勇者の石 - 大島建材店

たまちゃん先生の
〝ココロが元気になる小冊子シリーズ〟
勇者の石
2
ミニ版 No.
–1–
答
問
婚活の進め方に困っています。
質 (誰が質問したか分かるじゃないですか、これ(会場笑)。)
地域に嫁いでほしいのですが、本人がその気にならない。
私は地域の専門家でもなんでもないので、おかしい話をしますよ。
皆さん、『観光』っていう言葉を知っていますよね。『観光』ってね、あれ、どこか美味しい
ものを食べに行くじゃないですか。なんていうのかなあ、素敵な景色を見に行くんじゃないんで
すよ。『観光』ってね、『光』を見に行くんです。だから、「光を観る」って書いて『観光』っ
ていうんです。
何が光を放っているか知っていますか?おいしい食事でも、素敵な風景でも、何か立派な建物
でも、なんでもないんです。そこにいる『人』なんです。
『観光』ってね、そこにいる『人』に会いに行くんです。そうでしょ。「もう一回行きてえな
あ」っていうところを思い浮かべてみてくださいよ。「もう一回行きてえなあ」っていうとき
に、会いたい人がいるんです。あの人に会いに行きたい、っていう人がね。
人ってね、素敵な生き方をしていたら、背中が光るようになっているんですよ。そして、その
光っている背中に人は魅力を感じて集まってくるわけです。
なんでね、地域が元気になるたった一つの方法は、私たちが楽しそうに生きることです。私た
ちが幸せな顔で生きることです。私たちが地域に感謝することなんです。それが遠回りのようで
–1–
いて一番近道の地域の輝かせ方です。
町おこしってね、地域にいる人たちを起こすことですよ。地域の人たちに光ってもらうことで
すよ。それが町おこしなんです。
おかしい話ですんでね、話千分の一くらいに聞いときゃいいんですよ。
答
質問
出雲西高で話をされたそうですが(明日するんです)(会場笑)、
生徒の反応はどうでしたか(会場笑)。
明日するんですけどね、だいたい反応はわかっています、はい。ヤンキーしか来ないんです、
私の所には。ホントですよ(笑)。なんでかっつったら、私がヤンキーだからです。不思議なも
んですよね、私、落ちこぼれだったんですわ。
でね、「よくお前が学校の先生になれたな」っちゅうね、同級生から。「それどころか、お
前なんで教育委員会、行ってんだよ」みたいな。「お前、宮崎の教育をメチャメチャにする気
か」みたいな(会場笑)。でね、「やっぱりクビになった」みたいなね。「違うぞ!そこ、違う
ぞ!」ってね(会場笑)。
「オレ、辞めたんだ、オレが辞めたんだ」みたいなね。私、落ちこぼれで、ホントに良かった
と思いました。落ちこぼれだったからね、落ちこぼれの気持ちがわかったんですよ。
学校の先生ってね、エリートなんですよ。私、学校現場を離れて民間にも勤めましたのでね、
–2–
その時初めて分かった。学校の先生たちね、スペシャルな人材ですよ。でもほんとにスペシャル
な人材がいっぱいそろっているからわからない、学校の中では。自分が普通だとしか思えない。
それで悩んでいくんです。
ところが、私、民間に出てはっきり分かりました。学校ってとんでもねえ連中がそろってい
るって。とんでもねえ連中だから、一人で何とかしようとするんですよ、力があるから。でも
ね、どうにも立ち行かなくなって、終わっていくんですよ。真面目なんですね。私はちょっと他
の先生と毛色が違っていましたんでね、ニオイでわかるんですよ、ヤツらは。おかしいんです。
真面目な奴らは様子見で伺っているんですよ。「なんか毛色の違う、おかしいのが来た」みたい
な。
でもね、金髪パツンパツンのやつらとかね、こんなウンコ座りしているやつらがね、私の所に
笑顔でやって来るんですよね。「何の紹介もしていないのに、どういうことだ」みたいな。「い
や、なんか先生と気が合うような気がするんですよね」みたいな(会場笑)。「もう、オレの目
の前から消えてもらえないかな、オマエはね」みたいな(会場笑)。「誤解されるから、止めて
もらえないかな」みたいな。
ホントですよ。いまだにそれ、続いているんですよ。
私、いろんな学校に行くんですよ。で、いろんな学校で講演会をするでしょ。必ず最後来る
の、ヤンキーなんですよ。ほいでね、ヤンキーが「たまちゃん先生、よかった、話」とか言っ
て。「そうか。オマエもがんばれよ」って。「オマエ、期待の星やからな」って。
–3–
あのね、なんでヤンキーになったか、知っていますか?ま、みなさん、ヤンキーじゃないです
