実習アウトライン Matlabを用いた生化学反応シミュレーション 現象の特性 微分回路、積分回路、プローブ特性、 アナログデジタル変換、メモリ、振動現象 これらはシンプルな分子ネットワークの 組み合わせで生まれる! 前向き制御(フィードフォワード) 後向き制御(ポジティブ、ネガティブ フィードバック) 実習アウトライン プローブの問題 微分回路、積分回路 Tempo ral rate Ras 分子で作るメモリ アナログデジタル変換 リズムと周波数応答 シミュレーション演習 狙い 初日 イントロ 2日目 プローブと信号 3日目 実験結果からの数理モデル作成 4日目 時間パターンに対する選択的応答 5日目 スイッチ応答とメモリ 6日目 振動現象 シミュレーション演習 狙い 初日 イントロ 2日目 プローブと信号 3日目 実験結果からの数理モデル作成 4日目 時間パターンに対する選択的応答 5日目 スイッチ応答とメモリ 6日目 振動現象 2. Circuit Engineering Genetic Circuits 準備体操 生化学反応の基本的なふるまい 1次反応; 例;タンパク質などの分解,放射性同位元素の崩壊 x 分解 dx x dt x A0 e t 1 0.9 0.8 0.7 0.6 x(t) x ただし、t = 0のとき、x=A0 0.5 0.4 0.3 ポイント Memoryless property その時その時でいつも同じ。履歴を引きずらない 0.2 0.1 0 0 2 4 6 8 10 Time 5 t 2. Circuit Engineering 準備体操 Genetic Circuits 生化学反応の基本的なふるまい 逐次1次反応;leaky integrator(漏れ積分器) 1次反応に外部入力(ステップ刺激)を加える Integrator Leak (積分器) (漏れ) I x 分解 dx Ix dt ただし、t = 0のとき、x = 0 t x I (1 e ) x(t) I 空気抵抗を考えた場合の自由落下の式と同じ。 0 穴のあいたバケツに水を一定速度で入れるのとも同じ。 t 6 生化学反応は漏れ積分で近似できる A B AB kf A kb AB time dAB kfA(1 AB) kbAB dt ifA Kd dAB kfA kbAB dt time ただし 、 AB B 1 シミュレーション演習 狙い 初日 イントロ 2日目 プローブと信号 3日目 実験結果からの数理モデル作成 4日目 時間パターンに対する選択的応答 5日目 スイッチ応答とメモリ 6日目 振動現象 2008 ノーベル化学賞 緑色蛍光蛋白質の発見と開発 細胞 組織 個体 生体を生きたまま非侵襲に染色、可視化できる 望みの部位だけ可視化できる 蛋白質の発現等を定量できる プローブと信号 A B AB kb kf A AB time 1.時定数 時間おくれ、波形がなまる 2.感受性と定量性 3.拮抗阻害 プローブは外乱 何かを壊さないと中身は見れない time Ca2+イメージングの問題 グルコース刺激した膵臓ランゲルハンス島のカルシウム応答 • すべてのカルシウム応答が見えている? • 生体内のカルシウム応答(<100nM,数十 マイクロ秒) シミュレーション演習 狙い 初日 イントロ 2日目 プローブと信号 3日目 実験結果からの数理モデル作成 4日目 時間パターンに対する選択的応答 5日目 スイッチ応答とメモリ 6日目 振動現象 細胞運命決定機構:増殖と分化のスイッチ 現象を分子に帰着せさることができない! ERKの時間波形が異なるだけで異なる現象を制御 Phosphorylated ERK (%) 一過性 ERK 活性化 EGF or NGF EGF 増殖 100 80 60 40 20 0 0 エンコード NGF PC12 cells (precursor of neuron) Phosphorylated ERK (%) Time 10 20 30 40 50 60 Time (min) 持続性 ERK 活性化 分化 100 80 60 40 20 0 0 10 20 30 Time (min) 40 50 デコード 60 RasとRap1によるERK活性の制御 EGF Phosphorylated ERK (%) Transient ERK activation 100 80 60 40 20 0 0 10 20 30 40 50 60 Time (min) NGF Phosphorylated ERK (%) Sustained ERK activation 100 80 60 40 20 0 0 10 20 30 Time (min) 40 50 60 不活性化機構が違いを生み出す ! Ras 微分回路 GEFi TrkA pR GAPi Rap1 積分回路 GEFi TrkA pR SOS GEF Rasi Ras Ras GAP RasGAP pR dependent C3G GEF Rap1i Rap1 Rap1 GAP (constant) Rap1GAP pR