おりおりの山 - 千葉県隊友会

2016 年 4 月 1 日
おりおりの山(第78回)
作者プロフィール
柚木 文夫氏 千葉県隊友会会員 習志野支部長 桧町陸幕 平成 2 年退官 1958 年防衛大学卒
元防大山岳部監督 現自衛隊山岳連盟会長
上州三峰山-静寂の山歩き-
後閑駅付近から仰ぐ上州三峰山
三 峰 山 本 峰 に 向 か う 。マ ウ ン テ ン テ ー
ブ ル 上 の 漫 歩 で あ る 。ア カ マ ツ の 交 じ
る 雑 木 林 の 中 、殆 ど 起 伏 の な い 山 上 の
散 歩 道 が 延 々 と 続 く 。冬 枯 れ の 雑 木 林
は 静 寂 そ の も の で あ る 。雪 は 所 々 凹 地
に残る程度。三峰を構成する追母峰、
吹 返 峰 、後 閑 峰 の 峰 々 は 、途 中 気 付 か
ぬ 間 に 通 り 過 ぎ て し ま い 、最 後 に 大 き
J R 上 越 線 で 沼 田 を 過 ぎ た 頃 、右 手 に
テーブルマウンテンとでも言うべき平
らな山頂が長々と続いて見える山があ
る 。 上 州 三 峰 山 (1123m)で あ る 。 カ タ ク
リの 花の 名所 とい う。4 月 下旬 、そ の上
州三峰山に出かけた。
り切った最高点が上州三峰山山頂だっ
た 。 到 着 13 時 半 。
山
山頂からの谷川岳
頂は雑
木林の
9 時 30 分 JR 後 閑 駅 か ら 歩 き 出 し 、 関
越 道 下 の ガ ー ド を 抜 け 、龍 谷 禅 寺 の 傍 ら
から道標に従い緩やかな小尾根を登っ
て 行 く 。こ の 辺 は 今 時 、桜 ・ 梅 ・ 桃 が 競
っ て 咲 き 誇 っ て い る 。足 元 に は 芝 桜 も 咲
き乱れる。正に春本番である。
中で展
望はあ
まり効
かない
が 、樹 間 に 雪 に 輝 く 谷 川 岳 が 猛 々 し く 迫
っ て 見 え た 。山 頂 付 近 の カ タ ク リ は よ う
1 0 時 4 5 分 一 泉 ノ 松 。水 場 と ベ ン チ が
あ り 、満 開 の 桜 を 目 の 下 に 眺 め な が ら 一
休 み 。次 い で 雑 木 林 の ジ グ ザ グ 登 り の 後 、
コ ン ク リ ー ト 舗 装 の 車 道 に 出 る 。車 道 の
終 点 か ら 急 な 石 段 の 参 道 を 登 り 11 時 15
分、河内神社に到着した。
や く 葉 芽 が 出 た 程 度 で 、花 は 未 だ し な の
が残念でした。
下山は、三峰沼経由コースを取った。
20 分 程 の 山 頂 滞 在 の 後 、 往 路 と 同 じ 道
を戻り、三峰沼分岐の道標で右に入り
15 時 15 分 、 三 峰 沼 に 到 着 し た 。 沼 入 口
神 社 境 内 に ベ ン チ が あ り 、沼 田 の 街 並
み、赤城山、子持山などが展望出来た。
更に 5 分程登った所にパラグライダー
の 離 陸 場 が あ る 。若 者 達 が 緊 張 の 面 持 ち
パラグライダー
く崩れ落ちた火口壁の左肩に沿って登
で次々と
離陸する
様子を、
高みの見
物しなが
ら、こち
らはのん
びり昼食
休憩した。
ここを
12 時 出 発
で、上州
付近でミズバショウの大群生に迎えら
れたのが、本日一番の感激だった。
沼 を 過 ぎ 、良 く 整 地 さ れ た 歩 き 易 い 道
を ど ん ど ん 下 り 17 時 、 お 目 当 て の 「 み
ねの湯・
つきよの
館」に飛
び込んだ。
入湯料が、
シルバー
割 引 で
350 円 と
は嬉しい。
ミズバショウ