� 家庭教育・子育ての広場� ⑤� � � � 子どもの成長に合わせた子育てができていない、という不安� (中学校2年生� 保護者)� � 子どもとは、それなりにコミュニケーションはとれていると思っていますが、� 子どもの成長過程における心の変化に、きちんと対応できていないのではないか� と不安です。子どもが幼い頃に比べ、何を考えているのかよく分からない場面が� 増えてきており、それは当たり前のこととは思いつつ、やはり不安は払拭できま� せん。また、子育て関係の本のアドバイスは、一般的なこととか、特別な例を書� いているような印象を受けており、子どもの性格が一人一人違う以上あまりあて� にならないと思っています。� � � � 母親として、自分の子育てが正解なのかどうか、自信をなくしています。� � � � アドバイス� 子育てに「正解」というものはありません。ですから、自信をなくされる必要� もありません。もちろん、昔からよく言われる「人前に出して恥ずかしくないよ� うに」とか「自分のことは自分でできるように」など、ほとんどの親が目標の一� つにしていると思われる指標はあるかもしれませんが、具体的な場面においてど� のように指導・支援していくかは、一般化できません。なぜならば、書かれてい� るとおり、子どもは一人一人違うからです。� � � � 子どもの性格や年齢やその際の状況等を考えないと、どんな正論でも子どもに� 上手く伝わりません。同じ子が同じことをした場合でさえも、状況によっては、� 「ほめた方が(叱った方が)いい」場合や「何も言わない方がいい」場合など、� 違いがあるはずです。そう考えると、常に「正解」が決まっていて自信満々で子� 育てをしているという親御さんがいらっしゃるとするならば、その方がむしろ心� 配な気さえします。� � � � 親は、子どもに「こういう人間になってほしい」との願いをもって、関わって� いきます。しかし、忘れてはならないのは、「育っていくのは子ども自身」とい� うことです。子どもは、親の「所有物」ではありません。自分の人生を歩んでい� る一個の人格であります。そういう意味で、お子さんが成長するに従って、何を� 考えているのかつかみ切れない場面が生じてくるのは当然です。不安に思われる� お気持ちは分かりますが、お子さんはもう中学2年生です。「親だから子どもの� 行動や心の内面も把握しておきたい」という意識を、一度手放してみてはどうで� しょう。そして、「我が子を信じて成長を見守りながら、必要な時に必要な助言・� 励ましをする」という姿勢に変えていかれてみてください。きっとお子さんの姿� の新しい発見があるとともに、関係もよりスムーズになってきますよ。� 出典:愛媛県教育委員会「えひめ家庭教育・子育てQ&A【第2集】」 91
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