団塊世代のための 団塊世代のための資産運用 資産運用

SG相模原勉強会資料 H19年11月24日
FPが資産運用セミナーを依頼された場合の参考として・・・・
団塊世代のための資産運用
ファイナンシャルプランナー(CFP)
草薙 祐子
※この資料は投資勧誘を目的として作成したものではありません。
運用の最終決定はご自身で行なってください。
1 リタイア後の生活を楽しもう!
5H・1Cで充実したセカンドライフを
Health(健康)
スポーツ、医療、食品
Housing(住まい)
Home(家族)
子ども、孫
Hobby(趣味)
スポーツ、音楽、芸術
快適な住環境、インテリア、
ガーデニング
Holiday(休暇)
海外旅行、温泉
Communication
(交流)
地域交流、ボランティア
2 リタイア後の必要資金
充実したセカンドライフ、公的年金だけで大丈夫?
ゆとり資金
約 38万円
15万円×12月×
不足分 約15万円
最低限の生活費
約23万円
公的年金収入
約23万円
年 60歳時点の平均余命
男性:22.06年・・・・・約82歳
女性:27.62年・・・・・約88歳
★目標額の目安を決めましょう
ゆとり資金
ローン・負債
最低日常生活費
+
公的年金見込額
-
現在の金融資産
-
今後準備するお金
=
3 夫婦で受け取る年金額のイメージ
昭和22年4月2日生まれで厚生年金に40年加入した夫と、昭和27年4月2日生まれ国民年金に40年加し
た妻のモデルケース (実際の年金受給額については社会保険庁などにお問い合わせください)
夫:60歳
妻:55歳
夫:64歳・妻:59歳
夫:65歳
妻:65歳
夫死亡
加給年金 396,000円
報酬比例部分の年金
1,229,900円
夫
定額部分の年金 792,400円
老齢厚生年金 1,229,900円
経過的寡婦加算 79,300円
老齢基礎年金 792,400円
遺族厚生年金 922,500円
振替加算 70,000円
妻
国民年金(老齢基礎年金) 792,100円
夫婦合計
(年額) 1,229,900円 2,418,300円 2,884,400円 1,863,900円
注: 夫が厚生年金に加入していた場合は、夫死亡後に妻は生涯遺族厚生年金を受け取ることがで
きますが、夫が国民年金のみの場合は、遺族厚生年金を受け取ることはできません。国民年
金の遺族基礎年金は子のない妻や、子が18歳以上だと支給されません。
4 公的年金の仕組み
公的年金制度
厚 生 年 金
1階
のみ
共済年金
2階
建て
基 礎 年 金
自営業者等
専業主婦等
(第1号被保険者) (第3号被保険者)
サラリーマン・OL等
(第2号被保険者)
公務員等
(第2号被保険者)
公的年金制度の特徴
国民皆年金
・昭和61年4月から、全国民共通の基礎年金(国民年金)が導入
・国民年金、厚生年金保険、共済年金の3つの制度からできている
・国民年金は20歳以上60歳未満の日本に住所を有する人すべてが強制加入
社会保険方式
・加入者が保険料を納付し、それに応じて年金給付を受けるしくみ
・基礎年金の給付の1/3が国庫負担(税金)→ 段階的に1/2に引上げられる予定
賦課方式(世代間扶養)
・子世代から親世代への仕送りという考え方
・現役世代の保険料が、高齢者世代の年金給付に使われるしくみ
5 厚生年金の支給開始年齢の段階的引き上げ 60歳 65歳
~昭和16年4月1日(男性)
~昭和21年4月1日(女性5年遅れ)
昭和16年4月2日
~昭和24年4月1日
(2年刻みで1年ずつ引き上げ)
昭和24年4月2日
~昭和28年4月1日
報酬比例部分
定額部分
報酬比例部分
定額部分
老齢厚生年金
老齢基礎年金
報酬比例部分
老齢厚生年金
老齢基礎年金
報酬比例部分のみの支給
昭和28年4月2日
~昭和36年4月1日
老齢厚生年金
老齢基礎年金
報酬比例部分
老齢厚生年金
老齢基礎年金
(2年刻みで1年ずつ引き上げ)
昭和36年4月2日~
老齢厚生年金
老齢基礎年金
国民年金だけの人、昭和36年4月2日 (昭和41年4月2日) 以降に生まれた人は、60歳で退
職しても、65歳までは公的年金がもらえない ⇒ 個人年金等自助努力が必要
どうしても60歳から年金がほしいという場合は繰上げ受給も可能。 60歳受け取り⇒70%に減額 63歳受け取り⇒88%に減額 ・・・生涯受け取る年金は少ないまま
※繰上げ支給を選択すると1ヶ月につき0.5%の年金額の減額 分岐点は76歳頃
6 国民年金の繰上げ受給 受給開始年齢 ①60歳→70%
②63歳→88%
③65歳→100%
65歳時累計額
3,327,000円 2,091,000円 792,100円 70歳時累計額 6,099,500円 5,576,000円 4,752,600円 74歳時累計額 8,317,500円 8,364,000円 7,921,000円 76歳時累計額 9,426,500円 9,758,000円 9,505,200円 80歳時累計額 11,644,500円 12,546,000円 12,673,600円 60歳から繰上げ請求すると、0.5%×12ヶ月×5年=30%の年金が生涯減額される。年金受給
累計額は76歳時点でほぼ同じになるので、それ以降はハンディあり。 60歳~65歳までの生活
資金は、金融資産(預貯金、投資信託、個人年金等)でカバーするのが鉄則!
