広報誌「エコモ」50号 - 交通エコロジー・モビリティ財団

2014.10月~
2015.3月
エ コモ活動カレンダー
12 月
10 月
October
バリアフリー推進部
8日 アクセシブルデザインフォーラム(東京・共用品推進機構)
9日 JIS改正原案委員会
(東京・日本規格協会)
December
2日 オリンピック・パラリンピック 情報とバリアフリーに関するセミナー(東京・中央大学)
3日 UCL(ユニバーサル・コミュニティ・ラボ)セミナー(東京・六本木アカデミーヒルズ)
12日 第18回バリアフリー推進ワークショップ(東京・独立行政法人産業技術総合研究所)
19日 関東バリアフリーネットワーク会議(東京・九段)
22日 差別解消の推進に関する研究WG(東京・アルカディア市ヶ谷)
23日 子供未来とうきょうメッセ(東京・東京国際フォーラム)
9日 埼玉県庁バリアフリーサポータ−研修(羽生市)
15日 差別解消の推進に関する研究WG(東京・アルカディア市ヶ谷)
交通環境対策部
16日 海上交通バリアフリー施設整備委員会(東京・エコモ財団)
11日「第11回エコプロダクツ大賞」表彰式(東京・東京ビッグサイト)
16日 第15回バリアフリー推進ワークショップ
11∼13日 エコプロダクツ2014に出展(東京・東京ビッグサイト)
(東京・TKP市ヶ谷カンファレンスセンター)
27∼28日 交通事業者向けバリアフリー研修(BEST)
(首都圏鉄道事業者向け)
13日 平成26年度第2回エコドライブインストラクター養成教習会
(東京・
(一財)省エネルギーセンター)
18日 第27回EST普及推進委員会(東京・弘済会館)
●グリーン経営認証取得講習会
29日 BEST試行研修
(北陸信越運輸局)
(上越市)
30∼31日 交通事業者向けバリアフリー研修(BEST)
(関西地区 鉄道・バス事業者向け)
交通環境対策部
1日 交通・観光カーボンオフセット支援システム説明会
(東京・アルカディア市ヶ谷)
8∼10日 第4回地域の交通環境対策推進者養成研修会(富山市)
10日 交通環境学習・帯広市平成26年度第2回検討会議(帯広市)
21日「平成26年度エコドライブ活動コンクール」審査委員会
(東京・エコモ財団)
24日 グリーン経営認証リーダー研修会(横浜市)
27日「第11回エコプロダクツ大賞」予備選考委員会(東京・エコモ財団)
27日 エコ通勤推進会議
(川崎市)
●グリーン経営認証取得講習会
11月
バリアフリー推進部
November
6日 第16回バリアフリー推進ワークショップ(東京・ソラシティカンファレンスセンター)
8∼9日 くらしの足をみんなで考える全国フォーラム(東京・東洋大学・白山キャンパス)
11日 第17回バリアフリー推進ワークショップ(大阪市)
12日 交通事業者向け
「手話教室」
(関西)修了式(大阪市)
13日 東京オリンピック・パラリンピック組織委員会アクセシビリティ協議
会
(東京・都庁)
13日 埼玉県庁バリアフリーサポータ−研修(桶川市)
15日 旅客船事業者向けバリアフリー教室 in 鹿児島(鹿児島市)
18日 旅客船段差解消装置開発WG(東京・アルカディア市ヶ谷)
18∼19日 交通事業者向けバリアフリー研修(BEST)
(関西地区 鉄道事業者向け)
25日 バリアフリー学習プログラム(那覇市立天久小学校)
26日 交通事業者向け
「手話教室(首都圏)修了式(東京・エコモ財団)
26∼27日 交通事業者向けバリアフリー研修(BEST)
(首都圏 バス事業者向け)
27日 BEST試行研修
(北海道運輸局)
(札幌市)
28日 AD適合性評価制度委員会(東京・共用品推進機構)
交通環境対策部
4日 「第11回エコプロダクツ大賞」審査委員会(東京・
(一財)地球・人間環境フォーラム)
5日 平成26年度エコドライブ普及推進協議会(東京・弘済会館)
6日 グリーン経営認証リーダー研修会(高松市)
8∼9日 くらしの足をみんなで考える全国フォーラム2014
(東京・東洋大学白山キャンパス)
14日 関東EST創発セミナー(宇都宮市)
19日 エコドライブシンポジウム(東京・内幸町ホール)
19∼21日 第8回アジアEST地域フォーラムに参加(スリランカ)
28日 第5回地域バス交通活性化セミナー(山口市)
●グリーン経営認証取得講習会
2
バリアフリー推進部
ECOMO No.50
1月
バリアフリー推進部
January
15日 第19回バリアフリー推進ワークショップ(東京・主婦会館)
26日 ADJIS開発委員会(東京・共用品推進機構)
交通環境対策部
15日 交通環境学習・藤沢市平成26年度第1回委員会(藤沢市)
16日 中国EST創発セミナー(岡山市)
26日 東北EST創発セミナー(仙台市)
30日 交通環境学習・帯広市平成26年度第3回検討会議(帯広市)
●グリーン経営認証取得講習会
2月
バリアフリー推進部
February
4∼5日 交通事業者向けバリアフリー研修(BEST)
(関西地区)
20日 ADシンポジウム(東京・水道橋)
交通環境対策部
5日 グリーン経営認証リーダー研修会(長崎市)
19日 グリーン経営認証リーダー研修会(盛岡市)
23日 第6回地域バス交通活性化セミナー(長野市)
26日 第8回EST普及推進フォーラム(東京・ルポール麹町)
●グリーン経営認証取得講習会
3月
バリアフリー推進部
March
17日 ECOMO交通バリアフリー研究助成審査委員会(東京・アルカディア市ヶ谷)
交通環境対策部
4日 平成26年度エコドライブ活動コンクール第2回審査委員会(東京・エコモ財団)
6日 交通・観光カーボンオフセット支援システム説明会(名古屋市)
●グリーン経営認証取得講習会
総務部
