佐川国際経済協力会車両引き渡し式における岸野駐ラオス大使挨拶 2015.02.23 今年は、日本とラオスが外交関係を樹立してから 60 年目に当ります。この記念す べき年に、この晴れの場に出席し、ご挨拶できることを光栄に思います。最初に、今 回の車両の寄贈に関し、関係者の皆様に心よりお祝い申し上げます。 佐川国際経済協力会は、2003 年からこれまで 12 年間に亘り、ラオス運輸公社に対 し車両の寄贈を毎年行っており、これまでに荷物運送用トラック 64 台、散水車 3 台 が供与されたと承知します。また、同協力会は、寄贈した車両の整備研修をタイで実 施しており、2009 年以降 27 名がこの研修を履修したと伺っています。 これまで寄贈された車両が、良好に維持管理され、ラオスの物流の改善やビエンチ ャン市の美化に長きに亘り有効活用されることを願っています。 ご列席の皆様 皆様ご案内の通り、ラオスはメコン地域のほぼ中心に位置し、この地域の 5 ヶ国全 てと国境を接する、「地政学上の要衝」に位置する国であります。また、近年ラオス政 府による道路インフラの整備、one stop service 導入に向けた努力等もあり、メコン 地域に於ける連結性 は徐々に改善してきています。 ラオスという Land-locked country が land-linked country に向け少しずつ動き始めています。 この様に、メコン地域の連結性が改善する中で、ASEAN 経済共同体の発足を年末 に控え、今日メコン地域に面としての経済圏が生まれつつあります。企業にとっては、 その中で域内各国の特性を踏まえつつ、如何にして地域全体の中で効率的な生産・分 業体制を構築し、物流経路の最適化を図るかが、経営戦略上の課題となってきていま す。 この様な状況の中で、この 1-2 年、ラオスにも多くの日系企業が関心の目を向け 始めており、日系企業による工場設立等、新たな事業展開も数多く見られます。昨年 11 月時点で、当地に進出する日系企業も 120 社を超えました。これは、物通業界に とってもビジネスチャンスであります。是非、佐川ホールディングにおかれても、ラ オスの優位性を活かすような形で、将来の事業展開を検討頂ければと思います。 私は、日本国大使として、日本企業がラオスでビジネスを円滑に行えるよう、必要 な情報を共有し、日本の優れた技術や製品の売り込みを後押しし、問題に直面した際 には問題解決に向け支援していくことが、重要な任務のひとつと認識しています。何 かあれば、遠慮なく当館経済班までご連絡下さい。いつでもお手伝いします。
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