※繰上げは、60歳~65歳までの国民年金のみで、老齢厚生年金では利用できません。
★国民年金の繰下げ受給 65歳以降の老齢基礎年金は、繰下げ受給することも可能です。その場合、1ケ月につき0.7%
ずつ年金が増額されるので、70歳から受給することにすると、0.7%×12ヶ月×5年=42%も年
金額はアップ。長生き(79歳前後が目安)すれば、得だといえます。
7 60歳からできる年金アップ術
★退職後に国民年金の任意加入 65歳以降の老齢基礎年金は、40年間保険料を収めないと、満額(792,100円)受給するこ
とができません。保険料の未納期間1年につき、2万円(792,100÷40年)の減額なので、60 歳時点で加入期間が40年に満たないのであれば、任意加入により納付期間を40年に近
づけることで、年金額をアップ(1年→2万円)させることができます。
※すでに40年間納めている人や、厚生年金の加入者は、任意加入できません。
★60歳以降も働いて厚生年金に加入 60歳以降も厚生年金に加入し続けると、保険料の負担はあるものの、この分は将来の老
齢厚生年金の額に反映されます。65歳まで働くと、65歳からの年金額に60歳~64歳まで
の保険料分がきちんと反映されます。ただし、給料が多いと在職老齢年金の仕組みにより、 65歳までの年金額が減額される場合もあります。
※60歳以降厚生年金に加入しても、老齢基礎年金の額を増やすことはできません。
★退職金等の運用で、自分の上乗せ年金を作る
公的年金だけでは足りないのであれば、自助努力も必要になります。個人年金に加入する、
あるいは定期的に分配金を受け取れる投資信託で年金の上乗を作る、価格が安定してい
て高配当の株式に投資するなど、選択肢はいろいろあります。
8 働きながら年金を受け取る場合
在職老齢年金の支給停止額の計算式(60~64歳)
28万円以下 総報酬月額
相当額
+
基本月額 支給停止なし
基本月額が
総報酬月額相当額が
48万円以下 48万円超
28万円超
計算式1 計算式2 28万円以下 総報酬月額相当額が 28万円超 計算式3 48万円以下 48万円超
計算式4 計算式1:(総報酬月額相当額+基本月額-28万円)÷2 計算式2:48万円+基本月額-28万円)÷2+(総報酬月額相当額-48万円)
計算式3:総報酬月額相当額÷2 計算式4:(48万円÷2)+(総報酬月額相当額-48万円)
在職老齢年金の支給停止額(65歳~)
総報酬月額相当額
老齢厚生年金
合計が
48万円以下 48万円超
支給停止なし(全額支給) 48万円を超えた額の半分が支給停止
老齢基礎年金 9 60歳代前半の在職老齢年金早見表 (単位:万円)
年金月額
10万円 11万円
12万円 13万円 14万円 15万円 16万円 17万円 18万円 19万円 20万円 16万円 10.0 11.0 12.0 12.5 13.0 13.5 14.0 14.5 15.0 15.5 16.0 18万円
10.0 10.5 11.0 11.5 12.0 12.5 13.0 13.5 14.0 14.5 15.0 20万円 9.0 9.5 10.0 10.5 11.0 11.5 12.0 12.5 13.0 13.5 14.0 22万円 8.0 8.5 9.0 9.5 10.0 10.5 11.0 11.5 12.0 12.5 13.0 24万円 7.0 7.5 8.0 8.5 9.0 9.5 10.0 10.5 11.0 11.5 12.0 26万円 6.0 6.5 7.0 7.5 8.0 8.5 9.0 9.5 10.0 10.5 11.0 28万円 5.0 5.5 6.0 6.5 7.0 7.5 8.0 8.5 9.0 9.5 10.0 30万円 4.0 4.5 5.0 5.5 6.0 6.5 7.0 7.5 8.0 8.5 9.0 32万円 3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 5.5 6.0 6.5 7.0 7.5 8.0 34万円 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 5.5 6.0 6.5 7.0 36万円 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 5.5 6.0 38万円 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 40万円 0.0 0.0 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 総報
酬月額 10 資産運用で豊かなセカンドライフを
公的年金だけでは、豊かな生活を送ることは難しい状況。
今ある資産をただ取り崩すだけでは、いずれ資金は底をつ
いてしまいます。上手に資産を運用し、お金にも長生きして
もらいましょう!
