事例13 長崎県 JA島原雲仙 ○ 概要 島原雲仙農業協同組合(JA島原雲仙)は、平成13年3月に発足した、長崎県全 体の耕地面積の約24%、農業粗生産額の約40%を占める、土壌、気象条件などの 自然条件に恵まれた県下随一の農業地帯である島原半島を管内とするJAです。 平成19年度~21年度の「農業者年金加入者10万人早期達成3カ年計画」にか かる取組みについては、19年度161人、20年度125人、21年度113人の 新規加入者を確保し、3年連続で新規加入者全国1位となりました。 農業者の安心で豊かな老後を築くため、農業委員会等との連携により、農業者年金 の普及に努めています。 ○ 本文 JA島原雲仙管内の行政区域は、島原市、雲仙市、南島原市の3市です。管内の島原 半島は、長崎県の東南に突出し、面積は県全体の約11%を占め、普賢岳を中心とした 雲仙山系と、それに連なる東西約24㎞、南北約32㎞の緩やかな丘陵地帯及び海岸沿 いに広がる平野部からなっており、年間平均気温16℃、年間降水量2,000㎜、年 間日照時間2,200時間と恵まれた気象条件のもと、栽培されている作物はばれいし ょ、トマト、いちごなど50種類以上で、長崎県を代表とする農業地帯となっています。 また、JA島原雲仙は県内農産物の大半を当該JAを通じて、全国各地に出荷してい ること、そして島原半島のかたちがまさに“胃袋”のかたちをしていることから、 “1億 人のいぶくろ”の愛称で、国民1億人のいぶくろを預かる食糧発信基地となっています。 1 農業委員会と連携し、二人三脚で取り組む 平成19年度から平成21年度までの「農業者年金加入者10万人早期達成3カ年 計画」(以下「3カ年計画」という。)において、3年連続で多くの新規加入者を確保 できたことは、管内の3つの農業委員会とJAとが連携し、役割分担を行う等、いわ ば二人三脚による取組みが功を奏しています。 加入推進活動では、JAの事業活動上、どうしても最初の訪問活動は農業委員会が 主として行う場合が多いですが、加入までのフォロー活動をJAが行ったり、地域によ っては、JAが牽引役となって訪問活動を行っています。そのような活動が、支店へ の意識付けとなり、JA全体としての活動強化に結びついています。 2 3カ年計画は基金設定目標を上回る目標設定で奏功 3カ年計画にかかる取組みについては、県下目標を基金の設定目標を上回る目標で設 定し、かつ、早期達成を図るため初年度の目標を3カ年全体目標の7割に設定し取り 組むこととした県方針の決定を受け、JA管内においては、高い目標設定ではありま したが、JAと農業委員会が連携し、初年度から積極的に取り組んだ結果、設定目標 を達成することはできませんでしたが、JA管内で初年度県下目標の50%を超える 実績を確保することができました。 その結果、県下全体実績では、初年度にもかかわらず、3カ年計画の6割を超える 実績を確保する結果となりました。 3 “知らなかった”では済まされない!引き続き農業後継者への周知を! 平成22年度から新たな3カ年計画「「10万人早期突破・新規加入者底上げ3カ年 計画」がスタートしますが、まずは、6月に県農業会議、県JA中央会主催により開 催された「農業者年金担当者会議及び研修会」 、並びに県農業会議、県JA中央会、県 受給者協議会主催により開催された「平成22年度農業者年金推進大会」に出席し、 管内農業委員、受給者等の新たな3カ年計画の取組内容を確認し、決意を新たにしま した。 今後も、農業委員会等との連携により、農業者年金を“知らなかった”とする農業 後継者がいないよう、JAとしては、月2万部を発行するJA広報誌「こぶれ」での 情報提供、青年部・女性部会合時での案内、貯金の推進時等の声かけ運動等、JAと してできる取組みを徹底して行うよう、努めていきます。 - 25 -
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