<別紙企画内容> 平成 28・29 年度市町村立美術館活性化事業 ① 展覧会名:市町村立美術館活性化事業 「元永定正展 ② 企画内容 第 18 回共同巡回展 三重県立美術館コレクションを中心に」(仮称) 企画について: 元永定正(1922~2011)は、現在の三重県伊賀市の出身です。はじめ漫画家を志しましたが、 郷里で洋画家濱邊萬吉に師事してから油絵制作を始め、1952 年に神戸に移ってから抽象作品を 描くようになります。 芦屋市展への出品を通じて吉原治良と知り合った元永は、1955 年に吉原主宰の「具体美術協 会」に参加します。以後、 「具体」を活動の拠点とし、50 年代後半から 60 年代半ば頃にかけて 鮮やかな色彩の絵具をキャンバス上に流したアンフォルメルの大作を発表して、国内外での評価 を固めました。 1966 年に渡米してアクリル絵具やエアブラシと出会った元永は、スタイルを大きく変え、明 るい色彩によるユーモラスな形が登場する作品を制作するようになります。ファニーアートと呼 ばれる 1970 年代以降の作品は、難解と思われがちな抽象絵画のイメージを一新して多くの支 持を得ました。 近年、日本の戦後美術に対する海外での関心が高まるとともに、元永作品も度々紹介され新資 料も発見されています。新たな段階に入った近年の元永定正研究をベースに、立体作品、椅子や タピストリーのデザイン、絵本、パフォーマンスなど幅広い元永定正の活動を再検討していただ き、展示構成を決定して出品作品を選定していただきます。 ③ 出品作品:三重県立美術館所蔵品及び寄託品を中心とした元永定正作品 ・初期・・・「とんでいる」(1954 頃)<寄託品>、 「寶がある」(1954 頃)<寄託品>、 「作品」(1956)、ほか ・[具体]時代・・・「赤と黄色と」(1963)、 「作品」 (1966)、ほか ・1970年以降・・・「Piron Piron」(1975)、 「ふたつしずく」(1987)、 「せんかたちいろながれ」(2005)、ほか ・その他・・・遺族ご所蔵の立体、ドローイング、絵本原画、など 三重県立美術館と元永定正コレクションについて 元永定正は、三重県伊賀市の出身であることから、三重県立美術館では開館当初から作品 の収集に努めるとともに、1991 年と 2009 年に個展を開催しました。2012 年にご遺族 から寄贈を受けた 46 点の作品を含め、現在では絵画、タペストリー、版画、立体など 69 件の元永作品を収蔵している他、初期作品の寄託を受けています。 ※出品作品については共同巡回展実行委員会において選定していただきますが、所蔵者の都合、作品の 保存状態等によりご希望にそえない場合もありますので、予めご了承ください。 ④ 開催時期:平成 29 年度 ⑤ 事業主体:第 18 回共同巡回展実行委員会(全参加館により組織します) ⑥ 助 成:一般財団法人地域創造 <別紙企画内容> 初期作品(寄託作品) 1950 年代 《作品》1956 年 《赤と黄色と》1963 年 《椅子》2002 年 《タペストリーNo.9 》1977 年 《 Piron Piron》1975 年 《しろいひかりにのみどり》2007 年 《せんかたちいろながれ》2005 年
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