惑星探査ロケット「はやぶさ」の技術 - 鳥取大学 産学・地域連携推進機構

第 20 回 因幡の手づくりまつり記念講演
∼宇宙技術へのいざない∼
惑星探査ロケット
「はやぶさ」の技術
講演:JAXA 川口淳一郎教授
宇宙航空研究開発機構 「はやぶさ」元 プロジェクトマネージャー
日 時:平成 28 年 6 月 11 日(土)15:00∼16:30
場 所:鳥取市福祉文化会館 4 階
参加費:無料 定 員:200 名
対象者:小学 5 年生以上・生徒・学生・一般
駐車場:鳥取市営片原駐車場をご利用ください。(会場にて無料駐車券をお渡しします)
[ 講演内容]川口教授の著書にもとづく講演
本講演では,川口淳一郎先生から,幼い頃の経験から今に至るまでのエピソード,そ
して現代の技術の粋を集めた「はやぶさ」の宇宙技術を聞くことができます。幼い頃
にどのようなものづくりの経験や科学的経験をされたのでしょうか?なぜ宇宙ロケッ
ト技術へ関心を持たれたのでしょうか?次世代の子ども達に宇宙技術へ関心を向ける
川口淳一郎教授
ために伝えたいこととはどのようなことでしょうか?「はやぶさ」はどのような技術
があるのでしょうか?など,たくさんの疑問にお答えいただく予定です。
小惑星イトカワの素顔に迫る探査機「はやぶさ」
きわめて多様な地形の小惑星イトカワ
主催/因幡の手づくりまつり実行委員会
問合せ先/鳥 取大学地域学部教授 土井 康作 0857-31-5140
街づくり
(株)
いちろく社長 常 村 護 090-3179-4743 ミッションは、小惑星からのサンプル採取。
太陽系誕生の を探る「はやぶさ」
川口 淳一郎(かわぐち じゅんいちろう、
1955 年 9 月 24 日 ∼)
日本の工学者(制御システム論・応用飛行力学)。
学位は工学博士(東京大学・1983 年)。国立研究開発法人宇宙
航空研究開発機構シニアフェロー、宇宙科学研究所宇宙飛翔工
学研究系教授。宇宙科学研究所宇宙航行システム研究系教授、
宇宙科学研究所宇宙航行システム研究系研究主幹、宇宙科学研
究所深宇宙探査センターセンター長などを歴任した。
[ 研究者として]
1983 年に東京大学大学院工学系研究科博士課程修了後、
文部省の宇宙科学研究所に助手として着任し、
1988 年の助教授就任を経て 2000 年に教授に就任した。なお、宇宙科学研究所は、文部省から文部科
学省を経て宇宙航空研究開発機構に移管された。宇宙科学研究所(ISAS/JAXA)においては、宇宙
航行システム研究系の教授を務め、研究主幹にも就任した。また、宇宙科学研究所の深宇宙探査セ
ンターにてセンター長も兼務した。月・惑星探査プログラムグループ(JSPEC/JAXA)においては、
月・惑星探査推進ディレクターを務めた。2011 年 8 月、宇宙科学研究所を設置・運営する宇宙航空
研究開発機構にて、シニアフェローとなった。また、2012 年から 2014 年にかけて、内閣官房の
宇宙開発戦略本部事務局にて局長を務めた。そのほか、宇宙開発委員会の専門委員や、日本学術会
議の連携委員などを務めた。
専門は工学であり、特に制御システム論や応用飛行力学といった分野の研究を手掛けている。
宇宙科学研究所において「さきがけ」
「すいせい」
「ひてん」
「GEOTAIL」
「のぞみ」
「はやぶさ」「IKAROS」
などの科学衛星ミッションに携わり、「はやぶさ」ではプロジェクトマネージャーを務めていた。
「のぞみ」ミッションにおいて探査機の重量制限緩和の為に二重月スイングバイと地球パワースイン
グバイを併用した軌道を提案し、また、主推進器の逆止弁の故障によってパワースイングバイを行え
なかった際の救出ミッションにおいて、芸術的ともいえる二重地球スイングバイを考案している。
また、「はやぶさ」ミッションにおいては電気推進の特性を生かした「EDVEGA」と呼ばれる航法を
考案した。現在はソーラーセイルを用いた惑星探査に関する研究を行っており、「 I K A R O S 」 ミッシ
ョンは川口研究室が中心となって実現した。
科学衛星ミッション以外にもロケット等の姿勢・誘導制御について研究を行っており、「M-3SII ロケ
ット」「HIMES」「M-V ロケット」「SS-520 ロケット」などに携わった。
2003 年には、本人に因んで小惑星の 1 つに「川口淳」という名が与えられた。
学術団体としては、日本航空宇宙学会、米国航空宇宙学会(AIAA)
、計測自動制御学会、システム制
御情報学会、日本惑星科学会などに所属している。