10日 第13回理事会、第6回評議員会を開催(東京・弘済会館)
年頭のごあいさつ
会長 岩村 敬
新年明けましておめでとうございます。
皆様には、新しい年をすこやかに迎えられたこととお慶び申し上げます。
昨年を振り返りますと、当財団は交通・運輸分野におけるバリアフリー・地球環境問題に対する社会の
ニーズに的確に応えていけるよう積極的に事業を行ってまいりました。
バリアフリー推進事業では、日本財団の支援を受け、旅客船及び旅客船ターミナルのバリアフリー施
設整備に対する助成事業を行い、一方、ソフト面のバリアフリー推進の一環として障害当事者参加によ
る交通事業者向けの接遇訓練(BEST)の実施や次世代を担う小学校・中学生向けにバリアフリー教育プ
ログラムの普及などを実施しております。また、新規事業として国内旅客船の乗降口部分の段差を解消
し、車椅子使用者や高齢者等が安全・安心に利用できるため段差解消装置の開発や2020年に東京オリ
ンピック、
パラリンピックの開催に向けた移動と交通に関する基礎調査を実施しております。
交通環境対策事業では、グリーン経営認証事業の新規認証取得者の増加を図るため、荷主企業・団体
等への積極的な働きかけや講習会受講者へのモニタリングを強化し、より有効な普及方策を推進して
おります。
「環境的に持続可能な交通(EST)」では、地域ブロックごとのセミナーの開催や地域の交通と環境に
関わる課題を解決する人材の養成研修を引き続き実施しております。また昨年の11月には新たに海外
との連携を推進するため、スリランカで開催されたアジアEST地域フォーラムに参加しました。
エコドライブの普及では、財団の認定したエコドライブ講習の普及促進を図るとともに「エコドライ
ブ活動コンクール」を実施し、昨年度より国土交通大臣賞と環境大臣賞を冠することとなった。昨年11
月に開催した「エコドライブシンポジウム」において表彰しました。
昨今のバリアフリーやエネルギー・環境問題を取り巻く状況をみますと、昨年は「障害者権利条約」が
批准・発効され、また来年には「障害者差別解消法」が施行されます。
また、今年はCOP21が開催され、この会議で2020年以降の世界の気候変動・温暖化対策について議
論がなされる予定です。
昨年当財団は設立から20年の節目にあたり「エコモ財団20年史」を刊行いたしました。
今年も人及び地球にやさしい社会環境の実現をめざして、役職員一同より積極的に事業を推進して
いく所存であります。
最後になりましたが、新しい一年が皆様にとって、素晴らしい年となることを、心よりお祈り申し上
げ、
新年のご挨拶とさせていただきます。
2015/JANUARY
3
バリアフリー推進部 編
[ 事業紹介 ]
便利になった
“バリアフリー情報提供サイト「らくらくおでかけネット」”
一度、お試しください!!
http://www.ecomo-rakuraku.jp/
1.
「らくらくおでかけネット」
とは
「らくらくおでかけネット」とは、高齢者や障害のある方等が全国の公共交通機関を円滑に利用できるように
「鉄軌道駅、空
港、
旅客船ターミナル、
バスターミナル」
のバリアフリー情報をインターネットにおいて提供するサイトです。
このサイトは、
交通事業者からの情報提供を得て、
平成14年から本格稼働を開始し、
鉄道駅、
ターミナルを合わせ6500件以
上のバリアフリー情報を提供しています。
また、
現在1日あたり7300件以上のアクセスがあります。
2.
「らくらくおでかけネット」
の検索画面と使い方
「らくらくおでかけネット」
は、
大きく分けて7つのエリアから情報が検索できます。
1 6つのメニューから情報を
調べる
使い方 アイコンをクリックす
ると、調べたい情報が
1
2
検索できます。
使い方 調べたい駅名を直接入
リックすると、検索結
果が表示されます。
4 4つの施設と都道府県から
5
使い方 「鉄道駅」
「 空港ターミ
さがす
ナル」
「バスターミナ
6
2 駅・ターミナルをさがす
力し、
「 検索する」をク
4
ル」
「旅客船ターミナ
ル 」の ア イ コ ン を ク
リックすると、施設ご
3
との情報が検索できま
す。
入 力 は、全 角 文 字( 漢
また、
「都道府県からさ
字・ひらがな)
、半角文
がす」のアイコンをク
字(ローマ字)で行いま
リックすると、所在地
す。
から情報が検索できま
7
3 経路をさがす
す。
使い方 調べたい経路の
「出発
5 ホームドア設置駅情報を調
べる
地」
「 目的地」を直接入
力し、
「 検索する」をク
7 「更新情報」
「 お知らせ」を
果が表示されます。
使い方 直 近 の
「更新情報」
「お知らせ」を確認で
リックすると、検索結
3.利用者の声
調べる
きます。
6 らくらく交通ナビを調べる
使い方 ア イ コ ン を ク リ ッ ク
すると「らくらく交通
ナビ」を利用できます。
使い方 アイコンをクリックす
ると「ホームドア設置
駅情報」が調べられま
す。
(詳細は後述)
アンケートにより利用者から様々なご意見をいただいています。
「不満な点」
については今後改良を検討します。
満足な点 不満な点 車椅子での乗り換えやすい経路がわかるので、
たすかります。
4
(30歳代女性、電動車いす)
駅案内図は便利なのだが、数が少ない。
(40歳代男性、両親の介助)
乗り換え案内を調べる際、時刻表が表示されない。 (30歳代女性、ベビーカー利用者)
駅案内図は、事業者のものよりも分かりやすく
無人駅かどうかが分かると良い。
(40歳代女性、手動車いす)
てよい。
多言語対応だと、外国からの旅行者にも分かりやすい。
(30歳代女性、電動車いす)
ECOMO No.50
(30歳代男性、その他)
4.
