2015年 2月 2日 第12回北区区政会議を傍聴して。 平成27年度北区運営方針(案)、同予算(案)と北区地域福祉計画(案)として、地域防災対 策事業、子育て支援事業、学習活動支援事業、発達障害サポート事業、地域活動支援事業、 住民主体の福祉コミュニテイづくり推進事業、(仮称)地域における要援護者の見守りネット ワーク強化事業、小地域福祉行動計画策定事業、精神保険福祉相談体制強化事業、北区魅 力向上事業の10項目が主な事業となる、北区関連予算総額は13億5600万円で内区 役所所管施設維持管理費用が約5億6千万円(職員の人件費約13億円は別途に計上されて いる)で上記北区事業予算は約8億円、等々の説明がある。 委員から、「北区魅力向上事業」の予算が平成26年度は約2000万円なのに平成27 年度は約400万円に減額されたことの理由が問われたが、区は、イベント事業を業者委 託から市民共同実施に変更したためと意味不明の答弁。又北区商店会推薦の委員からは、 大阪の南は協力的にやっているのに北はなにもしていない、行政がアンケートを取るなど、 商店街の活性化支援としての協力が必要と要望する。副議長からは梅田を世界の誇れる町 にしたい、議長からは委員全員が北区が良くなるようにと思っている、などの発言があっ た。 これまでの区政会議においても、委員から北区独自のテーマを議論したいとの要望が再 三だされていたにもかかわらず、区独自の事業計画は「北区魅力向上」の一事業のみで、 予算は前年度の5分1に減額されている。 2014年11月の市決算特別委員会において、自民党加藤委員の区長裁量経費でイベ ント実施した件についての質問に対し、水谷天王寺区長は、「区長就任前から天王寺を見て 回って歴史的な資産を保有していることを知り、就任後にアンケートを実施して、区の資 産が区外の人に知られていないことも分かり、区長・地域振興会・商工会議所南支部そし て賛同する若手メンバーで実行委員会を立ち上げ、行政主導ではなく地域のニーズを踏ま えた地域振興策として『真田雪村博』(真田山公園で)を実行した。区民祭りは区内住民の交 流が目的だが、区外から人を呼んで地域経済の活性化ともなる地域振興を考えた」と答弁。 これに対し加藤委員は各区同士でイベントを競うことにならない様にして欲しいと、否定 的な意見を述べた。 天王寺区長は公募区長だ。積極的に区政運営を区民のニーズに沿って運営しようとする 姿勢が伺える、このような集客効果のある企画こそ地域振興につながり、地域住民で実行 委員会を立ち上げれば地域住民の連携も深まる企画となっている。まさに天王寺区独自の 取組みとして成功した例と言えるだろう。 北区区政会議においても、各委員は北区をよくしようと、熱意を持ってこの区政会議に 参加していると思えるが、話を聞くと複数の委員がこの会議に不満を漏らしていた。再三 に渡って北区独自のテーマを議論したいとの要望があったにもかかわらず、北区役所職員 の作成する事業計画は区政委員の意見を反映させていない。だったら何の為の区政会議 か? と疑問だと言う。 大阪市建設局の仕切る自転車施策を見ても、未だに駅周辺の放置自転車の撤去を繰返し て放置自転車を減少させたという報告をするのみだ。特に梅田駅周辺は明らかに駐輪場が 不足している、まるで自転車で梅田に来るな!と言わんばかりだ! 大阪市職員は、自転 車利用者の立場で考えることが出来ないとしか思えない。 北区は公募区長が退任して職員区長に変わったが、天王寺区長のように積極的に地域の ニーズに取組む姿勢を持った区長でなければ区民の望む区政運営にはならないのではない か? 職員任せの施策は必ずと言っていい程に市民不在の施策としかならない。 橋下市長提案どおり公募区長が公選となれば、区独自の経費で区政運営が可能となり、 より区民目線での運営となり、区政会議においても、委員は区独自のテーマなど、自ら区 をよくしたいとさらに活発に議論できることになる。これらが地方は地方へ、を指す地方 分権の要となるはずだ。
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