アザミウマ類

チャノキイロアザミウマ
カキクダアザミウマ
Ponticulothrips diospyrosi
Scirtothrips dorsalis
アザミウマ(総翅)目アザミウマ科
《加害》新梢・花・果実
アザミウマ(総翅)目アザミウマ科
《加害》新梢・葉・果実
【被害】被害発生には品種間差が
あり、一般に平核無などの渋柿で
多く富有などの甘柿では少ない。
開花期〜幼果期に加害された果実
は肥大にともない加害痕がコルク
化した波状紋として果頂部に現れ
る。生育後期の加害では被害痕が
数 mm 間隔でへた周辺に集中する。
脱渋処理を要する品種では脱渋後
に症状が顕在化したり日持ちが悪
くなる。
【発生】蛹、成虫で越冬し 3 月頃か
ら出現する。年間5〜8回の発生で、チャノキイロアザミウマの被害果。波状紋が現れている
チャ、カンキツ、ブドウ、イヌマキ、
サンゴジュ、アジサイなど様々な
植物で発生しカキを加害する。
【防除】開花から 1 か月間の防除が
特に重要。開花期の防除は訪花す
るミツバチへの影響の少ない剤を
使用する。
【薬剤】アルバリン、オルトラン、コ
ルト、ジェイエース、スタークル、
トクチオン、モスピラン
【被害】4 月中旬頃から越冬成虫が
カキに飛来し未展開葉を加害する。
被害葉は葉縁が内側にカールし巻
き込む。裏返った葉の表面がブツ
ブツとした感じになる。果実の被
害は 6 月頃からみられる。被害果
は果梗部付近に黒色または褐色の
被害痕(小斑点)がリング状に並
ぶ。被害痕は果実の肥大とともに
赤道部に移動し収穫期まで残る。
【発生】基本的に年 1 回の発生であ
るがまれに遅れて伸びた新梢で第
2 世代が出現することもある。4
月に飛来した越冬成虫が巻葉内に
産卵し 5 月には第 1 世代が発生す
る。第 1 世代幼虫の一部は 6 月上
旬頃から幼果を加害し始めるが下
旬には越冬場所であるカキ、マツ、
スギの樹皮下に移動し始める。
【防除】巻葉は見つけ次第除去す
る。薬剤防除は果実の被害発生時
期である 6 月に実施する。
【薬剤】アルバリン、オルトラン、コ
テツ、ジェイエース、スタークル、
モスピラン
巻葉内のカキクダアザミ
ウマ幼虫と蛹
カキクダアザミウマ成虫。
体長約 2.3 〜 2.9mm
カキクダアザミウマによる巻葉
果実の被害
被害痕は収穫期まで残る
ネギアザミウマ
Thrips tabaci
チャノキイロアザミウマによる幼果の被害
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チャノキイロアザミウマ成虫。
体長 1mm 未満
チャノキイロアザミウマ幼虫
アザミウマ(総翅)目アザミウマ科
《加害》果実
【被害】果実表面の吸汁加害痕が灰
褐色のコルク化した傷として残る。
【発生】園内の下草等で増殖して
いたものが果実の着色期以前から
飛来し、果実表面で産卵、増殖する。
ネギアザミウマの被害果
ネギアザミウマ幼虫
被害としてはカキの産地で問題に
なっているところがある。
【防除】被害の早期発見に努め、薬
剤による防除を行う。合成ピレス
ロイド剤は効果が低い場合がある。
光反射シートの敷設も有効である。
【薬剤】オルトラン、パダン、モスピ
ネギアザミウマ成虫。雌成虫は体長約 1.3mm。黄色〜褐色まで体色の変異
ラン
が大きい
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