「駅・ターミナル情報検索結果」の画面説明
例えば、
「市ヶ谷駅
(有楽町線)
」
のバリアフリー情報を調べると8つの情報内容が確認できます。
1 駅名
事業者別の情報が確認できま
す。
1
2 トイレの情報
改札内外におけるトイレの有
無、車いす対応トイレの有無、
オストメイトの設置の有無、ベ
5
2
ビーベットの設置の有無が確
6
認できます。
3 車いすの移動情報
「地上出入口~改札口」
「 改札
7
3
8
口~各ホーム」等における車
確認できます。
6 ハンドル形電動車いすでの
利用
ハンドル形電動車いすでの
利用の可否が確認できます。
福祉輸送サービスの利用の
無が確認できます。また、利用
きます。
鉄道駅の所在地、連絡先等が
7 福祉輸送サービスの利用
いすでの移動できる経路の有
に際しての注意事項も確認で
5 基本情報
可否が確認できます。
4
8 ホームドア設置状況
ホームドア設置状況が確認
4 駅のタイプ図
できます。
駅案内図でバリアフリー経路
が確認できます。ただし、現在
は他社線乗り換えがある駅を
中心に235駅となっています。
また、それ以外は13種類の駅
市ヶ谷駅
Ichigaya Station
JR 線改札口
都営新宿線改札口
2
都営新宿線改札口
A2
A3
1F
4
1
A1
タイプで確認できます。
3
B1F
2
1
A4
都営新宿線
1
B1F
有楽町線九段口
のりかえ口
JR中央線(各駅停車)
Toei Shinjuku Line
2
Chūō Line(Local)
B2F
のりかえ口
有楽町線
1
6
5
B4F
Yurakucho Line
2
7
南北線外堀口
B3F
有楽町線
中央線(各駅停車)
3 御茶ノ水・船橋・千葉 方面
4 新宿・中野・三鷹 方面
B4F
南北線
4
南北線市ヶ谷口
3
南北線
Namboku Line
都営地下鉄
3 赤羽岩淵・浦和美園 方面
4 目黒・武蔵小杉 方面
バリアフリー移動経路
スロープ
JR 線
エレベーター
階段
改札外
エスカレーター
トイレ
新宿線
1 新宿・京王線 方面
2 本八幡 方面
私鉄線
改札内
ホーム
改札外
改札内
ホーム
2013 年 11 月現在
© EcoMo-Foundation
5.新たな試み
「らくらく交通ナビ」
1 新木場 方面
2 和光市・飯能 方面
http://www.kotsunavi.jp/
①
「らくらく交通ナビ」
とは
「らくらく交通ナビ」
とは、
移動経路やトイレ等のバリアフリー情報について、
障害当事者の視点で口コミが投稿できるSNSサイトです。
②
「らくらく交通ナビ」
へのご参加のお願い
現在、情報の充実化を図るため、参加者を募集しております。登録は簡単で
す。
皆さまのご参加をお待ちしております。
鉄道駅のバリアフリー化は、
あなたの投稿からはじまります!!
③
「らくらく交通ナビ」
の登録&投稿の方法
1 Facebook アカウントをご用意ください。Facebook アカウントのない方はご登録
できません。
2 「らくらく交通ナビ」
にアクセスしてください。
3 「バリアフリー情報を書き込みたい方はこちらへ」
をクリックし、会員登録をしてください。
4 会員登録後、
口コミを投稿したい駅名を入力し、バリアフリー情報を登録してください。
2015/JANUARY
5
バリアフリー トピックス
大阪の障害当事者らが
波形手すりの使い勝手を評価しました
手すりの使用状況調査の様子
波形手すりの設置が駅など公共空間でも見られるようになっています。これまでの直線形の手すりと比べて使いやすさに
差があるのか、
「階段昇降時に手すりを必要とする人」
による評価結果を大阪の障害当事者らでつくる
「手すりについて考える
会」
がまとめました。
波型手すりはその形状によって、
下りでは、
水平部は体重
「波形の手すりは、
階段の昇降という連続性のある動きに
を支えることができ、上りでは、垂直部に体を引きつける
も関わらず、波形のパターンにあわせて手すりから手を一
ことで、階段の昇降時に足腰への負担の軽減を図る事がで
旦離す必要が生じるため、身体障害者には手すりをつかみ
きるとされています。どんな人にも安全で使いやすいユニ
損ねると転落するのではという恐怖感が伴い、視覚障害者
バーサルデザイン製品としてPRされていますが、階段利
にとっても、
変則的な形状の手すりは、
手すりの形状が把握
用時に手すりを必要とする障害者、高齢者等の中には、
「落
できないことにより次の行動の予測がたてづらく不安にな
ちそうで怖い」
と指摘する人もいました。
そこで、
同会では、
る」
との意見が出ています。
日本大学八藤後猛氏の先行研究などを参考に、日ごろ手す
波形手すりが設置されている駅の調査では、階段の段数
りを使用している人を中心にアンケートおよび現地調査を
と波形手すりの波形の数が一致していない場所が多いこと、
実施し、
手すりの使用実態を明らかにしました。
手すりの高さが階段下部、
中ほど、
上部でそれぞれ異なるこ
調査は、
杖や足装具の使用者を含む58人の被験者
(うち8
とも明らかになりました。この結果及び被験者の自由回答
割以上が何らかの障害がある)
に、
普段の階段昇降の状況や
意見を合わせて、身体障害者や身体機能が低下している高
直線手すりと波形手すりの使用感について尋ねたものです。
齢者等にとっては、下半身の動きと上半身の動きの連動性
調査結果では8割以上の人が使いにくいと評価しており、
にズレが生じるため階段の昇降が複雑な動きになり身体的
その理由として、身体を支えにくい、手を沿わせにくい、ど
負担が増すこと、
視覚障害者にとっては、
一定のリズムで階
こを持っていいか迷う、手を離して持ち変える時が怖い等
段の昇降ができず、階段を踏み外してしまう不安が増すこ
の意見が挙がっています。またどのような改善があれば使
とが考えられると整理しています。
いやすくなるかという問いでは、階段の段差の数と波形の
また、波型手すりは個人住宅など身体特性に合った環境
曲線部分の数を合わせるという意見がある一方で、7割以上
で特定の人が使う時は有用性な場合もあるが、公共空間で
の人が直線に戻すのが良いと回答しています。
は多様な利用者がおり、手すりの使用方法は人によって異
使いやすい
どちらでもない
14%
4%
直線の手すりと比較
して、波形手すりの
使いやすさはどうで
使いにくい
82%
なることを考慮すると、従来整備されてきた直線2段手す
りの有用性を否定することはできないとしています。
