三井物産エレクトロニクス | ビジネスネットワーク.jp 頁1/5 IoT/M2Mを活⽤したいが、システムの導⼊に投資していいものか判断できない──。その ような企業ユーザーの悩みを解決するために、三井物産エレクトロニクスは汎⽤デバイスを 活⽤し、⼿早く簡単なPoC(Proof of Concept)によるスモールスタートをサポートする。 通信事業者やSIerとの協業でIoT/M2Mビジネスの拡⼤を目指す。 IoT/M2Mが普及の兆しを⾒せている。これまでは⼤⼿の製造業 や運輸業などで導⼊されることが多かったが、ここにきて他の業 界や中堅中⼩企業もIoT/M2M活⽤の検討を進めている。 だが、それらの企業が検討フェーズから実際の導⼊フェーズへ と進むには、⼤きな課題が存在する。それは「IoT/M2Mを活⽤す れば効果はありそうだが、その具体的なイメージを持つことがで きない」というハードルだ。 CTO 早川恭⼆⽒ センサーなどから収集したデータをもとに、どのような価値を ソリューション 事業本部⻑ 上⽥稔⽒ 導き出すことができるのか。データを収集するまで分からない が、どれほどの効果があるか分からないものに投資はできない。 この課題を解決するために、「スモールスタートで⼿早く簡単にPoCを始め、PDCAを回しながら商⽤システム へ段階的にスケールアップすること」を三井物産エレクトロニクス(MBEL)は提案する。同社は、通信事業者や SIer向けに汎⽤デバイスソリューションを提供するとともに、SIerなどとのパートナーシップによってエンド ユーザーのPoC構築を⽀援している。 コストを抑えてPoCを実現︕ 汎⽤デバイスでボトルネック解消 ⼿軽にPoCを実施しようとしても、⾃社の要件に合ったセンサーやゲートウェイなどのIoTデバイスの⼊⼿がボ トルネックになり、PoCの準備が滞ってしまうことは少なくない。 IoTデバイスはシステムと現実世界との接点の役割を担い、様々な環境でデータを収集することになる。デバイ スのコネクティビティはもちろんのこと、屋内だけでなく屋外に設置されることもあるため、場合によっては⾼温 http://businessnetwork.jp/Portals/0/SP/1508_mitsui/ 2015/8/12 三井物産エレクトロニクス | ビジネスネットワーク.jp 頁2/5 多湿の非常に劣悪な環境で動作することが求められる。加えて、海外展開を念頭においたシステムであれば各国の 基準・規格に適合した製品でなければならないなど、考慮すべき要件は⼭積みだ。 さらに、PoCにおいてはIoTデバイスが汎⽤品であることが重要なポイントだとMBELのソリューション事業本 部⻑である上⽥稔⽒は強調する。なぜなら、要件に合ったデバイスをカスタムで作れば、莫⼤なコストがかかって しまうからだ。少ない投資で⼿早くPoCを⾏うには、多様な要件を満たす汎⽤的なデバイスの存在が⽋かせない。 このような場⾯で、エレクトロニクス専門商社であるMBELのコーディネート⼒が威⼒を発揮する。MBELの パートナーベンダーは国内外で多⽅⾯にわたり、汎⽤デバイスの数も豊富だ。 パートナーベンダーの1社である台湾のAdvantechは、産業⽤コンピュータ業界で世界第1位のシェアを誇る。 そして、⻑年ODMでモジュールを設計・⽣産してきた経験をもとに、コネクティビティを備えたワイヤレスセン サーネットワークやIoTゲートウェイなど、幅広い種類のデバイスを取り揃えている。 AdvantechのIoTゲートウェイ「UTX-3115シリー ズ」。過酷な環境での使⽤に耐える製品で、24時間稼動 が可能な安定性・信頼性を備える また、センサー分野では、スペインのLibeliumのデバイスが有⼒だ。利⽤シーンに応じて多彩なセンサーを⾃ 由に組み合わせることができるセンサーネットワークBOX「Waspmote Plug & Sense!」を提供し、スマートシ ティや⽔質モニタリングなどソリューションごとに適したモデルを⽤意している。 Libeliumのクラウド接続ゲートウェイBOX「Meshlium」(左)とセンサーネットワークBOX「Waspmote Plug & Sense!」(右)は、屋外に設置可能。また、Waspmote Plug & Sense!は50種類以上のセンサー群の中から、⽤途に応じ て必要なセンサーを6つまで1筐体に接続できる ⾞載器製品の設計・製造を⾏う台湾のATrack TechnologyもMBELのパートナーベンダーだ。テレマティクスデ バイスやGPSトラッカーなどを取り扱っており、製品の安定性から⽇本だけではなく世界中の国々で利⽤されてい る。 