数学解説

学力テストB 過去問解説
個別ゼミWill宮の森校 作成
【問題】
平成26年度 学力テストBより
右の図のように、1辺の長さがacmの立方体があります。この
立方体の各面の対角線の交点を頂点としてつくられる正八面
体の体積を、aを使って表しなさい。
【考え方】
正八面体は、西四角錐を二つくっつけた図形です。ですので、真ん中の正方形の面積と高さを求める
ことで、体積を求めることができます。
立方体の中にある図形を考えるときは、断面図で考えていくのが基本です。この図形の場合、投影図
も断面図も同じ図形になるので、どちらでも解けます。
断面図で考えるなら、真ん中の正方形部分で横に切った面と、縦に真ん中で切った面で考えます。
【解法】
横の断面図
a
【解法のポイント】
正八面体を正四面体に分けたときの、
底面の正方形の面積を求めましょう。
まず、元の正方形の何分の一かを
考えます。
2
大きい正方形の面積= a
4等分した図形で考えると、
対角線によって面積が二等分
されていることが分かります。
これを4つ組み合わせた図なので、
1
2
底面積=
2 a
横の断面 (平面図でもOK)
2つの正四面体の
底面積をSとする
a
縦の断面図
縦の断面図 (立面図でもOK)
正四面体の高さで、
上側をp、下側をq
とする。
図からわかるように、高さの和はaである。
1
1
V  S  p  S q
3
3
1
 S  ( p  q) 
3
よって、体積Vは、
1 2
1
a a
2
3
1
 a3
6
V
答
このように、高さの和で体積を求める
方が楽である。
1 3
a
6
【問題】
平成26年度 学力テストBより
右の図のように、∠C=90°、AC=BC=10cmの△ABCがあります。
辺AB、BC、CA上にそれぞれ点D、E、Fをとり、四角形DBEFが平行
四辺形になるようにします。△ADFの面積と△FECの面積の和が
25㎠のとき、ECの長さを求めなさい。
【考え方】
学力テストBの範囲は、2次関数までです。ですので、相似や平行線と線分の比、三平方の定理は使
わずに解かないといけません。
問題の情報は△ADFと△FECの面積の和なので、その二つの三角形がどのよう三角形なのかを考え
ていきましょう。そのために、平行四辺形の性質を利用して、さらに同位角を使います。
あとは、求めたい辺の長さを文字で置いて、方程式をつくっていきましょう。
【解法のポイント】
【解法】
A
△ADFと△FECは二等辺三角形である。求めたい辺はECなの
で、EC=xとする。(0<x<10)※変域は必ず考える!
EC=x より、BE=10-xとなる。
平行四辺形の対辺の長さは等しいので、BE=DF
よって、DF=10-x
△FECは二等辺三角形なので、EC=FC=x
また、AF=10-x
△ADF + △FEC=25 より、
1
1
(10  x)  (10  x)   x  x   25
2
2
両辺に2をかけて、 ※分数は展開するより先に消す
(10  x)  x  50
100  20 x  x 2  x 2  50
2
B
E
平方四辺形なので、
F AB//FEであり、
線分BCでの同位角
なので、
C
∠CBA=∠CEF・・①
AC//FEで線分CAの同位角をとっていくと、
∠CAB=∠CFE・・②
△ABCが二等辺三角形なので、
∠ABC=∠CAB・・③
①、②、③より、
∠CEF=∠CFE となり、
△FECはCE=CFの二等辺三角形である。
同様に、△ADFも二等辺三角形である。
2
2 x 2  20 x  50  0
x 2  10 x  25  0
( x  5) 2  0
x5
x=5は、0<x<10を満たすので、
EC=5cm
※変域にあてはまる値が答え。
答 5cm
空間図形であれば、断面図を把握す
るスキルは重要になりますし、平面
図形で面積から辺の長さを求めると
きは、方程式になることが多いです。
この二つで、空間図形で断面図をと
る訓練は学校でほぼやりません。空
間図形が苦手な子は、断面図の取り
方を学んでみることをお勧めします。
断面図ってどうやってとるの?と思っ
た方は、Willの体験授業の受講をご
検討ください。