このデータの著作は放棄していません。再配布、販売等は認めておりません。 解答&ポイント解説 NO.1 平成27年度第1回運行管理者試験問題(貨物) ・解説中の法令名は略称となっています。正式名称は次のとおりです。 運送事業法 貨物自動車運送事業法 安全規則 貨物自動車運送事業輸送安全規則 講習の種類等を定める告示 車両法 貨物自動車運送事業輸送安全規則第18条第3項、第23条第1項、 第24条第1項及び第31条第2項の運行の管理に関する講習の種 類等を定める告示 道路運送車両法 施行規則 道路運送車両法施行規則 保安基準 道路運送車両の保安基準 道交法 道路交通法 労基法 労働基準法 改善基準 問題 自動車運転者の労働時間等の改善のための基準 解説 問1 1 ポイント解説 1.貨物軽自動車運送事業は含まれない。運送事業法第2条(定義)第1項。 2.運送事業法第27条(名義の利用等の禁止)第1項・第2項。 3.安全規則第2条の8(一般貨物自動車運送事業者等による輸送の安全 に係る情報の公表)第2項。 4.運送事業法第2条(定義)第6項。 Copyright (C) 2015自動車公論社 All Rights Reserved. 問2 A:5,B:6 運送事業法第17条(輸送の安全)第1項。 C:3,D:4 問3 2,4 1.従業員に対する指導及び監督のための基本的な方針の策定は、貨物自 動車運送事業者の業務。安全規則第10条(従業員に対する指導及び監督) 第4項。 2.安全規則第20条(運行管理者の業務)第1項⑫。 3.休憩施設及び睡眠施設を整備・管理・保守するのは貨物自動車運送事 業者の業務。運行管理者はそれらの施設を適切に管理しなければならな い。安全規則第3条(過労運転の防止)第3項。・安全規則第20条(運 行管理者の業務)第1項②。 4.安全規則第20条(運行管理者の業務)第1項⑰。 問4 2,5,6 安全規則第7条(点呼等)第2項。 1.乗務前点呼の内容。 3.運行中の疾病、疲労その他の理由により安全な運転をすることができ ないおそれの有無について、報告及び確認は必要としない。 4.運送依頼事項及び貨物の積載状況についての報告及び確認は必要とし ない。 NO.2 問題 解説 問5 2 ポイント解説 1.鉄道車両との接触事故は速報する必要がない。事故報告規則第3条(報 告書の提出)第1項。⇒* P・事故報告規則第4条(速報)第1項各号。 2.漏えいしたものが火災を起こさなくても、事故報告規則第2条第5号 に関する事故のうち、転覆事故の場合には速報が必要となる。事故報告 規則第4条(速報)第1項④第号。 3.入院することを要していないので、重傷に該当しないため、報告書は 必要としない。事故報告規則第2条(事故の定義)第3号。⇒* P 4.事故報告規則第3条(報告書の提出)第1項。⇒* P 問6 2 1.安全規則第3条第1項・第2項。 2.「168時間を超えてはならない」⇒「144時間を超えてはならない」。貨 物自動車運送事業の事業用自動車の運転者の勤務時間及び乗務時間に係 る基準(告示)。 3.安全規則第3条第7項。 4.安全規則第9条の3(運行指示書による指示等)第1項。 問7 3 1.安全規則第17条(運転者)第1項③。 2.安全規則第17条(運転者)第1項①・①の2。 3.必要性があると認められる場合だけではなく、必ず点検しなければな らない。安全規則第17条(運転者)第1項④・⑤。 4.安全規則第17条(運転者)第1項⑥・安全規則第8項(乗務等の記録) 第1項各号。 問8 2 Copyright (C) 2015自動車公論社 All Rights Reserved. 1.安全規則第18条(運行管理者等の選任)第1項。 2.補助者は、運行管理者資格者証を有する者又は国土交通大臣が認定す る講習を修了した者のうちから選任する。5年以上の実務経験は選任要 件にはない。安全規則第18条(運行管理者等の選任)第3項。 3.運送事業法第19条(運行管理者資格者証)第2項②・運送事業法第20 条(運行管理者資格者証の返納)。 4.運送事業法第22条(運行管理者等の義務)第2項・第3項。 問9 3 3.「自動車の製造事業」⇒「自動車の整備事業」。車両法第1条(この法 律の目的)。 問10 1,4 1.国土交通大臣が行う自動車の検査は次の5種類。 2.自動車検査証は自動車に備え付けておかなければならない。車両法第 66条(自動車検査証の備付け等)第1項。 3.車両総重量8トン未満の貨物用自動車であるため、初回車検の有効期 間は2年。車両法第61条(自動車検査証の有効期間)第2項①。 4.車両法第58条(自動車の検査及び自動車検査証)。 問11 A:2,B:2 C:1,D:1 車両法第47条の2第1項・第2項・第3項 NO.3 問題 解説 問12 4 ポイント解説 1.保安基準第38条(大型後部反射器)第1項。 2.保安基準第29条(窓ガラス)第4項⑥。 3.保安基準第41条(方向指示器)・告示の基準。 4.「地上2メートル」⇒「地上1.8メートル」。保安基準第44条(後写鏡等) 第6項。 問13 1,2 1.