編集後記

人間健康科学研究科
教授
繁田雅弘先
生のご監修により、ご専門の先生方に分
﹁アリセプトのDLBに対する治験総
括﹂の座談会では、本剤の有効性・安全
性やDLB診療の現状と課題など、幅広
症の人から本人の想いを聴き、複数の意
状況の変化を紹介されるとともに、認知
繁田先生は、巻頭言で認知症対策の各
種制度や国の施策など認知症を取り巻く
たいと述べられている。
の一手も他国に先んじて打ち出していき
早期発見・早期治療を推進し、次の治療
かりやすく解説していただいた。
味の可能性を考えながら治療に活かして
編集後記
人工知能︵AI︶の急速な進歩には驚
かされる。チェスや将棋に比べ盤面が遥
いテーマについて議論された。DLBの
かに多い囲碁では、AIがプロ棋士に勝
対する対処法などが解説されている。
治療とケアの項では、DLBのパーキ
ンソン症状、BPSD、自律神経障害に
いくことの重要性を述べられている。
欧州王者に5戦全勝した。AIに自己学
習する﹁ディープラーニング﹂の新技術
トピックスの項では、昨年 月のDL
B国際会議の話題、α シヌクレイン凝
診断は必ずしも容易ではないとされる。
映画の反響が紹介されている。
治療薬の開発、認知症ドキュメンタリー
七〇三〇
印
刷
所
株 式 会 社 ひ で じ ま
電話五二二八
クリニシアン
第六三巻
六四八号
発
行
日
二 〇 一 六 年 四 月 一 日
発 行 人
宮
島
正
行
発
行
所
エ ー ザ イ 株 式 会 社
東京都文京区小石川
本誌がお役に立てば幸いである。
﹁DLB の臨床診断基準チェックシー
れているそうだ。
早期診断のためのバイオマーカーでは
皮膚生検や嗅球・嗅索体積測定が注目さ
LBの臨床診断精度向上に有効とされる。
画像診断では、DATイメージングや
MIBG心筋シンチグラフィーなどがD
率の向上につながることを願う。
誌に論文掲載されたことからも
Nature
衝撃の大きさが分かる。3月の世界最高
記録・分析・学習する医療用ロボットな
どが開発されていると聞く。今後、様々
な医療現場で活躍していくだろう。
さて、今号の特集は﹁レビー小体型認
知症︵DLB︶
﹂
。首都大学東京
大学院
−
医療面でのAIの活用も急速に進んで
いる。介護支援ロボットや人間の感情を
峰棋士との対戦結果が気になるが、人間
集に焦点をあてたDLBの根本的予防・
12
ト﹂が診断ツールとして活用され、診断
DLBは病初期には認知機能障害が目
立たず、多彩な症状を呈するため、初期
各論では、診断、治療とケア、トピッ
クスが解説されている。
つのは 年後だろうと予測されていたが、
®
を超えるのは時間の問題だろう。
を組み入れた成果だそうだ。本年1月の
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