http://businessnetwork.jp/Portals/0/SP/1508_mitsui/ 2015/8/12 三井物産エレクトロニクス | ビジネスネットワーク.jp 頁3/5 ATrack TechnologyのGPSトラッカー「AS3」(左)はGPS・加速度センサーおよび 内蔵電池を搭載しており、貨物・物流の位置監視・衝撃/衝突検知などに活⽤可能 で、防塵防滴規格IP-67に対応している。テレマティクスデバイス「AX7」(中)、 「AU7」(右)はOBDII・CANやシリアルのインターフェイスに対応しており、遠隔 から⾞両データを取得できる 他にも数多くのパートナーベンダーがいる。それらの汎⽤的なIoTデバイスのラインナップがあれば、PoCに向 けたハードウェアの準備は万端だ。グローバル展開や耐環境性能など、要件に応じたデバイスを選択するだけでよ い。 クラウド活⽤したPoCシステム 検証から本格導⼊へ移⾏も容易に ⼿軽なPoCの実現に向け、デバイスの次に浮上する障壁はプラットフォームの選定だ。 「IoT/M2M専⽤プラットフォームは、ファームウェアのアップデートやデバイス管理などの⾯で⼀⽇の⻑があ るが、AWS(Amazon Web Services)やMicrosoft AzureなどのクラウドもIoT/M2M向けの機能を拡充してお り、有⼒な選択肢となってきています」と上⽥⽒は語る。 さらに、「技術的にはMQTTやRESTなどの標準的なプロトコルが普及してきたことで、特定のプラットフォー ムにロックされることなくPoCから商⽤サービスへと柔軟にスケールアップできるようになってきました。しかし ながら⼀⽅で、各プラットフォームには特徴があり、実現したい機能や⽤途、接続するデバイスなどによって最適 な組み合わせは異なります」とCTOの早川恭⼆⽒は説明する。 そこでMBELは、IoTゲートウェイを介してセンサーなどからデータを収集し、それらのデバイスをM2Mマシン クラウドで管理しながら、クラウド上では収集したデータの可視化や分析を⾏うことができるようなPoCシステム を⽤意している(図表)。 図表 PoCの為のM2Mクラウド・汎⽤クラウド連携システム(事例) http://businessnetwork.jp/Portals/0/SP/1508_mitsui/ 2015/8/12 三井物産エレクトロニクス | ビジネスネットワーク.jp 頁4/5 M2Mマシンクラウドにより、監視対象アセットの管理、センサーデータのルール設定、ファームウェア 配布とアップデートなどを容易に実現できる。また汎⽤クラウドを活⽤し、汎⽤クラウドが持つ多様な機 能を利⽤してデータを保管、可視化、解析するなど、容易にデータを利⽤することが可能となる このシステムは、スモールスタートでIoT/M2Mを始めるエンドユーザーはもとより、エンドユーザー向けに PoCを提供しようとする通信事業者やSIerなどの強⼒な味⽅になるだろう。 積極的にIoTパートナー開拓 HWの他にもアプリや課⾦まで MBELは積極的にパートナーの開拓も進める。「当社はあくまでもハードウェアレイヤーの会社です。ソリュー ションとしてIoT/M2Mを提供するには、上位レイヤーの⽅々とパートナーシップを結ぶ必要があります」(早川 ⽒)。 MBELは2015年に⼊り、セールスフォースが進める「IoTジャンプスタートプログラム」にテクノロジーパート ナーとして参加。また、IoT/M2Mクラウドプラットフォーム「Toami」を提供する⽇本システムウエア、クラウ ドサービスの導⼊⽀援に強いベンチャー企業のウフル、課⾦サービスの仕組みを提供するビープラッツなど、次々 とパートナーシップを結び、IoTデバイスとクラウドを連携させるためのソフトウェアを開発中のAdvantechとは 協業を強化した。 コネクティビティを備えた汎⽤的なIoTデバイスの豊富なラインナップ、そして⼿早く簡単に実施可能なPoCシ ステムまでを視野に⼊れ、MBELは通信事業者やSIerとの協業によってIoT/M2Mビジネスに挑む。 お問い合わせ先 三井物産エレクトロニクス株式会社 E-mail︓press̲[email protected] URL︓http://www.mbel.co.jp http://businessnetwork.jp/Portals/0/SP/1508_mitsui/ 2015/8/12
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