(なにごとも楽しむことで自信に!)海外体験記

先輩に続け
現在の仕事に就いて 年が終わ
ろうとしています。この仕事に就
(にしもと まこと)
なにごとも楽しむことで自信に!
西本 真琴
信にもつながります。たとえ、関
和歌山工業高等専門学校 物質工学科 准教授
自分の研究室を持ち、現在 名の
係のないことでもその努力はきっ
べると亀のようなスピードでしか
究時間が少なく、成果は以前に比
も一週間の授業時間が多いため研
をかけることもできず、また学生
め、大学にいた頃ほど研究へ時間
る日々を過ごしています。そのた
たことにも携わり、忙しく動き回
も、授業や担任、寮の運営といっ
うことでも、自分が成長するため
えそれが辛いことやしんどいと思
な中でも、何事に対しても、たと
いことも多くあります。そのよう
少なくなかなか思い通りにいかな
実際に研究や実験へ割ける時間は
る分、毎日違うイベントが起こり、
学生と接する時間が多い仕事であ
私は、研究も学生と接する時間
も好きです。ただ、幅広い年齢の
歳から
キ ャ ン パ ス ( 国 立 高 専 )が あ り 、 でません。ですが、今年、今の職
中学を卒業したばかりの
歳の本科学生と、本科を卒業し、 成果が日の目をみることができる
た仕事で慣れることに必死な日々
いる和歌山高専では 約850名
の学生が在籍しており、在籍して
齢の学生がいます。私が所属して
専攻科に通う
できると自信を持って言うことが
か研究者としてやっていくことが
一人前までは行かずとも、なんと
やっと、お世話になった先生方へ
ませんし、今の自信につながって
験が活かされることも少なくあり
見関係なさそうなことへもその経
ことも見えてくるようになり、一
います。
ところまできました。ここへきて、 うすることで、色々見えなかった
でしたが、最近は色々と振り返る
いる学生のうち約590名がキャ
できそうです。
歳までの幅広い年
時間ができ、本当にあっという間
ンパス内にある学寮で生活してい
みなさんが今取り組んでいるこ
とが、煩わしく、気が重くなるよ
高専は、大学と同じ高等教育機
関ですが、各教員がそれぞれの
と思って、諦めずに続けていって
学生のみなさんへ
在の和歌山工業高等専門学校の助
研究室を持っている、と言う点
ありきたりなことを言ってしま
いますが、コツコツと努力したこ
を修了し、2011年
教として、教育・研究に携わるこ
が、大学と異なります。和歌山高
51
川西さんは右
も少ないことから、学生同士の距
ます。また、小さな大学で学生数
なく世界中から学生が集まってい
れているため、カナダ国内だけで
ショップス大学では英語が用いら
ものは全てフランス語ですが、ビ
人はなぜハグをしないのか。冷た
しでした。例えば友人に、「日本
でき、毎日が驚きと発見の繰り返
バックグラウンドをもつ人と交流
からの留学生がいたため、様々な
ショップス大学にはたくさんの国
した。先ほど述べたように、ビ
自分が成長するためのチャンスだ
うなことだったとしても、それは
とになりました。「高等専門学
欲しいと思います。
離も先生方との距離も近く、アッ
ハグの意義について討論したこと
い」と言われたことをきっかけに、
徴です。
の違いや異文化をたくさん経験す
トホームな雰囲気であることが特
そんなビショップス大学で ヶ
月間過ごしたわけですが、留学当
ることで、自分の当たり前が必ず
もありました。このような日本と
初は全くといっていいほどコミュ
友達と積極的に会話をすることを
し、これらの課題をこなしたり、
すことはとても大変でした。しか
レゼンやディスカッションをこな
ことを第一に求められ、大量のプ
心に受講していたのですが、話す
二言語とする学生向けの講義を中
また、私はESLという英語を第
とも多く、落ち込む毎日でした。
のかわからない」と一蹴されるこ
る人もいますが、「何が言いたい
理解しようと根気強く聞いてくれ
支えてくださった皆様に心から感
晴らしい経験ができたと思います。
ただいたからこそ、このような素
先生方や国際課の方々に支えてい
分に出会えたと思います。また、
とのかかわりを通じて、新たな自
産となりました。新たな人、モノ
ものも失ったものも全てが私の財
たことも楽しかったことも、得た
決して楽しいことばかりではな
かった留学生活ですが、苦しかっ
とができたと思います。
とができ、自分の視野を広げるこ
ニケーションがとれませんでした。 しも当たり前でないことを知るこ
心がけるうちに、気付けば上手く
謝します。
月末から2015
のビショップス大学に交換留学生
コミュニケーションをとれるよう
ヶ月間、カナダ
として留学させていただきまし
になりました。留学を通して、英
8
ベック州はフランス語圏であるた
で体験すること」も大きな目的で
またこの留学は、語学力の向上
はもちろんですが、「異文化を肌
シェルブルックにあります。ケ
め、目に入るもの、聞こえてくる
オールから車で二時間ほどの都市、 になりました。
月末までの
た。ビショップス大学は、ケベッ
語をもっと身近に感じられるよう
2014年
8
ク州最大の都市である、モントリ
年
とは、きっと形になって自分の自
月から現
に 年が過ぎてしまったなと思う
ことが多くなりました。
ます。
むように取り組んできました。そ
のチャンスだと思い、むしろ楽し
私の仕事は実験・研究指導の他に
つつ、一緒に研究に励んでいます。 と将来活かされます。
卒業研究生・特別研究生を指導し
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場へきて立ち上げた研究で、その
授業の様子
私は、2010年 月に先端技
術科学教育部 環境創生工学専攻
いた頃は、やっと就くことのでき
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専に助教で赴任した時から、私も
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校
川西 沙也加 (かわにし さやか)
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校」、通称「高専」は全国に
総合科学部 人間文化学科 4年
研究室メンバー
研究室内の様子
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3
4
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コミュニケーションで
世界が広がる