年 管 発 0 3 2 4 第 1 号 平 成 2 8 年 3 月 2 4 日 日本年金機構理事長 殿 厚生労働省大臣官房年金管理審議官 ( 公 印 省 略 ) 国民年金法施行規則の一部を改正する省令の公布について 国民年金法施行規則の一部を改正する省令(平成28年厚生労働省令第36号。以下「 改正省令」という 。)が公布されたので通知する。 改正省令の趣旨及び内容は下記のとおりであるので、御了知いただくとともに、実 施に当たっては、貴機構において周知徹底を図り遺漏のないよう取り扱われたい。 なお、具体的な事務の取扱いについては、追って通知する。 記 第1 改正省令の趣旨 政府管掌年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律( 平成26年法律第64号)第2条の規定による改正後の国民年金法(昭和34年法律第14 1号。以下「法」という 。)附則第9条の4の7等の規定に基づき、特定事由によ り納付の機会を逸失した国民年金保険料を事後的に納付することができる特例制度 が創設された。 これに伴い、国民年金の被保険者又は被保険者であった者(以下「被保険者等」 という 。)が、特定事由に係る申出等を行う場合の厚生労働大臣による承認の基準 及びその場合に提出することとされる申込書の記載事項等を定めるものである。 第2 1 改正省令の内容 承認の基準等(第73条関係) (1)特定事由に係る申出等に係る承認の基準は、当該特定事由に係る申出等に 係る事実が社会通念に照らし不合理でなく、疎明されたと認められることと すること。なお、疎明とは、一応確からしいという推測を得させる程度の挙 証をいうこと。 (2 )(1)による疎明されたことの認定については、日本年金機構(以下「機 構」という 。)は、次の①又は②のいずれかに該当する場合に行うものとす ること。ただし、周辺事情(特定事由に係る申出等に理由があると認める判 断に資する事情をいう 。)が存在するときは、当該周辺事情を勘案して認定 するものとする。 ① 特定事由に係る申出等に係る事実について、申出者から提出された資料、 機構等 (※)が保有する資料又は国民年金原簿により確認できる場合 ② 特定事由に係る申出等に係る事実について、関連資料(当該事実があっ たことを推測するに足りる資料をいう 。)が存在し、かつ、機構において 当該関連資料に反する事実を明らかにすることができない場合 (※)機構その他の法又は旧法(国民年金法等の一部を改正する法律(昭和60年法律 第34号)第1条の規定による改正前の法)の規定に基づいて国民年金の事務を行う べき者をいう。 2 機構による関連資料の収集等(第73条の2関係) 厚生労働大臣は、1の(2)の疎明されたことの認定に際しては、1の(2) の②の関連資料であって機構等が保有すると思料されるものを積極的に収集する よう努めるとともに、被保険者等が適切に特定事由に係る申出等を行うことがで きるよう、助言その他必要な援助を行うよう努めるものとすること。 3 特定事由により特定手続をすることができなくなったとき等における申出書の 記載事項等(第73条の3関係) (1)申出書には、次の①から④までに掲げる事項を記載しなければならないこと とすること。 ① 氏名、生年月日及び住所 ② 特定事由により特定手続をすることができなくなったとき等に該当する旨 及びその理由 ③ 特定事由がなければ特定手続が行われていたと認められるときに当該特定 手続が行われていたとしたならば申出者にあったとされる次の(イ)から( ニ)までのいずれかの期間 (イ)被保険者となる期間 (ロ)その一部の額につき保険料を納付することを要しないものとされる期 間 (ハ)付加保険料(法第87条の2第1項の規定による保険料をいう 。)を納 付する者となる期間 (ニ)その全部の額につき保険料を納付することを要しないものとされる期 間 ④ 基礎年金番号 (2 )(1)の申出書を提出するときは、次の①から③までに掲げる書類を添えな ければならないこととすること。 ① 国民年金手帳その他の基礎年金番号を明らかにすることができる書類 ② 1の(2)の②の関連資料 ③ 特定手続が次の(イ)から(ニ)までに掲げるものであることにより(1 )の申出書を提出する場合は、それぞれ次に掲げる書類 (イ)法第90条第1項の申請(全額免除申請) 第77条第2項第2号から第4号までに掲げる書類(同項第3号又は第 4号に掲げる書類については、当該書類を添えることができないときは、 当該書類に係る事実を証するのに参考となる書類) (ロ)法第90条の2第1項から第3項までの申請(一部免除申請) 第77条の3第2項第2号から第4号までに掲げる書類(同項第3号又 は第4号に掲げる書類については、当該書類を添えることができないと きは、当該書類に係る事実を証するのに参考となる書類) (ハ)法第90条の3第1項の申請(学生納付特例申請) 第77条の4第2項第2号から第5号までに掲げる書類(当該書類を添 えることができないときは、当該書類に係る事実を証するのに参考とな る書類) (ニ)国民年金法等の一部を改正する法律(平成16年法律第104号)附則第1 9条第1項又は第2項の申請(納付猶予申請) 第77条の5第2項第2号から第4号までに掲げる書類(同項第3号又 は第4号に掲げる書類については、当該書類を添えることができないと きは、当該書類に係る事実を証するのに参考となる書類) (3 )(1)の申出書に記載すべき事項又は(2)の添付すべき書類については、 機構等が保有する資料又は国民年金原簿により明らかであると厚生労働大臣が 認めるときは、当該申出書に記載し、又は添付することを要しないものとする こと。 4 特定事由により国民年金保険料を納付することができなくなったとき等におけ る申出書の記載事項等(第73条の5関係) (1)申出書には、次の①から③までに掲げる事項を記載しなければならないこと とすること。 ① 氏名、生年月日及び住所 ② 次の(イ)から(ハ)までに掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定め る事項 (イ)法附則第9条の4の9第1項の申出をする場合 次のいずれかに該当 する期間等 ・ 特定事由により保険料を納付することができなくなったと認められ る期間及び該当する理由 ・ 法附則第9条の4の7第3項の規定により特定被保険者期間とみな された期間 ・ 法附則第9条の4の7第4項の規定により特定一部免除期間とみな された期間 (ロ)法附則第9条の4の10第1項の申出をする場合 次のいずれかに該当 する期間等 ・ 特定事由により付加保険料を納付することができなくなったと認め られた期間及び該当する理由 ・ 法附則第9条の4の7第5項の規定により特定付加納付期間とみな された期間 (ハ)法附則第9条の4の11第1項の申出をする場合 次のいずれかに該当 する期間等 ・ 特定事由により保険料を追納することができなくなったと認められ る期間及び該当する理由 ・ 法附則第9条の4の7第4項の規定により特定一部免除期間とみな された期間 ・ 法附則第9条の4の4第6項の規定により特定全額免除期間とみな された期間 ③ 基礎年金番号 (2 )(1)の申出書を提出するときは、次の①及び②に掲げる書類を添えなけれ ばならないこととすること。 ① 国民年金手帳その他の基礎年金番号を明らかにすることができる書類 ② 1の(2)の②の関連資料 (3 )(1)の申出書に記載すべき事項又は(2)の添付すべき書類については、 機構等が保有する資料又は国民年金原簿により明らかであると厚生労働大臣が 認めるときは、当該申出書に記載し、又は添付することを要しないものとする こと。 5 特定手続(第73条の4関係) 国民年金法施行令(昭和34年政令第184号)第14条の16第8号に規定する厚生 労働省令で定める手続を、次の①及び②に掲げる手続とすること。 ① 国民年金法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置に関する政令(昭 和61年政令第54号)第7条第1項の申出 ② 社会保障協定の実施に伴う厚生年金保険法等の特例等に関する政令(平成19 年政令第347号)第99条第1項の申出 6 その他所要の規定の整備(第82条、第99条及び第116条関係) 機構に行わせる厚生労働大臣の権限に係る事務として、第73条の2の規定によ る関連資料の収集及び助言その他必要な援助を定めるなど所要の規定の整備を行 うこと。 第3 改正省令の施行期日 改正省令は、平成28年4月1日から施行すること。 年 管 発 0 3 2 4 第 2 号 平 成 2 8 年 3 月 2 4 日 地方厚生(支)局長 殿 厚生労働省大臣官房年金管理審議官 ( 公 印 省 略 ) 国民年金法施行規則の一部を改正する省令の公布について 標記について、国民年金法施行規則の一部を改正する省令(平成28年厚生労働省令 第36号)が公布されたことに伴い、別添のとおり日本年金機構理事長あて通知したの で、御了知いただくとともに、貴管内市町村への周知をお願いする。
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