インドネシア有望産品調査報告

インドネシア有望産品調査報告
新日本製薬株式会社
開発事業室 長根 寿陽
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インドネシア概況
正式名称 ・・・ インドネシア共和国(The Republic of Indonesia)
位置 ・・・ 北緯6度から南緯11度、東経95度から141度
面積 ・・・ 約1,904,443平方キロ
人口 ・・・ 約2億3千9百万人(2010年)
政体 ・・・ 共和制
首都 ・・・ ジャカルタ(Jakarta)(人口約854万人)-インドネシアの政
治・経済・文化の中心地である特別市として州と同等の地位にある。
宗教 ・・・人口の87%はイスラム教徒、キリスト教徒11%、
その他仏教は1%、ヒンドゥー教徒は1%未満。
*主要な5島と中規模な群島を含めた 約17,000以上の
島々から成り立っています。 このうちのおよそ9,000の
島々に約490の民族, 約2億2千8百万人もの人々が暮らし
ています。
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調査概要
①調査の目的
・インドネシア商業省との包括協定(MOU)に基づき、インドネシア
地方産業の振興と輸出競争力強化のため、有望産品の発掘調
査を行う。
・販路開拓支援、広報・普及活動により、 インドネシアの有望産
品の輸出促進を支援する。
②実施方法
• インドネシアの関係機関と連携し、現地調査を行い、輸出有望
産品の発掘を行う。
• 産品の付加価値化、競争力強化のための調査を行い、販路開
拓支援を行う。
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調査対象品目
ⅰ市場が確立しつつある機能性植物・農産物。
例として「メリンジョ」の調査
ⅱインドネシア固有の植物・農産物ではないがインドネシアの
気候・環境に栽培が適応する品種。
例として「ハトムギ」の調査
ⅲインドネシアの固有種であり未調査・未開拓の植物・農産物。
例として「カリマンタンの植物」 の調査
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調査実施場所
⑤サマリンダ
①ジャカルタ
④スマラン
③スラバヤ
②ジョグジャカルタ
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調査日程
第1回目:10/25(日)-31(土) 第2回目: 2/1(月)-10(水)
調査内容
技術評価応用庁訪問
JICAジャカルタ事務所訪問
インドネシア商業省訪問
インドネシア農業省訪問
ボゴール農科大学
パサール・インドゥック視察
Melinjo農家訪問
Pasar市場調査
海草収穫現場視察
実施地
ジャカルタ
ジョグジャカルタ
メリンジョ加工施設見学
機能性農産物圃場視察
農村部の訪問、農家ヒアリング
Pasar市場調査
スラバヤ
ハトムギ圃場視察
生産者団体との打ち合わせ
農家ヒアリング
スマラン
ムラワルマン大学訪問
カリマンタンの自然林視察
サマリンダ
Pasar市場調査
6
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省庁・大学・企業 訪問先
10月26日(月)
技術評価応用庁(BPPT)訪問
10月27日(火)
インドネシア農業省訪問
10月29日(木)
エキス抽出工場訪問
2月3日(水)
インドネシア商業省
ボゴール農科大学訪問
2月7日(日)
ムラワルマン大学訪問
※一部抜粋
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インドネシアの薬用植物 生産量
・インドネシアでは伝統的に健康維持のための生薬を飲用している。
・伝統的な生薬「ジャムウ」の生薬原料には、 国内栽培するウコンやバンウ
コン、ショウガ等の機能性植物を多用する。
・インドネシアにおける伝統的な薬用植物であるショウガやウコンに類する
9種類の生産量が2012年に33.1万トンに到達した。
インドネシアの薬用植物 生産量
クジ・ベ
ショウガ リン
バンウコン ウコン
(Jahe) (Kejibeli (Kencur) (Kunyit)
ng)
2010 107,700
ハナショウ
ガ
(Lempuya
ng)
ナンキョ
ウ・コウ
カルメグ
リョウキョ
(Sambilot
ウ
o)
(Lengkua
s)
テム・イレ
ン
(Temuire
ng)
オオバン
ガジュツ
総計(トン)
(Temukun
ci)
1,139
29,638
107,400
8,520
58,962
3,845
