(たつさやま)古墳、永山(ながやま)

堺市報道提供資料
平成 28 年 4 月 11 日提供
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ニサンザイ古墳、竜佐山(たつさやま)古墳、永山(ながやま)古墳の周濠を
堺市指定史跡として新たに指定しました
本日、百舌鳥古墳群にあるニサンザイ古墳、竜佐山(たつさやま)古墳、永山(なが
やま)古墳の周濠を、堺市文化財保護条例に基づき史跡に指定しました。
百舌鳥古墳群は、わが国最大の仁徳天皇陵古墳をはじめとする巨大古墳を中心に、各
種の墳形や規模の古墳により構成されます。これらの古墳は、4世紀後半から6世紀前半
にかけて、東西・南北約4kmの範囲に築造され、当時の政治的・社会的構造を如実に示
す貴重な遺跡です。
今回、
墳丘を囲む周濠を史跡に指定することで、今後より一体的な保護をはかります。
1 ニサンザイ古墳周濠(にさんざいこふんしゅうごう)
所在地
堺市北区百舌鳥西之町3丁
指定面積
61,349.29 ㎡
時代
古墳時代(5 世紀後半)
ニサンザイ古墳周濠(南西から)
解説
ニサンザイ古墳は百舌鳥古墳群の南東端に位置する、前方部を西に向けた墳丘長
約300mの大型前方後円墳です。墳丘の周囲には二重の周濠が巡り、このうち内濠
は現在も池として残されています。
平成24~27年に墳丘規模や形状を確認するため周濠を発掘調査した結果、墳端
が良好な状態で残されていました。さらに、後円部斜面から周濠にかけて、主軸
線上に幅約12m、長さ45m以上にわたる、古墳時代では国内最大の木橋が架橋さ
れた可能性が高まりました。
当該地には、5 世紀後半の大型前方後円墳の墳端および周濠が良好に残されてい
ます。
2 竜佐山古墳周濠(たつさやまこふんしゅうごう)
所在地
堺市堺区大仙中町(大仙公園内)
指定面積
1,591.07 ㎡
時代
古墳時代(5 世紀後半~末)
竜佐山古墳周濠(南西から)
解説
竜佐山古墳は、仁徳天皇陵古墳の南側に位置する、前方部を西に向けた墳丘長61
mの帆立貝形前方後円墳です。
昭和59年の確認調査の結果によれば、後円部側の周濠の外肩、前方部および北側
くびれ部の墳端を確認し、北側に造り出し※1をもつ可能性が生じました。さらに、
前方部北西隅で地山の高まりを確認したことから、陸橋が存在する可能性が高い
と考えられています。
当該地は、大型前方後円墳に付随する古墳の墳端および周濠が良好に残されてい
るうえに、周濠から出土した埴輪から、仁徳天皇陵古墳と異なる時期の古墳が近
接することが判明しています。
※1
前方後円墳のくびれ部側面に造られた壇状施設で、祭壇や埋葬に使われたと考えられます。
3 永山古墳周濠(ながやまこふんしゅうごう)
所在地
堺市堺区東永山園
指定面積
4,207.32 ㎡
時代
古墳時代(5 世紀前半)
解説
永山古墳周濠西半(南から) 永山古墳周濠東半(南から)
永山古墳は、仁徳天皇陵古墳の北西側に位置する、前方部を南に向けた墳丘長
100mの前方後円墳です。
平成24年の管理用柵の設置工事に先立つ調査では、永山古墳の東側の濠の範囲
を確認したほか、周濠の肩は近世以降に改変を受けていることが判明しました。
また、東側では周濠の堆積層を確認し、下層には、永山古墳の遺構が良好に残さ
れている可能性が高まりました。
当該地には、墳丘長 100m の前方後円墳の墳端および周濠が良好に残されている
可能性が高いうえ、仁徳天皇陵古墳と異なる時期の古墳が近接する可能性が高い
と考えられています。
永山古墳
竜佐山古墳
ニサンザイ古墳
ニサンザイ古墳・竜佐山古墳・永山古墳
位置図
ニサンザイ古墳
竜佐山古墳
永山古墳
平面図
平面図
平面図