頁 1 / 5 三井物産エレクトロニクス | ビジネスネットワーク.jp 2015/8/12

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IoT/M2Mを活⽤したいが、システムの導⼊に投資していいものか判断できない──。その
ような企業ユーザーの悩みを解決するために、三井物産エレクトロニクスは汎⽤デバイスを
活⽤し、⼿早く簡単なPoC(Proof of Concept)によるスモールスタートをサポートする。
通信事業者やSIerとの協業でIoT/M2Mビジネスの拡⼤を目指す。
IoT/M2Mが普及の兆しを⾒せている。これまでは⼤⼿の製造業
や運輸業などで導⼊されることが多かったが、ここにきて他の業
界や中堅中⼩企業もIoT/M2M活⽤の検討を進めている。
だが、それらの企業が検討フェーズから実際の導⼊フェーズへ
と進むには、⼤きな課題が存在する。それは「IoT/M2Mを活⽤す
れば効果はありそうだが、その具体的なイメージを持つことがで
きない」というハードルだ。
CTO
早川恭⼆⽒
センサーなどから収集したデータをもとに、どのような価値を
ソリューション
事業本部⻑
上⽥稔⽒
導き出すことができるのか。データを収集するまで分からない
が、どれほどの効果があるか分からないものに投資はできない。
この課題を解決するために、「スモールスタートで⼿早く簡単にPoCを始め、PDCAを回しながら商⽤システム
へ段階的にスケールアップすること」を三井物産エレクトロニクス(MBEL)は提案する。同社は、通信事業者や
SIer向けに汎⽤デバイスソリューションを提供するとともに、SIerなどとのパートナーシップによってエンド
ユーザーのPoC構築を⽀援している。
コストを抑えてPoCを実現︕ 汎⽤デバイスでボトルネック解消
⼿軽にPoCを実施しようとしても、⾃社の要件に合ったセンサーやゲートウェイなどのIoTデバイスの⼊⼿がボ
トルネックになり、PoCの準備が滞ってしまうことは少なくない。
IoTデバイスはシステムと現実世界との接点の役割を担い、様々な環境でデータを収集することになる。デバイ
スのコネクティビティはもちろんのこと、屋内だけでなく屋外に設置されることもあるため、場合によっては⾼温
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多湿の非常に劣悪な環境で動作することが求められる。加えて、海外展開を念頭においたシステムであれば各国の
基準・規格に適合した製品でなければならないなど、考慮すべき要件は⼭積みだ。
さらに、PoCにおいてはIoTデバイスが汎⽤品であることが重要なポイントだとMBELのソリューション事業本
部⻑である上⽥稔⽒は強調する。なぜなら、要件に合ったデバイスをカスタムで作れば、莫⼤なコストがかかって
しまうからだ。少ない投資で⼿早くPoCを⾏うには、多様な要件を満たす汎⽤的なデバイスの存在が⽋かせない。
このような場⾯で、エレクトロニクス専門商社であるMBELのコーディネート⼒が威⼒を発揮する。MBELの
パートナーベンダーは国内外で多⽅⾯にわたり、汎⽤デバイスの数も豊富だ。
パートナーベンダーの1社である台湾のAdvantechは、産業⽤コンピュータ業界で世界第1位のシェアを誇る。
そして、⻑年ODMでモジュールを設計・⽣産してきた経験をもとに、コネクティビティを備えたワイヤレスセン
サーネットワークやIoTゲートウェイなど、幅広い種類のデバイスを取り揃えている。
AdvantechのIoTゲートウェイ「UTX-3115シリー
ズ」。過酷な環境での使⽤に耐える製品で、24時間稼動
が可能な安定性・信頼性を備える
また、センサー分野では、スペインのLibeliumのデバイスが有⼒だ。利⽤シーンに応じて多彩なセンサーを⾃
由に組み合わせることができるセンサーネットワークBOX「Waspmote Plug & Sense!」を提供し、スマートシ
ティや⽔質モニタリングなどソリューションごとに適したモデルを⽤意している。
Libeliumのクラウド接続ゲートウェイBOX「Meshlium」(左)とセンサーネットワークBOX「Waspmote Plug &
Sense!」(右)は、屋外に設置可能。また、Waspmote Plug & Sense!は50種類以上のセンサー群の中から、⽤途に応じ
て必要なセンサーを6つまで1筐体に接続できる