independent 実験結果からモデルのパラメータを決める y y f (t ) + + + + + f (t ) k=a k=a k=b k=b t t < + + + + シミュレーション演習 狙い 初日 イントロ 2日目 プローブと信号 3日目 実験結果からの数理モデル作成 4日目 時間パターンに対する選択的応答 5日目 スイッチ応答とメモリ 6日目 振動現象 RasとRap1経路の特性の違い Receptor GEF GAP Ras Growth factors t Receptor GEF Rap1 GAP ERK ERK 速い活性化と遅い不活性化 不活性化が一定 Encoders Ras t 刺激の速さに応答:微分回路 Rap1 t 刺激の強さに応答:積分回路 Sasagawa, S. et al, Nat. Cell Biol. 2005, 7 (4), 365-373 Ras のシンプルモデル 刺激の時間変化に応答 Receptor GEF GAP Ras ERK 速い活性化と遅い不活性化 incoherent FeedFowared Loop (iFFL) →時間変化を捉える! EGF 刺激 Ras のシンプルモデル 時間変化がないと例え刺激があっても 応答しなくなる。適応(なれ) Receptor GEF GAP Ras ERK 速い活性化と遅い不活性化 incoherent FeedFowared Loop (iFFL) →時間変化を捉える! EGF Phosphorylated ERK (%) 持続性ERKの活性化 100 80 60 ? 40 20 0 0 10 20 30 40 50 60 NGF Phosphorylated ERK (%) Time (min) 100 ? 80 60 40 20 0 0 10 20 30 40 50 60 Time (min) Inactivation is constant NGF刺激の速度を変えてみると NGF stimulation NGFの最終濃度(強度) → 持続性ERKの活性化 Rap1とRasのシンプルモデル 違いはたった一つ SOS Ras:さっきと同じ GEF GEFi TrkA pR GAPi Rap1 GEFi TrkA pR Rasi Ras Ras GAP RasGAP 刺激依存 C3G GEF Rap1i Rap1 Rap1 GAP (constant) Rap1GAP 刺激非依存 RasとRap1の定常状態 Ras Ras Rap1 1 1 pR 1 pKe 1 p pR pR Rap1 (1 Ke) pR Ke 1 1 1 Ke 0.1 0.01 Ras 0.001 0.001 0.01 1 pKe 0.1 pR 0.1 0.01 1 1 10 100 1 1 Ke Rap1 Ras 1 Rap1 0.001 0.001 0.01 0.1 pR pR Ke 1 10 100 RasとRap1経路の特性の違い ステップ ランプ パルス 刺激 t t 速い、遅い時間成分 t 速い時間成分 遅い時間成分 Ras-like system (微分回路) Rap1-like system (積分回路) t t t t t t 刺激の時間パターンに情報が入っていた! シミュレーション演習 狙い 初日 イントロ 2日目 プローブと信号 3日目 実験結果からの数理モデル作成 4日目 時間パターンに対する選択的応答 5日目 スイッチ応答とメモリ 6日目 振動現象 大腸菌lacオペロンの双安定性 • 大腸菌は糖の濃度 を記憶する • ポジティブ・フィード バックで記憶する • 協調作用 Ozbudak et al. (2004) Nature 記憶(Hysteresis)のある(ない) スイッチ応答 記憶ありスイッチ (ポジティブフィードバックなし) 記憶なしスイッチ (ポジティブフィードバックなし) 20 x 10 -3 0.8 15 y (LacY-GFP) y (LacY-GFP) 0.7 10 5 0 0 20 40 60 80 100 time 0.5 0.4 0.3 0.2 0.1 ヒステリシスなし -5 0.6 120 0 ヒステリシスあり 0 20 40 60 80 100 time 120 シミュレーション演習 狙い 初日 イントロ 2日目 プローブと信号 3日目 実験結果からの数理モデル作成 4日目 時間パターンに対する選択的応答 5日目 スイッチ応答とメモリ 6日目 振動現象 ネガティブフィードバックのみ Repressilator 入力 Repressilator Michael B. Elowitz & Stanislas Leibler ,2000,Nature 30 ポジティブ+ネガティブフィードバック Action potential (活動電位) Hodgkin Huxley model ↓ FitzHugh-Nagumo model Stim. elec Recd. elec
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