よね。なんでヤンキーになったか知っていますか。人よりたくさん苦労したんです、若いうち
に。たくさんの不幸がいっぺんにやってきたんです、若いうちに。そしてね、自分を守るため
に、突っ張って生きていかにゃあ、もう自分の心が折れそうだったんですよ。だからね、ヤン
キーになったんです。
私ね、今まで、家が満ち足りてて、充実していて、だれからも認められて褒められて、誰から
も「あなた素敵」って言われている子がヤンキーになった例を見たことがない。どこかで苦しみ
や悩みを抱えている、その苦しみや悩みに押しつぶされまいと必死になって突っ張っているんで
すよ。だから、「ツッパリ」っていうんですよ。あれ、自分の心を必死に突っ張っているんです
よ、折れそうになっているのを。
私ね、言うことは決まっているんですよね。「なんでそんなに人より早く苦労が来たか分かる
か?」って。「誰よりも早く輝いて、誰よりもたくさんの光を与えるためにやって来たんだ」っ
て。「必ずオマエとおんなじ苦しみを背負ったやつが将来出てくるんだよ、目の前に」って。
「その時に、たった一言言ってやれよ」って。『その気持ちわかる』って。「そしたらね、どれ
だけの光になれるかね」って。
「オマエがね、人よりも早く苦しみや悲しみに立ち向かうことになったっていうのは、選ばれ
てんだよ。世の中にたくさんの社長さんがおるやろ。でも、その社長さん、よく見てみろや。
『若い頃ヤンチャしてました』っていう人が結構多いぞ。大人は言葉を選ぶからね、『ヤンチャ
–4–
してました』って言うけどね、あれ、ヤンキーですよ、はっきり言いますけどね。」って(会場
笑)。「あれ、ヤンキーですわ。なんでヤンキーが社長になったか分かる?」って。「いや、
なんかみんなを無理やり連れてきたんじゃないですか」って(会場笑)。「そんなわけないだ
ろ」って。
「なんでヤンキーが成功するか知ってるか?人よりも早く苦しみを味わって、人よりも早く優
しくなれたんだよ。人よりも早くあったかくなれたんだよ。だから、人が魅力を感じてついて来
たんだよ」って。
「人よりも早く苦しみや悩みやつらさを経験すると、それだけ早くあったかい人間になれるん
だよ。でもな、誰でも彼でも若いうちにつらさや苦しみがやってきたら、心が持たないやつがほ
とんどだよ。でもお前、突っ張って持ちこたえてんじゃないかよ。選ばれてんだよ。」って。
「世の中にはいろんな思いを抱えている人たちがいる。その中には、生まれながらに障がい
をもって生まれてきた人たちもいっぱいいる。だけどね、障がい者っていうと何か「かわいそ
う」って思ってしまうだろ。でも、お前、英語で障がい者ってなんていうか知っているか?」っ
て。「英語で障がい者って、何ていうんですか?」、「チャレンジャーって言うんだぞ」。
英語で障がい者を『チャレンジド』っていうんですよ。つまり、『挑戦する人』です。自分の
人生をかけて挑戦する人、それをチャレンジャーって言いますよね。そのチャレンジャーがね、
日本でいう障がい者だったんですよ。昔はね、障がいを持った人は神様の使いだと思われていた
んです。だから、あがめられていました。昔の日本だってそうですよ。昔の世界中でそうなんで
–5–
すよ。それがいつの間にやらね、おかしなふうになっていった。それ、ここ最近ですからね。
ネイティブアメリカンの言葉に『勇者の石』っていう言葉があります。
ずっと、神様の生まれ変わりやって思われていたんです。
人は生まれながらにして石を背負ってやってくるんです。一番軽いのは、子亀くらいの石です
わ。子亀くらいの石を背負ってやって来た人は、この世で俗にいう成功者です。たくさんお金を
稼いで、だれからも褒められて認められて、幸せな人生を送っている。それはね、ネイティブア
メリカンの世界では、子亀くらいの石しか背負っていないと思われている。
ところが、野生の猫くらいのを背負っている人もいる、もっと大きな石を背負っている人たち
もいる。
そして最後に『勇者の石』っていうのがあるんですね。これはね、バッファローくらいの大き
さの石なんです。その『勇者の石』を背負って生まれた人たちが、障がい者や、不治の病と闘っ
ている人たちなんだそうです。それが、自分たちの世界で一番偉い人たちなんだ、って言うんで
す。
だから、ネイティブアメリカンの世界では、障害をもって生まれてきた人たちは神様なんです
よね。もう、この世で一番最高の修業をしにやって来た。