⾞載器製品の設計・製造を⾏う台湾のATrack TechnologyもMBELのパートナーベンダーだ。テレマティクスデ
バイスやGPSトラッカーなどを取り扱っており、製品の安定性から⽇本だけではなく世界中の国々で利⽤されてい
る。
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ATrack TechnologyのGPSトラッカー「AS3」(左)はGPS・加速度センサーおよび
内蔵電池を搭載しており、貨物・物流の位置監視・衝撃/衝突検知などに活⽤可能
で、防塵防滴規格IP-67に対応している。テレマティクスデバイス「AX7」(中)、
「AU7」(右)はOBDII・CANやシリアルのインターフェイスに対応しており、遠隔
から⾞両データを取得できる
他にも数多くのパートナーベンダーがいる。それらの汎⽤的なIoTデバイスのラインナップがあれば、PoCに向
けたハードウェアの準備は万端だ。グローバル展開や耐環境性能など、要件に応じたデバイスを選択するだけでよ
い。
クラウド活⽤したPoCシステム 検証から本格導⼊へ移⾏も容易に
⼿軽なPoCの実現に向け、デバイスの次に浮上する障壁はプラットフォームの選定だ。
「IoT/M2M専⽤プラットフォームは、ファームウェアのアップデートやデバイス管理などの⾯で⼀⽇の⻑があ
るが、AWS(Amazon Web Services)やMicrosoft AzureなどのクラウドもIoT/M2M向けの機能を拡充してお
り、有⼒な選択肢となってきています」と上⽥⽒は語る。
さらに、「技術的にはMQTTやRESTなどの標準的なプロトコルが普及してきたことで、特定のプラットフォー
ムにロックされることなくPoCから商⽤サービスへと柔軟にスケールアップできるようになってきました。しかし
ながら⼀⽅で、各プラットフォームには特徴があり、実現したい機能や⽤途、接続するデバイスなどによって最適
な組み合わせは異なります」とCTOの早川恭⼆⽒は説明する。
そこでMBELは、IoTゲートウェイを介してセンサーなどからデータを収集し、それらのデバイスをM2Mマシン
クラウドで管理しながら、クラウド上では収集したデータの可視化や分析を⾏うことができるようなPoCシステム
を⽤意している(図表)。
図表 PoCの為のM2Mクラウド・汎⽤クラウド連携システム(事例)
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M2Mマシンクラウドにより、監視対象アセットの管理、センサーデータのルール設定、ファームウェア
配布とアップデートなどを容易に実現できる。また汎⽤クラウドを活⽤し、汎⽤クラウドが持つ多様な機
能を利⽤してデータを保管、可視化、解析するなど、容易にデータを利⽤することが可能となる
このシステムは、スモールスタートでIoT/M2Mを始めるエンドユーザーはもとより、エンドユーザー向けに
PoCを提供しようとする通信事業者やSIerなどの強⼒な味⽅になるだろう。
積極的にIoTパートナー開拓 HWの他にもアプリや課⾦まで
MBELは積極的にパートナーの開拓も進める。「当社はあくまでもハードウェアレイヤーの会社です。ソリュー
ションとしてIoT/M2Mを提供するには、上位レイヤーの⽅々とパートナーシップを結ぶ必要があります」(早川
⽒)。
MBELは2015年に⼊り、セールスフォースが進める「IoTジャンプスタートプログラム」にテクノロジーパート
ナーとして参加。また、IoT/M2Mクラウドプラットフォーム「Toami」を提供する⽇本システムウエア、クラウ
ドサービスの導⼊⽀援に強いベンチャー企業のウフル、課⾦サービスの仕組みを提供するビープラッツなど、次々
とパートナーシップを結び、IoTデバイスとクラウドを連携させるためのソフトウェアを開発中のAdvantechとは
協業を強化した。
コネクティビティを備えた汎⽤的なIoTデバイスの豊富なラインナップ、そして⼿早く簡単に実施可能なPoCシ
ステムまでを視野に⼊れ、MBELは通信事業者やSIerとの協業によってIoT/M2Mビジネスに挑む。
お問い合わせ先
三井物産エレクトロニクス株式会社
E-mail︓press̲[email protected]
URL︓http://www.mbel.co.jp
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