・投資には、知識が必要です
・投資には、経験が必要です
・投資には、自分を知ることが必要です
・投資には、お金と心の余裕が必要です
・投資には、自分で責任を持つことが必要です
11 依然として日本は低金利
預貯金だけでは、お金はなかなか増えません。それどころか、インフレ
が起きると、資産の価値が下がってしまいます。 72の法則 72÷金利=元本を2倍に増やすのに必要な年数
72÷7.2%=10年 ・・・・・・15年前の定額貯金は10年で倍 72÷0.35%=206年 ・・・・・現在の定額貯金では倍になるのに206年 12 お金を長生きさせよう
元本2,500万円を運用しながら、毎月15万円ずつ崩すと・・・・ 2,500万円 48.7年
2,000万円 1500万円 17.9年 7%
23.5年 1,000万円 13.8年 3%
500万円
5%
0%
0 0年 5年 10年 15年 20年 25年 30年 35年 13 インフレに強い資産を持つ
物価上昇局面では、預貯金だけでは、資産価値が目減りしてしまいます。株式
など、インフレに強い資産を一部組み入れることで、資産を守ることも必要です。 1,000 2006年12月 900 800 700 600 500 1970年1月 918 400 300 1970年1月を 200 100とすると
316 100
0 普通預金
物価上昇
株式 149 14 リスクとリターンの関係
期待できる運用成果
リターン
リターンにはプラスとマイナスがあ
り、プラスなら利益マイナスなら損失
リスク
期待できる収益からのブレ
期待できる運用収益からのブレを意
味し、価格が下落することではない
リスクとリターンは表裏一体
REIT
ンータリ
一般的には、リターンの高い商品は
リスクも高く、リスクの低い商品
はリターンも低いという関係にあり
ます。ですから、リスクは低くリター
ンの高い運用というのは、実際には
難しいものです。
株式 債券
預貯金
リスク
15 投資におけるリスク
価格変動リスク
株式や債権などの価格が変動することで、損失が発生するか
もしれないリスク
金利変動リスク
預金金利が低下して受け取る利息がすくなくなるかもしれない
リスク
信用リスク
会社や金融機関が破綻して元本の全部または一部が戻らな
いかもしれないリスク
為替変動リスク
為替相場が変動することで為替差損益が生じるかもしれない
リスク
預金
定期預金、貯蓄
預金、外貨預金など
価格変動リスク
金利変動リスク
債券
国債、社債
外国債券など
株式
信用リスク
為替変動リスク
国内株式、
外国株式など
16 リスクをコントロールする方法
の品商用運
値動きの異なる
複数の運用商品
に分散投資
グンミイタ入購
同一商品を一定
間隔で、一定金
額ずつ購入
価格が高い時には少なく、低い時
には多くするため、購入単価を平
準化できる
株式など値動き
の大きい商品は
できるだけ長期的
に保有
短期的には、上がったり下
がったりしても、一定の経済成長
を前提にすると、長期で運用すれ
ば安定したリターンが得られる
資投期長
散分の
散分
リスク低減のための3原則
ある商品の値下がりを他の商品
の値上がりでカバーするので、
値動きが安定する
リスクをコントロールしながら安定した収益をめざすために、
投資の3原則を解しましょう!
17 運用商品の分散
卵を1つのかごに盛るな すべての卵を1つのかごに盛ると、もしかごを落としたらすべての卵が割
れてしまいます。投資も同じ。商品特性が異なる複数の商品に資産を分
散することでリスクをコントロールすることができます。お互いの損失をカ
バーしあうので、決定的な損失を被りにくくなります。
A商品 A商品 B商品(AとBに半分ずつ投資) 格
価
C商品 B商品 C
C商品
B
A
時 間
18 購入タイミングの分散
ドルコスト平均法は、同じ商品を定期的に一定金額ずつ購入
毎月3万円ずつ株式を購入するケースA(ドルコスト平均法)
毎回3万口ずつ株式を購入するケースB ドルコスト平均法
格価準基
17,000円 1月
2月 3月 4月 合計
30,000円 30,000円 30,000円 30,000円 120,000円 30,000口 50,000口 17,648口 42,858口 140,506口 30,000円 18,000円 51,000円 21,000円 120,000円 30,000口 30,000口 30,000口 30,000口 120,000口 平均単価
10,000円 7,000円 A 6,000円 1月
2月
3月 期 間
4月 B 8,541円 10,000円 一番安く買って、一番高く売るのは、難しい!
