第2回のテーマは「日本語の魅力」

「日本語の魅力」を再発見
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第2回「日本語大賞」表彰式
日本語の美しさや言葉のもたらす力を見つめ直すことを目的とした、エッセイ・作文のコンクー
ル第2回「日本語大賞」の表彰式が2月27日、最優秀賞の受賞者4人が出席して東京・北区の
東書ホールで行われました。
日本語大賞は、東京書籍が創立100周年事業として創設し、日本語検定委員会が協賛、時事
通信社が後援する形でスタートしましたが、今回からは、日本語検定委員会が主催者としてこれ
を引き継ぎ、NPO法人として初の日本語大賞となりました。
第2回のテーマは「日本語の魅力」
小学校部門341点、中学校部門381点、高校部門215点、一般部門211点の計1148点のエッセイ
や作文の応募がありました。第1次、第2次の審査を経て、8人の審査委員による最終審査が行われ、その結果、
4部門それぞれに最優秀賞1点、優秀賞3点、佳作5点が決まりました。
この日の授賞式には、▽小学校部門の愛知県日進市の日進市立西小学校6年、横井美友さん▽中学校部門の兵庫
県西宮市の武庫川女子大学附属中学校3年、山本裕麻さん▽高校部門の東京都武蔵野市の東京学芸大学附属国際
中等教育学校4年、谷井嶺太さん▽一般部門の東京都世田谷区の出頭佳子さん─の最優秀賞受賞者4人全員が出
席し、それぞれ賞状や副賞が贈られました。
表彰式は、フリーアナウンサーで日本語大賞の審査委員でもある梶原しげるさ
んの司会で進行しました。全体講評では、梶田叡一審査委員長(環太平洋大学学長)
が、日本語大賞を日本語検定委員会が引き継ぐことになった経緯などを説明し、
日本語大賞の新しいスタートに臨む決意を表明。さらに「『言葉の力』を土台に
据えた新しい学習指導要領が4月から小学校で施行される時に、そのモデルとな
るような作品が多数寄せられた」などと述べました。
また、出席した審査委員の中田正博さん(時事通信社社長)、山口仲美さん(明治大学教授)、川畑慈範さん(東
京書籍社長)、梶原さんの4人が最優秀受賞作それぞれについて講評。
「豊富なボキャブラリーの作品に驚いた」
「作
者の伝えたい気持ちが読み手によく伝わってきた」などのコメントがありました。
このあと、横井さんの、同じ言葉でも場面や状況によって伝えたい心情が変わることを取り上げた「ねえ、ば
あちゃん」、山本さんの、色を表現する日本語の豊かさをつづった「魔法をかける色」、谷井さんの、英語学習な
どを通じて日本語の敬語の魅力に気付き、日本人の心の在り方
や文化につなげた「日本語に学ぶ心」、出頭さんの、米国人女性
のザラさんに日本語を教えた経験や現地保育園で働いていた経
験から、日本語の「ぴょんぴょん」などの擬声語、擬態語のも
つ魅力を書いた「ざらざら」の最優秀作品が朗読されました。
受賞者を代表して、出頭さんは「久しぶりに日本語と向かい
合った。日本語の真心に焦がれていたと思う」とあいさつしま
した。