でもね、そんな話って、子どもたちは知らないんですよね。苦しみや悲しみは何で自分の所に
やってくるんだろうって思っている。なんで自分ばっかり不幸なんだろうと思っている。
–6–
「誰よりも早くあったかくなれるために、自分を選んでやってきているんだよ。オレはね、自
分の人生から自信を持って言えるよ」って。
「オレ、見てみろよ。オレ、ヤンキーから先生になったぞ」って。「ヤンキーでも先生になっ
て、たくさんの子どもたちが『小玉先生、大好き!』って言ってくれてるだろ。それはオレがた
くさんの苦しみや悲しみを、人よりも先に味わってきたからだよ。自分は、そんな人生で良かっ
たって思ってる」っていう話をすると、子どもたちが初めて希望の光を見るわけです。自分の人
生、これから『希望』っていう二文字がやって来るかもしれないなって思うわけです。
–7–
大人の仕事って、そうでしょ。「未来は明るいよ」って伝えることでしょ。それが、親や教師
の役割でしょ。世界中の全員が「オマエには無理!」って言われたとしてもね、「あなたならで
きる!」って言ってあげることができるのが、親と教員でしょ。「あなたならできる!」ってい
う言葉に、理由なんか何ひとつ要らないじゃないですか。自分が信じるのに、理由なんて何ひと
ついらないじゃないですか。
だからね、みなさんがこの地域を活性化したい、あるいは盛り上げていきたいって思うんだっ
たら、どうぞみなさんの周りの若い世代に、『オマエならやれるよ』って言ってあげてくださ
い。そして、若い世代が『オレはやるよ』って言ったときに、風になってあげてください。「オ
レ、協力するから、言ってくれよ」って一声かけてあげてください。社会に影響をお持ちのみな
さんだったら、ものすごい風になれますよ。どれだけの力になれますかね、若い人たちの。たぶ
日に出雲市ボランティアセンターで開催された新年会より) ん、そういう人たちしか今日は集まっていないと思いますよ。
(1月
12
Profile
プロフィール
たまちゃん(小玉 宏 こだま ひろし)
高校時代・大学時代に出会った2人の恩師に多大な影響
を受け、
「この先生に出会えて本当に良かった」
と心から思っ
てもらえる教師を目指す。平成5年度に、理科教諭として公
立中学校に赴任。
平成13年度に、宮崎県初の理科学検定1級を取得。
多くの生徒との関わりの中で
「心の教育」
の必要性を痛感し、
構成的グループ・エンカウンターと出会う。担任する学級で
の実践を重ね、多数の研究授業や公開授業を経て、構成的
グループ・エンカウンターの講師として数々の学校や研修会
に招かれ、
その普及に努める。
平成20年度より西都市教育研究センターに在籍し、西都
市一貫教育に係る研究に携わり、新設教科「さいと学」の
教科書・指導手引書の編纂に当たる。
平成23年度より宮崎県教育委員会事務局へ異動。大淀川
学習館副館長として着任し、環境教育や郷土学習を始め、
教職員の資質を高める研修や講演などを通して、人づくりと
いう視点から宮崎県の発展にその情熱を注ぐ。
Facebookでは現職時に地方公務員・教員において日本一
の読者数を誇り、筆文字メッセージ
「ココロが元気になるコ
トバ集」
を始め、多くの写真やエッセイは日本はもとより世界
中の読者に広く支持され、読む人の心に感動と生きる希望
の火を灯し続けている。
平成26年3月末をもって退職し、
自由業へ転身。大分県に拠
点を移し、全国各地で筆文字セミナーや心の講演会を多
数開催し、聴く人に生きる勇気と明日への希望を与え続け
ている。
–8–
【7月】
★4 (土)5(日)6(月)山梨/リッキー
★11(土)12(日)東京/とやや&トヨ
★14(火)大分/日本一のランチ会
★18(土)19(日)20(祝)北海道/ぶうちゃん&かうちゃん
★25(土)26(日)広島・福山/マロンちゃん
たまちゃん先生の今後のスケジュール
【8月】
★1 (土)2(日)熊本/たみちゃん
★4 (火)島根・松江講演会/幸ちゃん&健ちゃん
★5 (水)鳥取・筆文字(昼・夜) /VANちょお
★8 (土) 9(日)あこがれ先生プロジェクトinながの(長野県伊那市)
★22(土)23(日)宮崎音楽祭&しもやん祭り
★29(土)30(日)大阪/きよちゃん
【9月】
★5(土)しもやんとのコラボ/あさみん
★6(日)横浜/義さん
★10(木)山口/ミニコンサート
★11(金)8:40~9:30周防大島町立久賀中学校にて特別授業