7,141
4,358
328,704
94,743
949
34,017
84,803
8,717
57,701
3,286
7,921
3,952
296,090
2012 114,500
834
42,626
96,979
7,296
58,186
965
6,113
4,307
331,807
2011
出典:インドネシア農業省
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ジャムウ(JAMU)
• インドネシアのハーブを素にした伝統薬。
• インドネシアの民間伝承薬であり、様々なタイプで販売。
• 植物の根・皮・花・種・葉・果実を使用。
• 蜂蜜や砂糖で甘く味付けを行い飲みやすいようにしたものも
人気。
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ジャムウカフェ
• カフェでのメニューとしてもジャムウが提供されている。
• ジャムウは一般生活の中でも広く活用されている。
• 日本での薬販売は薬局が主流だが、
インドネシアではカフェでも購入することができる。
ジャムウカフェ
ジャムウのメニュー
様々なジャムウ
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健康食品会社視察
• ジャムウを活用した健康茶製造工場。
• インドネシアでも健康志向が高まってきており、健康食品な
どの需要が増加している。
• インターネットを活用した通信販売も普及し始めている。
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「世界は今 -JETRO Global Eye」
https://www.jetro.go.jp/tv/
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インドネシア伝統食材「メリンジョ」
東南アジア発の
高ポリフェノール含有食材
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メリンジョとは
 インドネシア原産の樹木
 円錐形の実や花及び葉は
古くから食用として利用されている
 高い栄養価に注目が集まっている
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メリンジョの有用性
メリンジョの木(実)
インドネシアでは
「生命の樹」
と呼ばれている。
 ポリフェノールであるレスベラトロールを多く含む
 炭水化物やタンパク質が豊富
 高い抗酸化力・抗菌作用を持っている
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インドネシアの定番食材
野菜スープ
ウンピン(油で揚げるチップス)
クッキー
葉、果肉、種などあらゆる部位を食します
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長生きを助けるメリンジョ食品
ウンピン(Emping)
味は、僅かに苦みのありポテトチップスに似ている
メリンジョの実を加工してウンピンを製造する…
ナシゴレンなどと一緒に…
メリンジョはインドネシア(東南アジア)において、昔からスナックやスープとし
て食されています。 その代表例がウンピン(Emping)です。
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メリンジョがもつ長生きパワー?
YEAR 2009
番
号
1
2
3
4
5
6
州名
西ジャワ州
バンテン州
中部ジャワ州
ジャカルタ特
別州
東ジャワ州
ジョグジャカ
ルタ特別州
2004
2005
2006
2007
ウンピン消費量
g/週
男性
女性
男性
女性
男性
女性
男性
女性
64.8
61.5
67.8
69.7
65.2
71.7
65.4
62.8
68.7
69.3
66.6
72.7
65.5
62.8
68.9
69.4
66.6
72.8
65.7
62.4
69
66.7
66.5
72.9
3.61
4.41
5.53
70.5
74.4
70.6
74.6
70.7
74.6
70.9
74.8
6.02
65.3
69.2
66.6
70.6
66.6
70.6
67
70.9
6.15
70.7
74.6
71
75
71.1
75
71.2
75.1
13.46
参考資料:インドネシア統計局
インドネシア・ジャワ島
ウンピン消費量が多い地域では寿命が長い傾向がみられる
参照元)NPO法人JASMELINDO