「その速度を急に変更しなければならないこととなる場合にあっても」 ⇒「その速度を急に変更しなければならないこととなる場合を除き」。道 交法第31条の2(乗合自動車の発進の保護)第1項。⇒* P 2.同一方向に進行しながら進路を左又は右に変えるときは、その行為を しようとする3秒前に合図を行う。道交法施行令第21条(合図の時期及 び方法)②。 3.道交法第53条(合図)第1項。 4.道交法施行令第21条(合図の時期及び方法)第1項①・②。 問14 1,4 1.道交法第45条(駐車を禁止する場所)第1項② 2.「5メートル以内」⇒「3メートル以内」 。道交法第45条(駐車を禁止 する場所)第1項①。 3.「5メートル以内」⇒「3.5メートル以内」。道交法第45条(駐車を禁 止する場所)第2項。 4.道交法第45条(駐車を禁止する場所)第1項③。 問15 A:2,B:7 C:6,D:3 問16 3 道交法第72条(交通事故の場合の措置)。 Copyright (C) 2015自動車公論社 All Rights Reserved. 1.道交法施行令第11条(一般道路の最高速度)第1項。 2.道交法第75条の4(高速道路の最低速度)第1項・道交法施行令第27 条の3(高速道路の最低速度)第1項。 3.設問の車両は車両総重量9,595kg の大型自動車トラックであるため、 高速道路での最高速度は80km/h までとなる。 4.けん引される自動車の車両総重量が1,485kg、けん引する自動車の車両 総重量が4,995kg で3倍以上(1,485kg ×3倍=4,455kg ≦4,995kg)の車 両総重量によってけん引されるため、40km/h が最高速度となる。道交 法施行令第12条(一般道路の最高速度)第1項①。 問17 3 1.道交法施行令第22条(自動車の乗車又は積載の制限等)第1項③・④。 2.道交法施行令第22条(自動車の乗車又は積載の制限等)第1項③・④。 3. 「3.9メートル」⇒「3.8メートル」、 「3.9メートル以上4.1メートル」⇒「3.8 メートル以上4.1メートル」。道交法施行令第22条(自動車の乗車又は積 載の制限等)第1項③。 4.道交法第75条(自動車の使用者の義務等)第1項⑥。 NO.4 問題 解説 問18 2 ポイント解説 1.労働者とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所に使用される者で、 賃金を支払われる者。労基法第9条(定義)。 2.労基法第10条(定義)。 3.「2年」⇒「3年」。労基法第14条(契約期間等)第1項。 4.労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する 契約をしてはならない。労基法第16条(賠償予定の禁止)第1項。 問19 3 1.労基法第37条(時間外、休日及び深夜の割増賃金)第1項。 2.労基法第20条(解雇の予告)第1項。⇒* P 3.「3ヵ月間継続勤務し」⇒「6ヵ月継続勤務し」。労基法第39条(時間外、 休日及び深夜の割増賃金)第1項。 4.労基法第36条(時間外及び休日の労働)第1項。 問20 A:3,B:5 改善基準第4条第4項・第5項 C:7,D:1 問21 1,2 1.改善基準第4条第1項①。 2.特例通達1(1)。 3.「40時間を超えないもの」⇒「44時間を超えないもの」。改善基準第4 条第1項④。 4.「最大拘束時間は、15時間とすること。」⇒「最大拘束時間は、16時 間とすること。」、「13時間を超える回数」⇒「15時間を超える回数」。 改善基準第4条第1項②。 問22 1,4 Copyright (C) 2015自動車公論社 All Rights Reserved. 1.左から運転時間をたしていくと、2時間10分+1時間30分=3時間40 分となり、この運転時間に付随する休憩時間は15分+15分=30分で4時 間以内に30分の休憩時間を取っているため改善基準に適合している。更 にこの後、1時間+3時間=4時間となり、この運転時間に付随する休 憩時間は10分で30分未満となるが、4時間運転後に乗務を終了している ため、改善基準に適合している。 2.左から運転時間をたしていくと、3時間+30分+5分※+30分+5分 ※=4時間10分となり、この運転時間に付随する休憩時間は20分のみの ため、改善基準違反となる。 3.左から運転時間をたしていくと、2時間10分+1時間50分=4時間と なり、この運転時間に付随する休憩時間は10分+20分=30分で改善基準 に適合している。更にこの後、2時間10分+50分+1時間10分=4時間 10分となり、改善基準違反となる。 4.左から運転時間をたしていくと、1時間35分+5分※+1時間20分+ 1時間=4時間となり、この運転時間に付随する休憩時間は20分+10分 =30分で改善基準に適合している。4時間以内又は4時間経過直後に中 断時間を30分必要であるため、更にこの後、3時間運転後に30分休憩時 間をとることにより、改善基準に適合している。その後、1時間30分運 転して乗務終了しているため、改善基準に適合している。 