29pmC253 バ イオ医薬 品の品質評価 にお ける全 自動二次元電気泳動法 の実行可能性 中辻 佑強 1,古岡 裕也 1,松村 千恵美 1,木下 充弘 J,早川 尭夫 2, ○掛樋 (l近畿大 ・ 薬 ,2近畿大 ・ 薬総研 ) -晃 1 【 緒言 】バイオ医薬 品の開発 において、開発 の各 ステー ジで必要 とされ る評価 の 基準は異 なるが、分子 の不均一性 と混入 しうる不純物 の確認 は最 も重要 な試験で ある。 二次元電気泳動法はタンパ ク質 の電荷不均一性評価 の古典的手法であ り、 加 えて生産工程 由来不純物 の検 出にも優れた方法 として、生産 ・精製 工程 の確認 、 最終製 品の評価等のあ らゆるステー ジにおいて有用 な技術であるが、試験 の煩雑 さと再現性 の改善が課題 であった。本発表では全 自動二次元電気泳動装置 を用い るタンパ ク質性バイオ医薬 品評価法 について、電荷不均一性分子種分離能 、不純 物等 の検 出能、分析能パ ラメー タを評価 し、バイオ医薬 品評価法 としての実行 可 能性 を検討 した。 【 方法】装置 :全 自動二次元電気泳動装置 Aut o2D ( シャープマニ ファクチ ャ リン グシステム) を使用 した。分離 されたタンパ ク質 はクマ シーブ リリアン トブルー ( CBB) によ り染色 した。試料 :分析条件検討用のモデル として ヒ トアポ トラン スフェ リンを用いた。 タンパ ク質性バイオ医薬 品には生産細胞種の異なるヒ ト化 及びキメラ抗体医薬 品を使用 した。 【 結果 ・考察 】1次元 目の I EFゲル な らびにアンフォライ トの種類 とフォーカシン グプ ログラムを詳細 に検討 し、糖鎖不均一性 に基づいて ヒ トアポ トランスフェ リ ンの 4種類 のグライ コフォームを分離できた。 なお、分析バ ッチ毎のスポ ッ ト位 置のずれ は 5%以下であった。上市抗体医薬 品を Aut o2D 分析-適用 した結果、 糖鎖不均一性 に加 え重鎖末端 リジン残基数の違 いに基づ く電荷不均一性分子種 を 2時間以内に分離できた。本法は従来の二次元電気泳動法 に比べ高い迅速性 と再現 性 を有 し、加 えて試料調製 と 1次元 目か ら 2次元 目移行時の人為的誤差が低い こ とか ら、バイオ医薬 品評価法 としての実行が可能 な優れた手法である。
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