だから、一定金額ずつ買い足していく
ドルコスト平均法では、一定金額ずつ購入していくので、価格が高いときに少ない数量を価格
が安い時に多くの数量を買うことになり、結果的に一定数量を購入(その期間の平均株価になる)
していくよりも平均購入単価を低く抑えることができます。
19 長期投資
価格変動のある商品の運用成果は、短期間では正しい判断はでき
ない。目先の値動きに一喜一憂するのではなく、長い目で運用成果
を見極めることが必要。長期で保有すればリターンは安定する。
大きな値上がり大きな値下がり
ンータリ
株式のリターンは変動が大
きく、短期的には大きな値
下がりをしている時期もあ
るが、1970年から2006年ま
での40年弱では、ほぼ9倍
になっている。
長期投資で安定した収益
期間
20 資産配分の考え方
➀手元資金を確認する
退職金
(一時金)
貯蓄
定期収入
(年金など)
➁お金の色分けをする
増やすお金
当面使う予定のない
余裕金
守るお金
将来確実に使うので、大
きなリスクを取れないお金
使うお金
生活費、教育費など
➂投資方針
④投資対象を決める
長期投資
株式、株式
中心の投資信託
中期投資
債券、債券
中心の投資信託
安全性重視
国債
定期預金など
流動性重視
普通預金 MMFなど
投資は、あくまで増やすお金で行なうのが鉄則。守るお金や、
使うお金で大きなリスクを取ってはいけません。
※投資した資産の価値の減少を含むリスクは、投資したお客様が負うこととなります。
また、投資した資産により所定の手数料がかかる場合がありますので、ご購入の際には、商品説
明書等を充分ご理解のうえ対応願います。
21 金融資産のリストを作ろう
金融資産の種類
内 容
金融機関名
残 高
預貯金等
債券・投資信託
株式等
生命保険等
金融資産合計
万円
22 自分にあった投資を考えよう
大
リスク許容度
投資期間
長期の運用が可能
投資経験
投資経験が豊富
小
運用期間が短い
投資経験が少ない
投資資金
金融資産が多い
金融資産が少ない
投資方針
収益性を重視
安全性を重視
23 個人向け国債の特徴
個人向け国債は、販売対象を個人向けに限定した国債で、10年満期の変動金利型と5年
満期の固定金利型の2種類があります。満期日の元本の償還や、半年毎の利子の支払
いは、国により保証され、中途換金時には国が額面金額で買い取ってくれます。
固定金利型
変動金利型
販売対象
個人の方のみ、法人は購入できません。
購入単位
額面10,000円単位で購入可能。購入金額に限度なし。
満期
利払い
金利
5年
10年
年2回(半年毎)
1.50%(7月)、1.15%(10月)
適用利率=※基準金利-0.05%
1.10%(7月)、0.85%(10月)
適用利率=※基準金利-0.8%
ただし、年0.05%を下限金利とする
中途換金
2年経過後可
1年経過後可
換金時の買取価格
額面金額 + 経過利子相当額 – 過去4回分の
利子(税引前)※相当額
額面金額+ 経過利子相当額 – 過去2回分の
利子(税引前)※相当額
税金
20%源泉分離課税 マル優・特別マル優利用で非課税
※2008年4月からは、中途換金調整額が税引き後の金額に変わり、中途換金で元本が割れることはなくなります
※日本国の信用状況の悪化等により、損失が生じる恐れがありますので、ご注意ください。
※個人向け国債をご購入される場合は、所定の手数料がかかる場合があります。
24 投資信託の仕組みと特徴
大きな資金で、
専門家が分散投資
産財託信
行銀託信
管理
図指の用運
投
資
家
運用
社会託信資投
関機融金
販売
国内の株式
外国の株式
国内の債券
外国の債券
用語
解 説
申込手数料
投資家が投資信託を購入する際に、販売会社に支払う費用
信託報酬
投資家が、販売会社、運用会社、管理会社の業務に対して支払う報酬。信託財産から間接的に差し引かれる
基準価額
投資信託の一口あたりの準資産価額
信託財産留保額
信託期間の途中で換金する場合に、投資信託の中に残しておかなければならない資金
ベンチマーク
投資信託の運用の基準になる指標(ものさし)
解約請求・買取請求
株式投資信託の換金には、解約請求と、販売会社に買い取ってもらう買取請求の二つの方法がある