NO.5 問題 解説 問23 2 ポイント解説 ◎10日目を特定日とした場合、「特定日(10時間)と特定日の前日(9時 間)」の平均運転時間は9.5時間。 「特定日(10時間)と特定日の翌日(9 時間)」の平均運転時間も9.5時間となり、いずれも9時間を超えている ので、改善基準違反となる。 ◎2週間の運転時間を平均すると、第1週及び第2週は、88時間÷2=44 時間、第3週及び第4週は80時間÷2=40時間となり、改善基準を違反 していない。 ◎2日を平均して1日当たりの運転時間は改善基準に違反しているが、2 週間を平均した1週間当たりの運転時間は改善基準に違反していない。 問24 適:3 不適:1,2,4 1.不適 :運行管理者が点呼を行わなければならないが、補助者が選任さ れている場合には補助者が点呼を行うことは可能である。 2.不適 :Gマークの認定を受けていない営業所の場合には、他の営業所 で行った点呼を当該営業所で行ったと見なされない。 4.不適 :運転者全員に対し、事前に提出させた各自の自動車運転免許証 のコピーによる確認は不可。 問25 適:2,4 不適:1,3 1.不適:履歴書を運転者台帳の代用として使用することはできない。 3.不適 :運行の途中において運行経路の変更が生じた場合は、運転者に 対し、電話等で変更の指示をし、また、携行している運行指示書に変更 の内容を記載させなければならない。 問26 適:2,3 不適:1,4 1.不適 :労働安全衛生法第13条・第66条及び労働安全衛生規則第44条・ Copyright (C) 2015自動車公論社 All Rights Reserved. 第45条で定めることにより、深夜業を中心とした業務に常時従事する場 合の定期健康診断は、すべての運転者が6ヵ月に1回診断を受けなけれ ばならない。異常の所見のある運転者や希望者のみではない。 4.不適 :アルコール依存症は、回復してもその後に飲酒すると、再び依 存症になってしまうケースが多い。そのため、アルコール依存症を回復 した運転者に対しては、飲酒に関する指導を行う必要がある。 問27 適:2,4 不適:1,3 1.不適 :大型車の場合は車間距離に余裕があるように感じ、乗用車の場 合は車間距離にあまり余裕がないように感じる。これは、大型車の方が 運転席が高い位置にあり、遠くまで見通せることにより視界が広く感じ るためである。 3.不適:車両全長が長い大型車が右左折する場合、ハンドルを一気にいっ ぱいに切ることにより、オーバーハング部分の対向車線等へのはみ出し 量が多くなる。そのため、大型車の右左折においては、ハンドルを徐々 にハンドルを切ることで、オーバーハングを防ぐ。 NO.6 問題 解説 ポイント解説 問28 A:3 この問題は、トラックまたは貸切バスを停止させたとして、両車の相対 B:4 速度で自動車が相手車両の後端まで走行するのに要する時間、と考えると わかりやすい。 考えやすくするため、時速80km と時速70km を秒速に変換する。 80×1000m 800 ◎トラック:80km/h = ―――――― = ――― m/s 3600s 36 70×1000m 700 ◎バス:70km/h = ―――――― = ――― m/s 3600s 36 1秒間あたりトラックはバスに、 (800/36)m −(700/36)m =(100 /36)mずつ近づき、追い越していることになる。 トラックが追い越しを開始してバスの前方100m に達するまで、両車の 走行距離差は、10m +90m +10m +90m =200m となる。 追い越しに要する時間を T 秒とすると、次の等式が成り立つ。 両車の走行距離差 T= ――――――――― 両車の速度差 200 200×36 = ――― 秒 = ――――― 秒 =72秒 100 100 ―― 36 トラックが追い越しを完了するまでの走行距離は次のとおりとなる。 800 走行距離= ――― m/s × 72秒 =1600m 36 したがって、追越距離は「1600m」、追い越しに要する時間は、 「72秒」 となる。 Copyright (C) 2015自動車公論社 All Rights Reserved. 問29 2 イ.運転者の安全運転に関する技量向上は直接的な過労運転防止に有効で はない。 オ.運行の安全を確保するための必要な運転に関する技能・知識を習得さ せることは直接的な過労運転防止に有効ではない。 ク.車両面の安全対策は直接的な過労運転防止に有効ではない。先進安全 自動車(ASV)は、先進技術を利用してドライバーの安全運転を支援す るシステムを搭載した自動車をいう。 問30 1,2 3.不適 :連続運転時間とは、「1回が連続10分以上で、かつ、合計が30 分以上の運転の中断をすることなく連続して運転する時間」のため、荷 積み及び荷下ろしは中断時間として考える。 乗務前点呼後からの運転時間は、10分+40分+2時間30分+5分 ( ※ 10分未満のため ) +45分=4時間10分となり、改善基準違反となる。改 善基準第4条第1項⑤。⇒* P
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