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メリンジョの持つ「素材力」
風味
• 種子を粉末にした「メリンジョパウダー」は特有の渋味、
苦味があります。
• 熱をかけると、きな粉のような香りが付与されます。
機能成分

高い酸化力など様々な機能を持つ素材として知られて
いるポリフェノール(レスベラトロール)を豊富に含みま
す。
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メリンジョ・ポリフェノール(レスベラトロール)
メリンジョ特有のポリフェノール
「グネチンC」
ポリフェノール
OH
HO
H
OH
りんご
ポリフェ
ノール
H
カカオ
ポリフェ
ノール
O
HO
OH
メリンジョ・ポリフェノール
メリンジョ・
レスベラトロール
ポリフェノールとは、芳香環に複数の水酸
基(フェノール性水酸基)が直結した構造を
持つ植物由来成分の総称で、その種類は
5000種以上ともいわれています。
ブドウ・
レスベラトロール
メリンジョもポリフェノールを含む植物の1種
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メリンジョの持つ「社会性」
アグロフォレストリー農法
• 森林を作る農法とも呼ばれる循環型の農法。単一
の作物ではなく多様な農産物を混合林の中に同
時に植えることで森林の増加を促します。
農家の自立支援

生産農家が栽培したメリンジョの販売をするのみ
でなく、加工方法を指導することで付加価値のつ
いた2次産品の生産が可能になり、農民の生活
向上に貢献しています。
21
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メリンジョの持つ「神秘性」
王様の好物
• ジャワ島のジョグジャカルタ特別州では王様
(現在の州知事)が代々好んで食べてきた
食品として王様が経営するレストランでも紹
介されています。
生命の樹

国章になっているガルーダ(神話上の鳥)に
関する伝説の中で、メリンジョは「生命の樹」と
して代々語り継がれています。
(NPO法人JASMELINDO季刊No.1より)
インドネシアの国章
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ジョグジャカルタ特別州の王様経営レストランにて
商品名 : Manuk Nom(若い鳥)
醗酵米と卵のプリンMelinjo Emping添え
【要約】Manuk NomはKeraton王室のOriginalデザート(プリン)で第7代目(1877-1921)の王様はデザートと
して好んで食べました。第8代目(1921-1939)はAppetizerとして好んで食べていました。
メリンジョは王様の好んだ食べ物と紹介されています
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メリンジョの有望性
伝説の
食べ物
⇒メリンジョを使った料理は王様の好
物で、代々伝わる伝説にも登場す
る「生命の樹」
(神秘性)
アグロフォレスト
リー
(社会性)
豊富な
ポリフェノール
(機能性)
食材の
「ストーリー性」
メリンジョは、
インドネシアの伝統な食材として、
有望性がある!
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インドネシアの気候が
栽培に適している作物
「ハトムギ」
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ハトムギとは
 イネ科の穀物
 江戸時代には薬用として栽培されていた
 ハトムギエキスは塗布により、
保湿作用、美白作用があるとされている
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ヨクイニンとは
 ハトムギの皮を剥いた種子をヨクイニンと呼ぶ
 漢方や医薬品によく使用される
 皮膚の荒れやイボ取り、利尿作用、抗腫瘍作用などの効果
があるとされる
インドネシア在来種のハトムギを
有望産品として海外市場へ
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インドネシアでのハトムギ栽培
日本では伝統的に食されるハトムギは、インドネシアで一般的ではない。
華人など一部の民族を除き食用の習慣が無いことが原因とされる。
自生しているが、商品作物としてあまり重要視されておらず、
中部ジャワでは農地の端にフェンス代わりに栽培されている。
一方で気候環境が栽培条件に適しており
品種によっては年間三毛作が可能である