※1.投資信託は貯金とは異なり、貯金保険の対象ではありません。
※2.投資信託は値動きのある証券に投資しますので、基準価額は変動します。従って元本保証ではありません。
25 多くの投資家から集めた資金を1つのファンド
にして、運用のプロが株式や債券などの複数
の銘柄に分散投資して運用。運用成果は保
有割合に応じて投資家に分配される。
投資信託の特徴
各投資家の資金をまとめることで、少額でも複数
の資産に分散投資したのと同じ効果が得られる
運用の専門家
が投資判断
専門家の高度な知識や運用手法が活用でき、個人
のレベルではできないような投資が可能になる
豊富な
バリエーション
運用方針や投資対象の異なる多くの商品があり、そ
の中から自分の運用目的に合った商品を選択できる
費用がかかる
アクティブ型
運用目的
ベンチマークに連動するこ
とを目的として運用する
ベンチマークを上回ることを
目的として運用する
特徴
ベンチマークに連動するこ
とを目的とし、市場を代表
する銘柄を組み入れて運
用を行う
ファンドマネージャーの投資
判断により組み入れ銘柄を
決定するので、予測どおり
であればベンチマークを上
回り、逆であれば下回る
コスト
アクティブ型より低い
インデックス型より高い
運用対象による分類
債券市場
実績配当の商品であり、損失が生じた場合でも元
本の保証はない
場市内国
元本の
保証がない
インデックス型
投資信託の資産は投資信託を受託している信託銀行で
分別管理されているため、販売会社、運用会社、信託銀
行いずれが破綻しても、顧客資産は保全される。
株式市場
国内株式型
国内債券型
国内株式を
中心に運用
国内債券を
中心に運用
バランス型
購入時に手数料がかかる場合があり、また信託報酬
が資産の残高から毎日差し引かれる。解約時に信託
財産留保額がかかる商品もある
国内や外国の株式・
債券・不動産で運用
場市国外
少額で分散
投資が可能
運用スタイルによる分類
外国債券型
外国債券を
中心に運用
外国株式
外国株式を
中心に運用
26 チェックしておきたい投資信託
自分は自分。無理をせず、自分にあった商品で余裕のある運用を心がけましょう。セカンドライフのための
運用商品として、注目度の高い商品を取り上げました。
詳しくは、各ファンドの販売資料および目論見書をご確認ください。
特 徴
毎月(隔月)
分配型ファンド
年金の不足分を補うために、毎月、あるいは年金が受け取れ
ない月(隔月)に分配金を受け取るタイプ。比較的金利の高
い外国債券や、利回りの高いREITに投資している。
資産設計ファンド 個人のライフステージに応じて、資産配分の異なるファンドに
スイッチングできるタイプ。一般に、年齢が高くなるほど、株式
のウエイトを下げた安定型の運用に切り替える。
インデックスファンド 日経平均やTOPIXなどの株式指標に連動するタイプ。変動
商品への投資経験がない場合、なかなか特定の商品を選択
しにくいもの。手数料も安く、入門として入りやすい商品。
ETF REIT REITファンド
MMF 外貨建てMMF ○○の商品
不動産を投資対象とするファンド。不動産の賃貸収入や、売
却益から生じた収益を投資家に分配する。利回りは比較的
高いが、金利上昇に弱い。資産を分散するメリットもある。 MMFは仕組み上元本保証ではないが、安全性の高い短期
金融商品で運用しているので、元本が割れることはほとんど
ない。1ヶ月複利なので預貯金よりは有利。外貨預金に興味
があるのなら、外貨MMFも出し入れ自由で取り組みやすい。 27 プランを定期的にチェックしましょう
「PLAN」「DO」「SEE」!
資産配分は、1度決めたら終わりではあり
ません。定期的に見直すことが必要です。
ライフプラン
の変更
資産運用は、ライフプランや経済情勢の変化などに則
して柔軟に対処していくものです。最初に資産配分を決
めてからも、継続的に運用を見直し、より良い運用を目
指すことが大切です。投資信託でも、年齢に応じて、より
安全重視にシフトしていく必要があります。
株式比率25%
株式比率50%
経済情勢 PLAN ライフプランの確認
資産配分の検討 株式比率75%
SEE 運用実績の確認
投資環境の確認 安全性重視
運用商品
の情報
DO 情報収集
運用商品の選択
収益性重視
28