小糸公民館 1 はじめに 小糸地区は、小糸川の中流域に位置し、人口 8,613人(平成27年3月末)、面積は 41.44平方キロメートル、豊かな水を活用した花卉栽培を始め、米作・野菜等の都市 近郊型農業を展開している。地区内には二つの保育園と小学校、中学校・高校がそれぞれ 一校、児童擁護施設があり子 どもに関わる機関が揃っている。あわせて、 PTA 活動や地域 の親達による文庫活動など、古くから地域を上げての青少年健全育成活動が盛んである。 また婦人会を始め、体育協会、赤十字奉仕団、地区社会福祉協議会等、様々な団体活 動 が活発な地域であり、公民館も多面的な支援を行っている。 その一方で、地区内人口は減少傾向にあり高齢化率も年々高くなっている。そのため産 業や地域活動の担い手不足、地域の歴史や伝統が継承されにくくなっている、という課題 が生じている。この課題に対応するため、多様な学習機会の提供 と情報収集、地域の活力 を担う次世代の育成、そして様々な世代が交流・学習できる場作りが求められている。 これらを踏まえ、地域に密着した文化活動・生涯学習の拠点としての充実と、住民がよ り使いやすい施設整備を進める。 2 基本方針 (1)いつでも誰でも気軽に集い・学ぶことのできる場作りを推進 する。 (2)地域住民の生活実態や意識をつかみ、そこに即した学習活動を展開する。 (3)各種団体、利用サ ークル等の活動支援・育成に努め、地域連帯意識の高揚と 協同の 輪作りを行う。 3 運営と事業の重点目標 (1)民主的な公民館の運営体制づくりと施設整備 ① 公民館運営審議会や利用者懇談会等と積極的に 意見交換を行い、地域の課題や 要望について協議・調査を行う。あわせてこれらの結果を 公民館運営に反映させ ると共に、日頃公民館と関わる機会が少ない層の意見収集にも努めていく。 ② 館報「こいと」 は地域住民により編集を行い、地域の話題や課題について積極 的な情報収集を行い、「紙面公民館」の役割を充実させる。 ③ 施設の整備や備品等の充実に努め、 古くても使いやすい、いつでも誰もが気軽 に集い、学ぶことができる空間作りを行い、「地域住民のふれあいの場」として 公民館の機能を図る。 (2)事業内容の充実と各種団体の育成、各種団体への援助 ① 地域課題に応じた各種学級や講座 、講習会等を開設し、内容の充実を図るとと もに、主体的に参加できる体制づくりを推進する。 ② 公民館と地域の諸団体・関係機関との連携・ 交流を図り、幅広い意見を求め 充 実した運営体制を築く と共に、各活動に対する支援を行い地域活動の 推進を図 る。 (3)青少年の健やかな成長と地域ぐるみの青少年健全育成のための環境整備 ① 青少年健全育成に関係する団体や機関と地域住民をつなぎ 、一体となった活動を 積極的に展開しながら、青少年の健全な育成活動を推進 する。 ② 青少年の自然体験や地域の人々とのふれあいを育む学習を推進 する。 1 ③ 地域の青年層の実態を把握し、地域とつなげる活動を推進する 。 (4)子育てに関する学習機会の提供と子育て支援事業の充実 ① 親の学びと学習活動を支 えるために、家庭教育学級等の継続的な学習機会の充 実を図り、主体的に考え活動出来る 運営の工夫を図る。 ② 親の目線に立ち、安心して使えるおもちゃや備品の充実に努め 、子育ての仲間 や子ども達の憩いの場として 「プレイルーム」を整備し、子育て支援 事業の充 実を図る。 ③ プレイルーム運営委員会の活性化と活動の充実を図る。 (5)高齢者の健康で豊かな老後と生 きがい形成に資するよう、継続的な学習機会の提供 と活動支援の充実 高齢者学級の活性化と学習内容の充実を図り、 地域老人クラブとの連携に努める。 (6)地域の歴史文化の次世代への継承と記録活動の推進 高齢化により風化されつつある地域の歴史や文化等について、館報や事業を通じて、 地域の幅広い世代に周知し、地域への理解を深める。 (7)君津中央図書館小糸分室の蔵書の充実と、地域と連携した読書活動の推進 中央図書館と連携し、より利用しやすい分室作りを進める。 4 平成27年度事業計画 (1)公民館運営審議会 № 事業名 小糸・清和地区 公民館運営審議会 1 目的及び主たる内容 開催時期・回数 対象・人数 5 月~3 月 4回 その他研修等 公民館運営 審 議 委 員 8名 開催時期・回数 対象・人数 年4回発行 地 域 住 民 編 集 委 員 5名 地 区 内 の 教育・文化・産業等 10 月 31 日 地 域 住 民 公民館事業の企画・運 営・施設整備について総合 的に調査・研 究や内容を審 備考 議するとともに地域住民の 意見を反映する。 (2)広報・文化活動 № 事業名 目的及び主たる内容 公民館だより 「こいと」の発行 公民館活動や地域活動等 の周知を図るために、公民 館だよりを発行し、地域の 情報発信基地としての充実 2 を図る。 第44回小糸地区 文化祭 3 の成果を発表・展示し地域 11 月 1 日 住民の交流の場とする。 11 月 8 日 テーマ 「集う楽しみ 学ぶ喜び つながる小糸」 ○実行委員会設置 年3回 2 備考 (3)青少年教育 № 事業名 子どもキャンプ 4 目的及び主たる内容 開催時期・回数 対象・人数 備考 大自然の中にとけこみ、共 同生活を体験するなかで仲 7 月 18~20 日(2 泊) 小学 4 年~6 年 青少 清和県民の森 60 名程度 年相 間の大切さや、生きることの すばらしさを再発見する。 キャンプ場 ・事前研修 談員 と共 7 月 5・12 日 催 ・事後研修 7 月 26 日 5 チャレンジ スクール チャレンジ 学校では体験できないこ とを体験する。 体験活動を通して異年齢 スクールジュニア 交流を図り、地域の産業、文 6 化活動について子ども(とそ の保護者)が興味関心を持つ 8 月~2 月 5回 小学 4~6 年生 40 名 小学校の長期 小 学 1~ 3 年 生 休業中 20 名 年 1~ 2 回程 度 機会とする。 7 視聴覚活動の支 援 夏休みを利用した映画鑑 賞会等の支援や、視聴覚教材 の利用の推進を図る。 小糸親子教室 親子(家族)活動を通して、 6 月~3 月 お互いの立場を理解し合う。 8回 また地域の家族同士が交流 する機会とする。 8 教育講演会 9 成人を祝う集い 10 次世代を担う子どもを健 11 12 月 1回 地区住民 小学生とそ の家族 20 家族程度 青少年健全 やかに育む人間関係作りを 育成協議会 支える団体、機関等の連携を 深める場とする。 共催 20 歳 を 迎 え 新 た に成 人 と しての自覚を持ち、羽ばたこ 実行委員会 10 月~3 月 うとしている成人者を祝う 集い 集いとして実施する。 青年事業 夏休み期間中 各自治会にて 実施 集い、語り合う場づくりを 進めるとともに、青年と地域 の接点を作り交流する機会 地区で成人 を迎える者 1月 年 1,2 回程度 を作る。 小糸地区在 住、出身のお お む ね 18~ 29 歳 (4)成人教育 № 12 事業名 小糸幼児 家庭教育学級 目的及び主たる内容 子 ど も を 健や か に 育て る 知 恵 や 工 夫 を学 び 、 子育 て 中 の 親 が 主 体的 に 考 え、 活 動する土台作りを進める。 3 開催時期・回数 6 月~3 月 12 回 対象・人数 主として乳 幼児を持つ 親 30 名 備考 № 13 事業名 こいと 家庭教育学級 目的及び主たる内容 子育てを通じて、親自身 の 生 き 方 を 考え る 学 習の 場 開催時期・回数 6 月~3 月 8回 対象・人数 小中学生を 持つ親 づくりを提供する。 14 20 名 こいとも倶楽部 地域の中で子どものこ 6 月~3 月 (思春期の子を持 と ・ 子 育 て のこ と を 親同 士 3回 を持つ親 つ親のための学習 会) が 継 続 的 に 、安 心 し て語 り 合える土台作りを目指す。 (事前学習会等 を含む) 20 名 趣味教養講座 趣 味 を 通 じて 作 る こと の 楽しさや交流の輪を広げ る。 5 回程度 成人一般 20 名 プレイルーム運営委員会 乳幼児と 15 つどいの広場事業 子育て支援を進めるた (プレイルーム) め 、 プ レ イ ルー ム の 効 果 的 な 利 用 と 運 営に つ い て利 用 者 等 関 係 者 と協 議 し 、室 内 16 17 備考 等 の 整 備 を 行う 。 ま た子 育 て中の親や子どもを対象 に 、 季 節 に 応じ た 事 業を 企 画・運営する。 いきいき学級 人 生 を い つま で も 若々 し (小糸高齢者学級) く 過 ご す た め に 、 社 会 情 勢 ・ 趣 味 ・ 健康 等 に 関す る 毎月 2 回 季節の子育てブックトーク 思春期の子 その親 一般・児童 年3回 ママチャレン ジ 年 3 回程度 ゲーム大会 7 月 映画会 8 月他 5 月~2 月 10 回 60 歳以上 130 名 開催時期・回数 対象・人数 学 習 を 行 う 。あ わ せ て新 し い層への周知を図る。 (5)地域自治・文化振興支援事業 № 事業名 共に学ぶ 市民の集い 18 目的及び主たる内容 市内の社会教育の実践に学 実行委員会 び、交流して輪を広げ、人が育 4 月~ つ地域をつくるための教育機 実施日 市民 関のあり方や仕組みなどにつ 11 月 いて、市民と職員が共に語り合 場所 うことを目的に実施する。 備考 実行 委員 会と 共催 小櫃地区 (6)サークル・団体への援助 № 事業名 社会体育 推進活動 19 目的及び主たる内容 各スポーツサークル、団体 の活動援助及び地域の各種 スポーツ大会への協力・援助 のほか、小糸レインボークラ ブの活動支援を行う。 4 開催時期・回数 対象・人数 通年 地域住民 備考 № 事業名 読書推進活動 目的及び主たる内容 ・図書利用の拡大に努め、読 開催時期・回数 対象・人数 通年 地域住民 備考 書グループや文化活動の 活性化を図る。 ・新刊図書の紹介 20 各種団体サークル の援助 ・学校司書補助員や地域文 庫との連携を進める。 もみやま文庫 ・もみやま文庫への配本 4 カ所 6・11 月 各団体・サークルの自主的 通年 運営を援助するとともに、相 互の交流を図る。 各 種 団 体 サ ー ク ル ・青少年健全育成協議会 21 ・体育協会小糸支部 ・小糸婦人会 ・老人クラブ小糸支部 ・小糸地区社会福祉協議会 公民館利用者 懇談会の開催 22 5 等 公民館利用団体・サークル 相互の交流や公民館利用に 関する理解を深めるととも に、公民館活動の発展を図 る。 懇談会 年 2 回 移動研修 2 月 25 日 館内外清掃 5 月・10 月 公民館利用 団体 平成26年度の成果と課題 平成26年度は新規事業の実施はなかった が、幾つかの事業において運営の工夫や内 容の充実が図られた。 特に高齢者学級では、100 人を超える学級生を抱える中、実施が難しいとされていた 実技学習を行うことが出来た (布ぞうり作り、エコクラフト)。その際に運営委員会や学級 生有志による事前学習会が複数回行われ、それにより当日の学習が実現できただけでな く、学級終了後に自主的に学習会を持つなどの動きにつながった。 家庭教育関連事業では、学級生数の減少が見られたものの、幼児家庭教育学級やママ チャレンジなどは新たな人材発掘や学級生相互の人間関係の深まりを みることができた。 一方で、思春期の子を持つ親のための学習会は、主軸となる企画委員会の話し合いは活 発に行われたが、企画した事業について参加者層を広げることができなかった。改めて 思春期世代の子を持つ親世代の生活実態と課題について捉えなおす必要 に迫られた。 継続的な事業については、その設置目的とねらいを見つめなおし、事業の改善に取り 組みたい。 5
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