同会ではユニバーサルデザインの考え方が普及し、より
すか?という設問で
多くの人が無理なく使える製品の開発が進められることを
いと回答」
歓迎しつつも、ユニバーサルデザインとして有効かどうか
は 8 割 が「 使 い に く
を検証するためには、
それを必要とする
“当事者の声を集め
メーカーが実施したアンケート調査が
「駅を利用する不
る仕組みづくり”が重要であることを提言し、誰もが安心・
特定多数の人」を対象としているのに対し、この調査では
安全に使える手すりとなるよう改良を望むと結んでいます。
「階段利用時に手すりを必要とする人」
を対象としています。
障害当事者がバリアフリー設備の使い手として、こうし
多くの人が使いやすいとするメーカーによる調査の結論と
た調査に積極的に取り組むことの重要性が浮き彫りになっ
は異なる結果となりました。
た調査と言えます。
調査結果は
『波形手すりは本当に使いやすいの?』調査報告書として2014年4月に公表されたものです。お問い合わせは
自立生活センター・あるる内「手すりについて考える会」担当(鈴木)まで。
メール [email protected] 電話 06-6355-3701 FAX 06-6355-3702
6
ECOMO No.50
交通環境対策部 編
[ 事業紹介 ]
参加報告
「第8回アジアEST地域フォーラム
(スリランカ)」
はじめに
アジアEST地域フォーラムは、アジア地域における環境的に持続可能な交通
(EST)の実現を目指して、日本の環境省と国際
連合地域開発センター(UNCRD)
が共同で設立した、
政府ハイレベルによる政策対話会合です。
国際連合地域開発センター(UNCRD)
、
スリランカ民主社会主義共和国環境・再生エネルギー省及び運輸省、
日本国環境省、
クリーン・エア・アジアは共催で、
平成26年11月19日~21日に、
アジアEST地域フォーラム第8回会合をスリランカ民主社会
主義共和国・コロンボにて開催しました。
会合では、アジア21カ国の代表等が参加し、ESTに関する政策等について議論が行われ、アジアにおける低炭素交通促進
に向けたコロンボ宣言が採択されました。
エコモ財団からは、交通
環境対策部 熊井課長代理
が参加し、全体会合8(アジ
アにおける生産性の向上と
エネルギー安全保障のため
の高度物流システム)にお
いて、日本の物流分野の取
組を発表しました。
開会式風景
発表風景
(全体会合8)
1.会議概要
■日 程:平成26年11月19日~21日
バンダラナイケ
記念国際会議場
外観
■場 所:スリランカ民主社会主義共和国
コロンボ/バンダラナイケ記念国際会議場
■主 催:UNCRD、
スリランカ環境・再生エネルギー省、
スリランカ運輸省、
日本国環境省、
クリーン・エア・アジア
■参加者:アジア諸国21カ国の政府高官
(環境省及び交通関係省庁等)
(ASEAN9カ国、SACEP8カ国、
日本、
韓国、
モンゴル、
ロシア)
交通と環境分野に関する学識経験者等の専門家、
国際機関関係者 他
※
「BAQ2014(Better Air Quality 2014)
」
と統合開催されました。
会議場内パネル発表の様子
2015/JANUARY
7
[ 事業紹介 ]
バリアフリー推進部 編
2.主な会議の成果
アジア地域21ヶ国の代表等が参加し、ESTに関する政策、
先進事例等の共有が図られました。
2010年開催の第5回フォーラムにて採択された
「バンコク宣言2020」に示された目標の実現に向けて、より一層ESTを推
進することについて確認されました。
議論を踏まえ、
アジアにおける低炭素交通促進に向けたコロンボ宣言が採択されました。
「アジアの市長による特別セッション」
が開かれ、2007年4月に採択された地方自治体の取組にかかる
「京都宣言」
について、
アジアにおける環境的に持続可能な交通を推進することについての関心を新たにし、その取組を強固にするための追記が行
われました。
3.プログラム
開催された会合のプログラムは以下の通りでした。
【第1日目 2014年11月19日】
開 会 式
全体会合 1
全体会合 2
全体会合 3
全体会合 4
バリ︲ビジョン 3 ゼロ実現に向けて ― 住みやすく持続可能なアジア社会を目指して
アジアにおけるきれいな大気と持続可能な交通のための次世代ソリューションとして
の e︲モビリティ
社会サービスへのアクセシビリティの強化(向上) ― 新興アジアのコミュニティにお
ける重要なニーズ
道路の安全と事故の防止 ― 国家生産性に不可欠な要素として
【第2日目 2014年11月20日】
全体会合 5
全体会合 6
コロンボ地域交通マスタープラン(Colombo Metropolitan Transport Master Plan)
交通部門の低炭素技術移転及びインフラ開発の国内及び国際的な取組み
アジアにおけるレジリエントでスマートな住みやすい都市の実現
― ESTの役割
(アジア市長会議)
分 科 会
バンコク宣言 2020・目標の進捗報告
全体会合 7
次世代交通インフラのための民間セクターの資金調達
【第3日目 2014年11月21日】
全体会合 8
アジアにおける生産性の向上とエネルギー安全保障のための高度物流システム
全体会合 9
鉄道の拡大
国別報告とBAQ2014分科会からの報告
コロンボ宣言及び議長サマリーの採択
閉 会 式
8
ECOMO No.50
4.全体会合 8
全体会合8では、
「アジアにおける生産性の向上とエネルギー安全保障のための高度物流システム」というテーマで発表と
討議がありました。
当初、スリランカ運輸省大臣のKumara Welgama氏が議長を務める予定でしたが、当日都合がつかず、代理でスリランカ
運輸省部長
(計画)
のJ.M.Thilakarathna Manda氏が代理で議長を務めました。
冒頭、Karlsruhe技術研究所のWerner Rothengatter氏とSmart Freigt CentreのSophie Punte氏がアジアにおける生
産性の向上とエネルギー安全保障のための高度物流システムについて発表し、続いて日本の取組事例をエコモ財団交通環境
対策部の熊井課長代理が発表しました。
日本の取組事例を理解いただくため、最初に運輸部門の温室効果ガス排出量の推移を説明し、特に物流分野では減少傾向
であることを説明したあと、物流分野の対策の構造を
「CO2排出量=輸送量×輸送効率向上×原単位改善」という式で整理し、
輸送効率の向上と原単位の改善について対策例を説明しました。
