360 度の絶景をつなげる雁行型の回廊 日本の心 富士山を仰ぐ桜舞台

富士山
富士山
■日本の心 富士山を仰ぐ桜舞台
■360 度の絶景をつなげる雁行型の回廊
有度山の植生を植えることで
四季折々の花を楽しむことができます
駿河湾
南アルプス
人々が集え、富士山を仰ぎ見ることができる広々とし
既存道路上を覆うように雁行型の回廊が
ります。
歩道際に植えられている既存の桜並木を活かしながら、
た回廊=桜舞台を用意し、静岡の新しいシンボルをつ
日本特有の雁行回廊が木々の間を縫うようにシンボル施設・吟望台を繋げます。
くりだします。回廊・シンボル施設は日本古来からの
また、シンボル施設は富士山を正面に見据えるように正対して配置します。
日本平
茶屋ラウンジ
桜舞台は多くの観光客・静岡市民が集うことができる静岡の新たな発信の場となることを期待します。
静岡市街
麓から続く桜を回廊周辺に植えて、日本の四季の色合
見せる日本平から魅せる日本平に生まれ変わります。
三保松原
障子
歩行経路
車両動線
い・移ろいを 1 年中楽しむことができます。木質の回
南アルプス
廊・シンボル施設から桜、富士、駿河湾を一望できる、
fig.2 階活用ダイアグラム
コアの間を利用した開放的なゲストルームを設けます
久能山
桜舞台と富士山が静岡の新たなシンボルとなります
縁側・
サンルーム
彩りの庭
さらにシンボル施設の 2 階部分に回廊を繋げ、前庭側の回廊を拡張します(=桜舞台)。
品格のある佇まいを感じさせます。前庭には日本平の
桜舞台=展望・イベントスペース
歩きながら花々を楽しむことができる
体験型の庭園を計画します
吟望台
木組を取り入れることで、霊峰 富士と並んで繊細で
日本を象徴するような風景を提案します。
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■おもてなしの心が詰まった現代の茶屋
主な歩行者経路
立ち止まってゆっくり風景が眺められる 心休まる場所 を随所に配置します
桜舞台
縁側・サンルーム空間を前面に持つ3階スラブ下の場所を茶屋ラウンジと名づけました。この空間が日本の昔ながらの茶屋のように、
茶屋ラウンジ
雁行したスペースに植栽を配置することで
眺望をコントロールすることが可能です
開かれた休憩スペースとなり、国内外の来訪者をもてなします。また、畳や障子、欄間を利用し、日本特有の空間を演出します。
桜舞台はイベント時には富士山を背景に能や御茶会・コンサートなど、日本文化をアピールする場となります。
ゲスト
ルーム
車寄せを桜舞台下に引き込むことで
全天候に対応できます
おもてなし
コンシェルジュ
桜だけでなく、キンモクセイやハナミズキなどの植生を植え、
来訪者に静岡らしさを知ってもらいます
2 階は全周自由にアプローチが可能です
シンボル施設南側は芝生を植え、来訪者が自由に使える
オープンスペースを確保します
三保松原
歩行経路
花道回廊
桜の海に浮かんでいるような
新しい回廊がデジタル棟を取り囲みます
静岡市街
葵舞台
既存の桜を避けながら回廊を配置します
静岡市街・夜景を一望できます
デジタル塔
駐車場から見上げても美しい回廊の架構とします
回廊と吟望台は緩やかに接続します
歩行経路
茶屋ラウンジでは静岡茶がお出迎えします。茶屋ラウンジ・ゲストルームの目の前には桜舞台・富士山の絶景が広がります
大崩海岸
■木と鉄骨を併用した経済的で日本らしい構造形式の採用
吟望台
吟望台からは花道回廊・シンボル施設・富士山を一望できる
新しいフォトスポットとなります
展望スペース
倉庫
開閉式トップライト
展示スペース
吹抜
車寄せ
EV
木梁
EV
鉄骨無垢柱
鉄骨梁
機械室
回廊新設に合わせて吟望台周辺を一体的に整備します
WC
転回場
1 階 展示施設
㻜㻹
㻞㻡㻹
fig. 配置図・2 階プラン
久能山
■雁行型の回廊がつくるたまり場
□たまり場
□回廊舞台
N
㻞㻡㻹
㻜㻹
3 階 展望施設
木架構
4 本の鉄骨柱を
鋼材によって
1 つに繋ぎ合わせます
■富士山 × 桜が織り成す静岡の新しいシンボル
□花道回廊
□彩りの庭
