―MIRS 法― 高精度板厚内部残留応力測定サービス 高精度板厚内部残留応力測定法（MIRS 法 ＝ Modified Internal Residual Stress)とは 高精度の深穴穿孔法による板厚内部残留応力測定法。 残留応力は構造物や各種加工部材における応力腐食割れ、疲労強度の 低下や脆性破壊を引き起こす原因の一つです。 それ故、残留応力の把握による適切な構造設計・金属加工・施工管理は 構造物や各種加工部材の信頼性確保に必要不可欠です。 本測定方法はイギリスで開発された深穴穿孔法をベースに、(株)山本金属 製作所・大阪大学・神鋼溶接サービス(株)・岡山県産業振興財団と共同で 開発した高精度測定方法です。 本測定方法の特長 ① 厚板への適用 ③ 測定位置決定の精度 板厚 100mm 以上の試験体でも測定可能。 機械制御で位置決定を行う為、 （1mm の深さから測定可能） ±1μm の精度で制御可能。 ④ 加工量の抑制 ② 複雑形状への対応 形状制約が小さく、複雑形状でも測定可能。 測定位置の穿孔+トレパニングのみで測定可能。加工量が 抑えられる為、短納期・測定コストダウンを実現。 測定手順 MIRS 法の計測手順 ドリル トレパニング 専用工具 エアマイクロ 試験体 ① 穴あけ 試験体に穴を開ける ② 計測 応力解放前の穴径を測る ③ トレパニング ④ 再計測 トレパニングにより 応力解放後に穴径を再度 応力を解放する 測ることで、残留していた 応力を測定する ※応力が解放される前後の変形量を評価することで、残留応力が求められます ① 厚板への適用 各種測定法と計測範囲 非破壊法 X 線回折法 MIRS 法 部分破壊法 ひずみゲージ切断法 完全破壊法 0.001 0.01 0.1 1 10 100 mm 測定可能範囲(鉄鋼材料) MIRS 法は板厚 100mm 以上の試験体でも内部残留応力の測定が可能です。 ② 複雑形状への対応 ※ひずみゲージ切断法は、突合せ継手や円筒部材に適用できます。 円筒部材 突合せ溶接継手 円周方向 の切出し 溶接線方向の切出し 溶接線直角方向の切出し ※MIRS 法であれば、鉄骨仕口部のような複雑な形状にも適用が可能です。 穴あけ位置 ③ 測定位置決定の精度 ・ひずみゲージ切断法 ひずみゲージの貼付けは人の手で行う為、 位置精度が低く、技量にもよりますが、貼 付け位置で±0.5mm、ゲージ傾きで±1° 程度の誤差が生じてしまいます。 ・MIRS 法 MIRS 法であれば、精密機械加工機を使用 し穴あけ位置(測定位置)を決定する為、 ±1μm の精度で制御が可能です。 半径方向 の切出し ④ 加工量の抑制 ・完全破壊法であるひずみゲージ切断法は、15mm 程度のブロックになるまで切断を繰返し行う。 ・MIRS 法は測定位置の穿孔＋トレパニングのみで測定可能な、究極まで破壊量を抑えた測定方法です。 ・破壊量を抑えられる為、ひずみゲージ切断法と比べて短納期・測定コストダウンを実現可能です。 ひずみゲージ切断法 MIRS 法 破壊量極小化！ 【ａ.短納期】 1w 2w 3w 4w 5w 6w 7w 8w MIRS 法 ひずみゲージ切断法 ※試験日数の違い（50mm 突合せ溶接継手を対象とした場合） MIRS 法 ：約 2 週間 ひずみゲージ切断法：約 2 ヶ月（2mm ピッチで 50mm 全測定時） 劇的な短納期を実現！ 【参考】深穴穿孔法の海外測定会社への測定委託：約 3 ヶ月 【ｂ.測定のコストダウン化】 ※参考コストダウンイメージ ひずみゲージ切断法 ひずみゲージ切断法 MIRS 法 MIRS法 0 20 40 60 ％ 80 100 ひずみゲージ切断法との比較 内部残留応力測定 MIRS 法(※2) ひずみゲージ切断法 （Modified Internal Residual Stress） 材質 鉄鋼、非鉄金属、樹脂 鉄鋼、非鉄金属、樹脂 計測深さ 2～100mm 以上(ただし、単純形状に限る) 1～100mm 以上(複雑形状可能) (※3) 測定ピッチ 2mm～ 0.2mm～ 測定位置の誤差 貼付け位置±0.5mm ゲージ傾き±1°程度 ±1μm 程度 加工量 1.5mm 程度のブロックになるまで切断が必要 測定位置の穿孔＋トレパニング ⇒ 究極まで破壊量を抑えられる 必要日数(※1) 4 週間～8 週間 （測定ピッチ数による） 約 2 週間 (※1) 50mm 突合せ溶接継手を対象とした場合。 (※2) 加工、計測は㈱山本金属製作所で実施致します。 (※3) 材質・形状により異なる為、板厚 10mm 以下及び 100mm 以上については、都度お問合せ下さい。 適用例 ◆ 各種鉄鋼、アルミ厚板や鍛造材の内部残留応力分布把握 ◆ き裂進展挙動の確認 ◆ 樹脂材の内部残留応力分布の把握 ◆ FEM 解析結果の検証 ◆ ピーニング効果の確認 残留応力測定ソリューションサービス 当社では MRS 法の他に、以下の残留応力測定方法の提供や溶接試験体の製作が可能です。 【X 線回折法】 概 【ひずみゲージ切断法】 要：X 線回折を利用し結晶材料の 表面近傍の応力を測定する。 適用例：ショットピーニング効果の確認 概 要：ひずみゲージを貼付けブロック状に 切断し、解放された応力を測定する。 適用例：板厚内部の残留応力の確認 お問合せ先 本 社： 関西営業所 ： 〒251-8551 神奈川県藤沢市宮前 100-1 (神戸製鋼所 藤沢事業所内) TEL ： 0466-20-3222 〒567-0879 大阪府茨木市東宇野辺町 2-19 (神戸製鋼所 茨木事業所内) TEL ： 072-621-2150 インターネット ： http://www.sws-shinko.co.jp/ E メール(営業部) ： [email protected]
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