これらの対策を推し進めるための日本政府の施策として、
グリーン物流パートナーシップ会議や物流効率化法、
省エネ法な
どを紹介したあと、
エコモ財団が国や業界団体と連携して進めているグリーン経営認証制度やエコドライブの普及について、
必要性や効果を含めて説明しました。
エコモ財団の発表後、アジアにおけるグリーン物流促進のためのロードマップを議論するため、国際連合地域開発セン
ター(UNCRD)のC.R.C. Mohanty氏、アジア開発銀行
(ADB)のNaeeda Crishna氏、アセアンドイツ技術協力
(GIZ)の
Roland Haas氏、ク リ ー
ンエアアジア
(CAA)
の
Robert Earley氏、国 連 ア
ジア太平洋経済社会委員
会
(UN ESCAP)のMadan
Regmi氏からも発表があり
ました。
スライド(物流対策の整理)
スライド
(グリーン経営認証)
おわりに
会議の合間にスリランカの交通事情を視察しましたが、2009年に内戦が
終了し、
交通も含め、
社会基盤の整備を進めている最中です。
公共交通が不足し、
コロンボ市内は慢性的な渋滞が発生しており、
軌道系の
公共交通機関の整備が必要と感じました。
コロンボ広域都市交通マスタープランではモノレールの新設やBRTの導入、
既存の鉄道システムの近代化を計画していますが、それ以前に道路交通の基
本的な整備
(信号機が一部しかない、交通マナーを殆ど守らない等)が必要な
のではないかと感じました。
コロンボ市内の交通状況
高速道路は日本のODAで空港からコロンボ市街まで整備されていますが、
さらに整備した上でネットワーク化が必要です。
そのためには、引き続き日本からスリランカへの支援が重要となります。アジアの交通環境問題について、今回の出張を
きっかけとして、
これから考えていきたいと思います。
参考資料 【環境省】
第8回アジアEST地域フォーラムの結果について
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=18949
【UNCRD】
Eighth Regional EST Forum in Asia
http://www.uncrd.or.jp/index.php?page=view&nr=116&type=13&menu=198
2015/JANUARY
9
バリアフリー推進部
活 動 案 内
平成26年度 交通事業者向けバリアフリー教育訓練の開催について
当財団は、高齢者・障害者等の安全で円滑な公共交通機関の利用を実現し、障害者等の移動制約者への理解を深める目
的で、交通事業従事者に接遇・介助の知識と技術を伝える「交通事業者向け教育訓練(略称:BEST)」を実施しております。
平成26年度は、今後の全国的な普及を図るため、各地方運輸局と協働し、上越、札幌、鹿児島において、通常2日間のカ
リキュラムを1日に凝縮した研修を開催致しました。
交通事業(鉄道・バス・旅客船)に従事する101名(内訳:上越41名、札幌24名、鹿児島36名)が参加し、障害当事者等の
講師による講演や鉄道駅等を利用した車いす使用者や視覚障害者、高齢者の疑似体験を通じて、接遇・介助の知識や技術
の習得を行いました。
受講者からは、
「 実際に体験して、車いす使用のお客さまの目線や移動困難がわかり、今後の対応について学べてよ
かった」、
「 見た目にはわからない障害のお客さまが数多くいることに驚いた」、
「 設備のバリアフリー化では十分でなく、
声かけやコミュニケーションが非常に重要であると思った」などの感想がありました。
上越
車いすの介助方法の練習
開業前の北陸新幹線上越妙高駅ホームでの
視覚障害者の誘導方法の練習
障害当事者の講師も交えた
グループディスカッション
札幌
鹿児島
グループディスカッション
の結果の発表
砂利道を利用した車いすの介助方法の練習
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ECOMO No.50
階段での高齢者の誘導方法の練習
バリアフリー推進部
活動案内
バリアフリーワークショップ in 関西を開催
昨年11月11日に大阪駅前のハービスPLAZAを会場に、
(公財)関西交通経済
研究センターとの共催により、関西では初となるバリアフリーワークショップ
を開催しました。
交通事業者や障害当事者など約60名が参加しました。
テーマは
「発達障害を知る!~当事者研究とコミュニケーション支援の最前
線」で、昨年度、東京のワークショップで講師をお努め頂いた東京大学先端科学
技術研究センター特任講師の熊谷晋一郎さん、同特任研究員の綾屋沙月さんか
ら、発達障害の特性、当事者研究の枠組み、今後の研究の方向などをお話頂きました。また、兵庫県立福祉のまちづくり研究所
研究員の大森清博さんから
「発達障害者とのコミュニケーション支援について」と題し、タブレット端末などICT機器を活用
した教育現場におけるコミュニケーション支援の研究成果について話題提供して頂きました。全体のコーディネートは近畿
大学名誉教授三星昭宏さんにお願いし、
「発達障害は理解されにくい障害であると同時に、研究も今後の発展が期待されるな
かで、こうした機会を設けて理解を広げることが
重要である」
とまとめられました。
これまで東京で開催していたバリアフリー
ワークショップですが、今後は春と秋の年2回程
度、交通バリアフリーに関する新しい話題や技術
開発、施策の動向などをテーマに関西地区でも開
催していく予定です。
ぜひご期待下さい。
コーディネーターの三星さん
(左)
と大森さん
講演する熊谷さん(左)と綾屋さん
子育てにやさしいまちを考えるイベントを開催しました
昨今、子育てを応援する取り組みが各方面で展開されていますが、昨年度、国交省でベビーカーの取り扱いに関する協議会
が開催され、ベビーカーの取り扱いについての一定の見解がまとめられ、今年5月に交通事業者の協力により周知啓発のため
のポスター、
チラシを作成し、
キャンペーンが展開されました。
また、ベビーカーを優先的に置くことができる場所を示すためのベビーカーマークが作成され、鉄道車両、バス車両等に掲
示されるようになってきました。
こういった流れを踏まえて、子育てにやさし
いまちについて考えるためのイベントを開催
しました。交通事業者や子育て団体等からのお
話に加え、午後にはバス模擬空間やグレーチン
グ等でのベビーカー体験を実施し、当日は80名
を超える方に御参加いただきました。
ベビーカーマークが「ペアレンティングアワード」を受賞!