細い柱を組み合わせることで、繊細な印象を与えます
fig. 柱・梁周辺詳細 3D モデル
たまり
たまり
木架構
たまり
□久能山東照宮のような繊細で美しい架構
たまり
回廊舞台
主体構造は、経済的な鉄骨ラーメン構造を採用します。
鉄骨梁
吟望台からは桜の間を縫うように雁行する回廊と木組みのシンボル施設、霊峰 富士を望みます
既存の桜を残すように配置した回
回廊の桜を延長させ、前庭周辺に桜を植えてい
入れます。
の広い舞台をつくります。
廊の間に新たに桜を配植します。
きます。また、1 年を通して楽しめるよう、有
雁行型の回廊はたまり場を
桜舞台・吟望台とは異なった
桜の上を歩いているような景色
度山の植生を踏まえた多くの種類の花を配色し
でいく明快な架構によって施工費と工期の削減を図り
形成し、人が滞留できる場
回廊舞台 ( 桜舞台・葵舞台 ) と
が広がる、静岡・日本を代表す
ます。1 年中、花との富士山の絶景を楽しむこ
ます。また、一般的な流通部材を多用し、コスト削減
所をつくり出します。
なり様々な人が利用可能です。
る新しい桜の名所となります。
とができる静岡のフォトスポットとなります。
■自由な展示を促すコア型 田の字プラン
1 階はコアを中心に回遊できる田の字
2. 開閉式トップライトを利用した小屋裏換気で、熱を逃し快適な内部環境をつくります。
プランです。コアによって生まれる
3. 茶屋ラウンジのような 2 階機能部では、障子を開閉させることで縁側のようなバッファゾーンをつくり出します。必要居室のみ空調する効率的な空調使用を目指します。
壁や広い場所を利用し、展示を行い
ます。WC は外部のピロティに計画し、
4. 桜舞台と繋がる 2 階は全方位建具を開けることが可能です。春先∼初夏は全面開け放つことで、桜舞台と内外が一体となったような風通しの良い場所を生み出します。
空間を実現します。木組は同断面の部材を交互に組ん
fig. 構造 3D モデル
に努めます。
■富士山と対峙する可変式展望スペース
展示台
3 階の展望スペースは富士山と
真正面に対峙し、360 度見渡
倉庫
せる開放的な場所となります。
可動間仕切り壁
また、可動の間仕切り建具に
展示壁
EV
来訪者に対して利用しやすい配置を
よってゲストルームとしても
階段
利用できます。夜は間仕切り
心がけています。また、見通しの良
小屋裏換気により熱を逃します
によって管理範囲をコント
い空間は誰しもが利用しやすいユニ
バーサルデザインとなります。
吟望台から展望施設まで桜を植えることで、
回廊だけでなく植栽でも一体感を生み出します
ロールし、夜景スポットとし
WC
fig.1 階プラン
ても利用可能です。
間仕切り建具
← 久能山
富士山 →
大きく張り出した軒は夏の日差しを遮ります
吟望台 view point①
大らかな屋根架構は木組によって構成し、軽快な内部
雁行型の回廊を利用して、幅
1. トップライトと吹抜けを利用し、自然光を 3 階から1階まで届けます。可能な限り、自然光を活用した採光計画を考えます。
トップライトから自然光を取り込み、
木組みで拡散された柔らかい光が降り注ぎます
鉄骨造とすることで、鉛直・水平荷重を負担させます。
回廊は雁行した形態を取り
■市民と観光客が出会う立体的な日本平
■自然再生エネルギーを活用した 4 つの ECO システム
鉄骨無垢柱
展望スペース
view point③
花道回廊 view point②
全方位開口により十分な通風を確保します
桜舞台 view point④
ゲストルーム
(臨時)
彩りの庭
view point⑤
茶屋ラウンジ
吹き抜け
EV
階段
展示スペース
障子をつかったコンパクトな設計により空調効率化を図ることで、
fig. 周辺環境と馴染む断面計画
省エネ・ランニングコストの低減が見込まれます
㻜㻹
㻝㻜㻹
木組の雁行回廊下ではランニングや散歩などを楽しむことができます
コアを利用した展示・軒下を利用したパブリックアート展示が可能です
展望スペースでは富士山を中心とした日本平の風景とともに生花や漆器など、静岡文化も楽しむことができます
fig.3 階プラン