉妹』(1958、東映東京、伊賀山正光)
日下部水棹、門田龍太郎)
『海流』(1959、松竹大船、堀内真直)
『高瀬舟』(1988、K&S、工藤榮一)
『髙度 7000 米 恐怖の四時間』(1959、東映東京、小林恒夫)
『拳銃を磨く男』(1959、東映東京、伊賀山正光)
『天下の快男児 万年太郎』(1960、東映東京、小林恒夫)
TV ドラマ
『流転の王妃』(1960、大映東京、田中絹代)
木下忠司作曲の主題歌「記念樹」(歌:小坂一也)、
『伊豆の踊子』(1960、松竹大船、川頭義郎)
『ろくでなし』(1960、松竹大船、吉田喜重)
「二人の世界」(歌:あおい輝彦)もヒットしたテレビシリーズ。
『白い肌と黄色い隊長』(1960、松竹大船、堀内真直)
『木下恵介劇場 記念樹 第1話 花に浮ぶ人』
『ガラスの中の少女』(1960、日活、若杉光夫)
(1966、松竹テレビ室=木下恵介プロ=TBS、川頭義郎)
『かあちゃん』(1961、新東宝、中川信夫)
『木下恵介アワー 二人の世界 第1回』(1970、松竹=木下恵介プロ=TBS、木下恵介)
『故郷は緑なりき』(1961、ニュー東映東京、村山新治)
『永遠の人』(1961、松竹大船、木下惠介)
『木下恵介アワー 思い橋 第1回』(1973、木下恵介プロ=TBS、中村登)
『恋や恋なすな恋』(1962、東映京都、内田吐夢)
『ちんじゃらじゃら物語』(1962、松竹京都、堀内真直)
『結婚式 結婚式』(1963、松竹大船、中村登)
『死闘の伝説』(1963、松竹大船、木下恵介)
『香華』(1964、松竹大船、木下恵介)
『この空のある限り』(1964、松竹大船、桜井秀雄)
『牝』(1964、東映東京、渡辺祐介)
『大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン』(1966、大映東京、田中重雄)
『大陸流れ者』(1966、東映東京、山下耕作)
『なつかしい風来坊』(1966、松竹大船、山田洋次)
『喜劇 団体列車』(1967、東映東京、瀬川昌治)
『密告(たれこみ)』(1968、東映東京、瀬川昌治)
『喜劇 大安旅行』(1968、松竹大船、瀬川昌治)
『日本俠客伝 花と龍』(1969、東映京都、マキノ雅弘)
『素晴らしき招待』
『日本女俠伝 俠客芸者』(1969、東映京都、山下耕作)
『春だ ドリフだ 全員集合!!』(1971、松竹大船=渡辺プロ、渡邊祐介)
『藤純子 引退記念映画 関東緋桜一家』(1972、東映京都、マキノ雅弘)
『ゴルゴ 13』(1973、東映東京、佐藤純弥)
『トラック野郎 御意見無用』(1975、東映東京、鈴木則文)
『ふたりのイーダ』(1976、ふたりのイーダプロ、松山善三)
『水戸黄門』(1978、東映京都、山内鉄也)
『泰造』(1985、K&S、渡辺範雄)
『淚』
【本企画に関するお問い合わせ】
東京国立近代美術館フィルムセンター 事業推進室:白鳥・大澤・冨田
電話:03-3561-0823 FAX:03-3561-0830 E-mail:[email protected]
3
『安寿と厨子王丸』