日本の子育てが元気であるために人気子育て雑誌が中心となり、その年に話題
を集めた
「子育てにまつわるトレンド」として
「ベビーカーマーク」が第7回ペアレ
ンティングアワードの
「コト」部門を受賞しました。
12月4日
(木)に表彰式が実施
され、
記念の盾が贈られました。
2015/JANUARY
11
交通環境対策部
活 動 案 内
運輸事業におけるグリーン経営認証制度の実施
グリーン経営認証制度は当財団が認証機関となり、 ■ 登録事業所数
グリーン経営推進マニュアルに基づいて一定レベル以
上の環境保全の取組みを行っている事業者に対して、
審査の上認証・登録を行うものです。
当財団は、
平成15年10月からトラック、
平成16年4月
からバス・タクシー、
平成17年7月から旅客船、
内航海運、
港湾運送、
倉庫の7業種の認証・登録を開始しました。
平成26年12月末の登録事業所数は右のとおりです。
種
平成26年12月末現在
別
事業者数注) 登録件数
トラック
バ
登録事業所数
3,074 社
3,698 件
5,760 事業所
ス
106 社
145 件
293 事業所
タクシー
295 社
316 件
470 事業所
旅 客 船
10 社
10 件
12 事業所
内航海運
31 社
31 件
34 事業所
港湾運送
35 社
41 件
81 事業所
です。1 事業者で複数申請書
を出される場合がありますの
倉
庫
164 社
270 件
636 事業所
合
計
3,715 社
4,511 件
7,286 事業所
注:事業者数は登録されている事
業者数、登録件数は申請件数
で、事業者数よりも登録件数
が多くなっています。
⒈ グリーン経営認証取得に向けた支援 ― 自治体等もグリーン経営を応援しています。―
グリーン経営認証取得に向けた支援として自治体による
「認証料金の助成制度」
があります。
助成金制度を設置している自治体は右のとおりです。
自治体も助成制度を通じてグリーン経営を支援しています。
また一般社団法人日本冷蔵倉庫協会、
都道府県トラック協会全47協会中、36協会が認証を取
得しようとする事業者に対して認証料金の助成制度を実施しています。
(平成26年12月末現在)
助成金制度を
設置している8自治体
千葉県松戸市
東京都中央区
東京都葛飾区
東京都墨田区
東京都新宿区
神奈川県横浜市
三重県亀山市
広島県福山市
⒉ グリーン経営認証取得のメリット
グリーン経営認証取得事業者に対する支援として行政等による様々な優遇措置があります。
1)荷主にグリーン経営取得事業者の利用を勧めています。
(改正省エネルギー法に基づく告示で求める荷主の配慮事項)
2)環境にやさしい輸配送、
貸切バス、
タクシーの利用を求めています。
(グリーン購入法)
グリーン経営認証は調達基準に適合しています。
3)天然ガス車やハイブリッド自動車などの低公害車の導入の要件緩和
国土交通省では、低公害車の普及促進のため、通常車両価格との差額の一部を助成する制度を実施しています。
(平成26年度は終了しました。)
4)コミュニティバスの導入に関するガイドラインへの明記【平成25年4月10日付国自旅第633号】
市町村等がコミュニティバスの運行を委託する場合の運行主体の選定に際し、
「環境への配慮」という観点が明示さ
れ、
その評価項目としてグリーン経営認証又はISO14001の取得の有無が明記されています。
5)輸送の安全を確保するための貸切バス選定・利用ガイドラインへの明記【平成24年6月29日公表】
国土交通省が公表した旅行業者・地方自治体・学校関係者等の利用者が貸切バス事業者を選定利用する際のポイン
トを解りやすく示したガイドラインにおいて、
「貸切バス事業者の選定に関する留意点」
「貸切バス調達に係る入札等における留意点」に示される
「総合的に評価する際の評価項目及び評価要素」の中に、
グリーン経営認証が明記されています
6)運輸局長名による事業者表彰時の考慮
国土交通省が運輸局長名で、環境保全に配慮し、特に優れた取組みを行っている事業者を表彰する際にも、審査時
にグリーン経営への取組み状況が考慮されます。
http://www.green-m.jp/
詳細はグリーン経営認証専用ホームページをご覧ください。
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ECOMO No.50
交通環境対策部
活動案内
エコドライブの普及
「平成26年度エコドライブ活動コンクール」を、事業部門
(緑ナンバー)
、一般部門
(白ナンバー)
、フリー部門
(事業部門・一般
部門以外のNPO等)
の3部門に分けて実施し、495件、1,106事業所の応募があり、10月下旬の審査委員会
(審査委員長:早稲
田大学 大聖泰弘教授)で、国土交通大臣賞1件
(事業部門)
、環境大臣賞1件
(一般部門)
、優秀賞6件、優良賞38件、審査委員長特
別賞2件が選考されました。
エコドライブ推進月間の11月19日には、エコドライブ普及推進協議会と
当財団主催でエコドライブシンポジウムを内幸町ホールで開催し、約150名
の参加がありました。 当日は、早稲田大学の大聖先生による
「国連エコドライブカンファレンス
について」の基調講演に続き、
「平成26年度エコドライブ活動コンクール」の
表彰式を執り行い、その後、TB物流サービス
(株)
(国土交通大臣賞受賞事業
者)
、キヤノンマーケティングジャパン
(株)
(環境大臣賞受賞事業者)
、大阪府
大聖先生による基調講演
環境農林水産部、
オリックス自動車
(株)
から取組発表が行われました。
国土交通大臣賞授与
環境大臣賞授与
環境的に持続可能な交通(EST)の普及
⒈ EST創発セミナー等