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インドネシアでのハトムギ栽培
インドネシアの気候を生かした栽培を行い、
生産性を向上させる
↓
市場での競争力が得られる
ハトムギなどの機能性農産物は、従来の生産国である
中国などで価格が高騰してきているため新たな産地の
開拓が必要とされている
輸出専用の栽培地を作って農家に栽培指導を行うことで
日本向けハトムギ産地の確保と現地農家の所得向上の両面
が期待できる
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市場拡大のための課題
市場拡大に必要な
3つの安定化要素
①品質の安定 ②栽培量の安定 ③価格の安定
それぞれの要素が確実に安定することが市場確保に向けて必須
これらの安定化にむけ地域農民の意識改革も必要となる
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課題解決のために必要な条件
農業技術の向上
加工技術の向上
市場分析による需要把握
栽培技術セミナーなどを実施し農民への農業技術の移転が必要
輸出国の品質基準の把握とそれに適応した加工施設の整備
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機能性素材が活用できる市場
前述した課題を解決することにより
以下の市場での活用が期待できる
①機能性食品(健康食品)
②生薬などの医薬品原料
③化粧品
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機能性食品として農産物を栽培する場合の
必要事項
・作物に含まれる有効成分量を高く保つことが肝要
・農家への特別な指導
(通常の栽培と比べて栽培・収穫の方法が異なるため)
・村長や長老など土地の有力者からの協力
・現地での継続的な栽培指導
・長期的な地道な取り組み
→機能性食品素材としての安定供給につながる
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未調査・未開拓の
インドネシア農産物
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インドネシアの天然資源植物
地理的好条件
スマトラやカリマンタンあるいはイリアンジャヤなどの大陸のような大きな島から
無人の珊瑚礁の島に至る無数の島々まで東南アジアの島の大部分を占める
気象的好条件
ほとんどの地域が熱帯雨林気候もしくは熱帯モンスーン気候である一方
東部のヌサ・テンガラ地方はサバナ気候ときわめて地理的変化に富む
そのためインドネシアの植物資源は4万種以上と南米アマゾン地域と並んで世界有数
しかし生息する天然資源の植物の機能性に関しての論文はほとんど見当たらない
参照:九州大学 清水邦義 二国間交流事業協同研究
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未解明の機能性農産物
インドネシアの植物資源
南米アマゾン流域と並んで世界有数(4万種以上)
一方恵まれた天然資源の機能性は大部分が未解明
東カリマンタンに生息する天然資源
特に珍種の果物に着目
現地には未調査の果物が多数存在
↓
機能性を明らかにできれば
食経験も踏まえ実用化へのプロセスが比較的容易だと
予測される
↓
将来的に現地での実用化・雇用創出につながる
機能性の発掘となる
参照:九州大学 清水邦義 二国間交流事業協同研究
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インドネシアの海藻資源
海藻海岸では複数種類の海藻を確認することができる。
中でもキリンサイの収穫量は世界一で、 2013年8.3百万トンを誇る。
インドネシア海洋水産省 水産養殖局のスラムット総局長によると、
海藻養殖は国家政策に則した有望分野である。
また2010年に3.9 百万トンだったインドネシアの海藻養殖は、
2014年に10.2百万トンに達している。
海藻養殖推移(百万t)
12
10.2
10
8
6
4
3.9
2
0
2010年
2014年
参照:インドネシア海洋水産省
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インドネシアの機能性植物の課題と可能性
「インドネシアの熱帯性植物は、機能性の検証を終えていないものが多い。」
(ボゴール農科大学農園芸学部のソビル教授)
○成分含有量が未調査
例)にんにく(中部ジャワ州テガル郡を中心としたインドネシア固有品種)
疲労回復等の効果が期待される有効成分の一種であるアリシンの含有量などを調
査中。含有量が多ければ、機能性食品に活用できる可能性が高くなる。
