PFI契約期間終了後の八尾市立病院維持管理・運営に関する支援業務仕様書 1. 業務の目的 本調査業務は、平成 30 年度に契約期間終了を迎える八尾市立病院維持管理・運営事業 (以下、 「現 PFI 事業」という。 )の平成 31 年度以降の維持管理・運営事業(以下、「次 期事業」という。 )にかかる事業実施手法について検討を行うものである。調査にあたっ ては、 現 PFI 事業の実施状況やこれまでの現 PFI 事業で培ってきたノウハウ等を踏まえ、 効率的かつ健全な病院運営に資する維持管理・運営の手法について検討し、最適な次期 事業手法を導くことを目的とする。 2. 業務の内容 (1)次期事業手法検討調査 ①前提条件の整理・検証、課題の把握等 各種書類調査(市立病院における PFI 事業効果検証報告や内閣府における調査報告等 の書類及び調査に必要な各種書類)や現 PFI 事業関係者等へのヒアリング等を踏まえ、 これまでの現 PFI 事業の実施状況を把握し、次期事業において継続すべき事項や課題 の抽出・整理を行う。 ・現 PFI 事業の業務実施状況の把握及び課題整理 ・現 PFI 事業の事業費等の情報整理及び分析 ・先行病院 PFI 事業における課題の把握 ・業務範囲・要求水準等に関する業務実施上の課題及び見直しを要する事項の検討 ・抽出した課題等への対応策の検討及び関連資料への反映 等 ②次期事業手法の検討 市立病院においては、現時点で次期事業に PFI を採用する決定をしていない。そのた め、想定される次期事業手法を抽出・比較し、次期事業に各手法を導入する場合の得 失と課題を整理・検討する。 ・類似事例(先行する更新 PFI 事業)の状況把握 ・想定される次期事業手法の比較検討(得失と課題の整理) (例:従来型手法、PFI、包括民間委託、指定管理者制度、市場化テスト等) ③次期事業スキームの検討 想定される事業手法に応じて、以下の項目に関する事業スキームを検討する。なお、 検討に当たっては、①で整理した現 PFI 事業における課題や次期事業として想定され る論点を踏まえて見直しを行うこと。 1 ・次期事業として想定される論点の検討 ・以下の事業スキームの検討 -業務範囲・分担-リスク分担 -事業期間 -契約形態(契約条件の見直し) -事業者へのサービス対価の支払方法及び改定方法 -業績監視方法 -インセンティブ付与方法 等 ・④及び⑤を踏まえた事業スキームの再検証 ④市場調査の実施 民間事業者にヒアリングを実施し、次期事業への関心度や実施にあたっての条件等を 把握・整理する。 ・参画が想定される民間事業者の抽出 ・次期事業への参画の意向の有無の把握 ・次期事業参画に当たっての条件・課題等の聴取 ・病院を含む PFI 事業の課題及び次期事業の事業スキームに対する意見聴取 等 ⑤VFMの算定 従来手法で実施した場合と民間活力を活用した場合の財政負担額を比較し、定量的に 評価する。なお、建物・設備の修繕に係る費用及びその実施時期については、市立病 院が提示する資料(平成 28 年 10 月を予定)を参考に必要な見直しを行い、PSC・PFI LCC を設定の上、算定を行うこと。 ・維持管理・運営に係る概算事業費の算定 ・市立病院が提示する建物・設備の修繕に係る費用・実施時期等の精査 ・PSC 及び PFI LCC の算出 ・キャッシュフローモデルの作成 ・変動要素を加味した検証 ・VFM の算定 ⑥次期事業手法の総合的評価 想定される次期事業手法を定量的かつ定性的に評価し、次期事業に適した手法を総合 的に評価する。 ・これまでの現 PFI 事業における効果・成果の整理 ・上記を踏まえた定性評価 ・総合的評価の実施 ⑦事業実施スケジュール及び次期事業者の募集に関する検討 上記の次期事業手法で次期事業を実施する場合の事業実施スケジュール及び競争性 や公平性の確保等に留意した次期事業者の募集方法を検討する。 2 ・次期事業実施スケジュールの検討 ・次期事業における事業者の募集方法の課題と対応策の検討 ・次期事業者の募集方法・条件の検討 ⑧次期事業実施課題の整理 上記の次期事業手法で次期事業を実施する場合の課題や留意点の整理を行う。 ⑨実施方針(骨子)の作成 上記の検討結果を踏まえて、次期事業で PFI を採用する場合は実施方針(骨子)を作 成する。 (2)建物劣化診断及び修繕計画書等の精査及び次期事業のスキーム検討への反映 現在の建物の不具合箇所や建築・設備等の劣化状況を的確に把握するため、市立病院 が提示する資料は以下のとおりで、その資料を確認・精査し、必要に応じて修正を行 う。 -施設劣化状況調査 -設備の修繕・保全計画 -中長期修繕計画 また、当該調査・計画書の内容を踏まえて、次期事業のスキーム検討に反映すべき事 項を抽出し、対応策の検討及び次期事業費の算定等を行う。 3.業務実施体制 (1) 本業務を迅速かつ適切に実施するため、次の条件を充たす者を担当者として配置す る。 ① 建物や設備等に関し、技術的な専門知識とともに、安全性及び経済性の確保並びに 必要な法務等の専門知識と豊富な経験を有する者を技術担当者とする。 ② PPP/PFI 等の公民連携の公共事業について、豊富な知識と経験を有する者を業務担 当者とする。 (2) (1)の担当者のうち、本業務を実施するために、市立病院との協議等に主たる窓口 となる者を統括責任者とする。 4.実施期間 契約締結日から平成 29 年 3 月 31 日 5.成果物 市立病院との協議により、調査報告書及び電子データ一式を成果物として納品す ること。 3
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