環境的に持続可能な交通や交通環境対策を全国に普及促進するため、各地方ブロックの運輸局、EST普及推進委員会、
当財
団等が主催し、これまで過去7年間
(合計25回)セミナーを開催してまいりました。平成26年度も好評につき、開催予定4カ所
のうち、
以下の2カ所で開催しました。
【9/22】
四国EST創発セミナー(高松)
「多核連携型コンパクト・エコシティの実現を目指して」
【11/14】
関東EST創発セミナー(宇都宮)
「環境にやさしい公共交通のこれからを考える」
関東EST創発セミナーの開催風景
残り2カ所について、中国EST創発セミナー(岡山)
「環境負荷の小さい交通への転換を目指して」を1月16日に開催しまし
た。
また、
東北EST創発セミナー(仙台)
「地下鉄東西線開業!環境負荷の小さい交通への転換を目指して」
を1月26日に開催予
定です。
さらに、2月26日
(木)14:00 ~ 17:40にルポール麹町
「ロイヤルクリスタル」において、第8回EST普及推進フォーラム
「2020年に向けた低炭素交通システムを考える」
を開催する予定です。
2015/JANUARY
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交通環境対策部
活動案内
⒉ 地域の交通環境対策推進者養成研修会
地域の交通と環境に関わる課題を解決するためには、その地域で交通環境対策を主導する人材が不可欠です。そこで、EST
普及推進委員会と当財団は、
地方運輸局や積極的に交通環境対策を実施している自治体と協力し、
自治体の実務担当者などを
対象として、現場見学、グループワーク、有識者との意見交換などを盛り込んだ体験型の人材養成研修会を例年通り開催しま
した。今回は、平成26年10月8日
(水)~ 10日
(金)の3日間、第5回EST交通環境大賞で国土交通大臣賞を受賞した富山市を研
修地域として実施しました。
現地見学(LRT整備工場)
グループワークの様子
⒊ 地域バス交通の維持・活性化
(1)
第5回地域バス交通活性化セミナー
バス交通の活用と地域の活性化を考える場として、
平成26年11月28日に山口県山口市
(KKR山口あさくら)
において、
当財
団と国土交通省中国運輸局、みんなが利用したくなる生活交通推進会議主
催による第5回地域バス交通活性化セミナー「みんなで支えるバス ~事業
者、
自治体、
市民それぞれの立場で考える~」
を開催しました。
当日は、主催者挨拶の後、名古屋大学大学院准教授の加藤博和先生から
基調講演をいただき、山口大学大学院准教授の鈴木春菜先生のコーディ
ネートでパネルディスカッションをおこない、地方自治体やバス事業者等
による75名の参加がありました。
第6回地域バス交通活性化セミナーは、平成27年2月23日に長野県長野
市で予定しています。
開催風景
(2)
くらしの足をみんなで考える全国フォーラム2014
また、平成26年11月8日、9日には、
「くらしの足をみんなで考える全国フォーラム2014」をくらしの足をみんなで考える
全国フォーラムとの共催で、
東洋大学白山キャンパスにて開催しました。
8日は名古屋大学大学院准教授の加藤博和先生から、11月20日に施行された改正地域公共交通活性化・再生法や交通政策
基本法やタクシー特措法など著しく変化している法制度の解説のほか、それらをどう活用していくのかといった内容の講演
がありました。またその後は、参加者が6~ 8人のグループに分かれ、それぞれの抱えている課題を話し合い、取組み紹介や意
見交換を行うワークショップを開催しました。
9日の午前中からは、大分大学准教授の大井尚司先生の基調講演の後、西
日本鉄道株式会社自動車事業部課長の阿部政貴氏と大井先生との対談が
行われました。午後からはポスターセッションを実施したほか、
『
「くらし
の足を守る」人をどう育てるか』
『
、デマンド交通の将来を問う』
『
、交通弱者
の外出支援は誰が担うのか』
『
、 公共交通事業の経営はどうする』の4つの
テーマでラウンドテーブルを実施しました。土日にも関わらず、2日間で
250名以上の参加があり、どの企画も時間が足りないほど白熱した議論が
行われました。
開催風景
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ECOMO No.50
交通環境対策部
活動案内
エコプロダクツ大賞
「エコプロダクツ大賞」
は、
エコプロダクツ大賞推進協議会
(一般財団法人地球・人間環境フォーラム、
一般社団法人産業環境
管理協会、公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団、一般社団法人日本有機資源協会)が主催し、環境負荷の低減に配慮
したすぐれた製品・サービスを表彰することで、
エコプロダクツの更なる普及を図るものです。
平成26年度の国土交通大臣賞として、プロダクツ部門では、マツダ株式会社の
「小排気量クリーンディーゼルエンジ
ン
『SKYACTIV-D1.5』
」が、サービス部門では、東海旅客鉄道株式会社の
「高い環境性能を実現した省エネ型新幹線車両
N700Aの開発と投入」
が選ばれ、
12月に開催された
「エコプロダクツ2014」
の会場で表彰されました。
第11回国土交通大臣賞(プロダクツ部門)
第11回国土交通大臣賞
(サービス部門)
小排気量クリーンディーゼルエンジン
高い環境性能を実現した省エネ型新幹線車両
「SKYACTIV-D1.5」
N700Aの開発と投入
エコプロダクツ2014への出展
エコプロダクツ展は、
環境配慮型製品・サービスの普及を目的に、1999年から毎年、
東京ビッグサイトで開催されている環
境総合展示会であり、
ビジネスマンや行政担当者、