○未利用部分の活用の可能性
例)マンゴスチン
果皮は抗酸化作用が高いことで知られ、石鹸やサプリメントへの活用を研究中。
年間生産量は約11.5万トンに到達し、東南アジアではタイと並ぶ有数の産出国と
なっている。(インドネシア農業省による)
○十分な科学的検証がなされてない(薬用効果があると言われているが科学的検
証がされていない)
例)サラック(現地名「Sarak」)
葉に胆石、癌予防効果があると言われる。
インドネシア国内に十分な検査機器が無いこと等から、日本など海外の研究機関に
科学的検証を依頼せざるを得ない状況である。
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Durio kutejensis:ドゥリオ・クテジェンシス
学名:Durio kutejensis アオイ科
カリマンタン島にある熱帯雨林地域になる果実木。
別名Durian PuluやLaiという名でも知られる。
高さは低いものから30メートルまでの木もあり、大きな光沢のある葉をもつ。また大きな赤い花をつける
が、開花の時に強い腐肉のようなにおいを出す。この種はオオスズメバチやこうもりのような鳥によって授
粉すると伝えられている。 東カリマンタンで栽培され、このドリアンから生じる果実は、厚みがあり、ほどよ
い甘さの滑らかな食感のものである。果実がなる時期の後半に実を付ける。カリマンタン島の現地住民は
一般的なドリアンよりもこの種を好むと言われる。
出展 wikipedia
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JAMBU:ジャンブー
TERUNG BELANDA
:タマリロ
学名:Solanum betaceum ナス科ナス属の植物
学名:Syzygium jambos
フトモモ科の常緑小高木
地上近くで分岐し、若い枝は四角形である。
樹形や木肌がサルスベリに似ている。
花は白く、数百本の雄しべを束状に射出する。
洋ナシ型で果肉は白または桃色である。
少し酸味があるが甘く、香りがあり、肉質はナツメに似て
いる。
果肉中に多数の褐色、扁平な硬い種子を含む。
熱帯性であるが、成木は氷点の低温に耐えて生育し、土
壌を選ばず、種子でたやすく繁殖する。
インドネシアでは、海抜1200mにまで分布しているとさ
れる。
出展 wikipedia
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常緑小木で、果実は食用として利用される。
トマトに近縁で、ツリートマト、木立ちトマトの別名を
持つ。
樹齢2年で結果し、果実は約2-8cm。
生産量が豊富で、状態が良ければ、1年で66kgもの
収穫が見込める。
パッションフルーツとトマトとキウィフルーツの中間の
ピリッとした味と評される。
ニュージーランド、オーストラリア、アルゼンチン、ブ
ラジル、ベネズエラ、インドネシア、ケニア、ポルトガ
ル、アメリカなどでも栽培されている
熟した果実はそのまま、もしくは砂糖を加えて生食さ
れる。
また、サラダや煮込み料理に加えられたり、ジュース
に加工される。
出展 wikipedia
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SALAK:サラック
JENGKOL:ジェンコル
学名:Salacca zalacca
学名:Archidendron pauciflorum マメ科
ヤシの一種でありヤシ科サラカヤシ所属
インドネシアに自生する。
南アジアに自生し種を使った料理が人気である。
茎が短いが、葉は6mにもなり、長さ15cm程のとげの
1粒に3-9個の種が入っている。
ある葉柄と多数の小葉とから成る。
インドネシアや他の国でも消費され、揚げ・茹で・焼きで
果実は葉の付け根に房となって実る。
調理され生でも食される
ジェンコル酸というアミノ酸の存在により、
実の皮が赤褐色で鱗状になり鋭い刺に覆われている
ことからスネークフルーツとも呼ばれる 。
強い匂いを持つ。
中身は白く、大小の房に分かれており、
そのため、数日間土に埋め匂いを消す作業を行う。
大きな房の中には種が入っている。
血液をきれいにするとして薬用目的で伝統的に葉と実
油っぽいような独特の匂いがあるが味は通常甘く、
が使用されている。
酸味と共に多少渋みがある。
種は抗酸化作用を持ち、抗糖尿病に試されている。
リンゴのような歯ごたえだが、品種によって歯触りが
また他の豆と比較して糖質炭水化物が低くタンパク質
異なり、
が高い。
乾いてもろいものから水分が多いものまで多様であ
今までインドネシアのローカルマーケットでのみ流通し
る。
ている。
出展 wikipedia