★11(金)山口/まぁしぃとの対談 コニタン
★12(土)13(日)岡山/ゆっこ
★14(月)香川/綾上中講演会・午後
★20(日)21(祝)兵庫・篠山/しげやん&くまさん
★22(祝)23(祝)鳥取/VANちょお・川井崇さん
★26(土)27(日)鹿児島/リッキー
【10月】
★3 (土)4(日)長崎/あっくん&順ちゃん
★10(土)~12(祝)広島/とんちゃん
★17(土)18(日)大阪/まみちゃん
★24(土)25(日)和歌山/ちずちゃん
★31(土)11/1(日)宮崎/大ちゃん
【11月】
★7 (土) 8 (日)岐阜・下呂合宿/ゆーてぃー
★14(土)15(日)栃木/しおちゃん
★21(土)~23(祝)島根/健ちゃん
★28(土)29(日)大分/まっさん
【12月】
★5 (土) 6(日) 7(月)但馬/ちかちゃん
★12(土)13(日)栃木・宇都宮/のりちゃん
★19(土)20(日)三重・名張/しんちゃん
★26(土)27(日)長野/Dai
–9–
健ちゃん(大島健作)の
思うまま
ミニ冊子№2いかがでしたでしょうか。6月に埼玉での「たまちゃ
ん&おかん」に参加した帰りの夜行バスの中で聞いた「勇者の石」に
深く感銘して、この内容をミニ冊子にしたいと思いました。今年の新
年会でたまちゃんがお話されたのに、何故か聞き逃していたのです。
録音していて本当に良かったです。
東京の今野晴美さんからのお便りを紹介します。「ミニ版はさり気
ないプレゼントに最適でお友達も気軽に受け取ってくれそうです。」
文章も短いので気軽に読んでもらえますね。多くの人にたまちゃんの
考え方を知って欲しいです。なお、ミニ版から“たまちゃん小冊子”の
注文にもつな がっていますよ。
たまちゃん小冊子の注文と共に、講演会の依頼を香川県の中学校
の校長先生から頂きました。「生徒131名を元気にしてもらえれ
ば」、香川県では初めてのたまちゃん講演会となりました。せっかく
の機会なので、夕方から高松市内で「たまちゃん講演会&交流会」が
開催されれば嬉しいですね。また、鳥取市内で初めて「たまちゃん
筆文字講座」開催されることになり、私も少しだけお世話しました。
今後、たまちゃん先生のマネージャー的役割も担うのかなと思ってい
ます。(笑)
たまちゃん小冊子が置いてあるお店を「ココロが元気になるお店」
にしたいと思っていたら、私の店を「ココロが元気になるお店」にす
ることになりました。思ってもいなかった「新たな試み」でドキドキ
ハラハラですが、目をつぶって一歩踏み出すことにしました。皆さん
の応援とご指導よろしくお願いしま す。
なお、私の会社(大島建材店)のホームページに「たまちゃん先
生」についての詳しい情報が載っていますので、一度ご覧ください。
大 島 建 材 店
検索
–10–
(平成27年7月7日)
たまちゃん先生の ココロが元気になる小冊子シリーズ①
いつも心に太陽を ∼幸せに生きるための
中
絶賛販売
たった一つの法則∼
1冊3
0
0円
(税込・送料別・10冊以上送料無料)
たまちゃん先生の ココロが元気になる小冊子シリーズ②
小さな一歩が世界を変える ∼あなたにもできる
未来の扉のひらき方∼
1冊5
0
0円
(税込・送料別・6冊以上送料無料)
8月発行
予
たまちゃん先生の ココロが元気になる小冊子シリーズ③
<未来の扉を開く心の授業> 1冊5
0
0円
詳しくは大島建材店のホームページをご覧ください。
大 島 建 材 店
検索
たまちゃん先生の ココロが元気になる小冊子シリーズミニ版№2
平成27年7月11日 発行
勇者の石
◆発行者 大 島 健 作
(たまちゃんファミリー 島根支部)
◆監 修 小 玉 宏 ◆協 力 矢田貝利治
◆冊 子 問合せ・申込
大島健作
(雲南元氣学校 代表)
〒699-1221 島根県雲南市大東町飯田92‒10
電話 0854‒43‒2011 FAX 0854‒43‒2059
携帯 090‒8996‒0850
e-mail [email protected] ◆価 格 5
0円(税込・送料別・10冊以上送料無料・100冊以上40円)
※このミニ小冊子はたまちゃん先生の教員時代
の感動的なお話で構成してみました。
なお、許可なく本書を勝手にコピー配布して
いただくと、世の中に笑顔と感動と幸せを
ドンドン増やすことにつながりますので、遠慮
なくお願いしますね。
素敵なご縁が十分にあなたに紡がれますように
–11–
定