一般消費者が来場する国内最大の環境イベントです。
今年度も引き続き出展し、
運輸部門における地球温暖化問題の現状やその対策、
財団活動の紹介をビデオ放映とパネル展示
により行いました。
(エコプロダクツ2014の実績…出展:747社・団体、
来場者数:約16万人、
当財団ブースへの来訪者数実績…約4,500名)
当財団の出展風景
2015/JANUARY
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エコモ インフォメーション
平成27年度ECOMOバリアフリー研究助成募集について
来年度もわが国の交通バリアフリーの促進に寄与することを目的として、交通バリアフリーの研究助成の実施を予定しており
ます。
詳細については、当財団のホームページをご覧ください。
1
研究助成の対象
4
交通バリアフリーに関わる先進的な調査研究や技術
の研究開発とします。
2
公募期間及び実施スケジュール
(金)
∼
(1)平成27年2月13日
※消印有効。
5月15日
(金)
とします。
(2)助成対象および助成額の決定は、6月下旬頃の予定です。
(3)助成期間は、
助成対象者
一般部門は、最長20ヶ月間までとし、平成29年2月末日までです。
(イ)
(イ)一般部門
(ロ)大学院生、研究生部門は、決定から平成28年2月末日までです。
原則として国内の大学院、大学、高等専門学校及びこれらに附属す
※当助成は、4月から翌年3月末日までを1年間といたします。
る機関の研究者、または研究機関、企業等の研究者、並びに、財団が交
5
通分野におけるバリアフリーの向上及び発展に寄与すると特に認め
申請の手続き
(1)助成を希望される方は、所定の申請書((イ)一般部門は様式1、
た方とします。
(ロ)大学院生、研究生部門
(ロ)大学院生、研究生部門は様式学1)に必要事項をご記入の上、
国内の大学院生、研究生等他の団体等から助成を受けている又は
書類とその電子データ各々一式を郵送等によりご提出してくださ
受ける予定のもの(申請中または申請予定のものを含む)は対象とな
い。また、
(ロ)大学院生、研究生部門の方は助成金の振込先、助成金
りません。 国内の大学院生、研究生等の方とします。
の管理について個人で管理される場合は、新たに口座を開いてい
3
ただく必要があります。
助成額
メール、ファクス等による申請書の受付は致しませんので、ご了承
(イ)一般部門
ください。
⒈ 助成額は、1件につき原則として200万円以内といたします。
(2)申し込み件数は、特に制限致しません。
⒉ 同一の研究テーマに対する調査研究・研究開発助成期間は、20ヶ
(3)助成対象とならなかった場合には、申請書類等一式をご返却いた
します。
月を限度とします。なお、調査研究・研究開発助成期間が9ヶ月以
上の場合は、中間報告を行う必要があります。
⒊ 上記、1、2の他、研究テーマに関する特別の事情がある場合はこ
の限りではありません。
6
問い合わせ先
バリアフリー推進部 E-mail [email protected]
TEL 03-3221-6673
FAX 03-3221-6674
(ロ)大学院生、研究生部門
⒈ 助成額は、1件につき原則として30万円以内といたします。
⒉ 同一の研究テーマに対する調査研究・研究開発助成期間は、最長
8ヶ月とします。
http://www.ecomo.or.jp/barrierfree/
bfjyosei/bfjyosei_top.html
第 6 回地域バス交通活性化セミナーを開催します!
「地域住民のためになる路線バスをみんなでつくり出す」
プログラム
日 時:平成27年2月23日(月)
13:30 ~ 16:45(受付開始13:00 ~)
会 場:長野第一ホテル4階「羽衣」
主 催:エコモ財団、国土交通省北陸信越運輸局
北陸信越地方における地域バス交通の活性化のため、
長野県を検討の場として、右のプログラムで第6回地域
バス交通活性化セミナーを開催します。
自治体・バス事業者など、地域バス交通に関係される
方々をはじめ、どなたでも参加できます。皆様からのご参
加をお待ちしています!(入場料:無料)
参加登録など詳しくはこちら
http://www.ecomo.or.jp/environment/bus/
5th_seminar.html
【開会挨拶】
(13:30 ∼ 13:40)
北陸信越運輸局 交通環境部長 斉藤 克明
エコモ財団 理事長 与田 俊和
【前 半】
(13:40 ∼ 14:40)
基調講演「利用者起点なくして路線バス再生はありえない」
名古屋大学大学院環境学研究科准教授 加藤 博和
休 憩
【後 半】
(14:55 ∼ 16:45)
パネルディスカッション
「地域住民に愛され利用される路線バスをどうつくりだすか?」
パネリスト: 名古屋大学大学院環境学研究科 准教授 加藤 博和
アルピコ交通株式会社 バス事業本部長 鈴木 立彦
長電バス株式会社 取締役社長 湯本 卓邦
長野市企画政策部 交通政策課長 倉島 明
国土交通省
コーディネーター:一般財団法人運輸調査局情報センター 主任研究員 板谷 和也
第50号 発行日:平成27年1月
公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団(略称「エコモ財団」) 東京都千代田区五番町10番地
TEL:03-3221-6672(代表 総務部)
03-3221-7636(交通環境対策部)
FAX:03-3221-6674
http://www.ecomo.or.jp
五番町KUビル3階
03-3221-6673(バリアフリー推進部)
03-3512-5280(総務部 鉄道駅公共事業課)
製作・ヨシダ印刷株式会社