現地では生食のほかに砂糖煮などに加工されてい
41
出展 wikipedia
る。
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BANGLE:バングレ
LENGKUAS:レンカス
学名:Languas galanga
ショウガ科の植物
インドネシア産ショウガ科の植物
多年草で,食用だけではなく,
古くから伝統ジャムウにも使用される。
神経疾患に効くとされている。
出展:
インドネシア産ショウガ科植物BANGLEの神経変性疾患モデルマウスに対する
神経新生作用(徳島文理大学)
インドネシアで食材や医薬品として用い
られているショウガ科の植物の地下茎
ショウガに見た目が似ているが、味は異
なる。
生のガランガルは非常に固い。
ライム果汁との混合物は、南東アジアの
一部で強壮剤として用いられている。
また香付けとしても使用されることがあ
る。
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出展 wikipedia
42
RED ZINGER:
BAWANG DAYAK :
レッドジンジャー
バワン ダヤク
ウコンと同じ仲間のショウガ科植物
精油成分が多く、辛みも強いため、医薬品や
ハーブ食品に最も適した種類とされる。
赤ショウガの精油含量は2.77%であり、
白ショウガの2倍弱の含量を持っている。
長期保存が出来ないため、
乾燥して使用される。
皮が赤いため赤ショウガと呼ばれる。
出展 M&Kラボラトリー
アヤメ属
タマネギのような見た目であり
薬用目的で広く栽培される。
高血糖症と糖尿病の合併症の予防活動効果が
期待されている。
カリマンタン島のダヤク族によって伝統的に使
用されている。
茎はがん、心臓、抗出血の治療や免疫システム
を高めるために使用される。
また球根は 赤痢、潰瘍、傷、乳がん、糖尿病、
高血圧症、嘔吐、黄疸に使用される。
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出展 wikipedia
43
KUNYIT HITAM:
KUNYIT:クニット
クニット ヒタム
学名 Curcuma Domestica Val. Zingiberaceae
生姜科の植物
ターメリック・ウコン
根茎切断面は紫色であり、アントシアニンを豊富
に含む。
またメトキシフラボン、セレン、アミノ酸、クルクミ
ンをわずかに含み、強力な抗酸化作用を有する
ことが特徴。
細胞のがん化予防、筋肉増強、脂質代謝の改
善、視細胞の復活などに効果があるとされる。
出展 黒ウコンジャパン株式会社
ショウガ科ウコン属の多年草。英語名ターメリッ
ク (turmeric)。
ウコンと呼ばれる。 インドが原産であるが、イン
ドネシア原産でクルクミンの含有量が多く薬効
が強い変種がある。
ウコンには約5%前後の精油成分(エッセンシャ
ルオイル)、と約5%前後のポリフェノール類(ク
ルクミン)が含まれている
利胆(胆汁の分泌を促進)、健胃などの薬効が
ある。肝機能を増進するといわれる。
二日酔いの抑止効果として錠剤やドリンク剤に
使用されている。
出展 wikipedia
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KUHYIT PUTIH :
KUNYIT MANGGA :
クニット プティ
クニットマンゴー
熱帯アジア原産のショウガ科の植物
ターメリック・ウコン
PUTIHは白という意味を持つ。
高さが1~1.5m程になり大きな葉を持つ 。
ゼルンボンという精油成分が多く含まれ、
ガン細胞の防止や抗炎症効果を持つ。
また糖尿病や高血圧、通風や水虫、疲労回復
などにも効果があるとされる。
ショウガ科
ターメリック・ウコン
糖尿病・がんを予防に使用される
出展 wikipedia
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KLEINHOVIA HOSPITA
学名:Kleinhovia hospita
アオイ科の植物
20m程の高さがあり、丸王冠型の直立したピ
ンクの花が密集する。
結果が早く、植後3年目には実をつけるとされ
る。
伝統的に皮膚疾患の薬に使用される。
また葉や皮はノミ駆除の洗髪剤に使用され、
葉から抽出する液体は洗眼料として使用され
る。
ノミなどを駆除するのに有効なシアン成分が
葉や皮に含まれているおり、
葉からの抽出成分は悪性腫瘍に対しる抗腫
瘍活動が見られる。多くの脂肪酸が葉から単
離している。
出展 wikipedia
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