宇宙史拠点実習 最終報告会 - 高エネルギー原子核実験グループ

宇宙史拠点実習
最終報告会
p+p衝突におけるQGP的性質の研究
高エネルギー原子核実験
梶谷 緑
研究概要
クォーク・グルオンプラズマ
(QGP)
– 通常クォークは強い束縛状態
にあって単独で動き回る事が
できない
– 高温高密度状態になると
クォークとグルオンが自由に
動き回れる状態になる
p+p衝突
• QGPの研究には金などの
重イオンの衝突実験が用
いられる
• LHCでの14TeVのp+p衝
突実験
• p+p衝突でQGP的性
質がどのように見られ
るか
PYTHIAを用いてシュミレー
ションを行う
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o 楕円的方位角異方性
衝突が非中心衝突だった場合,
衝突関与部はアーモンド型にな
る。
これにより、生成粒子が反応
平面の方位角に対し一様に放
出されない。
多い
粒子生成
o Jet
v2=<cos(2*(φ-ψ))>
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jet
少ない
クォーク対が2体衝突を起こ
し、高い運動量を持って、互い
に逆向きに飛び出してくる現象。
jetが高密度な物質中を通り
抜けるとエネルギーを失う
→新たな粒子を生成する
衝突の種類
o Hard collision
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jetをともなう粒子生成が
起こるcollision
o Soft collision
Thermal emission, Quark
recombinationなどによって
粒子生成が起こる
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Hardの方が高いpTを持つ
粒子が多い
Softはmultiplicityの依存性
が大きい事がわかる
方位角異方性
楕円的方位角異方性は反応平
面での方位角を考える
どうやって反応平面を決めるか
v2=<cos(2*(φ-ψ))>
φ
ψ
x
反応平面
各イベントごとに一番高いpTを
持つ粒子を探す
その粒子の角度を基準として
各粒子の角度φ’を決める
High pT
φ’
方位角異方性
<cos(2*φ’)>を求める
ψ
x
結果1
Hard
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Soft
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• HardとSoftのφ’分布
• それぞれのcollisionを
multiplicityによって分けた
• Hardの方が大きく異方性がみら
れる
jetによる方位角の異方性
• multiplicityの小さい方が異方性
が大きい
たくさんjetが生成されると異方性
が打ち消される
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結果2
方位角異方性の
– pT依存性
– rapidity依存性
– multiplicity依存性
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• どちらのcollisionもhigh pT
領域で高い異方性を示す
• Hardからjetのrapidity方向
の広がりを見る事ができる
• Hardからmultiplicityの依
存性が見られるが、Softは
あまり依存性が見られない
2粒子相関
各イベントにおいて2つの粒子を
持ってくる
持ってくる粒子はすべての組み
合わせを考える
粒子1、粒子2からφ1-φ2を求め
て<cos(2*(φ1-φ2))>を計算
2GeV<pT1<3GeV
2GeV<pT2<3GeV
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• jet同士は相関がない
• jetのシグナルとバックグラウン
ドの関係は1/x
1/(x^n)でFit
Jetによる異方性が強いと考え
られるグラフはn=1でよくfitでき
ていることがわかる
5GeV<pT1
2GeV<pT2<3GeV
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High pT を基準にして
計算したもの
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実験データとの比
較
RHICで行われたPOBOS実験の
結果と比較
Pythiaでp+p衝突の200GeVと
14000GeVを計算
Hard+Soft collision
• 200GeVを比べると分布の形
はほぼ同じ様子
• 200GeVCu+Cu衝突よりも異
方性は小さい
• 200GeVと14000GeVを比べ
ると14000GeVの方が異方性
が大きい
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結論
o PythiaによってHardとSoftを分けたイベントを作り
比較した。
o Hardのcollisionからjetによる方位角異方性が確
認できた。
o 2粒子相関で選ぶ粒子の運動量を変える事によっ
て、方位角異方性の変化を見る事ができた。
o 実験データと比べる事によってp+p衝突による異方
性は重イオンの衝突よりも小さいと予測できた。
• High pTのphiを基
準として角度を変え
るかどうか
• hard
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• Softの場合
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2粒子相関 Hard & Soft
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